PENペンギンの本(絵本1)

表紙 ちびっこのペンギンピート
  1988.2初版発行 ISBN4-577-00557-3  
ペンギンピートのおともだち
  1988.2初版発行 ISBN4-577-00558-1  
パパになったペンギンピート
  1990.3初版発行 ISBN4-577-00558-1  
 マーカス・フィスター作・絵/小沢正 訳
 フレーベル館 ¥951

 絵が、とってもかわいい。だから、わたしはこのピートのマグカップを使っている。表紙を開いた扉のページは、一面のペンギン状態で、ここを見ただけで、買うつもりになってしまう。でも、文章はいまいち。原書にもあたったけど、訳が悪いわけじゃなかった。絵が雄弁なんだから、文字はなくてもいいのに....
  こっちをむいてよ,ピート!
マーカス・フィスター作・絵/高橋源一郎 訳
 1995.12.20 初版発行
 講談社 ¥1165 
ISBN4-06-261955-5 
 上3冊とは、出版社と訳者とがかわった。版形やデザイン(表紙裏の一面ペンギンも)はかわっていない(まぁ、これは原書にあわせてあるからなんだろうけど)。
 物語としては、「おともだち」と同時期の話のようだ。話の展開もちょっとにている。今回のゲストは由緒正しそうなネズミ氏だ。でも、ピートは相変わらず。
 文章も、面白い日本語になっている。原作氏の文章がうまくなったのか、訳者の違いによるものかは、ちょっとわからないんだけど(でも、まぁ高橋源一郎なら、そうはずれはないかなって気もする...)。
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  ペンギン はだかの王様
 1994.12 初版発行 ISBN4-03-328410-9  
ペンギン シンデレラ
  1994.12 初版発行 ISBN4-03-328400-1 
 ジャネット・パールマン作 / 斉藤洋 訳
 偕成社 各¥1262
 内容は、それぞれ「はだかの王様」と「シンデレラ」。ただし、登場するのは全部ペンギン。シンデレラは「ガラスのフリッパー」を忘れてくるし(あしにフリッパーはいているのは変だけどね)、王様は最後にはだかで行進しているのがわかって恥ずかしくてくちばしが真っ赤になる。ペンギンなのに。
 ちなみに「ペンギン はだかの王様」の原題は、“The Emperor Penguin's New Closes”。
おとうさんのえほん
 高畠 純作
 1991.3 初版発行
 絵本館 ¥1166  
ISBN4-87110-115-0  
 高畠純は、独特のほにゃっとした線でファンの多い作家だ。わたしも結構好き。にもかかわらず、このリストに載っていないということで、何人もからメールをいただいてしまった。この本は表紙はバク。いろんなおとうさんがでてくる中にペンギンのおとうさんも出てくる。なかなかきりっとまぬけで、他人事とは思えない。
ペンギンくん
 高畠 純作
 1993.11 初版発行
 絵本館 ¥1000  
ISBN4-87110-123-1  
 ペンギンくんを主人公にしたショートストーリー集。そこはそれ、高畠 純だしペンギンだしで、そうヒトスジナワにはいかない。
 「やくそく」がすきなんだけど、このはなし、画面にはペンギンは出てこない。
  ペンギンたんけんたい
 
 1991.8.初版発行 ISBN 4-06-197824-1  
ペンギンしょうぼうたい
 
 1993.6.初版発行 ISBN 4-06-197834-9  
ペンギンおうえんだん
 
 1994.9.初版発行 ISBN 4-06-197838-1  
ペンギンサーカスだん
 
 1996.3.初版発行 ISBN 4-06-197839-X  
ペンギンパトロールたい
  1997.7.初版発行 ISBN 4-06-197842-X  
ペンギンおんがくたい
  1998.5.初版発行 ISBN 4-06-197843-8  
ペンギンたんていだん
  2002.10.20.初版発行 ISBN 4-06-198151-X  
 斉藤 洋 作/高畠 純 絵
 講談社 各¥1100
 「どうわがいっぱい」シリーズの中の人気シリーズ。ペンギンたちは、チームを組んで活躍するのだけど、けっきょく「いつもめいわくなペンギンシリーズ」になってしまう。たしかにペンギンってこういうまじめにまぬけなイメージがないでもない。
表紙 ペンギンのたまご
  1998.5.26 ISBN 4-338-15204-4  
ペンギンのスキー
  1998.11.20  ISBN 4-338-15205-2  
ペンギンのおんがく
  1998.11.20 ISBN 4-338-15206-0  
 桑原伸之
 小峰書店 各¥650

 「リトルブック」シリーズの3冊。箱入りセットもある。かわいくてきれいで素敵な幼児向けの本なんだけど、かなりへん。左のペンギンは何でスキーをしているのか、いきなりのおんがくってなんなのか。おとなこそ、どうぞ。
ペンギンのおいしゃさん
   1999.4.18 ISBN 4-338-15207-9  
ペンギンのかいすいよく
   1999.7.18 ISBN 4-338-15209-5  
 さらに2冊追加されてた。こっちはまだボックスはないみたい。ところで、「ペンギンのおいしゃさん」はペンギンがお医者さんになっているわけではない(「動物のお医者さん」と一緒)。
表紙 ペンギンほっきょくへゆく
 ジャック・デュケノワ 作/大澤 晶 訳
 1995.4 初版発行
 ほるぷ出版 ¥1400
 ISBN4-593-50327-2  
 南極にすむペンギン「グングンオヨギ」くんが、北極の友達「アッパレモグリ」くんをたずねにいくおはなし。この「アッパレモグリ」くんがなんと「パングワン〜オオウミガラス」なのだ。こんなところで、オオウミガラスに会うとは驚いた。そういえば、このペンギンの絵ちょっとパングワンっぽいような気がする。
表紙 ペンギンまいごになる
 ジャック・デュケノワ 作/大澤 晶 訳
 1995.7.31 初版発行
 ほるぷ出版 ¥1400
 ISBN4-593-50386-8  
 「グングンオヨギ」と「アッパレモグリ」くんたちののった船が故障してしまう。修理にかかろうとしたのだけど、ちょっと眠ってるあいだに、氷のいかだで漂流するはめになる。さぁどうする。
 ツノメドリの「トベトベハルカ」くんも登場。かわいい。
  パパ、わたしのことすき?
 カーラ・ディジス 作/この このり 訳
 1996.6.17 初版発行
 ほるぷ出版 ¥1000
 ISBN4-593-50757-X  
 ポップアップ絵本。ページを開くごとに絵がどかーんととびだしてくる。でもシンプルで細かい仕掛けはない。
 父親というものは、娘がたとえどんな姿になっても、きみのことをかわらず愛しているんだよ、という真理をエンペラーペンギンの父娘に託しているおはなし。いいなぁ。
  ほーら,大きくなったでしょ〜ペンギン
 
ニール・フレッチャー 写真 / メアリー・リング 文 / そのひかる 訳
 1994.5.20 初版発行
 評論社
 ¥1000 ISBN4-566-00591-7  
 オオサマペンギン(本書ママ)が大きくなってゆく様子を写真で表わした絵本。ページをめくるごとに、たまご、1日目、1ヶ月、8ヶ月、1歳、1歳と1ヶ月と成長していき、最後には2歳半となって自分の子供の世話をするようになる。生長ということを表わすのにとっても説得力のある手法だ。もこもこからおとながたへの羽の抜け代わりのかっこわるい写真が素敵。
 なお、このシリーズではほかにも全15種類の動物が扱われている。
  小さなソロ かあさんをさがして
 ポール・ジェラティ作 / せな あいこ訳
 1997.12.10 初版発行
 評論社 ¥1300  
ISBN4-566-00381-7  
 エンペラーペンギンの夫婦・親子の情愛を、写実的な筆致で描く作品。
ちゃんとイカをたべてたりするところが、正確。
 この話の中で一番苦労しているのは、夫ペンギンのフィンのような気がするんだけど、やっぱり「かあさんをさがして」になっちゃうのね。

表紙

みんなペンギン
 フィリップ・ヴェヒター絵 / ドロテー・ヘンティエス文 / 服部いつみ 訳
 1998.8.20 第1刷発行
 セーラー出版 ¥1500
 ISBN4-88330-128-1  
 そこにいるコウテイペンギンさんたちは、全員がマイヤーさんだった...っていう南の島のハメハメハ大王状態のところに、あたらしくミューラーさん(表紙の右端、アデリーなのかなぁ)がやってきたのでさあたいへん。
 最初は、よそもの状態だったミューラーさんも、ついにはコミュニティーの一員として認められるのだけど、ここで出てくるのが、名前の問題。2世はマイヤー=ミューラーでもいいけど、その先はどうするってわけで、最後に、とってもダイナミックな解決法が提案されるのだ。

ペンギン・カルテット ニューヨークへいく
 ペーテル・アルヘニウス作 / インゲラ・ペテッション絵 / ひしきあきらこ 訳
 1999.6.10 第1刷発行
 BL出版 ¥1300
 ISBN4-89238-719-3  
 かあさんペンギンはたまごをうんだら海にさかなをたべにいっていってしまう。その間、子もり(たまごもり?)をするのはとうさんペンギンたちだ(エンペラーなんだね、彼らは)。でも、それは、とっても退屈だ。そこで、彼らは、カルテットを結成、ニューヨークに子連れ(たまご連れ)演奏旅行に出かける。
 ポップな絵がとってもいい。そして、ペンギン以外の人間たちがいい。さすがはニューヨークだ。どっかで見たことがある人がいるの。スウェーデン発の絵本だから、かえって日本人にも分かりやすいニューヨークだし。

 

ペンギンのおやこ ママ、だいすき!
 マリー・マーフィー作 / うみの・あさ訳
 1997.9 初版発行
 文溪堂 ¥1300  
ISBN4-89423-193-X  
 擬人化したペンギンのこどもが、ママにあまえまくっているところを、おもいっきり描いている。
 ...なんだけど、タイトルに「ペンギンのおやこ」ってのがなかったら、わたしはこの人がペンギンには見えないの。オオハシとか、そのへんにみえる。いい絵なんだけど。
  ペンギン博士
 なかえよしを作 / 上野紀子絵
 1992.12.25 初版発行
 くもん出版 ¥1300
 ISBN4-87576-762-5  
 ペンギン博士はちきゅうはまるいということを知っている。だから、ずーっとまっすぐいけば、ここに帰ってこられる。そのことを証明するためにペンギン博士は進みだした。どんどん進む。陸に上がってもまわりが暑くなっても街に出てもどんどんすすむ。そしてついにっていうお話。
 ただし、みんなが予測するようなめでたしめでたしにはならない。結末は意地の悪いやつだけ予測できるかも。
ペンギン スモールくん
 ミック・インクペン作 / 角野栄子 訳
 1999.12.10. 初版発行
 小学館 ¥1600
 ISBN4-09-727098-2  
 北極にいたペンギンたちは、シロクマに追われて南極に泳いで移住することになった。でも、スモールくんは水が怖いので海に入れない。ぐずぐずしているうちにおいていかれてしまう。でも、出会ったゆきだるまさんと一緒にもっとすごい旅が始まるのだ。
 絵がとても素敵だ。もう一つ素敵なことがあるんだけど、これは本を手にしてうわぁって言うほうがいいよね。
ピンとペン
 ディック=ブルーナ作 / 角野栄子訳
 2000.6.30 第1刷発行
 講談社 ¥600 
ISBN4-06-254873-9  
 ブルーナの作品の中では、ずっと脇役的存在だったあの2羽のペンギンがついに主役になった。彼らの名前もはじめてわかった。
 彼らは氷にのって冒険に出かけるのだけど、氷はどんどん小さくなってしまう。っていうおはなし。はなしはありがちだけど、絵は美しい。コントラストのはっきりしたペンギンがしかも対でいるってことで、デザインがとてもきれいに作れるのだ。背景にはかなり沈んだ群青が使われているんだけど、これはブルーナにしてはめずらしい。

せかいをまわる

ペンギンくん,せかいをまわる
 M&H.A.レイ作 / 山下明生訳
 2000.11.15  第1刷発行
 岩波書店 ¥3200
 ISBN4-00-115677-6  
 これは、「ひとまねこざる」で有名なM&H.A.レイ夫妻が1937年にパリで書いたものだ。しかしナチスの台頭によりユダヤ人である夫妻は逃亡をしいられる。そのため、この物語は出版されることなく眠ったままになっていた。それが63年ぶりに日の目を見たというのがこの本である。
 でも、内容は、そんな重苦しい背景とは全く関係ない。「ひとまねこざる」でおなじみの柔らかいタッチでペンギンくんの大冒険が語られるのだ。
 主人公のペンギンはラジオ局のキャスターなのだけど、話のネタがなくなってしまった。そこでネタさがしのために世界旅行に出発する。いろんなトラブルがあるんだけど、そのことを「ネタができた」っていってよろこんでいるところが、なんともかっこいい。

おぎょうぎの

おぎょうぎのよいペンギンくん
 H.A.レイ絵 / マーガレット・ワイズ・ブラウン作 / 福本友美子訳
 2000.9.  第1刷発行
 偕成社 ¥1300
 ISBN4-03-1327790-0  
 南極からアライグマのところに来たペンギンくんは、マナーを全く知りません。「マナーはさかなじゃありません」なんていわれちゃう始末。そこで、ペンギンくんはマナーを覚えるためにアライグマと出かけます。ダチョウやシャムネコやスカンクたちとであって、少しずつマナーを覚えていくんですけど....。
 いやぁ、ほんとにおまえは困ったやつだ。まったくもう、親近感。

ぺんぎんくん

ぺんぎんくん
 キミコ作
 2001.7.25 初版発行
 あかね書房 ¥880
 ISBN4-251-03961-0  
 「あかね・ポップアップえほん」のシリーズの「1」。いわゆるとびだす絵本。とびだすだけで、つまみを引くと動きますのような仕掛けはない。
 コウテイペンギン(たぶん。あたまに冠羽があるようにみえるのは、寝ぐせ。なかまの頭は普通)のひなの主人公の日常を描く。ひなのくせに海に飛び込んじゃうんだけど、その水面下の描写(ポップアップでの)はみごと。

なつペンギン

なつペンギン
 塩野米松 作 / 村上康成 絵
 2001.7 初版発行
 ひかりのくに ¥1600
 ISBN4-564-00672-X  
 日本の夏に突如として現れたペンギン。なんてったって日本の夏は暑い。涼しいところを探してあっちにいったりこっちにいったり。やっといい場所を見つけたんだけど、そこは。
 はなしもほけーっとしてて好きなんだけど、この絵がいい。ちゃんと正確にキングだし。ところで、表紙で頭にのっているとんぼは大事な役者なのだ(もしかすると主役?)。

ぼくのしごとはゆうびんや〜がんばるペンギンくんのおはなし
正岡慧子 文 / 水野はるみ 絵
1996.5.7 第1刷発行
PHP研究所 ¥1117 
ISBN4-569-58989-8  
 ペンギンくんはゆうびんやさん。みんなのところにまごころをこめて手紙を配達するのが仕事だ。でも、配達の途中で、困っている人がいるとつい助けたくなる。でも、手紙は早く届けなきゃ。仕事と人情の二律背反。でも彼はやっぱり助けるほうを選んでしまう。局長さんには怒られるけど、みんなはちゃんとわかってくれる。いいひとである。

ピットとパットのけんか
スーズ 作・絵 / 村山亜土訳
2003.5.15 第1刷発行
JULA出版局 ¥1400 
ISBN4-88284-103-7  
 絵がとても素敵。ピットとパットのアデリーペンギンもやわらかいし、表紙見返しに一面にいるアデリーもうれしい。
 でも、文はちょっといまいち。けんかはつまらないから仲良くしようっていうストーリーなんだけど、展開が類型的にすぎる。
 ページの下の方は、話とは離れてペンギン豆知識的なコーナーになっているんだけど、それもあんまり効果は高くない(南極にはマゼランいないし)。ペーパークラフトのオマケつき。これは楽しい。
  かわいいね ペンギンさん
 内山 晟 写真 / 堀 浩 指導
 1994 発行 絶版
 小学館 フォト絵本57
 ¥350 ISBN4-09-760157-1
 最初に、この本は既に絶版になっていることをいわないといけない。版元にも既に在庫はないらしい。
 町の本屋さんの店頭にはよく絵本塔が立っているのだけど、あそこに収められているような厚紙ページの知育絵本の一冊。最後の見開き(いろいろなペンギン)以外は、まるごとオウサマペンギン。もこもこもいる。写真としても非常に美しく、ペンギンの魅力をとらえたものが多いうえに、科学的知識も正確だ。オウサマペンギンの足の裏の写真なんて、あんまり見られるものじゃない。ペンギンで科学的なこどもを育てたかったら、ぜひ読ませたい本だ。なのに、どうして絶版になってしまったのだろう。もし、町の本屋や古本屋などで見つけることがあったら、借金をしてでも、すぐに買うこと。


絵本など(2)
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