6月17日(土)

 日記を書くのは母の日以来ですが、明日が父の日だということを忘れてました。とても後ろめたいが、何を送っていいのか、わからない。

 最近、ふたつの原稿を書きました。ひとつは、来月太田出版から出る予定の『太陽』(監督 : アレクサンドル・ソクーロフ)の関連本に掲載される原稿で、もうひとつは次号のスタジオボイスに特集される『王と鳥』(監督 : ポール・グリモー)に関する文章です。

 『太陽』は、昭和天皇の「人間宣言」前後の数日を描いた映画で、天皇役のイッセー尾形がバッチリでした。初めて3次元の裕仁を見た!という感じがして、どのシーンも興味深かったわけですが、そんな風に感じるのは日本人だけでしょう。この映画の公開は不可能なのでは?と考える日本映画界、あるいは日本という国の馬鹿さ加減にあきれつつ、その国の住人である私の姿勢みたいなことを原稿に書きました。

 『王と鳥』はフランスのアニメ映画で、スタジオジブリが日本語版を作ったみたいです。王の住む高層宮殿が世界の支配構造そのものだ、みたいな解説が書かれてました。さっき原稿を書き終えたので、詳しくはそれを読んでくれ!という感じですが、『トゥルーマン・ショー』と比較しつつ、世界は垂直か?平面か?という感じの気障な原稿となってしまいました。

 しかし、原稿を書いたりすると、何だかいつもちょっと暗くなります。それはおそらく、うだうだと原稿上で文句を言ってるヒマがあったら早く新作を撮れと、もう一人の自分がイライラするからでしょう。最近は早く新作に入りたくて、ストレスが溜まりぎみです。

 その為にもまずは、足立監督の『幽閉者』のメイキングを仕上げなければならないんですが、未だにテープチェックから抜け出せていません。メイキングはメイキングですが、新作と言えば新作です。更にモチベーションを高めて頑張ります。

 7月2日と7日、シネマアートン下北沢で『PEEP "TV" SHOW』の上映があります。7日は、私と雨宮処凛さんのトークがあります。詳しくはコチラ

 7月15日はneofest 2006という映画祭で、私が初めてビデオカメラを触った日に作った超処女作を上映します。詩人の谷川俊太郎さんとのビデオレターの交換なんですが、恥ずかし過ぎるので、最初で最後の上映になると思います。詳しくはコチラ

 では、そういうことで。