ミニレポート2000年

まんが・アニメに限らず、様々なことを取り上げるミニレポートです。日記半分と思って読んで下さい。
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2000年3月20日(月曜日)

 既に一部で話題になっているが、集英社の「ぶーけ」に続いてソニーマガジンズの「きみとぼく」も4月発売号を最後に休刊が決定。少女まんが大不況時代にまた一誌雑誌がつぶれることになる。「きみとぼく」の知久編集長は秋田書店出身でまんが好きの熱心な編集者として知られており、実際、雑誌の作りにおいても志の高さが感じられたが、「グラビテーション」に続く大ヒットを生み出せず、敢えなくここで休刊ということとなった。
 ソニーとしては赤字でもメディアミックスのコンテンツ確保のために意地でも雑誌を維持するつもりなんだろうなぁ、と思っていただけに、この段階での休刊とはちょっと意外な感じもする。角川だって少女まんが部門はどう見ても採算が取れているとはとても思えないけど、歯を食いしばって雑誌を続けてるからなぁ。ちなみに、現状人気がさほどでもないベテランの少女まんが家に対して角川が未だに手厚いのは、他社での過去のヒット作のデジタル化の権利の入手のため、というのは業界でよく言われている話でもある。

2000年3月19日(日曜日)

 何があったのか、「『GUNDRESS ―完全版―』劇場公開決定ガンドレスホームページ復活!」だそうで(http://mangazoo.com/news/news20000317.html#n_01)。いったいいかなる意志決定がどこで働いてるんでしょうねぇ? 実に不思議。未完成版と完成版同時上映ならウケるとは思うけど…。ちなみに公式ホームページはこちら

2000年3月18日(土曜日)

 久しぶりに日記の更新。旧聞に属するが、大塚英志の「多重人格探偵サイコ」の最新刊が、あらまぁ、講談社ノベルズから刊行されている。「前の二冊と出版社が違うじゃないかと言われるかもしれないけど、喧嘩したんだよ、前の出版社と」といった大塚節のあとがきは相変わらずで愉快。帯に法月輪太郎と清涼院流水、解説に笠井潔、中扉のフィギュアは浅井真紀、表紙は高橋ツトムと、むやみに豪華なのもなんだか可笑しいなぁ。

2000年2月8日(火曜日)

 コスプレ風俗の雄、聖コスプレ学園が、なんとエロゲーを制作するんだとか。発売は5月下旬予定で、実製作を担当するのは、「SEEK」等で知られるストーンヘッズ。ゲームの内容は、実在の店の女の子を落とすエロゲーなんだけど、女の子の実写ではなく、アニメ絵のCGだ(ただし、店の女の子が声をあてて、ゲームの主題歌も歌う(!!)んだと)というのが、もー何が何だかよくわからない(笑)。
 以前、この店は「人類股間計画」(苦笑)というようなオリジナルコスプレビデオを出したこともあるのだが、そのときはただのコスプレAVでさほど驚きもしなかった。だが、さすがに今回はWeb見た瞬間に思考回路が止まった。
 いったいこれは、何なんだろう? 二次元の中に存在する好きなまんが・アニメ・ゲームのキャラクターを生身の女の子がコスプレによって三次元化し、そのままの格好で性的サービスをしてくれる。しかも、店の女の子の半分以上は本当にコスプレやまんが・アニメ・ゲームが好きな女の子で、ヤラセもなく自然に同じ世界を共有できる。「おたく」にとって、この店のありようは非常に受け入れられやすかったことことは言うまでもない。コミケットの前後ともなると地方からやってくる男の子でいっぱいになるというのも理解できる。そして、今度は、店の女の子たちがキャラクター化され二次元化され、モニターの中に登場するわけだ。
 しかし、疑似恋愛という要素から考えれば、そもそも聖コスプレ学園という店の存在そのものがギャルゲーのようなものなわけで、それをさらにエロゲー化することはいったいいかなる意味を持つのであろう? 実に不思議な構造がここにある。
(余談)
 それにしても、このゲーム、店外デートは出来るは、本番もOkみたい(?)なんですけど、風俗店がそれでいいのかぁ? という突っ込みは無しなんでしょうなぁ〜。

2000年2月6日(日曜日)

 1月31日に関西の大手書店チェーン駸々堂が、大阪地裁に自己破産を申請、事実上倒産した(帝国データバンクの大型倒産速報参照)。多店舗展開に伴う重い借入金負担、店舗の周囲の環境の変化に伴う集客力の低下、しかも折からの出版不況ということで、業績が悪化、本社ビルを薬屋の「コクミン」に賃貸し心斎橋店を閉鎖するなどの店舗の統廃合や、人員のリストラを行ったが、財務悪化は止まらず、大幅な債務超過状態だったそうだ。
 駸々堂は、まんが専門店「コミックランド」を四店舗を持つなど、まんがにも積極的で、女性系を中心に同人誌も多数委託販売していたが、この自己破産のおかげで、多くのサークルが被害を受けることになる。11月分の売り上げは既に1月中に入金があったようだが、12月分と1月分は支払われておらず、この分については売り上げの回収はほぼ絶望的。特に1月は、冬コミケ発行の同人誌が多数委託されており、売り上げ的には通常よりかなり多い月であることを考えると、サークルへの影響はかなり大きいように思われる。同人誌の委託関係については、ネーマさんのWeb特集ページが非常に参考になるので、駸々堂に委託されていたサークルの人は見に行くことをお奨めする。また、駸々堂のWebでも解雇された従業員の方が暫定的にトップページを作成、掲示板へのリンクもあるので、ここで情報を得ることが出来るかもしれない。以前のマルゲ屋の時も書いたように思うが、とりあえずまずは売り上げのことは置いておいて、各サークルは委託の残部の保全を最優先に行うこと。上記の帝国データバンクのページには、弁護士の連絡先も記載されている。
 ちなみに、「新文化」(2月3日付)の取材による駸々堂の幹部の発言によると、債務超過状態はなんと二十年前からだそうで、今回の自己破産申請は取次先の日販から一月末に債務の全額返済を迫られ、どうにもならなかった末のようだ。このことは、取次会社が書店の債務保証したり支払いの繰り延べをしたりして、書店の経営をサポートしてきた現在の体制に限界が見えてきたことの一つの証左になるかもしれない(この辺りの出版流通システムの問題点については「出版社と書店はいかにして消えていくか」(小田光雄・ぱる出版)が非常に詳しい分析をしていて、とても参考になる)。
 出版業界ではこのところ取次会社、特に日販の財務体質の悪化がよく話題にのぼっている。「新文化」紙上でも書かれているが、積文館書店の営業譲渡に伴う特損の他、静岡の書店の吸収・統合に伴う精算処理などで損失が出ているところに加えて、今回の一件ということで、常識的に考えてあまり良い状態にあるとは到底思えない。あれだけの会社がすぐにどうにかなってしまうことはないだろうが、もし何かあったとしたら、その時は大混乱は必至であり、おそらくは再販価格制度はもはや維持できまい。意図的なレイアウトかどうかはわからないが、「新文化」の紙面を開くと、左側に駸々堂の自己破産の記事が載り、右側にはCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ。TSUTAYAの経営母体)とブックオフが年内に共同出店する、という記事が掲載されるという対比は実に象徴的である。新刊本も扱うTSUTAYAが、新古書を扱うブックオフと手を結ぶというのは、これまでの常識からすれば非常に考えにくいことであり、うがった見方かもしれないが、増田宗昭CCC社長はもう再販価格制度は保たないと思ってるだろうなぁ。

2000年2月4日(金曜日)

 昨年夏からの懸案の飲み会が中止で非常に残念。夜、雑草社の「コミックファン」の編集とうち合わせ。次号の企画へのアドバイスと、次々号掲載予定の悪だくみの調整。編集Yのねばり強い突っ込みには頭が下がる。

2000年2月2日(水曜日)

 池袋でサークルさんなどとお食事会。そっかぁ、×××さんって私のことを三崎尚人が本名だと思っていたのか(苦笑)。同人誌の書店委託販売の弊害とかを語ってしまう。

2000年2月1日(火曜日)

 宮台真司東京都立大学助教授の公式サイトが先週からオープンしてたのね。しかし、正直言って、「ホームページ作りました」レベルの内容にはちょっとがっかり。何故にこの時期にこれを作る必要があったのか理解に苦しむところ。ゲストブックもあるのだが、いろいろと物議を醸す御仁だけに、運用が大変だろうなぁ、と余計なお節介ながら思う。

2000年1月30日(日曜日)

 諸般の事情により、サンシャインクリエイションには行かず。聞くところによると、人手は盛況だったようですな。この日のサンシャインは、ワールドインポートマート4階でクリエイション、文化会館2階でデジキャラ・フェスティバル、噴水広場で「らぶひな」のイメージアルバムのイベントと、おたく系イベントだらけ(笑)。
 デジキャラ・フェスティバルの目玉の一つは、「デ・ジ・キャラット」のTV版本編セル画の販売だったそうで。「デ・ジ・キャラット」アニメ化の理由が「トレカを作るため」というのは一部で有名な話だが、そーか、セル画も売れるよなー。さすがブロッコリー。  ちなみに、イベントレポートはここ

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