[MySelf]


10月3日

ガンダム名セリフ集:ガンダムSEED・DESTINY完結>

はい、そんなわけでガンダムSD、遂に完結しましたね。

結局最後まで主人公の存在感が希薄なままだったこととか、砂漠の虎ことバルト君
の後半における影の薄さっぷりとか、ラストへ向けて着々と積み重ねてきた筈の
「ディスティニープラン」なる物語の核を「おかあさん」の一言で何もかもなかったがごとく
コナゴナに吹き飛ばしてしまった辺りの脚本の神がかりっぷりとか、突っ込みどころは数あれど、
まあ、あれだ、色々言い始めたらキリがなくなっちゃうのでこの場ではとりあえずスルー。
何はともあれ「一年間楽しまさせていただきました、どうもありがとうございました」
というお礼を、一ファンとして素直に述べたいと思います。

だけどね、一つだけ流せないことがあるのです。

ほら、第42話で出て来た彼等のことですよ。
あの、例の三人組のことですよ。
OP登場は38話だったにもかかわらず、その後4話連続でほかされてた
あの三人組のことですよ。




…ねえ、ホント、これは何?


いや、僕は何も、もろパクという言葉をリスペクトという名のフィルターでオマージュという
単語に置き換えてファーストの威光そのものを踏み台にしようとした筈がもろすべりしちゃった
っぽい、その不様極まる結果に関して一言物申したい訳では、断じてなくてね。
むしろその辺りに関してはハムスターを見つめるようなやさしーい目で暖かく見守ってあげたい
ぐらいの心持ちで、ずっといたわけで。

だけど、その扱いの方に関しては、完全にクエスチョン・マーク。
そこで検証の為に、ちょっと例の三人組の全セリフをキャラ別に振り返ってみました。


まずは大将格のヒルダさんから。

 

 「まずはアレだ、行くよ!」
 「何言ってんだ、ほら行くよ、野郎共」
 「ラクス様の為に」
 「ラクス様の船を討とうだなんて、ふざけた根性してんじゃないか!え!」
 「ジェット・ストリーム・アタック!」


タイムボカン時代にタイムスリップしたかのごとき片目眼帯ってなそのセンスが相当アレな
ところへもってきて、唯一ピンでの登場が許されていたにもかかわらず、セリフ合計はたったの
5センテンス、それが彼女の全て。
加えて言うなら、セリフの端々からラクス様を盲信していることが伺えたにもかかわらず、
その唯一のアイデンティティの基となった美しきメモリーの下りを説明するようなエピソードは一切なし。
ホント、ある日突然出てきて「まずはアレだ、行くよ!」とか勢いよく言われてもねえ。
こちらとしては「え?本当にいいの?」と可愛くはにかみつつ、勢いよくズボン下ろすぐらいの
リアクションしか取りようがないって話しですよ。


じゃ、次はヘルベルトさんで。



 「ふぅ、やっぱり鬱陶しいな、地球の重力は」
 「行くのかよ?」
 「ジェット・ストリーム・アタック!」


ある日、突然出てきて「行くのかよ」とかいきなり言われてもねえ。
地球の重力以前にお前の存在そのものが鬱陶しいって話になっちゃいますよ、
眼鏡に岩鬼ばりのつまようじってな、その中途半端ツラまで鬱陶しい。


こと、マーズさんに至っては



 
「おう!」
 「ジェット・ストリーム・アタック!」

以上


…ねえ、本当にこれは何?

ファースト屈指の名シーンを演出したMSとそのキャラ構成をわざわざ取り上げて
おきながら、このぞんざい極まる扱いは一体なに?

あっ!もしかしてアレか。
最終回で、圧倒的な戦果をあげるか華々しく散るかして、今まで放置した分も含めて、
まとめて大きく目立たせるってなギャップ手法か、ひょっとして?

なるほど、それなら納得だね! じゃ早速見てみよう。

おっと、いきなり出だしで華々しく登場だ!

 ビュン!

 ビュン!

 ビュン!

以上.

この間、約1秒
正直、3倍速で見てたら軽々と見逃した。最終回における彼等の戦闘シーンは上記のみ。

…あ、じゃ、じゃあ、ラストでカッコよく登場とか?


 ドン!

以上.

ワンカットって。しかも3人一緒くた。
ついでにこの間 0.5秒、光の速さでフェードアウト、いくらなんでも酷すぎる、
これが大人のやり口か!

そもそもコイツ等のフルネーム、なんだっけ? 
まさかまんま「黒い三連星」じゃないよねとか思って調べようとしたら、
もちろん公式ページにも紹介なし

Vガンのシュラク隊どころか、前作のM1アストレイ部隊もどうかという、
その存在の耐えられない軽さっぷりに、僕はもはや涙を禁じえません。




 「まずはアレだ、行くよ!」
 「行くのかよ?」
 「おう!」
 「ジェット・ストリーム・アタック!


#アメーバーも裸足で逃げ出す程の存在感をミクロレベルでまざまざと見せつけてくれた、
 ヒルダさん、ヘルベルトさん、マーズさんのズッコケ三人組に幸あれ!


10月7日

<利き缶コーヒー対決1 〜絶望に身をよじれー、虫ケラがー〜>

便器の便座をあげないまま小便たれたどこぞの馬鹿がOBを繰り返したことにより、
今日も太いのひねりだそうと座った途端、お尻がしっとり濡れて気が違いかけたサカイです。
どうも、皆さん、お元気ですか。僕は今頃スクライドにハマりすぎて常に毎晩三発の毎日です。
抹殺のラストブリット!

ところで世の中にゃ矮小な人間ってないるもんで。

例えば「あそこの店はおいしいよ」「そこの店はあまりおいしくない」って普通に
感想つづってある文章みただけで、頭の中で「自称:味にうるさい奴」に即変換、
マッコウばりに巨大な目くじらたてて「お前、本当に味分かってんのか」的突っ込み
入れつつ、むりくり味勝負に持ち込んでそいつの世界の狭さ加減を半強制的に分からせて
やりたくて仕方がなくなってしまうような人間のことね。

そんな僕のことを人は「クズ」と呼びます。
そんな僕の一番の好物は「他人の不幸」です。
ぶっちゃけ、自分の幸せよりも他人の不幸の方を軽々と優先させます。
そんな僕のことを人は「まごうことなきクズ」と呼びまっす、ザマァないでス!(己が)

ところで「他人の不幸」を、最高の特上席から優雅に鑑賞するための、一番の方法を
知ってますか?うん超簡単。自分そのものも、その「不幸」の中に身を置くことです。
でも、最後まで付き合っちゃ駄目、ここ!ここが一番肝心!もうアウト寸前っていう
ギリギリのところで相手だけ地獄の釜ン中に蹴落として、自分は無事エスケープ。
「生き残った!」という充足感をフル満喫しつつ、釜の縁から垂れ下がってるロープに
ブラブラぶら下がりながら、 血の池地獄の中でオプオプしてる哀れな生贄を思う存分
眺め楽しむのが一番のお喜び。


というわけで「焼そば」「アイス」に続く第三弾。 「利き缶コーヒー」対決、開催決定。


 *日時:10月8日(土)
 *参加者:KAI・犬ヨ・サカイ・ユウ・ぽよ

 <試飲に関して>
  ・全員が目隠しをして同時に同じコーヒーを飲む
  ・各1品目の試飲時間は2分、インターバルを1分とする
  ・8品目全て試飲し終わった後、6分以内に出された順を記入して提出。
  ・この時間内に他者を惑わす発言(例:*番目って**だよね?)は認められる。
  ・もっとも正解数が少なかった者が罰ゲーム。
  ・最下位が複数人数いた場合はサドンデス戦へ。

 <罰ゲームに関して>
  ・敗者決定より1ヶ月以内に、渋谷・池袋・新宿のいずれかの駅前で、路上ライブ決行。
  ・選曲に関しては、敗者以外の4人が指定できるものとする。
  ・音源はカラオケボックスから採取したものを使用。それをラジカセ等で流す方式。
  ・楽器等の使用については自由。
  ・指定4曲に「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」の1曲を加えた5曲を歌いきった時点でライブ終了とみなす。
  ・ライブは「僕、本気で音楽やってます!」風を装い、大真面目に行うこと。
  ・「これ、どうせ罰ゲームだから」的態度が顕著に見られた場合、やり直しを強要される場合あり。

と、レギュレーションは以上のように決定。

ただ、上記罰ゲームだけに関しては、本気で実行が無理なんじゃないかとの懸念案を再考した結果、
以下のルールが追加されることとなりました。

 ・一万五千円分のパイを全身に投げつけられることにより、罰ゲームに選択権が与えられる。
 ・選択権は、「路上ライブ」か「路上似顔絵書き」のいずれか。
 ・「路上似顔絵書き」の場所についてはライブと同様。その時間については60分とする。

まあね、僕個人の本音を言うなら、ライブと似顔絵どっちにしろやるくらいなら飲尿した方が
100倍マシなんじゃないかってのが正直なところで、この選択権のどの辺に意味というものが
存在するのか死ぬほど分かりかねている今日この頃です。
が、まあ、決まったもんは仕方がないね、しかも率先的にこの案採用したの僕自身だしね。
もうそんな細かいことはどうでもいいよ、分かってることは唯一つ、これだけが分かっていればいい。

前回にも増して、今回だけは本当の本当に負けられない!

だって負けたら「路上ライブ」だぜ?
え?わりとよく見られる光景? まあね、そりゃ確かにそうかも知れないけど、ありゃあくまで
そっち系の才能にそれ相応の自信もってる人間がやるもんであって、その辺が本当に本当のド素人は
普通やろうとも思わないし、あえてやろうとも絶対思わない。

なのに素人どころか、それに加えて30過ぎの小太り中年が、例えば若人の街、渋谷の路上で
大真面目に熱唱?しかも、サンボの山口ばりに歌唱力あるならともかく超絶的に音痴なこの僕が?
しかも自分で選曲不可ですよ、勝手に選ばれちゃうわけですよ、正直、僕が負けた場合の曲リスト
の中に「TM」の2文字を発見した時にゃ確実に気を失いかけました、当然のごとく後に続く文字は
「放送網」の方じゃなくて「革命」さんの方、しかも軽々と「HOT LIMIT」、サカイ的にもオールオッケー!? 

なわけねえだろゴミめらが。無理、本当無理。加えて痛い、絶望的に痛い、もうその絵、考えただけ
で自殺モンの痛さ。実際、他人がそれやってんの見かけたらあまりの不快さに本気で殴りかかるレベル、
精神的のみならず物理的にも痛いときた日にゃ、どう考えても壊滅的に無理。もうネタとかそういった
領域を軽々と超越して本気の本気でやりたくない、何故にこんな事しなくちゃいけないのか皆目理解
できない… でも、でも! それ以上に他人の不幸を見たくて仕方がないんだ…! 
だから! ゆえに! 僕は戦う! 


さあ、まずは選手の入場だ!!

 

缶コーヒーの歴史は我々が作ってきた! ジョージアは、エメラルド・マウンテン・ブレンドだ!




香りとコクなら我々のものだッ!! BOSSより、レインボー・マウンテン・ブレンドー!




新開発「アロマ・エキス」を生で飲んで驚きやがれ! Rootsはダイヤモンデックス!




実力でも個性でも最強だー! FIREからオンリーワン!!




「脱酸素入れたてパック製法」で手当たり次第ブン殴ってやる! ジョージアは、EMBLEMブラック!




ひきたつ香りとうまさを知らしめたい! FIREから天然水ブラック!




無糖派ブラックは我々が既に完成させているゥ! Rootsのアロマブラックだ!




更なる研鑚で伝説の黒が甦った! ご存知、BOSS・ブラックー!


アリガトォー!アリガトォー!




アリガトォー!アリガトォー!




アリガトォー!アリガトォー!




アリガトォー!アリガトォー!




アリガトォー!アリガトォー!(飲みすぎて、素ゲロ吐きつつ)




アリガトォー!アリガトォー!(職場でもガブ飲みして、下痢腹になりつつ)


ここ2週間で既に一生分の缶コーヒーを飲んだような気さえする。



                   
.









わりと本気でそんな気分、今。


ここまでやってもし負けようもんなら、ネット上で培った人間関係全てブッタ切る
覚悟で罰ゲームのバックれも辞さないくらいの心持ち、っていうくらい負けたくない、
あっ、負けたくない、あっ、負けたくない、あっあっ、あっイヤだ、あっ、あっ、あっ…!


10月12日

<利き缶コーヒー対決2 〜365×6+43日〜> 

勝負前日深夜、最後の練習しとこうとブツを冷蔵庫から取り出して、いつも通りバシャバシャ
ふったらあら不思議。天空から茶色い液体がパシャパシャと落ちてきて僕の体にあますことなく
降り注いだので、思わず理性というものを忘れかけて久々に部屋の中で本気の雄叫びをあげて
しまったサカイです。一昨日練習の為に蓋あけて使ったあと半分程残しておいたのを忘れていた
んですね、僕ったら〜バッカじゃねえのバッカじゃねえの(憤怒の形相でその缶を握りつぶしつつ)。
それのみならず、その後の就寝中においてはいきなり口からゲルドルバ、こ、これは憎しみの光だー!
主成分は全てコーヒーでした、あえて言います、そのカスであったと。とにかく今は生きていたくない、
全身がそんな気分にみなぎりまくって大変です。そんな今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしたか?

まあね、そんな前振りどうでもいいから早いとこ結果書けや!って、ここ見てくれてるお前等ども
は思っているかも知れないけどね、そりゃ僕だって結果の重要性は重々認識していますけれどもね。
でも、あえて、ここではその過程から綴らせて頂きたいと思うわけです、というのもね、皆さん。
僕は常日頃からこう思っているんです、「過程」こそ重視すべきものだと。勝負に至るまでの入念
なる準備、そして積み重ねた努力、それが人生の経験に繋がり得難い体験へと昇華していく、過程を
経た分だけ人は成長することが出来る、だから僕は「過程」が大好きなんです、聞いてますか皆さん!
とクーガー風に主張したところで、早速主題。

いくら飲んでも本当につかめないよ、缶コーヒー。

いやね、出だしの頃の「香り」とか「後味」とかそういったレベルまではね。正直分からないでも
ないなって、あっこの濃さはエメラルド君?となると君はもしかしてレインボーさんだね?みたいな
感じで、俺達ちょっと分かりあえてきたかなって。微かながらも芽吹き始めたこの信頼感の種を大切に
育んでいこう、ぐらい思っていたわけですよ。

だけど「コク」って領域に入ってきた辺りで「味わい」と何が違うんだ?って話になってきてちょっと
訳が分からなくなってきたところへ、いきなり「キレ」とか言われた日にゃあね。キレ?味覚でキレ? 
なんだよそれ? その、普段みんな「分かる分かるー」風な知ったか装って使ってるけど実はコンゴ奥地
の未開拓民族が使ってる言語の意味ばりに分かってませんでしたーみたいな、僕的に例えるなら3年前、
妹が「あのメーカーのコスメがね〜」みたいな話してんの聞いて「えっお前メイド・コスとかすんの?」
って真顔で驚いちゃったばりに不可解極まりない表現はさ。何様のつもり?

大体がこれだけ僕がお前のこと理解しようと必死に努力しているにもかかわらず、その距離が縮まって
くるどころか、むしろやればやるほど離れていってるような気がするってな、一体全体どういうことよ?
買ってやった恩を忘れやがって、どういう了見だよ!人が優しく下手に出てるのをいいことにつけ上がり
やがってこの缶!売缶!…あっ当たり前だ。じゃあ、この駄缶!
そもそもお前等の気持ちから掴もうとした時点で勘違いしてた。たかが缶ごときにちょっと優しくしすぎた。
よってこれからはスパルタンXでいくことにする。まずはお前等のその内面を、生まれたままの姿って奴を、
人様にゃ見せられないようなところも含めて全て丸裸にしてやる。さあ見せろその主成分、お前の恥ずかしい
ところ全部〜! …っと、コイツは香料?私はいつも素のままですみたいな自然体装っていたお前が香料?
缶は見かけによらないねェ〜オンリーワンさんよう。おっとこっちはカゼイン!蛋白大好きなんかこの淫缶が!
ここか!この狭い口になみなみと注ぎ込んでほしいってか!ここか!ここがええのんかー!って痛ててて!
切れた!切れた! あっこれはカラギナンだー安定だー!安定してしまうー!あーんーてーいー!

とかやってたかどうかはともかく、深夜に缶のラベルをメモってエヘエヘ笑ってたことだけは確かだった
と言います。なかなかに業が深いね利き勝負。舐めちゃいけない利き勝負。ちなみに分析結果は以下。

エメラルド カラギナンのおかげで安定してるけど、でも後味がヘン。
レインボー  唯一、粉ミルクが使われていない銘柄。つまり味がのっぺり。
ダイヤモンデックス 濃縮乳が入っているのはコイツだけ。そのミルク臭に注意すれば楽勝
オンリーワン 圧倒的な濃さと舌につく後味。これ間違ったら死んだほうがいい。


一見いい加減極まる分析に見えるかも知れませんが、実際この4銘柄だけで味利きするなら、
この結果にのっとりテイスティングを行うことにより、全銘柄正解の確率は以前の50%からほぼ80%
にまでアップし、僕は利き缶コーヒーに対して飛躍的な進化を成し遂げることに成功したのであります!
よし、この調子で次はブラックだ!


エムブレム・ブラック コーヒー、香料
天然水・ブラック コーヒー、香料
アロマ・ブラック コーヒー、香料
BOSS・ブラック コーヒー


バカじゃねえの。成分ほぼ全部同じじゃん。
分かるわけないじゃん、こんなの。

仕方ない、こうなったら、成分解析の更に上をいく成分比率解析で、この黒んぼどもを丸裸に…!

エネルギー たんぱく質 脂質 糖類 炭水化物 ナトリウム
エムブレム

0%

0%

0%

0%

1g

25mg

天然水

0%

0%

0%

0%

1g

20mg

アロマ

0%

0%

0%

0%

0.6g

13mg

BOSS

0%

0%

0%

0%

0.1g

10mg



バッカじゃねえの。
ほぼ全てのパラメーターが限りなくゼロじゃん。分かるわけないじゃん、こんなの。

あっ、でも、ナトリウムの数値に若干の差異が見られるぞ。
ナトリウムといえば電解質、つまり各製品によって伝導率に違いがあるということ!
人間の体は微量に電気を発してるというから、それとあわせて考えるにこう舌の先を
水面上に当ててそのピリピリ度を見分けることにより判別が可能に…
なるわけねえだろバッカじゃねえの、バッカじゃねえの。分かるかっての。

というわけでブラックに関しては、唯一判別のしやすいアロマブラックを完璧に当てることのみに
全力を費やし、その他の銘柄に関しては運任せとすることに。

後はアレですよ、カブり回答が許されないという今回の過酷極まるルールに対応すべく、
ブラックとノーマルを交互に出されるといきなり味の判別が困難になるという弱点を克服するべく、
勝負の一週間前から毎晩8本の缶コーヒーをガブのみですよ。それどころか起きがけ2本、昼飯4本、
晩飯4本で、ほぼ一日中、缶コーヒー付けの毎日ですよ。
そして皆さん、知ってますか?ノーマルな砂糖入り缶コーヒーは飲みすぎると確実に胃がおかしくなります、
ブラックのそれはやりすぎると不思議な事にとてつもない頻尿を引き起こします。この2つを繰り返して
いくとそのうち臭いを嗅いだだけで軽々ともどすようになります、不思議ですね〜人体の神秘って奴ですね〜 
と、ここまでやったわけですからね。正直いって自信満々でしたよ。まともにやったらまず最下位だけは
ありえないわーぐらい、全然本気で思っていましたよ。

というわけで気分も高揚、足取り軽く意気揚々と、決戦の地であるKAI邸へ赴きましたら何と3分遅刻
ということで即刻負けを告げられたので、僕は顔を真っ赤にしながら、当日の1時半という時間にいきなり
掲示板に書かれたルールをそこまで厳密に遵守するのはどうかという道理、そもそも味利きというゲームを
やらずして勝敗を決定するのはいかがなものかという本質、たかだか3分の遅刻くらい大目に見てくれても
いいんじゃないかという寛容さ、はたまた知・理・品・人の側面から見た「性」、祈・念・懇・哀における「願」、
希・展・切・熱から成る「望」、同・有・友・愛に見る「情」、
つまりは知性理性品性人間性祈願念願懇願哀願希望展望切望熱望同情有情友情愛情からジャンプ三原則に
至るまで多岐にわたったありとあらゆる角度から延々と見苦しい言い訳を主張し続けたその結果、その努力の
甲斐あってか、僕の負けは10分前にも増してますます確固たるものとなったので、ストレイトに言うなれば
情熱思想理念頭脳気品優雅さ勤勉さ知能シナプス大脳皮質、そして何よりも前頭葉が足りなすぎるこいつ等に
何を言っても無駄であることを完璧に理解してしまった僕は、断固たる決意もってして48時間以内にこの電脳
スペースから一時退去し、真人間として生まれ変わることにしたのでありましたらったらったったった〜

<NO−FUTURE:完>


10月13〜18日

<利き缶コーヒー対決3 〜クーガー中〜>
 
ストレイト・クーガーのホームページへ逃避中。


10月19日

<利き缶コーヒー対決4 〜罪と罰〜>
 
いや、何せね。「断固たる決意」だからね。
スラダンの桜木花道をして言わしめたという、あの「断固たる決意」もってして、ここ5年にわたり
増加させてきたフレンドシップという名のネットワークノードを根元からバッサリ断ち切るつもりで、
本当に全て最初からやり直すつもりで、あのクーガー・サイトを立ち上げたわけだからね。

もちろん例の罰ゲームなんて、さらさらやる気なかった。
そもそも「戦わずして負け」となった今回の結果自体、まるで認めてなかった。
あのダニどもに極大限の不幸が降りかかるよう天に祈願しつつ、罰ゲームどころか
元々のゲーム自体なかったことにして、何もかもシカトで押し通すつもりだった。

…でも、言われちゃったんだ。うんこって。

 「バックれたらうんこですよ」
 「うんこ、満遍なくドアの前にまきます」
 「当然、人糞ですよ」
 「郵便入れの隙間にも詰めます」
 「もちろんドアノブにも塗布しますよ」

断固、まけた、雲古に敗れた。ダンコよりウンコの方が断然格上だった。
桜木花道から放たれる威光より、人糞がその内面に秘めたる脅威の方がはるかに上だった。
鉄よりも硬い意思もって決断した筈が、たかだかうんこごときにより、軽々と歪められてしまった。

ウンコごとき? いや、もう認めよう、うんここそ最強だと。
もう見た瞬間、それとわかるあのゲル状形態から放たれる、その圧倒的存在感、
目・耳・鼻・口という、おおよそ人類が持てる全ての入力インターフェースから脳にダイレクト
で訴えかけてくるあの壊滅的臭気。そんな絶対的危険物を我が愛しのマイルームの前に隙間
なく敷き詰めるとか宣言された日にゃ、まさかそこまではやるまいと頭の中で分かっていても… 
いや、ほぼ70%以上の確率でこいつ等はそれをやる、やれば出来る子、じゃなくて、やっては
いけないことのみ出来てしまうバカな子達! まったくしたくなかったけれど、そういった分野
においてのみ全幅的に信頼できてしまうこのクズどもの常軌を逸した脅しを前にしては、幾ら
ツラの皮がゾウの皮下脂肪ばりに厚いと言われるこの僕でも、流石に膝を折らざるをえなかった、

というわけで、ズタボロに追い詰められた挙句の最後の拠り所まで結局アニメだったという、
絶望的な事実さえ除けば、結構居心地の良かったクーガー専門サイトを泣く泣く捨てて、
非常に不本意ながら、自己表現という大層なお題目を借りた自意識という名の瘴気うずまく
この腐海に、再び戻ってきてしまったサカイ君です。


さて、まずは勝負当日のあの場のことから書くことにする。

実際には、即負けを告げられたわけではなかった。
正しくは「やべー遅れちゃってゴメンー」ってな神妙な面持ちで部屋に入った途端、しれっとした
ツラで既にゲーム始めちゃってるゴミどもの姿をそこに見て即発狂したというのが、ことの始まり
である。 

タイミング的には、丁度1回目の試飲が終わって2回目に入る途中だったらしく、向こうの言い分
を聞く限り、ゲーム途中から参加するならまあアリだろうという落としどころをどうやら考えては
いたらしい、が、この2週間、この日の為に凄まじいまでの鍛錬を積んできた僕としては、その
努力の成果をフルに発揮できないような環境の中での利き試合など、どう考えても御免だった。

加えてこの日に至るまでの間に発生した幾つかのトラブルを裏でまとめ、企画実現へ向けて尽力
してきた1人であるとの自負もあったから、まさか僕抜きで始めるわけはなかろうと正直たかを
くくってた、確実に甘えてた。そこへこの容赦なき現実を突きつけられたものだから、眼前で行わ
れていた光景が一体どういうことであるかを、理屈では分かっていても、感情面において素直に
受け入れることがどうしても出来なかったというのが正直なところである。

更には、既に幼稚園児が駄々をこねてるばりのレベルで憤慨しまくってる僕に対し、それとほぼ
同じ幼児目線にまでわざわざ自分から降りてきてケンカ腰で応対してきた強者が、僕以外に2名
もいたことが、ことの解決をますます困難にしてしまっていた。

「3分ぐらい、待てねーのかよ」
「遅れたそっちが悪いんだろ、しかも連絡してこなかったろ」
「それ言うんだったら、そっちも連絡してこいよ」
「どうしてそんなことしてやらなきゃいけねーんだよ」
「大体、遅刻厳禁ってな社会常識だし、掲示板にも書いてあったろ。遅れたら即負けだって」
「見てねーよ、何月何日何時何分何秒だよ!」(←勝負当日の01:26分でした)

顔を真っ赤にして互いを罵りあい事態をますます混迷させる者3名、憮然ツラでそれをただ呆れた
ように眺め、事態を収束させることを完全に放棄した者2者。この時点で理路整然と道理を説く者
まるでゼロ、もう、とにかく何もかもが酷いとしかいいようのない有様だった。

しかし、しかしだ。よくよく考えてみれば、例え3分だろうが5分だろうが一時間だろうが
遅刻は遅刻であり、全てのいざこざの根本が「遅刻」という僕の過失ただ一点から派生している
ことは厳然たる事実であり、その遅刻に対する連絡を更に怠るという言わば二重の過失を侵して
しまっている時点で、こりゃ確かに言い訳しようがないかも知れないナァということに、この辺り
でようやく気づきはじめた僕は、遅巻きながら事態の改善を図るべく、まずは何故にその旨を連絡
しなかったのか、ということへの理由について真剣に考えることにした。何故なら原因究明は
解決の母であり、理由さえ分かれば既にその問題の90%は解決したも同然であるとの論理式は
我々オールドタイプのソフト屋にとって常識そのものだったからである。

さて、そもそも今回のように遅れる可能性があった場合、いつもの僕ならば、ほぼ確実にそれ
を携帯メール等の連絡手段で相手に伝えていた筈である。では何故に今回に限り、このような
失態を侵すに至ってしまったのか? 
うむ、おそらくこれはジョジョ第6部ストーンオーシャン編におけるジェイルハウスロック現象
の具現化、もしくは勝負に対する緊張のあまり、00・01・10・11の4つの情報しか覚え
られない2ビット脳と成り果ててしまっていた僕の脳内記憶が引き起こした特異現象のせいで
あると考えられる。

つまりである。
電車を降りた時点で、僕の頭の中味はおそらく以下のような状態にあった。

 
・00:やっべー、ブラック超わかんねー
 
・01:とにかくアロマだけははずせねー
 
・10:あ、そいやコンビニよらなきゃ
 
・11:ちょっと遅れそう。連絡しなきゃなー

が、勝負に必要な道具を買いにコンビニに立ち寄った際、そこで何か新しい処理情報を得て
しまったことにより、僕の脳内は以下の状態に強制遷移してしまったものと推測される。

 
・00:あ、アロマ売ってる! 買って道すがら飲んでこ!(←入力情報)
 
・01:やっべー、ブラック超わかんねー
 
・10:とにかくアロマだけははずせねー
 
・11:あ、そいやコンビニよらなきゃ
 
  :ちょっと遅れそう。連絡しなきゃなー (←同時に頭の中から弾き出された情報)

なんだ、答は簡単なことだった。コンビニでアロマブラックを見つけてしまった瞬間、メモりー
リークが発生し、その時点で僕の頭の中にもはや「連絡する」という選択肢は存在しなくなって
いたというわけだ、いや、こりゃしょうがないわー

みたいなことをしたり顔で説明したあと本気で殴られるだけの覚悟が、自分の中にどうしても
見つからなかった僕は、やむを得ず「じゃあ…途中からゲーム参加ということでいいですよ」
という当初の落としどころを、ここでようやく受け入れることにした。

が、既に時遅しとはまさにこのこと、状況を静観していた二人はともかく、僕と既にさんざっぱら
やりあってしまっていた他の二人は完全に気分を損ねてしまったか、「モチベーション低下」を
理由に、当初の妥協案にすら頑として首を縦に振ろうとしなくなっていた。末期的状況とはまさに
この事である。そのうち、こりゃどうにもなんねーなーという暗雲とした空気が部屋中をどんより
とおおいはじめ、言い合いや罵りあいにすら疲れて皆が黙りこくった頃には、こう…なんというか、
もうどうしようもないとしかいいようのない空気がその場を支配していた。
今じゃ女優の仲間入りをはたしたあのリョーコ・シノハラがバラエティ番組内で人志に顔面バンバン
はられてた頃の流行歌になぞらえるならば、虚しさとやるせなさといたたまれなさと、といった感じ
のこの閉塞感、こりゃマジでどーすんべ?と途方に暮れていた僕の脳裏に、とある一発逆転のアイデア
が閃いた。

まず、この場を分析するに、静観組の二人は流れ次第では妥協案を受け入れる余地があると見た、
モチベーション低下組の一人の方は今更引くに引けないと言った感じではあるが、彼もまた己を磨き
上げてきた戦士の一人、勝負をやらずして勝敗を決してしまうのは流石にどうだろう、といった雰囲気
が感じとれないでもない。とすれば問題は今現在、頑なまでに「遅れたら即負け」の一点を主張し続け
ている残りの一人である。
 彼の主張を受け入れることさえ出来れば、完全にデッドロックしてしまっているこの場の閉塞状況を
打破することも可能なんじゃないかと考えた僕は、この時点で目的と手段を完全に取り違え、最終目標
を「何としても負けないこと」から「何としても勝負を成立させること」へとエヴォリューションさせてしまって
いた。が、そうでもしなければ、そこまでしなければ、この場は、停まった針は、再び時を刻んでくれそう
にもなかったのである。そこで僕は意を決して、みんなに、とある提案を提示した。

「ぼ…僕の負けでいいです」
「え?」
「僕の負けでいいです。そのかわり、今からもう1回、利き缶コーヒー勝負してください」
「えっ?本当に負けでいいの?」
「はい」
「現時点の負けで、路上ライブ、もしくはパイ投げ&路上似顔絵書き決定だよ?いいの?」
「はい」
「次に負けたら、即、路上ライブ決定だよ?いいの?」
「はい。そのかわり、もう1回、勝負してください!」 ←(内心、絶対負けねーぐらい思ってました)

僕のこの提案により、場は俄然色めきたった。
予想通り、静観組二人に加えモチベ低下組の一人は、まあそこまでリスク背負うんだったらやって
やらんでもないという雰囲気になってきた、とすると問題は残りのあと一人、お前さえOKなら…! 

「いや、やらないよ」
「えっ? そっちが言う即負けを認めた上での再ゲームでも駄目なの?」
「うん、もうやる気ない。罰ゲームがもっと軽いのなら考えてやってもいい」
「………」

内心このチキン野郎が!ぐらい本気で思った。が、元はと言えば、彼のこの意固地さは、間違い無く
僕の感情面に任せた今までの見苦しい言い訳が作りだしてしまったものであり、彼の今の姿は10分
前の僕そのもののそれであり、全ての負の連鎖の起点を作り出してしまったのが自分だということが
分かりすぎるくらい分かっていた故、それ以上、彼に無理を強いることもできなかった。

これにより静観組二人の方も、一人抜けての4人じゃリスクが高すぎる、ということでノーゲーム側
へと流れ、残った一人はサシ勝負でもいいよと力強く言ってくれたものの、おそらく残った中では一番
の強豪である彼とタイマンを張るだけの気概が、残念ながら僕の中には残っていなかった。

…こういうときの空気って、世間ではどう表現しているものなのだろうか?
この世で最も便利な形容詞ランキングのベスト3に入るであろう「逆に言うと」「ありえない」に続く
「微妙」辺りをうまく活用してお茶を濁すものだろうか。まあ、微妙な空気だったよねって。そんな
感じの無難なニュアンスで、暗部を上手い具合にオブラートで覆い隠すものだろうか。

冗談じゃない、全然「微」妙じゃなかった。あからさまにその逆だった。
じゃあ「微」の逆は何だ、「巨」か、つまり「巨妙」である。
当然のことながら「巨」の後に続く語句はすべからく「乳」であってほしかった。一文字違うだけで
この落差、とにかく「最悪」とか「険悪」とかそういった表現とはまた一つずれた「妙」というゾーン
において最大限に不愉快極まる空気だったとしか説明しようがない。

そして、ただ静寂のみが、その場を支配していった。


これが… これが、1ヶ月以上前から着々と構想を練り、3回以上のルール設定会議を開催し、
実に総レス数217に渡る掲示板上での論議と合意を経た上で、なおかつ毎日缶コーヒーと格闘
してまで、実現しようとした、今企画の全てである。ころすぞ。


はい、唐突すぎるけど、ここから先は第2部ね。いきなりノリも文体も変わります。
今、僕は早速酒を飲み始めました、ここから先は到底素面じゃ書きすすめそうにないもんで。

で、なんだっけ? そうだ、静寂がどうのこうのって話からだった。
まあ、確かにひっどい空気だったけどね、それ以上に「時の経過」って奴が偉大すぎてね、
その地獄のような閉塞感にすら、僕等そのうち飽きてきちゃったというわけなんですよ。
で、そのうち、せっかくこんだけ練習したんだしちょっとくらいやってみようや、って空気に
なってきたんで、もはやノーしか言わなくなってしまった例の1人は除いて、一応勝負してみた
わけですよ、罰ゲームをガキの使い方式のタイキックに変えて。

というわけでコレ(動画)ね。 んん〜、いい声だ〜(アミバばりの笑顔で)

まあ、誰が負けたかって明記はあえて避けるけど、それにしたって幾らカブりなしのルール設定
だったとはいえ、8銘柄中3問正解が3人、2問正解が1人ってな、この低レベルな結果は一体
全体なにごとかって話ですよ。正直余裕かと思ってたけれど全然楽勝じゃなかった、思いっきり
辛勝でした、いや、利き缶コーヒー、思ったよりはるかに難しかったですわ。もし本番がちゃんと
行われていたらもしかしたら負けたのは自分かも知れないとか考えたら、このグダグダ感一杯の
結末が「いや実際ラッキーでしたわー」ぐらいに思えてきて、少しほっとしたりしちゃいましたー
ミンナニハ ナイショダヨ

後はアレですよ、人間追い詰めすぎると死ぬほど狭量になるってことを今後の教訓に、シレっと
した痴呆面しつつサイト閉鎖しーの、このクソどもとは即縁切りーの、何もかもなかったことにして、
これから先はクーガー一筋で頑張っていこう、ぐらい思っていたわけですよ。

はい、そこで前述のウンコね。クーガーでも何でもいいけど、とにかくバックレ即ウンコと。
もうね、完全に理屈じゃない。極めて原始的かつ動物的ないやがらせ。だけど恐ろしく効果的。
ここまで追い詰められて、僕はようやく気づいたってわけ。

「他人の不幸を得るためには、それと同等の不幸を自らの身に負わなければならない」という
不幸等価の法則が、今回はたまたま運悪く、僕の身にリバウンドしてきてしまっただけだと。
もう僕が納得するかどうかが問題なのではなく、アルツはいった老人の小便の切れの悪さばりに
しみったれたこの結末の後始末を、どうつけるかってことだけが問題だと。


というわけで、一週間後。



何故か生クリームを、せっせとこねてる僕がそこにいたというわけでね。
あー、もはや息をするのもめんどくせー


ちなみに冷蔵庫は、この有様。



一週間前、缶コーヒーでフルに満たされていた筈のその場所は、今やミルクホイップまみれですよ。
本当に、やつら加減ってもんを知らないのか!?(日向マコトばりの泣きっ面で)

それにしてもアレだね、いくらもともと決められていたルールに、
・パイ投げ選択したものはその
費用及び準備を全て自分で行うこと
、って項目があったとはいえ、
「かきまぜ方が甘い!」「それじゃ全然できないよ」「なにやってんの!」「遅いですよ、遅い!」
ってな罵声をその背にひたすら浴びつつ、これからこの身に浴びようってパイの身を一心不乱に
混ぜ混ぜしてる今の僕って一体なんなんだろって、たまたま大学出てただけで穴ボコ掘らされて
そこに埋められちゃいましたー的なポルポト奴隷君ばりの扱いはマジなにごと?って一瞬真剣に
考えちゃいましたよ、

加えてこのミルクホイップってな代物に対しても本気でなにものだ?ぐらい思いました。
だって、これ、いっくら一生懸命かきまぜても、本ッ当、全ッ然、できないんだもの、生クリーム。
これ、を、女の人、とかが作ってる、わけ? どう考えても女性の力でなんとかできるレベルの作業
じゃないよ? たぶんケーキ作りが得意な女の子はみんなアジャみたいな体躯してるんだな、きっと。
ついでにケーキを作れる人への認識も改めることにいたしました。やー、パティシェ、マジすごいわ、
正直、ケーキ職人なめてました。いや、正しくはそうじゃないな、生クリームを作れる人をなめてました。
僕の中での尊敬する人ランキングは、ここ5年間、3位:母さん、2位:父さん、1位:レイストリン
と変動することがありませんでしたが、それが昨日、久々に塗り変わって3位に生クリームを作れる人、
2位にクーガーが新たにランキング入りすることになりました。父さん、母さん、ランク落ちさせちゃって
ごめん。だけど風水にいれこみすぎて、玄関先に簡易型噴水池まで設置しちゃうのは正直どうかと
思うんだ、こんど帰るときまでに片付けておいてくれると嬉しいな。

そんな身内の恥を晒しつつ、延々とかきまぜつつ、罵倒と言う名のかき混ぜ指導をキビキビ受けつつ、
あまりの作業の過酷さに途中で音を上げつつ、少しでも楽をするため夏目4枚でかき混ぜバイトを雇い
入れつつ、しまいにゃ電動攪拌機を購入&投入してまで、ようやく出来たものがこれ。

 (バケツと発砲スチロール箱に一杯の生クリーム)


で、この5分後に出来たものがこれ。



どんな世界のアミューズメントパークのマスコットキャラなんだよお前は、って言うぐらい、
ひっどい有様になりました。


参照までに、実際のプレイ動画も、載せておきます。

 → 

でね、動画見るとすごくよく分かると思うんですけれどね。
パイ投げされた時って、普通、ビチャーとかピシャーンとか、そういったウェットな感じの音を想像
するじゃないですか。アレ全然違いました。実際にはバコッ!とかスパーン!とか、もう無茶苦茶
乾いたいい音がすんのね、コレって。いやー初めて知りました、たぶん生涯知らなくていい豆知識。
僕もできればこんなこと一生知りたくありませんでした。

加えて自分、パイ投げ、かなり舐めてました。まあ楽勝だろ?ぐらい思ってました。生クリームが
クッションになるからたぶん痛くないだろ?とか思ってたけど、これ、とんでもない間違いでした。
だってぶつけられた際の衝撃がね、外側からじゃなくて内側から響くわけですよ、なに?これがあの
噂の鎬紅葉の打震?っていうくらい内部からビンビン来るわけですよ、更にゃ横っ面からくらえば耳
の中の空気がもろ圧縮されて鼓膜がボヒュウって鳴るわ、そのうち鼻腔内がクリームで埋め尽くされて
ほぼ完全に息が出来なくなるわ、呼吸を確保する為、仕方なく口を開けばその中にもバンバン破片が
飛び込んできて次第に気持ち悪くなるわ、しまいにゃクリーム油分が眼球表層を覆って目まで開か
なくるわで本当に生き地獄。視覚、聴覚、嗅覚の3つを奪われたまま、四方八方からよってたかって
バコバコくらった時にゃ危うく気まで違いかけました、見た目がコミカルなだけに、なお始末が悪い。
幼少の頃、カムイワッカの滝から転げ落ちて全身打撲を負うというアクシデントを体験して以来の、
とてつもなくこっ酷い目にあわされました。

で、本当に大変だったのはその後ね。公園のトイレ使って後処理したんだけれど、顔とか鼻とか
特に髪の毛とかに付いたクリームのぬめりが、洗っても洗っても、もう、ぜんっぜん、とれないの。
しかもどこかの馬鹿がパンツの中にまでパイを突っ込んでくれたおかげでアナルが超ぬめってるの、
しかもその場所、洗えないの。人体の構造的に公園の便所ごときで洗えるような場所じゃないの。
ついでにこの後も罰ゲーム本編である路上似顔絵書きの予定が、僕のスケジュールにばっちし組み
込まれたりしちゃってるわけなの。

たった3分、遅刻しただけでこの始末。
時間に遅れると大変なことになるよ、ということを、本当に、身をもって、頭のてっぺんから
爪先に至る全身の骨身に刻みこまれるぐらいのレベルで、心底、思い知らされることになりました。
で、あまりにも精神的に凹んだんで、この後の路上似顔絵書きに関しては延期、ということで勘弁して
もらいました。とりあえず今はここを読んで、「なんだよ、即、罰ゲームやれよー」とか思ってる奴等
全員、富士樹海か雪山の山中か何処かに首だけ露呈させたまま生き埋めてやりたい気分で一杯です。

その後の反省会と称した飲み会を経た帰り道、今のこの腹一杯な状態でゴーゴーカレーのメジャーを
完食できるかという話が持ち上がったので、ついその場の勢いで「もし完食したら罰ゲーム免除してくれよー」
みたいな提案を冗談のつもりで持ちかけたところ、もし食えなかったら全員の勘定を持つ事、という付加
条件のみであっさりこのソリューションが受け入れられてしまったので、僕はその5分後に死にもの狂い
でカレーをかきこむこととなり、当然のごとくそれに軽々と失敗した挙句、そのままトイレにかけこみ、
滅茶滅茶うめき声をあげながらマジュニア産卵にいそしむ羽目となりました。
世間ではこのような奴のことをゲロンチョと呼称します。ついでに出費が五千円、パイ投げ出費も2万円、
加えて渋谷で路上似顔絵書き 確定。これで死にたくならない奴がいたとしたら、そいつどうかしてるわ。
そんな失意という名の井戸のドン底で、僕はこれ以上ないというくらい唇をギュっと噛み締めたまま、
頭の中でひたすら繰り返していました、「時間は守ろう」。さあ、皆さんも御一緒に!「時間は守ろう!」
「遅れるときは連絡しよう!」 ころすぞ。

そんな僕はと言えば、懲りもせず、お気楽ダイエットと称して、「ひと月に1キロ痩せられなかったら
マックで2キロ太るまで食う」という企画を今から6ヶ月に渡り、行う予定です。
おおセヴン、大食の罪!お前等全員ブタみたいに食わせてやる!ブタみたいに食わせてやる!


10月27日

<利き缶コーヒー対決5>

<その前にショート・メモ>
 ・世界一、名古屋人を小バカにしてるワンシーン。 
 ・なあ、この消防水扉についたサビの形、何かに似てない?



<で、いよいよ本編の罰ゲームが近いわけなんですが>

正直ね、今度こそ本気でバックれるつもりだった。
バカじゃねーの?って切れレスした上で、完全シカトかますつもりだった。

でもね、やっぱ言われちゃッたのよ。ウンコって。バックれ、即ウンコって。

即ウンコって何が動詞なんだか、それが何を意味するのか、良く分かんないし分かりたくもないけれど、
少なくとも俺はウンコだけには抗えない、それだけはよく分かったわ。

ってことで、ちょっと練習してみたのよ、路上似顔絵書きの。
本番を想定して、ほぼ1分で書いてみた。




明日、本屋にお絵書きの本、探しに行くし。

あとマジで。マジで人助けだと思って。
「似顔絵についてのアドバイス」、下記フォームで本気募集してます。

今のままだと普通に路上で撲殺されかねないわ。


10月31日

<利き缶コーヒー対決:最終回>

結局のところ、本は本当に購入することになりました。
  
いや、当初は沢近絵とジョジョ絵をしれっとした顔で見本に置いてその度を越えた酷さの威力で
もってして客そのものを来なくさせる、という戦略を本気で考えていたのですが、あまりにも客が
来なかった場合、それを遠くから見物しているであろう例の無脳症どもが自らサクラとなるべく来訪
しかねないという危険性に加え、そもそも3歳児でももう少しは上手く書くぜレベルの壊滅的アートを
渋谷の路上に1時間も晒しておけるほど僕の肝っ玉は太くないということに遅まきながら気づいて
しまったものでね、せめて見本くらいは見れるものをと思いまして、ええ、やむを得ず本を購入して
練習することにしたのですよ。ポジション法が僕に自信を与えてくれると信じたいんだ…!

さて、この「ポジション式似顔絵入門」によると、人間の顔は、目・耳・鼻などの各パーツ配置から、
 ・パーツが上の方にある「上型」
 ・パーツが下の方にある「下型」
 ・パーツが真ん中に集中している「内型」
 ・パーツがりんかく近くに拡散している「外型」
 ・パーツ同士の距離が平均的な「平均型」
の、5つのパターンに分類できるそうで、その位置と互いの距離感さえ正確に表現できるなら、
各パーツの描写がどんなに酷かろうともそこそこ似てくる、とのこと。
おお、目とか口とかを即興で上手く書くのは、この短期間では到底無理そうだけど、各パーツの配置描写
くらいならとりあえずなんとかなりそうだぞ、よし、早速この本の手順に従って少しでも見れる見本絵をと…

〜 1時間後 〜

はい、僕には無理でしたー
(大量生産されたサカイ流 沢近絵を、精魂疲れ果てた顔で見やりつつ)

仕方ないので、その本にお手本として示されていた朝青龍と小泉(純一郎)の似顔絵をそのまま模写。
10枚以上の失敗作を経て、とりあえずそこそこは見れる見本を、何とか作成することができました。
となると後の心配は本番のみ。万が一お客さんが来ちゃった時の対策さえきっちり練りこんでおけば…!
というわけで、皆さんから頂いた各アドバイスにも、入念に目を通すことに。

<フォーム投稿内容>
 ・うん〜と、特徴だけ書いてあとはてきと〜に(^^;魔女鼻ならそれだけであとはへのへのもへじで…
  
→ その「てきと〜」のさじ加減さえ分からないというか、つまるところ何書いても同じ絵になると言うか…

 ・目、口、鼻、の三つのパーツのうち、それが変わると人まで変わって見えるってくらい
  個性が出てるのは『目』だそーです。なので目さえ完璧に模写すれば、最悪死にゃしないでしょう。
  殴られはするかもしれないけれど。
  
→ 目を描くことに注力して練習してたら、全部ピカソの出来損ないみたいな絵になった。

 ・物を逆さまに見ると先入観に捕われず視覚的に見たまま絵が描けるらしいです。
  路上で女の子を捕まえては逆に吊し上げてみては如何でしょう?
  
→ やれるもんなら本気でやってみたいです。
    漫画とかによくある、こう、スカートを必死に抑えてる様とかね、死ぬまでに一度は見てみたい。

 
・テレビ番組で、対象物を逆さまに見ながら絵を描くと、なんか上手に描けるって言ってました。
  前屈して股間から眺めて写生すると。でも、路上似顔絵描きのヒトに、さあ描き始めますよっていう、
  まさにその時、おもむろにこんなヒトをバカにしたようなポーズとったらその時点でブン殴られそうですね。
  
→ それ以前にそんな無防備な体勢、人前で出来るわけがない。
    屈強な体つきした黒人とか来ちゃったらどーすんのよ?
    (先輩がアメリカで襲われてアナルの処女を失ったとの話しを聞いて以来、黒人トラウマ)


 ・コツはとにかく特徴を捉えることに集中してください。そうすれば段々似てきます。
  次に輪郭。輪郭はその絵にとっての大事なフレームですがんばってください。
  
→ そもそも輪郭の基本となるべきだ円が一つたりとてまともに書けないのです。

 ・その人を初めに見て目に付いた特徴を大袈裟に書く。
  ただコンプレックスになっている場合もあるので気をつけてください
  
→ つまりはスーパーデフォルメ化ですね? 
    これをその場でやって最悪殴られるだけの覚悟がどーしても…無理!無理!

 ・江川達也は目から描いてたから、目から描いてみてはどうですかね?
 
 → 輪郭のデッサンがとんでもないことになりました。なんかエイリアンみたいになった。

 ・よく聞け、うんこでも分かるド素人お絵かき術だ
  ・影をつけろ 特に鼻と目周辺だ
  ・耳は鼻と同じ高さに書け
  ・輪郭は顔全体を見て慎重に最後に書け
  ・皺、クマを見逃すな
  ・目は見たままに書け
  ・漫画みたいな描き方すんな
  ・丁寧に書け
 
 → うんこはともかく確かに的確なアドバイス。でも、どれもその場で実践できる自信ないなー

 ・眉毛描くとか
  
→ 両さん的な眉毛なら、何とかなりそうなんだけどなー

 ・「似顔絵描きじゃねぇ!顔絵描きだ!」と逆切れすればいいと思いマス。
  
→ 顔絵ですらないような…

 ・お客さんの拳をおでこで受ければ大丈夫だと思います。
  
→ とりあえず最悪ケースを考慮して、貴重品は全部ロッカーに預けとこうと思います。

 ・狩られないためには、ヤンキーが怒らないようなもの。
  もしくはヤンキーがわかる物。ジョジョは良いかもですね。
  → 僕の中に持てる勇気をフル動員して、ジョジョ、見本に出してみるよ。

 ・付け焼刃でどうなるものでもないと思います。やろうとした俺が云うんだから間違い無い。
 
 → 無理は百も承知なんだ。
    ただ。無理度で言うなら人糞をドアノブに塗りたくられることの方が上なだけなんだ。

 ・味はあると思い升。似てる似てないじゃないからいいんじゃないすか。金取ったら殺されるけど。
  
→ とりあえず客がこないことを祈ります。万が一来たとしても女性でないことを祈ります。
    男ならそこそこは書ける。女の子がヤバい、全部沢近になる。

 ・ちょっとズルい手ですけど
  作品見本としてぐでんぐでんなやつを飾っておけば、客自体が来ないかも。
  からかわれたり笑われたりはあっても。
  
→ 採用! …するつもりだったんだけどね、
    ドヘタ絵を晒しとくだけでも既に悶絶レベルの拷問だということに気づいちゃったんだよね。

 
・いずれにせよ人は皆死ぬ。悩む必要などない。とフミヤートが言ってました。
  
→ なるほど。「息絶える」という選択肢はちょっと思いつかなかった。
    本当に実践するのは無理だけど、行き倒れてる浮浪者を模倣するくらいならアリかな。


以上のアドバイスを踏まえて、僕が考えに考えた戦略は以下の通り。

 ・お金は持たない
 ・お客がこないよう、祈り続ける。
 ・何よりも女の子がこないよう強く祈る。
 ・万が一来ちゃったら、浮浪者の真似をしてやりすごす。

よし、パーフェクト。
なんの問題もない(なんの問題もありません!)


というわけで、罰ゲーム、当日。
渋谷、モヤイ像付近の路上にて ↓




よし、「似顔絵・無料」の看板は出したし、見本絵の朝青龍と純一郎も出した、
ジョジョ絵も壁に貼ったし、お金及び貴重品は近くのロッカーに全部預けたし、眼鏡は壊されても
いいようなスペア品、服だって破られてもいいようなのをわざわざ着てきたし、とりあえずやれる
だけの準備は全てやり尽くした。後はもうまな板の上の鯉。ひたすら俯きながら延々と携帯いじり
続ける振りして、ほのかな自閉症テイストを演出しつつ、永遠にも似たこの60分という時間を
何とかやりすごすしかない…! 頼むから時間よ、このまま、何事もないまま、一秒でも速く過ぎ
去ってくれー! 

そう、一心不乱に祈る男の姿が、そこにあったといいます。

・実際の動画(1M)→ 路上と僕
.

必死も必死で祈願していたその1分後、どこからともなく現れたホームレスのおじさんに、
よりにもよって風上を陣取られ、そのあまりの臭気の前に、僕はさっそくプチ暗黒舞踏を半強制的
に舞わされる羽目となりました。マジあのスメルは凶器、もしくは狂気以外の何者でもない、震える
顔面わななく肉体、開始早々これもんかよ、一体僕がなにをしたと?(時間に3分遅れました) 
今現在、この地球上において、時間を守ることの大切さを僕くらい強く噛み締めている人間も
そうはいないと思います。だから、みんなも時間は守ろうね、でないと本当に大変なことになるよ。


ケース・その1

ホームレスさんからいわれのない臭気を浴びせ続けられること約5分、彼が立ち去った後の
地べたに残された謎の週刊誌を採取すべきかどうか迷いつつ、やれ、やっと開放されたと安堵の
ため息をついていたところへ、遂にその忌むべき瞬間がやってきてしまいました。

いや、なんとなく見られてるなーってことはね、パーカー羽織った茶髪の少女にチラチラと観察
されてるなーってことに薄々気づいてはいましたけれどね。それでもよもや喋りかけてはこない
だろうと高をくくっていたら、その視線がめちゃくちゃ凝視されてるレベルに進化を遂げた上に、
ものすごく近くに寄られてしかもほぼ眼前にて思いきり座り込まれちゃったりした時点でもはや限界。
こりゃ本気でヤバいとマジあせりしながら、死んだふりするタイミングを今か今かと計り始めることに。

したら持っていたボストンバッグの中からアルバムみたいなもの出して、それを眺め始めたので、
とりあえず一安心しましたよ、「あ、単なる家出少女が郷愁に浸ってるだけかー」みたいな。
ほっと一息、胸を撫で下ろした後、さて、携帯をひたすら弄るふりする作業に再び戻ろうと彼女
から視線をはずしかけたその瞬間、彼女が見ているものが単なるアルバムでなくアイドル写真集
みたいなものであることに気づいてしまった僕の心臓の弁は、さっそく弾けかけました。

ま、まさか、それを、この僕に…!(書けと!?)

や、やめろ、それだけはやめてくれー! もうね、半泣きレベルでマジ祈願ですよ。
来るなー来るなーって。そりゃ普段なら絶対祈らない神仏に祈りもしますよ、頼むから絶対
喋りかけてくれるなーって。

そんな敬虔な信者であるところの僕に対して、神様が与えてくれた唯一の念能力は、自分の思惑
とはまったく正反対の事象を軽々と具現化させてしまうことであり、今回も漏れなくその能力が発動
ドゥルルルル9!

「あの、これ… 書いてくれませんか?」

もう生涯、神は信じるもんか、ぐらい思った。

「こ、これは、ホストさんですか?」
「えっ、マジで言ってるんですか?(小バカ調) カトゥーンですよ、カトゥーンの田中君ですよ」

え、カトゥーンってアメコミのことじゃねえの? ほら、あのロジャーラビットみたいな、
などとほざいて、これ以上自分の無知を晒した挙句、今以上にその場の空気を凍らせるだけの
勇気を持ち合わせていなかった僕としては、ただただ黙って筆を取る、という選択肢を選ぶより
他に、その場を生き残る術を見つけることができませんでした。

 ・実際の動画(2M)→ ジャニオタ少女と僕
.

で、出来上がったのがこれ。

   (比べてみよう!)

これを見た彼女の感想:
「すっ…
(スーパーコンボゲージ充填中)〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(発動)っごく! 似てないです」

当然のごとく、この絵がもらわれることはありませんでした。

その後、彼女は路上で昏倒していたホームレスのおじさん(動画の最後辺りにチラっと登場)にも声を
かけていたと聞き及びました。たぶん、とてつもない博愛主義者か、度を過ぎたマニアだったんだと思う。


ケース・その2

ジャニオタ少女との邂逅を経て、もはや怖いものなしのレベルにまで成長した筈の、勇者サカイ
の前に立ちはだかった次なる強敵は、よりにもよってあのジョシコーセイ、しかもダブルでした。

 

「えー、似顔絵だって〜 超うける〜」
「無料だってー。ねー、なんで無料でやってるのー?なんか超うけるんだけど〜」

戦闘開始早々、あの伝説の呪文「チョーウケルンダケドー」を無闇やたらと連発され、
早くも息絶える寸前にまでHPを減らされる僕。

いや、これ普段なら、かなり嬉しいシチュエーションだったかも知れないけどね。
やたらと短いそのスカートとかその中味とか、すっごく気になったりしたけども。
でもそんなオスとしての根源的リビドーなんかより、今、この場でリアルタイムに目の前の
女子高生の顔を書かねばならないというこの現実と、それが巻き起こす緊張感の方が遥かに
上でした。ただでさえ、その屈託のない明るさの前に圧倒されまくってるところへ持ってきて、
女の子の顔を超至近距離でマジマジと見つめなければいけないという気恥ずかしさも手伝って、
その緊張度合はもはやマックス、絵を書く筆がもう震える震える。そんな僕の有り様を見て、
彼女等もいじるいじる。

「ねえ、無理!無理! だって書く方のが緊張してるもん、無理!」
「えー、似顔絵書きさんのくせに緊張してるんだー、超うける〜」

下手すっと、お前等の2倍近く生きてるかも知れないわりに、この生き恥の晒しっぷりようは
マジどーゆうこと?
生涯 神は信じない、どころか、もはやギリシャの山奥にこもってネクロノミコン執筆に一生を
捧げるしかない、ぐらい思いました。

 ・実際の動画(4M)→ 制服女子高生と僕
.

出来上がった絵は、もちろん沢近でした。
(でも、持ってかえってくれたー! 女子高生、むちゃ人間できてるわー)


ケース・その3

ジャニオタ少女による衝撃のファースト、女子高生コンビによる殲滅のセカンドブリットをほぼ
連発で受けてしまい、この時点で既に疲労困ぱい、もはや疲弊しきっていたそんな僕を、駄目押し!と
ばかりに勢い良く攻め立ててきたのは、またもや女子高生二人組、しかも今度は私服バージョンでした。
やー、マジ女子高生、無敵。生まれ立てのヒヨコばりに好奇心旺盛すぎるわー

で、相変わらず筆先をプルプルゆわせながら、能面のような面でマジマジとその娘の顔を見つめつつ、
たんたんと絵を書いていたら、そんな僕を眺めながら、その女の子達がこう宣ったわけですよ。

「ねえ、見られてると、恥ずくないー?」
「うんー、恥ずいよねー」

これ、これですよ! 
箸が転がってもおかしがる年頃の女の子達なら、みんなもっている筈の、このフレッシュ溢れる羞恥心!
ようし、なんか俄然やる気でてきたー! じゃ、サービスで目は若干大きめにしてとー

「っていうか、見られてるとキモくないー
「うんー、分かる分かるー

おーい、キモい、ダダ聞こえちゃってますからー そのキモい人、貴女の真正面にいますからー
分かる分かるー、って同意してる場合じゃありませんからー キャハハ、キモーイじゃありませんからー

ってか、まったく悪気というものを感じさせないそのナチュラル極まる一言に、やっぱり女子高生
はすごい、と心の底から思わされました。

 ・実際の動画(3M)→ 私服女子高生と僕
.

ちなみに出来た絵はこちら。

 

まさかこの絵まで貰ってくれるとは思いませんでした。
なに?今や女子高生の間じゃ、あの死にかけ人形以来のキモいブームが再燃してるとかそういうの?


ケース・その4

路上似顔絵書き開始からほぼ40分が経過し、そろそろ終わりが見えかけて段々と表情に生気が
戻ってきはじめた僕を再度地獄に突き落としてくれたのは、またもや高校生二人組でした、しかもオス。

「もとジャニーズなんすよ、カッコよく書いてくださいね」
「…いや、無理です」
「………」
「あ、いや、そっちの無理じゃなくて、僕の絵が下手で、無理だってことで、あの…」
「………」

開始早々、気まずさ満点のナイスムードを演出してしまい、これでようやくお金及び貴重品を全部
ロッカーに預けた意義がでてきて超ラッキー、ぐらい思いました(やけくそ)。

「やー、目がシャープですよねー」
「………」
「こう、吊り上がった感じで、キツネっぽく」
「…キツネ?」
「フォ、フォックスっぽく?」
「英語でフォローしても同じじゃないすかー」

そんな崖ッぷちスレスレの和気あいあいトークを繰り広げているそのすぐ真横にて、携帯片手に
話してるツレの方のトーク内容が、これまた実にエレガント。

「マジ、すっげえって。本気でありえない!」
「もうね、めー
(スーパーコンボゲージ充填中)ーーーーーー(発動)ッちゃくーちゃー! 似てないー」
「すげーヘボ絵、ってか、マキシマムでヘボ画家。ありえないってー」

アルスラーン何とかに出てくる宮廷画家ばりのヘボ扱いに加えて、会話の内容も丸聞こえどころの
話しじゃない。しかもわざとやってる風な装いは皆目感じられなくて、むしろ心の底から楽しそう?
先程と同じく、まったく悪意というものを感じさせないそのナチュラル極まる振るまいには、心の底
から感服させられました。高校生は女子のみならず、男子もやっぱスゲーわ。

 ・実際の動画(2M)→ 男子高校生と僕
.



こうして、僕の路上似顔絵書きによる罰ゲームは、ようやく終了いたしました。
終わった瞬間、マジ脱力。本当、精も根も尽き果てたとはまさにこのこと。
この罰ゲーム、居直っちゃえばもうちょっと楽かと思ったけど、本当のお客さん目の前にすると
やっぱ真面目に書かなきゃなーと思う力が働いちゃう分、思ったよりも遥かにキツかったです。

やー、それにしてもね、今回は本ッ当にいい経験しましたわー
だって勝負の時間にたったの3分、遅れただけでコレモン↓だもの。

 

今回の事を踏まえて僕が改めて強く感じたことは、以下の通り。

 ・時間は守ろう
 ・とにかく守ろう
 ・絶対、守ろう
 ・次こそ殺す

#次回: 今度は食糞だ! に続かない。


[MySelf Next]