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「とむらい抄」
            『短歌ミューズ』63号(1993年秋季号)掲載



   夕されば魄降りてきてひっそりとおのが身の死化粧を直す

   亡骸に影添うていて灯ともせばまだ生きているように際立つ
   おも                                かく
   面俯せて端坐しており喪主なるはつね一沫の笑みを蔵して

   なべて静かに火にくべられる甦るはずもなき今どきの死者らは
                                   
   西空よりふと還りきてつかのまを陽は灯りおり隠亡の頬に


   「うみねこ癲狂院」 「さよなら天使」 「ZONE」 「癒されぢごく」 「始めの海へ」
   / 「血のマーメイド」 「ビョーキ天国」「あすなろ短歌教室」「TOKIOの噂」
   /
「アンドロイドK」
   
目次歌集『風見町通信』より『見えぬ声、聞こえぬ言葉』のころ短歌作品(2003〜07年) / 短歌作品(2008年)
    
一首鑑賞 / 新作の部屋(休止中) /うみねこ壁新聞作者紹介