エンジンのオーバーホール (後編)

O/Hその後
慣らしも進み、エンジンもぐんぐん回るようになってきました。出足の良さにも磨きがかかってきたようです。その後約8000km走行でもオイル上がりはまったくおこりません。ピストンリングを交換したので、まあ当り前といえばそうなのですが、これまでオイル減りには結構気をつかっていただけにこれは嬉しいの一言です。ただいかんせんエンジン音はカタカタ、コンコンと煩く、アイドリング時や中低速ではより一層エンジン音が煩いのが気になって仕方ないので、いくつかの追加整備を別の工場で行ないました。まずは排気系から。
 
フロント触媒の交換
偶然にもスズキさんよりM535i用中古触媒を頂くことができたので、さっそく触媒部から前のフロントマフラー一式を交換してみたところ、排気音がずいぶんと静かになりました。外した触媒は遮熱板内側でコアが割れ、そこから排気漏れを起こしていたようで、交換後はなんと535iを入手した当時よりも静かになってしまいました。かなり前から排気漏れしていたようです。なるほど、これが普通なんですね^^;。 吹け上がりもさらに良くなったようです。
 
タペット調整
オフ会等で他の方のM535iと聞き比べてみたところ、エンジンからの音は、どうもサイドノックとヘッド周りからのタペット音のようです。前者は調整方法が無い(泣)のでTWTさんでのフロント足回り交換のついでに後者のタペット調整をお願いしました。
ヘッドカバーを開けたところ。O/H後なので綺麗ですね^^;
カムはどうも少しばかり「虫食い」があるようです。ふむふむ、なんの虫でしょう?どうせならちゃんと交換しておきたかった...
調整は冷間、温間それぞれ0.3〜0.25mmで再調整すること数回。
調整後はだいぶヘッド周りからの音は小さくなり、高回転での伸びも良くなった気がします。サイドノック音は変化ありません。トラウマになりそうですが堪えて気にしない事にします。冷間時は少々煩いですが、 エンジン始動後1時間ぐらい経過するとやや音が小さくなります。
 
パワーチェック再び
 さて春になり、とりあえずは慣らしも完了したところで、E24/E28パワーチェック大会が行われる...はずだったのですが、当日は春嵐.。なぜか私だけがベンチ磔の刑に処せられることになりました。^^;
「雨の日乗ると査定が100万下がる!」なる某B7乗りの方の名言(失言?)がまた生まれました。(笑)

PHOTO by Mr.Suzuki (thanks!)

以下はドキドキの結果です。

パワーチェック結果
(東雲SAB with BOSCH)
OH前
OH後
最高出力
(3速)
171.9 PS   /  5660 rpm
(126.4 kW)
195.9 PS   /  5240 rpm
(144.1kW)
最大トルク
(3速)
28.7 kgm  /  3970 rpm 
(280.9Nm)
28.2 kgm  /  4880 rpm
(276.1Nm)
計測環境:温度  55°C 17°C
計測環境:気圧 994hPa 985hPa
計測環境:補正係数DIN 1.0783 1.0231
計測日 2000.8.2 2001.3.4

以前より低回転からぐっとトルクが出ているのがグラフでもわかります。トルク&パワー勾配が2000〜4000あたりまでかなり違うのは、どうやらテスターのアクセルの踏み方の違いのようです。MAXトルクはほぼ同等、出力で約24PS向上と、ノーマルの185PSをさらに上回る上々の結果となりました。

パワーチェックをするとこのような認定プレートがもらえるのを前回は知りませんでした。一応記念に前回の分も貰っておきました。^^;

 
おわりに
サイドノック音はしばらく様子見です(というかやり直すしか対策のしようがありません) 。 色々心残りはありますが、とりあえず排気音は小さくなりパワーも向上し、まずは一段落といったところでしょうか。慣らしの終わったエンジンを楽しみつつ、10年20万kmまでは、サイドノックに負けずブロックが持ってほしいと思います。

O/Hその後に関して、以下の方に色々とお世話になりました。ここにお礼申し上げます。
Special thanks スズキさん
Special thanks TWT-BPさん

2001.3.28
2002.3.18(update)

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