4月2日(月)

 インドから帰って来ました。想像通り、というか、想像以上に楽しかったです。15年前に行った時は、やはり若すぎて、ちょっとムキになったバックパッカーでしたが、今回は、大人のゆとりで楽しみました。

 映画祭は、国の文化行政も絡めつつ、かなり大規模なものでした。泊まったところは、フィルムナガール(映画村みたいな感じの地区)にあるカルチャーセンターで、近くには映画大学もありました。ハイダラバードがインドのハリウッドを目指しているということがよくわかり、活気に満ちてました。
 『PEEP "TV" SHOW』の上映は音がボロボロで、今まで上映された中で最悪の状態だったんですが、非常に好評でした。インドでどんな風に受け取られるか不安な部分もあったんですが、「テーマと手法がマッチしていて素晴らしい」とか言われ、嬉しいと思いつつ、そういう捉え方をしてくれたことがちょっと驚きでもありました。
 記者会見もありました。当然、通訳なし。どうなることかと思いましたが、何とかなるものです。「黒沢明の時代と現代では、日本の映画状況はどのように違うのか?」とか、「パーソナルドキュメンタリーが流行ってるらしいが、それはなぜか?」みたいな質問がありました。
 とにかく、インドでは、黒沢明がいまだに大人気。それしか観る機会がないのかもしれませんが、「どですかでん、最高!」という人々が多かったです。中には自分に息子が出来たら、「黒沢明」という名前を付けたいから「黒」「沢」「明」の意味を教えてくれ、というツワモノまでいました。

 まぁ、そんな感じで映画祭とインドを十分に堪能して来ました。やっぱ、映画祭が一番楽しいです。人生において、と言っても過言ではないくらいに。