中小企業における戦略的パソコン活用のすすめ

表計算ソフトを活用する―グラフ作成と統計解析を使いこなせ―

表計算ソフトはこう使え

 市販されているソフトウェアの中で特に利用をすすめるのが表計算ソフトである。
 しかし、表計算ソフトほど使い方の個人差が大きいものもないだろう。
 表計算ソフトはもともとは電卓がわり程度に使われていたものであったが、今の表計算ソフトを単に集計だけに使うというのではあまりにももったいないと言うしかない。
 表計算といえば、計算が自動化できる、計算誤りが防げる、複雑な計算ができるといった程度に考えている人が多くないだろうか。
 もし、あなたがそう思っている人の中にいるのであればぜひ再認識して欲しい。今の表計算ソフトのメリットはもっと踏み込んだところ、データ分析にこそあるといってよいのだから。

 表計算ソフトはデータ分析の機能をバージョンアップのたびに強化してきた。
 今では、数式や数値を入れるセルという入力欄には、複数の数式や数値を保存することによってシミュレーションができたり、ある要素に対して欲しい数値を得るためには他の要素の数値をどのようにすればよいのかを追跡してくれるゴールシーク機能、あるいは推定や検定、回帰といった統計分析、線形計画といった従来であれば大型コンピュータで専門の技術者が処理しなければできなかったことまでキーボードやマウスで簡単に指示できるようになっている。
 現在の表計算ソフトの製品比較では、データ分析機能の善し悪しが大きなポイントとなるといってよいだろう。
 また、処理を自動化するマクロ言語やデータ表現の見栄えをよくするプレゼンテーション機能も、データ分析を容易にしたり補助したりするものとして用意されている。
 データを並べ替えたり、選択したり、検索したりできるいわゆるデータベース機能もデータ分析を捕縄するために提供されている。
 Windows95版の最新のEXCELやロータス1―2―3を見てみればその機能の豊富さに圧倒されるだろう。問題は自分たちに必要な機能を見つけ出すことである。
 日常行っているデータの収集や集計作業について見直して欲しい。集計そのものを目的としているような仕事はないはずである。
 集計結果を分析して会社としてとるべきアクションを選択するためにあるはずだろう。決して上司に報告して終わりというような集計作業が存在するはずがない。
 そのような仕事に追われているのであれば考え直した方がよい。

 集計業務はデータ分析業務の前作業にすぎない。
 そう、表計算ソフトをデータ分析にまで使ってこそ仕事をしたといえるのだ。

データ分析こそ表計算ソフトの醍醐味

 もし、集計だけでよいというのであれば最新の表計算ソフトは不必要であり、最新の高性能なパソコンも必要ない。集計だけならばMS−DOS版のロータス1―2―3の古いバージョンの製品で十分である。
 従来、データ分析という作業は、統計学や数値解析の素養持つ限られた人しかアプローチが難しいものであり、しかも複雑で大量の数値演算を必要とするため、非常に手間のかかるものであった。
 しかし、今の表計算ソフトではデータ分析が簡単にできるのだ。
 今の表計算ソフトを使ってできるデータ分析機能には、基本統計量の算出(平均、標準誤差等)、 ヒストグラムの作成、順位と百分位数の算出、相関、回帰、共分散などの計算、標本からの母集団推定、移動平均、指数平滑法による将来予測などがある。

 ○表計算ソフトにおける代表的なデータ分析機能

 ところで、従来のオフコンや大型コンピュータが提供していた帳票をみてみると、その中にユーザが欲しいデータが埋没していることが多い。
 帳票に打ち出されたリストの中に検索や抽出、分類、統計解析といったデータ分析を行うべき情報が存在しているのである。
 ユーザからみれば、配布された帳票の中にまだコンピュータ活用のための業務が残っていることになる。
 もし帳票ではなくパソコンの表計算ソフトを使って直接データ分析をすることができればより分析が可能になるはずである。

表計算ソフト活用の実際

 では、表計算ソフトの効果的な活用の実際についてご紹介しよう。表計算ソフトの活用は結局のところ、業務知識とアイデア次第であるといえる。アイデアがあれば表計算ソフトはあなたにクールな業務改善をもたらしてくれるだろう。


 1 小売業、卸売業における表計算ソフトの活用
 2 製造業における表計算ソフトの活用

最後に・・・


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