「新セイカでポン」レポート(大会本番)

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【絶対勝ちます!】

 12:10 になり、運営委員長の asato さんの挨拶のあと、ルールの説明がありました。コールドゲームの条件はポイントではなく勝ち星の差が二つであること、バウンド(*)は有効であることあたりが確認できれば問題なしという感じで。大会ルールの詳細については、新セイカでポンのサイトでご確認下さい。

 そのあと、初心者トーナメントが開始。出場者は八名で、綺麗なトーナメント表が完成されてました。時間も 15 分ということで、かなりサクサク進んで決勝戦へ。決勝戦は、富井さん(本名でしょう) vs 8000 さん(ハンドルでしょう)の対決です。

 決勝戦の前に、壇上でインタビューがあったのですが、富井さんが「絶対勝ちます!」と勝利宣言したのに対して、8000 さんは「お手柔らかにお願いします」と、非常に対照的なものとなり、会場が結構盛り上がったりしました。結果は、宣言通りに、富井さんの優勝。有言実行をされた富井さんは満足そうでした。


(*) 運営側では「跳ねる」と表現していたと記憶しているけど、我々の間では「バウンド」で通っている SFC 版のプレイヤー間では仕様として認められているバグの一つ。大連鎖で画面外まではみ出すところまでお邪魔パネルが乗っかっている状態で、二段以上の段差がついた消し方でお邪魔パネルを通常パネルに変えようとすると、お邪魔パネルは跳ねるだけで、通常パネルに変化してくれないというもの。
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【一回戦突破確率は 1/3 以下だった】

 14:10 に経験者トーナメントが開始されました。参加人数の 41 名という多さに、まずびっくりしました。それは、運営側の人が一度書いたトーナメント表を白紙撤回するぐらいでした。おそらく、当日参加受け付けの飛び入りの人も含めると予想を大きく上回ってしまったため、トーナメント表を組むのが困難だったのものと思われます。もしくは、運営側が用意した対戦台が九台だったため、一回戦の数を 18 にしたかったのかもしれません。この辺は、「新セイカでポンのサイト」で語られるのを期待したいところです。

 で、一回戦なのですが、ここまでに挙げた人は、私以外は前半での対戦でしたので、身内の対戦は全部見ることができました。KnK さんが、スタートダッシュの悪さを発揮して負けた以外は全員勝ち進んでました。

 私の方は、一回戦ストレート負けでした。そのあと、対戦相手の人と何回かフリー対戦をしていたのですが、まぐれでも起きない限り勝てそうもありませんでした。また、この後、色々な人とフリー対戦をしましたが、経験者トーナメントの参加者のうちの 1/3 の人に勝てれば良い方と認識してます。それなりにリハビリは積んできたつもりなので、純粋に参加者のレベルが高かったと言えます。

 あと、私と同時刻に一回戦を戦った、tomozou さんと exit さんは、フルタイムを戦って、5-4 という対戦成績だったそうで、これを見れなかったのが今回の大会で一番悔しいことでした。ちなみに、対戦結果の星数の多さでは、7-5 というのもあり、「全部一分以内で勝負がついてるんじゃないのか」と思ってました。


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【仕組まれている右ブロック】

 二回戦、三回戦、四回戦(準々決勝)と大会が進むにつれ、右ブロックのメンバーが偏っていることが浮き彫りになってきました。私が認識している人のほとんどが、右ブロックに配置されていたのです。前田さんが二回戦で接戦の末に敗れたあとは、勝ち残っている人はみんな右ブロックにいるという状態になりました。

 特に、tomozou さんがステキに対戦相手に恵まれていました。一回戦が、exit さん、三回戦がリカさんという同門(**)対決。四回戦は、UCO さんという素晴らしさでした。UCO さんとの対戦が決まったとき、tomozou さんが、「仕組まれている」と嘆かれてました。偶然って面白いものですね。

 さて、対戦の様子は後ろでじっくり見せてもらっていたのですが、意外だったのは、TBR さんが三回戦で初めてストレート勝ちだったということでした。いや、彼のプレイスタンスを良く考えてみると意外でもなんでもないのかもしれません(^^;

 途中の対戦で注目すべき戦いとしては、前田さんの負けた試合は後述するとして、tomozou さんと UCO さんの対戦が挙げられるでしょう。一本目は、タイムカンスト(***)するという、上級者同士では良くある膠着状態の戦いを tomozou さんが制されました。UCO さんは気が抜けてしまわれたのか、二本目はあっさりと勝負がつきました。また、UCO さんのお邪魔パネル対処に危ないのが目立っていて思わず声が出てしまい、「庄田さんの『危ない』って声が聞こえたよー」と言われてました。それだけ応援していたということで、勘弁して下さい(汗;


(**) 旧セイカでポンの主催者として、また、2003 年春に行われた「ひなまつりでポン」という団体戦の「セイカでポン」チームのメンバーとして活動していた人達なので同門と言っていいでしょう。もちろん、京都精華大学の OB です。
(***) 「パネルでポン」では、対戦時にプレイ時間の表示がされるのですが、これは、9'59 (9 分 59 秒) でもってカンストして、それ以降、数値が動かなくなります。これを、我々は「タイムカンスト」と呼んでいます。
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【脅威の粘り】

 準決勝の片方の試合は、tomozou さん vs TBR さんでしたが、それまでの戦いで消耗しまくったためか、tomozou さんがあっさりと力尽きてしまわれました。もっとも、この試合の二本目は、TBR さんがあとで、「あの二本目が一番綺麗に決まった」と言われた勝ち方だったようです。とにかく、組み合わせの妙にハマってしまったのもあるでしょうけど、tomozou さんは本当にお疲れさまでした。

 もう一方の対戦を語る前に、二回戦での前田さん vs 如月みかんさんの対戦の話をしなければいけないでしょう。この戦いも、一本目はタイムカンスト(***)の末、前田さんが敗れました。如月みかんさんの堅実なお邪魔パネル対処を見ていた者として「痛恨の敗北だ」と思い、実際にその通りになりました。二本目も 8 分を超える戦いの末でのドローでしたから。あとで、KnK さんが言われてましたが、前田さんの連鎖が潰されていた(****)のも響いたかもしれません。とはいえ、如月みかんさんの粘りの勝利であることは、見ている人の誰もが認めることだったでしょう。

 その如月みかんさんは、三回戦でも 1-0 という熾烈な戦いを制されて、準決勝に上がってこられました。準決勝の相手の人の戦い方も拝見していたのですが、余裕さえあれば、お邪魔パネルのある状態でも大連鎖を組みにいく人だったので熱戦になることは想像できていました。

 対戦では、ハングアップの仕切り直しのあとに一本取られた如月みかんさんが、残り時間で一本取り返した結果、タイムアップのドローになって、今大会唯一のスコアアタックでの勝敗決定戦となりました。Level 5 でのスコアアタックですので、当然のことながらパネルの色が一つ多い()のですが、お互い構わず連鎖を組み続けられ、9648 vs 8329 で如月みかんさんの勝利となりました。本当に、この人の脅威の粘りには感服です。決勝も 1-0 か 1-1 という戦いになるのではと思わせるぐらいでした。


(****) 連鎖を切るタイミングによっては、相手に送られるべきお邪魔パネルがなかったことにされてしまうことがあります。これを、KnK さんは「連鎖が潰されている」と表現されていたのです。あとで説明を受けるまで、私は、別のことと勘違いしてしまってましたけど。
(*) VS モードを Lv9 以上で始めたときと同じように、「逆三角形のマークのある青ブロック」が一つ加わります。「パネルでポン」において、パネルの色が一つ増えることがどれだけきついことなのかは、実際に体験すればわかります。
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【無冠の帝王がついに……】

 決勝は、如月みかんさん vs TBR さんとなりました。このとき時間がかなり押していたので、休憩時間は三分しか与えられませんでした。ただでさえ激戦を抜けてきている如月みかんさんには申し訳ないけれど、妥当な判断だと思いました。

 さて、決勝戦。「TBR さん、また一本先行されんじゃないかな」と密かに思ってましたが、本当に先行されるとは(^^;; 対戦時間がまだ 10 分残されてましたが、如月みかんさんの粘りをずっと見てきた身としては、無冠の帝王()が、また無冠のまま終わるのかと思ったものです。

 しかし、TBR さんは、二本目と三本目を連取して、無冠の帝王がついに「新セイカでポン」での優勝という栄冠を勝ち取りました。それにしても、四本目。勝ち逃げが許される状態でも、同時消しを狙いまくる TBR さんの攻めの姿勢は恐ろしいものがありますし、こういう人と友人関係を続けていられることは光栄です。

 また、試合中は、一本決まるごとに自然発生的に参加者全員から拍手が起きていました。バグが起きたときも(^^; これは、参加者全員が、決勝に勝ち残るのにふさわしい二人と認めていた証拠と言えるでしょう。試合前のインタビューで、如月みかんさんが、「『ひなまつりでポン』で悔しい思いをしているので今度こそ勝ちたいです」と言われてましたが、彼が頂点に立つ日がいつか来るに違いないと思います。


(※) TBR さんのこと。その実力は、どんな大会で優勝してもおかしくないものを持っているが、大きな大会で優勝したことがないことから、こう呼ばれていました。彼のプレイが大胆というか極端というか、不可思議な連鎖の組み方をしたり、積極的に同時消しを狙いにいくため、非常に危なっかしいものだからだと思われます。本人に言わせると、「自分が楽しまないと意味がないですから」だそうです。
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 大会は、17:40 ぐらいにつつがなく終了しました。会場の使用時間が 18:00 までということで、慌ただしい幕となってましたが、運営側の皆さんの熱意と、しっかりした準備力には感服しました。ルールも、最初に聞いたときは戸惑いましたが、適切なものであったと思ってます。実際、20 分フルタイムドローによるスコアアタックは一回しか発生しませんでしたから。二本連取によるコールド扱いも大会後では納得がいってます。

 個人的に一番気になっているのは、司会の方は制限時間の把握もずっとされていたのですが、「内心では対戦しているところを見たいと思っていたのではないか?」ということです。これは、本人に聞けずじまいに終わってしまいましたが、実は、今でも気になっていることの一つです。


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