E/Gを降ろしている間に調達すべき部品について調べました。部品の個人輸入については、
GCCのホームページが大変参考になりました。カムは日本仕様とEU仕様は違うので間違わないように番号を控えておきます。交換か現行のカムを再利用するかは連絡待ち。ピストンも日本仕様専用で
があり、ピストンリングもそれぞれの径専用のサイズがあります。 オーバーサイズピストン使用の際は、シリンダーブロックのボーリングを行い、径を広げる作業を行う必要があります。Bentleyマニュアルでは新品時のシリンダ<-->ピストンのクリアランスは 0.02mmとのこと。どのサイズで行くのかは、状態を判断してからなので連絡待ちです。 他の基本的なO/Hパーツはおまかせなのですが、ついでに交換しておいた方がよさそうなものを調べていくうち思いつきました。ファンクラッチとプラグです。さっそく輸入し、E/Gを降ろしたついでに交換をお願いする事にしました。 |
8月下旬、「いよいよエンジンを開けるので見に来ませんか?」とのこと。エンジンがどのような状態なのかぜひ見たかったので、週末にさっそく愛知のPSへ見学にお邪魔することになりました。
夕方4時にPS到着しましたが、なんとその前にPSでは320iの納車作業があり、まだエンジン搭載している真最中。結局エンジン開帳を待つ事半日.......遅くまでお付き合い頂いたヘラルドさん、申し訳ない。m(__)m 師匠はAM3時でリタイヤ、、エンジンヘッド中を見れたのはなんと翌日の朝7時でした。あまりの時間ルーズさにくたびれはてました。。。。 この時はクランクプ−リーが外れずヘッド部分だけの見学でしたが、ヘッドの状態は真っ黒で、ピストン頂部にはカーボンが層になって固くこびりついていました。カーボンを削り落とすと
91.97の数字が。小さい方の標準ピストンで、ピストン頂部は平らです。 また、他の点としてはフロントマフラーをはずした際に勘合部が2つに折れてしまったとのこと。私のM535iは実は触媒付近から排気もれを起こしているのですが、だいぶ劣化が進行しているようです。排気系のやり直しはまだ考えていないのでとりあえず溶接して頂き再利用することとします。 ピストン交換サイズとカム交換の有無は後日連絡を待ちます。また、クランクシャフトは計測して誤差が1/100mm以上であればクランク修正に出すとのことでした。 |
OH途中に連絡があり、なんとピストンとカムは現行の物でOK、ピストンリングの交換だけで済むとのこと。画像もなく現物も見られないのが気がかりでしたが、プロが言うのですから信じるしかありません。(後日確認したら、ピストンクリアランスは全くの未計測で、目視で判断(!)されたそうです。)輸入部品は見積も揃え即輸入を準備していただけに拍子抜けでした。
さて、9月早々、予定通りO/Hが終わり、都合よく別件での上京の折、初期慣らしがてら納車してもらうこととなりました。
クランクシャフトは1/100mmと特に問題は無いものの、念のために修正とのこと(つまり本来修正不要)。プラグは持参のノーマルではなくお勧めのイリジウムに。始動性、安定性ともにまずまずのようです。 後で気が付いたのですが、なんとヘッドボルト一式が明細にありません。BMWの鉄ブロックエンジンは1970年代から(昨今では多用されつつある)塑性締めといって一旦規定トルクで締めた後、エンジン暖気をし、その後さらに弾性を越えた角度締めをするので ヘッドボルトは再利用出来ない(してはいけない)のですが。。。(泣) |
さて、第一印象で明らかに違いを感じたのは出足が以前より良くなった事です。慣らし中の、信号でのゼロ発進時に2000rpm以下に保ちながらでも普通に流れに乗れてしまいます。「ピストンリング交換で圧縮が向上したのでしょう」とのこと。これはうれしいです。しかし ショックだったのはアイドリング時のエンジン音がO/H前よりも大きくなったような気がします。サイドノック音は全く消えていません。 やっぱりボーリングが必要だったみたいですが、これは慣らしがてら観察することにします。 |
今回プラグはDENSOのイリジウム(IW22)というノーマルプラグより番手の高いものを装着しているのですが、試しにノーマルのBOSCH WR9LSにしてみたところ、アイドルの落ち着きがいまいちだったのでIW22に戻しました。圧縮比が上がった為でしょうか?不思議です。
また、エンジンスタート後にエンストすることが時々発生したので、「また電気系か?」と思い自己流で点検してみました。トリガーコンタクトのコネクタクリップ部調整で遊びをなくし、エンジンのグランドアースポイント各部を磨いたところ、以降はエンストすることがなくなりました。やってみるもんです^^;(ここはキモなのでくれぐれもちゃんと付けましょう) |
O/H後のエンジンの慣らしは自己流ですが3000kmまでを一応の目安とし、大体以下のように行いました。
ドレンプラグは磁石付きを使用してみたところ、2回目のオイル交換まではうっすらと鉄分が付着していました。 慣らしが進むにつれ、エンジンも良く回る気がしてきます。特に中低速の加速に力強さが増した感じがよくわかるようになりました。
エンジンオイルはもうまったく減りません(リング交換なのでまああたりまえなのでしょうが..) |
2001.3.27