川村渇真の「知性の泉」

恥をかかないための最新用語解説


最近では、難しい専門用語でも、テレビや新聞で頻繁に登場する。当然、いろいろな人との話題にのぼる機会も多い。話題の最新用語の意味を知らなければ、どうしても恥をかいてしまう。誰かに尋ねてもよいが、それは知らないことを表明するようなもの。こんな八方ふさがりで悩んでいる人も多いはず。しかし、もう大丈夫。ここの用語解説を読めば、最近登場した重要な言葉を、恥をかかずに知ることができる。これは、お得!


●バカ国奴(ばかこくど)

 バカな国民を増やすことで、国家の競争力を奪う人々の呼び名。間違った内容の教科書や単行本などを用い、非論理的な内容を世間に広めて、国民の知的能力を低下させ続けている。該当者は、非論理的をモットーとする人がほとんど。やたらと「愛国心」を訴えたがるが、中身は「ニセ愛国心」でしかない。良心的に活動する人が大嫌いで、そういった人を「売国奴」と呼びたがる。バカ国奴から「売国奴」と呼ばれたら、自分がマトモだと思って間違いなし。

●吏造倒(りぞうとう)開発法

 「吏(役人)」の主導によって、地方自治体などの組織基盤が「倒れる」ような負債を「造り」出すための法律。この法律を利用した場合、第三セクター方式で役人の天下り組織を作り、無能な役人が事業を失敗させる。参加した企業は撤退し、負債の全額を税金で支払う羽目になり、自治体の財政に重い負担を加える。こんな失敗が日本中で発生した状況を見た専門家は、「日本の官僚の得意技である負債増加能力が存分に発揮された負の成果物」と断言している。

●尻カメラ

 尻の穴から入れて中を覗く、医療用のカメラ。通常は、胃カメラをそのまま利用する。お金がない病院では、胃カメラを1つしか購入できず、それを尻カメラとしても使っている。尻カメラとして使った後の洗浄が十分でないと、ウンコの臭いが残ってしまう。そのまま胃カメラとして使用したら、飲み込んでいる間じゅう、ケーブルに付いたウンコの臭いをかぎ続けることになる。胃カメラを飲み込む状況になったら、事前にケーブルの臭いをかいで確かめるようにしよう。臭い場合は、別な病院へ移った方がいいかも。

●ドルビー・エステロジック

 多チャンネルのオーディオ装置を使って、利用者をやせさせるための方式。最初は、別な規格として5.1チャンネルから始まった。そのチャンネル数が6.1や7.1と増えたとき、うるさいユーザーが文句を言ってきた。「ちまちまと1ずつ増やしやがって、装置を何度も買わせる気だろう。そんなセコイことしねーで、ドカンと一気に増やせよ」と。頭に来た技術者は、一気に100.100チャンネルの方式を規格化した。チャンネル数がこれだけ多いと、スピーカーの位置が豊富に設定でき、どこにでも付けられる。部屋の中なら、天井の中央や左右、足の下の中央や左右などだ。頭の近くもサポートし、左右の耳元、あごの下、鼻先、頭のてっぺんなども用意してある。スピーカーを耳元に付けると、ささやき声をリアルに再現できるらしい。ウーハーも100チャンネルが使え、振動装置を身体の各部に直接取り付ける。お腹、左右の股、左右の腕などに付けると、努力せずにやせる効果が得られることが判明した。それを知ったメーカー側では、本来の目的ではまったく普及しなかったこともあって、やせる効果を前面に出した販売へと方針転換した。同時に名称も「エステロジック」に変えた。キャッチフレーズは「臨場感あるDVDビデオを観ながら簡単にやせられる」だとか。家電業界では、近年にない大型商品として大いに期待している。

●ボーグ型夫婦

 特殊なルールを守りながら、結婚生活を続ける夫婦。口癖は「性交は無意味だ」で、絶対にセックスしない。当然、子供を作れない。もし子供がほしくなったら、他人の子供を誘拐して自分たちの子供にする。本人達は「誘拐」とは呼ばず、「同化」と呼んでいる。夫婦2人で誘拐するのは大変なので、多数の夫婦が集まって集合体を作り、同化などの活動を一緒に行っている。同化した子供にも「性交は無意味だ」を教え、集合体の中で相手を見付けさせる。

●牛パク(ぎゅうぱく)

 「牛肉博覧会」の略で、狂牛病での失策を何とか消すために考えられた博覧会。狂牛病に関係する省庁の官僚が中心になり、強引に押し通して開催した。その博覧会の内容だが、自分たちの政策は正しかったと言うために、いくつものコーナーで言い訳を力説している。しかし、取って付けたような理由ばかりなので、説得力は極めて低く、信用する人はほとんどいない。また、何百人もの有名人に牛肉を食べさせ、そのビデオを繰り返し放映している。食べてもらう有名人には、高額の報酬を支払ったらしい。もちろん、そのカネを税金から出して。こうした演出を意識したためか、キャッチフレーズは「牛肉をパクパク食べて、楽しい牛パク」だ。インパクと同じように、多額の税金を投入したので、税金の無駄遣いだと世間では言われている。しかも、まったく盛り上がってない点まで、インパクと共通だ。自分たちの失策まで“新しい無駄遣いのネタ”として利用し、実施した効果なんて気にしないという、官僚のしたたかさを再認識させたイベントとして、専門家の間に失笑を生んでいる。

●天ぷらソバージュ

 女性用のヘアスタイルの一種で、ソバージュを楽しくアレンジしたもの。ソバージュの髪の毛にエビ天などの小さな模型を付け、天ぷらソバを真似ている。当然、髪の毛の色もソバと同じにする。同様の考え方で、小さなお椀を何個も髪の毛に付けた「わんこソバージュ」、油揚げの模型を付けた「きつねソバージュ」、揚げ玉と刻んだネギの模型を付けた「たぬきソバージュ」などが、一部の熱狂的ファンに流行っている。フツーじゃないヘアスタイルが好きなら、試してみる価値はあるかも。

●ウドンジュ

 「天ぷらソバージュ」に刺激を受け、うどん版も登場した。考え出したのは、ソバ業界に強い対抗意識を持つうどん業界。髪の毛を太く加工して白く染め、うどんらしさを強調している。カレー色の粘膜を加えた「カレーウドンジュ」、餅の模型を付けた「ちからウドンジュ」など、様々なアレンジが行われている。他に、秋田県の「稲庭ウドンジュ」や香川県の「讃岐ウドンジュ」など、地方色が豊かなヘアスタイルもある。

●郵政自衛隊化論

郵政事業を民営化するのではなく、自衛隊そのものとして運営するという考え。最初は「郵政民営化」を主張していた首相が、さらなる先の姿として提案した。首相が主張する重要な方針は「民間ができるものは、民間に任せる」だが、唯一の例外は自衛隊。民間ができることなのに、自衛隊に任せる実例をいくつか見せている。つまり、より大きな方針は「自衛隊にできることは、民営化より優先する」だ。その対象として、首相の大好きな郵政事業が浮上した。きっかけは、米国で発生した郵便物によるテロだ。テロを防ぐためには、郵政事業を自衛隊に任せた方が良いと考え、この考えを打ち出した。
 だが、今の自衛隊の人数では、全部の郵便局の仕事を担当するには、明らかに不足する。そこで、郵便局に現在勤めている人に、自衛隊と同じ訓練をさせることにしている。体を鍛え、武器を使えるようにならないと、一人前の郵便局員とは言えない。訓練を受けた郵便局員は、勤務中に武器を持てる。もちろん、ヘルメットをかぶり、軍服を着て勤務するため、外からは完全な軍人に見える。ヘルメットに小さく「郵便局」と書いてあるのが、見分ける唯一の方法らしい。
 こうした新しい郵便局員は、外国にも配達に行ける。もちろん、武器を携帯してだ。また、配達するものとして、武器の弾薬なども認める。各種弾薬を効率的に配達するために、郵便局に戦車、戦闘機、空母、潜水艦などを配備する。これらは次のように利用する。テロ組織の基地の場所が判明したら、その場所を配達先に指定して、戦闘機用ミサイル10発の配達を依頼する。依頼主がミサイルを自分で買うのは大変なので、ミサイル代金込みで依頼も認めている。こうした配達依頼を受けた郵便局側は、郵便局員が操縦した戦闘機を発進させ、配達先に10発のミサイルを撃ち込んでくれる。つまり、配達という呼び名の攻撃が可能になるわけだ。
 首相は、「変更が困難な法律を変えずに、外国への協力ができる。画期的なアイデアだ」と自画自賛している。その道の専門家は、「現状でも、軍隊なのに自衛隊と呼び、軍隊でないような扱いしている。軍隊を郵便局と呼んでも、今とそれほど違わない。解釈しだいで何とでもなる国だから、実現しても驚かないよ」と冷ややかに分析している。

●悲惨誘導行政

マトモに対応していれば大変な事態にならない問題を、下手な行政をワザと行うことによって、悲惨な状態へ向かわせること。日本の官僚の得意技で、狂牛病への対応などが代表例。普段から「日本では狂牛病の牛なんて出るはずがない」と言い続け、これといった対策は実施しない。そのうち、誰もが予想したとおりに、狂牛病の牛が見付かる。しかし、そのときも検査器具の正しい使い方を習得しようとせず、検査ミスして発見が遅れてしまうという荒技を使う。発見後に「キチンと処理したので安全」と表明するが、肉骨粉として使われたことが後でバレてしまう妙技も続けて披露。さらに「牛肉は安全」と繰り返すだけの超技で対応しようとするが、消費者の多くは信じておらず、不安は増すばかり。こんな行政の結果、消費者が牛肉を食べなくなって、牛肉の価格はどんどん下がり、業界関係者は真っ青。これほど悲惨な状況になっても、行政担当者は知らんぷりの絶技で対応するだけ。もちろん自分たちだけは、外国で狂牛病騒ぎが発生してから牛肉を食べないという本音技を使い続けている。自分が安全ならどうなってもよく、他人が悲惨なほど面白がるという発想の行政。一般国民にとってはただただ悲惨なだけだが、改善する見込みがほとんどないため、外国へ移住する以外に避ける方法はなさそうだ。

●発毛出(はつもうで)

今年こそ毛が生えますようにと、元旦に神社などへお願いに行くこと。いろいろな発毛手段を試して何の効果も得られなかった人が、最後の手段として神頼みする。真剣さをアピールするためにも、賽銭(さいせん)の金額をケチってはいけない。それと、1年ぐらいお願いしただけでかなうと思うのは、あまりにも虫が良すぎる。何年も続けてお願いすることも必要だ。お願いした後は、神様の力を心から信じて、じっくりと待つしかない。

●文化財ゴミ埋め立て計画

ゴミの埋め立て処分場として、文化財のある場所を利用する計画。埋め立て処分場の不足に困り、干潟を埋め立てようとする役所が登場した。それを知った別な役所の役人は、「この手があったか」と感心して、自分たちも同じ方法を採用することにした。干潟がない地区では、文化財のある場所を埋め立てに使うのが一番。というわけで、日本中の役所が新しいゴミ埋め立て場を計画し始めた。候補地として、金閣寺、五重塔、松島、天の橋立、華厳の滝、皇居などの場所が挙がっている。自然環境の破壊など気にしない役人ならではの発想だ。当然のごとく市民から反対運動が起こるが、役人たちは「何で反対するんだろう」と不思議がっている。

●赤字旗(あかじはた)

大蔵省や建設省などの省庁が共同で出している、非常に特殊な集合機関誌。最近になって支持者が増えた日本共産党の「赤旗」に対抗して出したもの。タイトルから分かるように、財政赤字のセコイ言い訳がダラダラと書いてある。とくに力を入れているのが、日本中で実施している無駄な公共工事に関する言い訳で、全部が必要なものだと力説している。また、税金を搾取するのが主な目的の公共団体に関しても、その存在価値を強調している。しかし、得意中の得意である取って付けた理由ばかりが並んでいるため、説得力はゼロに等しい。これを読んだ専門家は、官僚の無能さを再確認できる資料として、国民に読むことを勧めている。

●お湯商売

水商売の中でも、とくに熱い情熱でお客をもてなす方法のこと。お客の満足度を高めるために、特殊な技を持った接客担当を集め、普通では味わえない感動と興奮を与える。一般の水商売とは一線を画しているので、それなりの高額な料金を取られるのが普通だ。庶民には遠い存在だが、貯金をして年に数回だけ行く人もいる。ただし、世の中が不景気になると商売を続けるのが難しくなり、サービス価格が低下するだけでなく、お湯商売から水商売に衣替えする店が増える。

●学校ゼロ日制

週5日制に向かっている学校が、さらに出席日数を減らして、最終的には週ゼロ日制にする計画。週5日制が達成できたら、その後は3年で1日ずつ減らす予定だ。出席日数が週にゼロ日になると、どの生徒も学校に来ない。当然、生徒の暴力で教師が殺されたり、学校崩壊などで教師がノイローゼになったりしない。教師にとって、今よりも安全で健全な学校が実現できるわけだ。また、生徒が出席しないので、学校の建物などが不要となり、経費も大幅に削減できる。教育関係者からは、究極の学校改革だと大いに期待されている。

●ニセ愛国心

いつでもどこでも誰に対しても、やたらと「愛国心」を強調するが、本当は国を愛していない気持ちのこと。その証拠に、愛する対象の中には、国土や国民が含まれていない。たとえば、国土がダイオキシンで汚染されているのに厚生省や産廃業者に圧力をかけないし、公共事業で自然を破壊しているのに建設省に文句を言ったりしない。また、国民が薬害でひどい目にあったり、金融政策の失敗で失業者が増えても、関係省庁を怒ったりしない。国民の財産である税金を、無駄遣いしても知らんぷり。そればかりか、昼間は自動車に乗ってスピーカーで怒鳴り散らし、一般の国民に迷惑をかけ続けている。国民の幸福など、まったく関心がないようだ。逆に興味があるのは、天皇制と過去の歴史だけ。しかも、平気でウソを並べて、自分たちに都合良く歴史を改竄してばかり。ニセ愛国心を持つのは、非論理的をモットーとする人だけなので、ウソが多いのも納得できる。世の中にウソを広めることで、国民の論理的な思考能力を低下させ、結果として国家全体のレベルまで下げるため、非常に困った存在である。言っている内容を信じるとアホ度が増すので、頭脳が汚染されないように注意しよう。

●本愛国心

ニセ愛国心の反動から生まれた、本当に国を愛する気持ちのこと。ウソが多くてレベルが低いニセ愛国心とは違い、国土の環境保全と国民の幸福を最優先する。不十分なダイオキシン対策とか、薬害や政策失敗でも反省しない省庁とか、税金を無駄遣いして環境を破壊する公共事業などに、文句を言い続ける。活動内容が市民運動と近く、ニセ愛国心の人々とはまったく逆の行為ばかり。大きく目立ちはしないものの、確実に効果を上げ、世の中を改善している点が魅力だ。そうした成果は、ニセ愛国心のアホさも証明し続けている。

●良妻健忘症

夫にとって都合の悪いことを、何でも忘れてくれるのが良妻だという考え方。浮気を繰り返したり、好き勝手にお金を使い込んだり、暴力を振るったりしても、黙って従う妻を望んでいる。もちろん、そんな女性がいるはずもなく、現実を無視した考えだ。こんな考え方を持っているとが知られれば、まともな女性からは相手にされない。しかし、日本の男性には支持者が意外に多い。結婚してからバレる人もいて、悲惨な状況に陥る。世の中は確実に変わっているので、該当する人はそろそろ改心したほうがよい。

●末期盲腸

最初は盲腸だと言われて手術したものの、手術後はなぜか危篤状態になり、そのまま死んでしまうこと。担当医は「いやあ、開いてみたら末期の大腸ガンでした。残念ながら手遅れで」などと説明する。本当の原因は単なる手術ミスで、簡単に治る病気なのに末期状態にしてしまっただけ。似たような現象に「末期風邪」があり、最初は風邪をこじらせただけなのに、なぜか末期肺ガンだといわれて死亡する。こんな現象が起こるのも、日本では病院ぐるみで情報を隠せるためで、ミスしても正直に告白せず、別な原因だと言い逃れできてしまう。患者側で回避するのは不可能なので、良心的な病院に当たるようにと祈るしかない。

●社長代々々々々々々々々々々理

単なる平社員のことで「しゃちょうだいだいだい...だいだいり」と読む。少しでも偉そうな肩書きを付けたほうが外で動きやすいだろうと考え、部長代理とか課長代理と同じ発想で生まれたもの。副社長が「社長代理」、専務が「社長代々理」、常務が「社長代々々理」と続く。最後が平社員になり「々」の数が一番多い。つまり、すべての肩書きに「社長」を含めているのが最大の特徴。この方式を採用した企業では、平社員の肩書きを聞いて「々」の数を調べれば、組織の階層数が分かる。唯一の欠点は、肩書きで呼ぶときに「々」の数を間違えやすいこと。「々」の回数を細かくチェックしている人もいて、間違えると大目玉を食らう人も出る。平社員にまで「社長」付きの肩書きを名乗らせたいなら、ぜひ採用してみよう。

●護送接待団方式

過剰な接待や豪華なお礼を期待して、業界全体を保護する官僚の政策。業界を強く規制することで、業界内のダメ企業までもを護送船団のように守ってあげる。同時に、重要な活動を許認可制にして、どうしても接待しなければならない状況を形成する。これが成功すると、業界内の多くの企業が接待団に変身し、官僚はうまい汁をたくさん吸える。企業にとっては倒産せずに済むため良いことのように見えるが、外国の同業者と比べて競争力を低下させるので、長い目で見れば大きなマイナス。また、高いコストを支払う利用者にとっても、えらく迷惑な話。最終的に得するのは、接待される官僚だけ。こんな情けない政策だが、日本ではいろいろな業界で採用されている。

●現役隠居選手

現役バリバリの有名プレーヤーなのに出番が少なく、まるで隠居したような状態で過ごしているプロ野球選手のこと。最初に所属したチームで活躍し、主軸打者やエース級投手として実績を残した人が多い。フリーエージェントの権利が得られたのを機に、人気チームに移ったものの、出番は極端に少なくなった。たまに出たかと思うと、ピンチヒッターとか敗戦処理投手の役割しか任せてもらえない。このように飼い殺しみたいな状態で、隠居したも同然の扱いをされている。もし他のチームへ行けば、レギュラーで毎試合出場できるだけにもったいない。出番の少ない控え選手のままなので、現役時代の大切な何年かを棒に振り、移籍後は実績を伸ばせないで引退してしまうケースがほとんど。おまけに所属チームは、多額の金で優秀な選手を集めたにも関わらず、珍采配でなかなか優勝できずにいる。隠居状態の選手は、入団したことを後悔しているようだが、一人ではどうすることもできないため、「人気球団だから、まあいっかぁ」と自分をなぐさめているらしい。

●電車ガイド

バスガイドをヒントにして生まれたもので、お客と一緒に電車に乗りながら、駅や路線に関した様々なことを説明する人のこと。すべての車両で提供するのは無理なので、列車の中の1車両だけに乗っている。お客がその車両に乗るときは、タダではなく特別な料金を取られる。しかし、地方から出てきたばかりの人だと、東京の地理や歴史を知らないので、上京して真っ先に利用することが多い。一番お得なのは山手線で、1回分の料金だけで、何周も続けてガイドを聞ける。最近では、昼食まで用意してガイド列車に乗り込み、1日中聞き続ける人も現れ始めた。当初は東京だけだったが、最近では地方の大都市にも普及しだしている。住んでいる場所の地理や歴史に詳しくないなら、どんどんと利用して地元の知識を深めよう。

●日本を誉め殺そうキャンペーン

全国紙の一面広告を利用し、日本人をおだててダメにする戦略的なキャンペーン。「理由なんていらない。とにかく何でもかんでも日本を誉めよう。ダイオキシンの汚染が過激だってぇ、天国みたいだね〜。税金で無駄な施設を数多く建造するってぇ、太っ腹だね〜。人権を軽く考えてるってぇ、夢のようだね〜」などと、大金を使って訴えている。意味もなく誉め続けることで、自分を高めようとする努力を止めさせ、能力の向上を邪魔するのが目的。本当の狙いは、日本人の国際競争能力を低下させることのようだ。この種の内容は、アホな人ほど信じやすい。マトモな人は無視するのが一番で、アホが騒いでる思って相手にせず、自分のスキルアップを続けよう。

●西暦1万年問題

西暦1万年になるとコンピュータが正常に動作しないと、一部の業者が顧客に危機感をあおって美味しく商売している問題。よく考えれば分かることだが、西暦1万年は約8000年後なので、今のコンピュータが使われているはずがない。しかし、コンピュータの苦手な経営者もいて、業者にコロッとだまされてしまう。たとえば、「西暦2000年に対応しても年数は4桁なので、5桁になる1万年には対応できません。今から準備しないと困ったことになりますよ」と言われると、「それは大変だ〜。何とか助けてください」と大金を払う経営者がごく少数いる。コンピュータに関して少しでも勉強すればだまされないのだが..。

●テレクラホーダイ

毎月一定額を払えばテレクラへの電話が無料になるという、電話会社が提供する電話契約のオプション。ただし、どのテレクラでも対象となるわけではない。病的で過激なサービスを提供する店だけが、電話会社による審査にパスして、対象店の認定を受けられる。認定されている店は、電話帳の広告に付いている認定マークで判断する。毎日テレクラしている人は、積極的に利用しよう。

●クイズ形式の道路標識

日本の道路標識は、分かりにくいと指摘されても直さないことで有名だが、最近では文句を言う人が増えてきた。多くの人に文句を言われ続けたので、担当者は怒って新しい標識を考え出した。分かりにくい表示を直さないどころか、従来の簡単な表示もわざと難しくしたのだ。今までのように単純な道路標識ではなく、クイズ形式で制限の内容を伝えている。たとえば、最高速度が毎時50kmなら「ハガキの税込み郵送料金と同じ数字の毎時km」と書く。標識の面積は以前と同じなので文字が非常に小さく、かなり近づかないと読めない。こんな標識だとパッと見ても分からず、評判は極度に悪いし、事故の発生数も増えている。新しい標識に文句を言ったら、担当者はさらに凄い標識を作り出した。高さ制限が1.8メートルなら「札幌市の林田秀明さんの1997年10月24日時点の身長」といった具合にだ。運転する人は「そんな奴なんて知らねえぞ〜」との文句を言ってるが、担当者はまったく無視している。最近では、「最高速度は内緒だよ〜ん」という標識まで作り出した。この調子で分かりにくさが向上するようだと、次はどんな標識が登場するか非常に恐ろしい。

●チアボーイ

応援団に属する男性(応援団員)の新しい呼び方。応援団が不人気になってきたので、イメージ回復のために考え出されたもの。参考にしたのはチアガールで、呼び方だけでなく活動内容でも、派手さと華やかさを取り入れた。当然、ガクランの着用も廃止し、もっと派手な衣装に変えた。もし本人が好きなら、スカートをはいても構わない。応援中は動きの激しい踊りを続け、明るい笑顔を振りまく。暗いイメージは完全に払拭され、イメージ回復は大成功した。このおかげで、目立ちたい男性を中心に入団希望者が増えている。また、すね毛を見せながら大っぴらにスカートがはけるため、女装が趣味の男性も続々と入団し始めた。次は、応援団という名前の変更を計画しているそうだ。

●3本目の足長オジサン

エッチするのが最終目的で、若い女性に学費などを援助するスケベなオジサンのこと。このような人が何十人も集まって、育英会のような組織を用意する。普通にお金を渡すと単なる援助交際になるので、世間体を少しでも良くするためだ。表向きは育英会でも、本音ではエッチが目的なので、変なルールを数多く採用している。援助の審査に水着写真が必要だったり、学費を渡すのがホテルの一室だったりと、とても育英会には見えない。しかし、援助金額が大きくて返す必要もないので、学生側の人気は高いようだ。おかげで、普通の育英会の人気はドン底まで下がっているという。

●タネ付け日本男児

仕事で外国に赴任し、地元の女性と遊んで子供を作る日本の男性のこと。表の顔は、一流企業の社員として仕事をこなす。しかし、裏の顔はタダの女遊び好きで、作った子供は認知せず、最後は逃げるように日本に帰る。こんな風なので、日本の評判を落とす最悪の存在。もし相手の女性やマスメディアが追っかけてきても、無視して「知りません」を通すだけ。最悪のケースでは、赴任先でもらったHIVを自分の妻にまで感染させ、夫婦生活を破綻させる。つまり、外国で「タネ付け日本男児」だったのが、国内では「ウィルス付け日本男児」に変わるわけだ。そんなタネ付けマンの多くは、妻の前だと表の顔で生活するので、感染したのに知らないでいる妻も結構いるという。仕事で外国へ赴任した男性の妻は、帰ってきた夫にHIV検査を受けさせ、感染してないか確認したほうがよいだろう。

●居酒屋高速バス

利用者からの要望により、中に居酒屋を開いた高速バス。高速バスは安くていいが、欠点は乗車中に暇なこと。ただ乗っているだけだと手持ちぶさただが、お酒を飲んでいる間に目的地に到着するなら、時間を無駄にしなくて済む。居酒屋が成功したので、多にも様々な高速バスが登場し始めている。代表的なのは、カラオケ歌い放題バス、陶芸制作バス、ゴルフの打ちっ放しバス、ギネスに挑戦する腹筋運動バス、温泉卵作りバス、線香つき木魚たたきバス、ずっと逆立ちバス、外に向かって大声バス、お互いに散髪しようバス、小型プールでカヌーバス、阿波踊りバスなど。他に、車外でずっと窓拭きバスといった、少し危険なものまである。あまりにも種類が豊富で、どれに乗ろうか迷う人が多い。最近では、必要もないのに乗っている人が増えているらしい。もし気に入ったバスがないなら、要望を出してみたらどうだろうか。

●オリンピック開催地の競り大会

オリンピック開催地の決定大会を“公の競り”の形で開いたもの。今まで裏でコソコソとやっていた行為を表立って実施しただけなので、やってる内容は以前と変わらない。しかし、公に開くことで、選定委員の実入りは格段に多くなった。競りには世界中のどの都市でも参加でき、選定委員への賄賂がどれだけ高価かで開催地が決まる。選定委員の全員に100万ドルをプレゼントするといった、金品の贈答合戦が中心となっている。他にも、有名避暑地の高級別荘とか、ハリウッドの超大作映画への出演権とか、米国大統領の1日体験権とか、ユニークなプレゼントが抱き合わせられる。選定委員が得る贈答品は相当な金額に達するため、「選定委員になってしまえば、一生遊んで暮らせる財産を得たのと同じ」と言われ始めた。最近では、選定委員を目指す人が世界中で増え、以前にも増して賄賂が横行している。同時に、選定委員になるのを手助けするエージェントも、相当に儲けているようだ。お金持ちになりたいなら、オリンピック開催地の選定委員か、それを手助けするエージェントを目指そう。

●洋式万年床

外国から入ってきた寝具であるベッドを、日本語で表現した言葉。読んで分かるように、ベッドの本質を端的に表している。ベッドの使用者の9割以上は、布団を敷いたり上げたりするの面倒だからという理由で使っている。部屋に布団を敷いたまま(こちらを和式万年床という)だと格好悪いが、ベッドだと現代的に見えてしまう。やっていることは同じなのだが、見かけを少し変えるだけで印象が改善されるという好例でもある。多くの人は何でも外見で判断しがちなだけに、かなり効果的なようだ。

●240時間テレビ

某テレビ局の24時間テレビに対抗して作られた番組で、10倍の240時間も連続して放映を続けるのが特徴。プロデューサーが「10倍にしたら迫力あるだろう」と単純な発想で決めたものだ。ルールも24時間テレビを真似たので、司会進行役の主要メンバーは、240時間つまり10日間の期間中に眠ってはいけない。これは相当に大変で、どうしても眠りたくなる。最初のうちは水をかけたりして眠らせないようにしていたが、時間の経過とともに効果が薄れる。睡眠防止方法は次第に過激になり、顔にビンタを食らわしたり、体に電気を流したり、沸騰したお湯をかけたり、腕にクギを差したりし始めた。番組は見ていられないほど悲惨な状況に変わり、視聴者から「やめろ」コールが殺到した。仕方なく240時間持たずに番組を終え、たった1回すら完了できなかった。企画段階でボツにすべきだったのだが、プロデューサーには誰も逆らえなかった。

●大都市ダム建設計画

全国各地の大都市にダムを造ろうという壮大な計画。多くの河川でダムを造り続けたため、さすがに造れる場所が減ってきた。それに最近では、自然環境の破壊と反対され、好き勝手には造れなくなっている。しかし、ダム建設は公共事業の大きな柱なので、なくすわけにはいかない。そこで思い付いたのが、大都市にもダムを建設する計画だ。都市に造るので、自然環境破壊で反対されないのも大きなメリット。無駄なものを造ることにかけては世界一を誇る日本の官僚だけあって、世間が仰天する計画を出してくる。開発の理由も凄く、「10億年に1度のマンモス洪水から都市を守るため」だとか。これを聞いた多くの人は、絶句して言葉も出なかった。残念ながら日本では、この種の計画を止められる人はいないので、実現に向けて着実に動き出している。

●ノストラだましの大予言

自分が死んだ後のことを大げさに予言し、世間の注目を浴びること。死んだ後のことを予想するため、生きている間にはウソだとバレず、自分が直接非難される心配がまったくない。それに、相当にテキトーなことを言っても、世の中にはいろいろな人がいるので、信じてくれる人がごく少数は現れる。この技を今すぐ使いたい人は、西暦3000年以降の世界を予測するとよい。ただし、世の中の現状を見る限り、環境破壊で人類が滅ぶと予言しても、現実味がありすぎて“大胆な予言”とは思ってもらえないだろう。

●フォゲイツ

自分にとって都合の悪いことを尋ねられたとき、白々しく“忘れた振り”や“知らない振り”をすること。忘れた振りをしているのが見え見えでも、「知りません」や「思い出せません」を繰り返す。普段は何でも自信満々の態度だが、突っ込んだ質問には極端に弱いので、直に尋ねられるのだけは絶対に拒み、ビデオを介した質問にしか応じない。この用語だが、本当に忘れたときの「フォゲット」とは区別して用いる。最近では日本の警察内でも使われ始め、「これだけの物的証拠があるのに、ヒ素なんて知らないだと〜。フォゲイツするんじゃない」などと怒鳴っている。

●美男○○

テレビや雑誌の中で男性を紹介するとき、肩書きの前に付ける言葉。対象の男性が消防士なら「美男消防士」という風に使う。女性だと、容姿に関係なく「美人」や「美女」という言葉を付けたがるのに、男性には何も付けてくれない。その点を不満に思う人が「男も同じように付けてくれ」との要望を出したら、意外にも賛同者が多かったので、新聞やテレビでも使い始めた。最近の新聞記事に、「帰宅中の美男大学生が美男窃盗犯に襲われた。しかし、通りがかりの美男会社員3人が助けに入り、美男窃盗犯を取り押さえ、駆けつけた美男警官に御用となった。一部始終を見ていた美男中学生によると、美男窃盗犯は非常に凶悪で、美男会社員が3人がかりでも大変だったという。美男会社員3人は、美男警察署長から表彰される予定だ」というのがあった。少し読みづらいものの、何となく美しい文章に感じるので、読者には好評なようだ。

●公明にシッポを振るさとクーポン

自分たちの政権を維持するために生み出した、とんでもない商品券。多数の経済学者が前代未聞の愚策と断言したにも関わらず、それを無視して押し進めた政策で生まれたもの。当然、本当の意図は国民にバレバレで、世界中からもバカ丸出しの政策と笑われている。効果的な景気対策を打ち出せず、やっと出たのがこの愚策だったため「空の頭を振るさとクーポン」と呼ぶ人もいる。また、これだけ追い込まれた経済状況だと、さすがにマトモな政策を打ち出すだろうと期待されたが、こんなのが出てきたので「かすかにだが残っていた信頼すら棒に振るさとクーポン」とも呼ばれている。他にも呼び名があるようだが、政策のレベルに合わせた情けない名前ばかりだ。情けないのはマスコミも同じで、いつものように軽くしか突っ込まないため、愚策を止める力にはなっていない。ただし、世間やマスコミがいろいろと悪く言ったので、さすがに「振るさとクーポン」の名称はマズイと思ったのだろう。途中から「恥活き進行券(ちいきしんこうけん)」に変えたようだ。

●航空飛行士

航空機に乗ったことのある人なら、誰でも使える正式な肩書き。宇宙飛行士の場合は、運転しない単なる乗務員でも「飛行士」と名乗れる。「だったら、通常の航空機の乗客も飛行士と名乗っていいはず」との考え方で生まれた。1回でも航空機に乗った経験があると名乗れるので、多くの人が名刺に書くようになった。肩書きが1つ増えて喜んでいる人もいるようだが、他人に自慢できる肩書きではない。なお、ハイジャックのように航空機内で事件を起こした人だけは、特別に「航空非行士」と名乗れる。こちらの肩書きを持つ人は非常に少ないものの、残念ながら自慢はできない。

●1万桁の郵便番号

7桁の郵便番号の実施に成功した郵政省が、さらなる桁数増加を目指す計画。今度は一気に1万桁まで増やそうとしている。数字が1万桁もあると、送り主にとって書くのは非常に大変だが、今までにない細かな指定が可能になる。指定できる内容は、住所だけではない。相手に渡す日付や時刻、渡すときの天気、渡す場所なども選べる。渡すときの天気では、晴天だけでなく、土砂降りの雨の日を指定してもよい。渡す場所も細かく指示でき、相手が寝ているときに枕元にそっと置くのも大丈夫だ。配達員の性別や年齢はもちろん衣装も選べ、クリスマスの日にはおじいさんのサンタクロース姿が、正月には青年の獅子舞を用意している。要望があれば、若い女性や中年男性のバニーガール姿、現役の看護婦による制服姿、女子高生のセーラー服、ムキムキマンのパンツ姿などにも対応するという。渡し方も豊富な中から選べ、思いっきり投げつけるとか、相手に蹴りを入れるとか、火を付けてから渡すなどがある。渡すときのメッセージも指定でき、内部的にユニコードで処理するため、100文字以内なら何語でも大丈夫だ。以上を実施するために、配達員の再教育が始まっている。まずは、1万桁の数字の意味を読みとる勉強だ。それをマスターすれば、火を付けて渡すときに火傷をしない方法、蹴りを入れたときに相手の反撃から身を守る方法など、特殊な訓練を受けられる。卒業するのは非常に困難で、将来は、配達員になるのが極度に難しくなりそうだ。

●指名談合入札

公共工事での談合を促進するために、役所が手助けする入札方式。談合に参加する業者だけを役所側が指名し、協力しない業者を指名から外して閉め出すので、談合をいとも簡単に実現できる。さらには、入札の許容金額も役人が裏で教えてくれて、最高額ギリギリで入札可能なため、談合業者にとっては非常に美味しい仕組みだ。もし談合の疑いが出ても、役人が公正だと強く主張して全面的に応援する。世間には談合だとバレバレだが、そんなことはまったく気にしない役人が多いため、日本のほとんどの役所が採用している。

●飲見合い(のみあい)

シラフでは異性と喋れない人のために考え出された、酒を飲みながらの特殊なお見合い。顔を合わせる前に酒を徹底的に飲み、相当に酔っぱらってから見合いを始める。世話役の人は、「シラフでは何ですから...」などと訳の分からない挨拶で始め、あとは放っておくと、酔った勢いで意気投合することが多い。唯一の欠点は、次の日に相手のことをよく覚えていないことだが、それでも結婚が決まることもある。この方式で結婚したら「飲見合い結婚」と呼ぶ。ただし、結婚した後でもシラフでは会話できないので、結婚生活は非常に難しい。同居する場合は、夫も妻も普段は別々の部屋で暮らし、酒場風に改造した居間で飲みながら話をする。この方式が流行りだしたので、酒場風の居間を持った「飲見合いカップル用住宅」まで売り出されている。異性と話すのが苦手な人は、ぜひとも試してみよう。

●ダジャレコウベ

くだらないダジャレばかり言っている、骸骨みたいにゲソッとやせたオッサンのこと。ダジャレはまったく面白くないので、一発で周囲を白けさせる。いわゆるオヤジギャグで、言った本人だけが一人で笑っている。どんなに白けても、それを何度も指摘されても、止める気配はまったくない。

●部分黒塗りの履歴書

他人に知られたくない箇所を黒く塗りつぶした履歴書。一般の企業へ出す場合は、履歴書を黒く塗りつぶすと、「こいつはアホかぁ」と相手にされない。ところが日本の役所へ出すと、「ヤバイ部分を黒く塗りつぶすなんて、我々の仲間だ。これは相当に見込みがある。採用しよう」となる。情報公開制度で都合の悪い箇所を黒塗りにしたがる役人ならではの評価基準だ。また、面接試験のときは、顔の一部を黒塗りにして受けると、その場で合格が言い渡されるという。最近では、就職先の斡旋業者までが、どこにも紹介できない人に対して「この経歴だと、部分黒塗り履歴書で役所に応募するしかないですね〜」とアドバイスし始めた。そのため、人に言えない経歴の持ち主が、役所へ集中して応募し、どんどんと採用されている。どこへも就職できそうにない人は、部分黒塗りの履歴書を作って、役所の採用試験を受けてみよう。ただし、誰の履歴書だか分からないと困るので、自分の名前だけは塗りつぶさないように。

●ロボ紙コップ

予算があまりにもなかったため、紙を材料にして作った警官ロボット。見かけは強そうだが、火を付けられると簡単に燃えてしまうのが大きな弱点。それが知られると、どの犯罪者も怖がらないどころか、ロボットが出てくると火を付けて遊ぶようになった。ロボットが燃えて大火事に発展したため、ついには製造中止へと追い込まれた。

●猛風担(もふたん)

「猛烈風俗担当」の略で、大蔵官僚の接待を専門とする金融機関の特別な職種。日本の金融機関では、新入社員の中でもっとも優秀な人を選び、何年もかけて、風俗遊びと接待の技だけを磨かせる。大蔵官僚からの風俗遊びの要求は過激さを増すばかりなので、それに応えるだけの力量を身に付けなければならないからだ。できるだけ新しくて過激な接待ができるようにと、接待していないときは、預金者から預かったお金を使って、新しい風俗遊びを体験して回る。こんな毎日のため、風俗の遊びは業界人よりも詳しいが、会社の本業のほうは何も知らない。それでも社内では一番尊敬される職種で、一般の社員からは一目も二目も置かれている。また、この職種の人ににらまれたら、たいていの社員は会社をクビになると知っていて、誰も逆らえない。日本の金融機関では、重役への最短コースで、頭取になる必須条件でもある。そのため、新入社員のときに選ばれると、「若いうちは風俗遊びに没頭し、末は頭取だあ」と喜んでしまう。この職種が知られるようになり、日本の金融機関や大蔵省には、風俗好きの学生が大挙して応募している。最近では、金融機関や大蔵省を志望すれば風俗好きと思われるので、そうでない学生は応募しなくなったようだ。風俗遊びが根っから好きなら、日本の金融業界を目指そう。

●差別級(さべつきゅう)

柔道などのスポーツで、体重別に分けた階級のこと。以前は単に「48kg以下級」などと呼んでいたのが、「差別48kg以下級」と変わった。最初のきっかけは、「どのスポーツでも『無差別級』と表現しているよな。てえことは、残りの体重別の階級は何か差別しているのか?」との質問だった。質問者の言い方にカチンと来た担当者は、「ああ、そうだよー。何か文句あっか」と応じた。かなりの大喧嘩になり、最後は意地の張り合いに発展した。担当者は「無差別級」を直さず、質問者への意地だけで、他の階級の名称に「差別」の言葉を加えた。最近では、新聞のスポーツ欄でも「差別48kg以下級」と見かけることが増えてきた。このまま定着するようだと、かなり怖い。

●妖怪人間状態

普通の人間には耐えられないほど、生活環境が悪化している状態。住んでいる場所は汚れや臭いがひどく、毎日の食事はネズミの餌よりも悪いなど、何から何まで劣悪が揃っている。当然、友達の多くは話をしたがらず、みんな逃げていく。本人はマトモな生活に戻りたいと思っていて、「早く人間“並”になりたい」と叫ぶことが多い。

●ダイオキシン人体実験国

ダイオキシンの規制をせず、人体への影響を国民の体で調べる国家のこと。他の先進国は厳しい規制を加えているが、気にする様子はまったく見られない。ダイオキシンの危険性を知る人が増え、世間が騒がしくなっても、できる限り無視し続ける。そして騒ぎが相当に大きくなって初めて、体面を保つだけの目的で規制を加える。しかし、人体実験が主たる目的なので、規制の数値は非常に甘いもの。また、産業廃棄物の不法投棄も、実験の一環として喜んで見逃している。不法投棄された産業廃棄物によって小さな島の環境が破壊されても、まったく対処しない。格好の実験材料とみなして観察するだけだ。こんな国家の国民は、ゴミ焼却場や廃棄物処理場から離れた場所に住むぐらいしか、逃げる手だてはない。それでも、いろいろな食べ物を通じて、否応なしにダイオキシンを摂取してしまう。最後の手段は外国への移住だが、ほとんどの国民には難しい。

●機内離婚サービス

新婚旅行の帰りの機内で、離婚の手続きができるサービス。新婚旅行の直後に離婚する「成田離婚」が増え、1秒でも離婚を急ぐ人のために用意された。離婚も、人生の中の重要なイベントなので、大いに盛り上げてほしいもの。その点を重視し、機内のテレビ画面で二人の顔を放映して、機長みずから機内放送で二人を紹介してくれる。離婚までの経緯や理由、お互いが相手を現在どう思っているのかなど、事細かに状況を説明する。国際線の機内はやることがなくて暇なので、乗客は大喜びで拍手喝采を浴びせる。時間もたっぷりあるため、乗客の全員から個別の祝福メッセージをもらえるなど、通常の離婚では考えられない体験ができる。航空会社でも「離婚の手続きは航空機内が一番簡単」と利用を呼びかけている。離婚するなら、飛行機の中が一番のようだ。

●非論理主義史観

「すべての論理的な思考からの解放」を中心に据え、歴史を見直そうとする考え方。「論理的な思考からの解放」と言えば聞こえは良いが、ハッキリ言うなら「エエ加減でムチャクチャ」を意味する。もっとも得意なのは、きちんとした調査結果を無視し、自分たちの願望を事実と決めつける方法で、新しい歴史を規定すること。賛同者の全員が“非論理的をモットーとする人”であり、その中心人物が集まって「非論理的な歴史教科書をつくる会」を結成した。また、自分たちの主張を広める目的で、「論理的な人なら恥ずかしくて教えられない歴史」という単行本も出版した。論理的な議論では絶対に勝てないことを理解しているため、発言する内容の質よりも、声の大きさ、下品な皮肉、姑息なトリックなどで勝負する。最終目的は「論理的な意見が何も言えない世界『非論理の楽園』を作ること」だという。マトモな思考能力の持ち主には絶対に理解できないモットーが並ぶため、関係者とバレれば非常に恥ずかしい。

●ハゲ髪(はげぱつ)

髪の毛を肌色に染めた頭のこと。遠くから見るとハゲに見えるため、肌色髪(はだいろぱつ)とは呼ばずに、こう呼んでいる。髪を切りたくないお坊さんが、茶髪(ちゃぱつ)を見て思い付いた。体質の古い高校野球部の部員など、髪を伸ばせない環境にいる人の間では、かなり流行っているらしい。

●メーク・皆狂う(めーく・みなくるう)

奇跡でも起こらない限り抜け出せないドン底状態から、何とか抜け出そうとする試み。ほとんどの人が絶対に無理だと思っていても、「まだまだ大丈夫。最後には何とかなる」と言い続ける。しかし、希望したような結果は得られず、ドン底状態のまま終わることが多い。終わったとき「予定したことが、皆狂っちゃってさ〜」と言うことから、この名前が付いた。「もう無理です」と言えば済むことなのに、なぜか正直に言えない状況で用いられる。

●黄門ファミリー

テレビ番組の水戸黄門の出演者達のことではなく、メガヒット曲を生み続けるミュージシャンの集まり。似たような曲ばかりをいくつも作り、すべてヒットさせるのが最大の目標。キャッチフレーズは「テレビ番組の水戸黄門みたいに、ワンパターンの魔力を最大限に活用して固定客を作り、バンバンとヒットさせる」だとか。ファミリーの名前も、この考え方を重視して決定した。何だかんだ言われても、ヒットを出し続ける力は凄い。

●見栄メールアドレス

パソコンを使えない人が、メールアドレスを持てるように助けるサービス。最近では、名刺に電子メールアドレスがないと恥ずかしい思いをする時代となった。しかし、パソコンが苦手だと、メールアドレスを持ったとしても返信すら出来ない。そんな人を助けるために、メールの送受信を代行してくる商売が始まった。一般のプロバイダへ加入してアドレスを取得するため、見栄のメールアドレスだとはバレない。本人とはファクスや電話でやり取りし、受信メールの内容を伝えたり、代わりに送ったりしてくれる。このため、パソコンがまったく使えなくても、安心してメールの送受信ができる。パソコン関連の質問をされても、代行者が上手に返答する。知ったか振りをせず、万年初心者を装ってくれる点が、好評を博している大きな理由だ。キャッチフレーズは「パソコンを使えないことがバレないように、徹底して防御します」だとか。パソコンの苦手な人は、これで定年まで乗り切ろう。

●オオカミ動燃

ウソばかりついていたため、誰にも信用されなくなった人や組織のこと。大きなウソを何度も何度も繰り返す悪質なケースだけが対象で、より軽いウソつきの「オオカミ少年」とは区別される。オオカミ動燃の組織では、何を発表するときでも必ずウソをついてしまう。また、「今度こそ本当だろうな?」と尋ねられると、「絶対に本当です」と答える癖も合わせ持つ。なぜか後でバレることが多く、たいていは都合の悪いことばかり。バレたことにより激しく怒られても罵倒されても、本当のことが言えないのも悲しい特徴。

●かも元号

和暦の欠陥を少しでも解消しようと考え出された、元号の表現方法の1つ。元号は突然と変わるので、未来の日付を表現するのには不向き。正確さを重視する人は、「神様、仏様、どうか元号が変わりませんように」と必死で祈りながら使っていた。そんな不安を解消するために考え出された方法で、年の後ろに「かも」を付けるのがミソ。たとえば、今日が平成9年3月10日なら、未来にあたる平成9年4月10日を「平成9年かも4月10日」と表現する。当然、明日以降の日付を表現するときにだけ使い、過去の日付には「かも」を付けない。和暦愛好者の間では、「欠陥システムとバカにされている和暦だが、これで少しは安心して使える」と非常に好評だ。「かも」の部分を「だろう」に替えた「だろう元号」、「だと思うよ〜ん」に替えた「だと思うよ〜ん元号」など、いろいろなバリエーションが生まれている。

●極真空手形

回収の見込みが極めて低い手形に、強制取り立ての手助けオプションを加えたもの。手助けの方法は、取り立て人を貸し出すこと。空手界では最強と言われる極真空手の強者のみを集め、取り立てのプロとして用意している。回収不能になった手形をタダ同然で入手し、売ってしまうという発想は、「おい、おい、そこまでやるか〜?」と同業者からあきれられている。

●ラッパで

飲み屋でボトルを注文する方法の1つ。ボトルのまま飲むラッパ飲みから来ている。酒の種類を指定して「○○ウィスキーをラッパで」と注文すれば、ボトルだけが出てくる。最大のメリットは、コップやアイスが不要なので、その分だけ安く飲めること。複数の人で一緒に飲むときは、ボトルを順番に回してラッパ飲みするので、「ラッパ回し」と呼ぶ。1度に一人しか飲めないためか、自分の番になると思いっきり飲んでしまう。テーブル上にボトル1本だけのことが多く、ハタから見るとちょっと貧乏くさい。だが、安く飲めるのが魅力で、なかなか止められないようだ。

●ラーメンの出前専用の滑走路

国の税金で作った滑走路で、用途がラーメンの出前に限られるもの。きっかけとなったのは、税金の無駄遣いとして有名になった農業用の滑走路「農道空港」だ。それを見て、全国のいろいろな業種の人から、滑走路作りの申し込みが殺到した。この滑走路もその1つで、ある地区のラーメン屋組合が「オレ達も滑走路ほしいよなぁ」と申し込んだもの。最初は「採算が取れない」と却下された。しかし、「それじゃあ、農業用の滑走路は採算が取れているのかよぉ」と文句を言ったら、関係省庁は“一言も”反論できず、あっさりと申請が認められた。突っ込まれて反論するのも疲れるので「オレの金じゃねえし。ま、いっかぁ」と言って了承したとの噂もある。農業用の滑走路と同様に、運営経費は地元の役所が負担するので、ラーメン屋の負担はゼロに等しい。キャッチフレーズは「全国どこへでも出前します。飛行機で来たとは思えないほど低料金で」と強力だ。ラーメンの出前専用として申請したため、うどんやソバの出前に使ってはならない。うどん屋とソバ屋では、「オレ達も使いたい。一緒に申請すれば良かったなぁ」と嘆いたが、「仕方がない。オレ達も別に滑走路を申請するかぁ」と方針を切り替えた。全国各地では、いろいろな目的の滑走路が続々と登場し続けている。新聞配達の専用滑走路では、地方の販売店でも日本全国に配達できると、期待は大きい。他に、お産婆さん往診専用の滑走路、出張トイレ掃除の専用滑走路、切れた電球取り替えに行きます専用滑走路、鼻毛を抜きに伺います専用滑走路、赤ちゃんのオシメ取り替えにお邪魔します専用滑走路などがある。「ウチの町にも滑走路ができちゃってさぁ」が最近の挨拶だとか。10年後には日本中が滑走路だらけになると、専門家は予測している。

●紅白ウソ合戦

大晦日の夜に放映される高視聴率のテレビ番組。紅白歌合戦の視聴率が年々低下したため、起死回生の後続番組として登場した。各界の著名人が白組と紅組に分かれて、視聴者をだます大ウソで競う。世間が大騒ぎになるほど高得点が得られ、芸術的なウソだと日本中をパニックに陥れる。過去には、「○○氏の愛人は○○さんだ」とか「○○銀行が来年早々に倒産する」といった過激なものが、高得点をマークした。ウソのつもりで発言した内容が、実は本当だったこともいくつかあり、見抜くのはなかなか難しい。白組には「白々しくウソをつける人」が、紅組には「真っ赤なウソの得意な人」が集められる。出場回数の多い人ほど、大晦日の1日だけは本格的なウソつきとしてあがめ立てられるが、普段は誰からも信用されない。日本でウソが得意と言えば、何といっても政治家。以前は大物政治家が上位を独占していたが、最近では官僚が食い込み始めている。歌合戦を止めてから視聴率は年々上昇し、以前は「大晦日に紅白を見る」と言ったが、最近では「大晦日に紅白でだまされる」と言うように変わった。

●入手がインポッシブル

テレビCMをどんどんと放映しているにもかかわらず、製品の出荷を停止していること。映画とタイアップしたCMを放映したが、その製品はどこのショップでも売っていない。怒った消費者が販売元の企業へ電話をかけたら、担当者の回答は「映画は『ミッション・インポッシブル』で、我が社の製品は『入手がインポッシブル』ってこと。ねっ、絶妙なCMでしょ〜」だったとか。電話をかけた人は、あきれて何も言えなかった。その噂が広がり、多くのショップで「どこでも売ってません。入手がインポッシブルの製品ですからね〜」と答えるようになった。ただし広告業界では、無駄な広告費をどんどんと使ってくれる美味しいお客さんとして、評価が相当に高い。

●喫煙車

鉄道などで、喫煙する人が乗る車両のこと。以前は、タバコを吸わない人の車両を「禁煙車」と呼んでいたが、「禁煙車」のほうが増えたので、何も明示しないほうを「禁煙車」にした。それと同時に、タバコを吸う人が乗る車両を「喫煙車」と名付けた。「喫煙」と付くだけあって、乗車ルールも過激に変えた。常にタバコを吸っていないと、車掌に怒られて罰金を取られる。乗車時間1分あたりタバコ1本のノルマが課せられ、多くの人が“懸命に”吸いまくる。窓は開かず換気もしないため、車内は霧状態になり、座席などもヤニで変色したまま。こんな過酷な車両だが、タバコ好きには天国のようで、異常なまでの人気がある。最近では、用事がないのに乗っている人が多く、「喫煙車で会いましょう」が合い言葉だとか。

●カラ空襲

カラ出張に代表される“役人の飲み代&芸者代の捻出方法”のうち、もっとも過激なものの1つ。「B29爆撃機が飛んできて爆弾を投下したので街が破壊された」と言いふらし、政府から災害補助金を、市民から義援金を得ようとした。あまりのバカバカしさにあきれて、誰も相手にしなかった。また、「役人のレベル低下は極限状態」と多くの人を落胆させた。市民がウソを追求したら、役人は「絶対に本当のことだ」と言って認めず、カラ元気で泣きながら叫んでいた。飲み代の捻出方法は過激さを増すばかりで、いろいろな「カラ××」が全国で見つかっている。恐竜が現れて町を破壊したという「カラネッシー」、大地震や大水害が発生したとウソをついた「カラ大震災」や「カラ水害」、死んでもいないのに市長の葬式を開催したことにして経費を浮かせ、取引業者からも香典を集めた「カラ葬式」、都市博覧会を開いたことにして全経費を着服した「カラ都市博」、市庁舎全体に電話やLANを引くと言いながら糸電話で済ませて、残り全額を飲み代に回した「カラ電話」、市庁舎の金庫を自分たちで隠し、強盗にあったことにした「カラ強盗」、カラ出張を調べるための調査団を結成すると決めたが、実際には何もせずに、その費用までも飲み代に使った「カラ調査団」などがある。

●外れても気にしない天気予報

普通の天気予報番組として始める予定だったが、気象予報士が確保できず、仕方なくタイトルを変えてスタートした。当たらなくてもいいので、新しい予想手段を次々と試したため、高視聴率を獲得できた。「天気予報なんて当たらなくてもいいじゃん」という若者が増えていることも、成功の一因のようだ。とくに人気の高い予想手段は、カラスの鳴き声で予想や、総理大臣の髪型の乱れで予想など。天気予報の常識を打ち破る画期的な番組と、専門家の間でも高い評価を得始めた。プロデューサーは「だます側とだまされる側の真剣勝負が売り物」と自己分析している。

●なめてるチーズ

「切れてるチーズは当たり前、これからは『なめてるチーズ』が常識」と、大がかりなテレビ・コマーシャルで売り出した製品。「20年以上も風呂に入っていないオッサンが、1枚1枚丁寧になめている」が一番のウリで、発売当時は「消費者をなめとんのか!」と文句が殺到した。しかし、一流シェフが美味しいと評価して使い始めたため、一気に人気商品となった。なめてるオッサンもお金持ちになったので、ついに風呂に入ってしまい、独特の味が出なくなって消滅した。起死回生の姉妹品として「女子高生がなめてるチーズ」を発売したら、男性客を中心に大人気になった。だが、実際になめていたのがパートのオバチャンとバレて、また売れなくなった。今でも、誰がなめれば売れるのか研究しているという。

●シラクぷり

重要な問題や触れてほしくない話題について、ダンマリを決め込むこと。フランスの核実験再開に対して、多くの国や団体が反対を表明したが、シラク大統領は知らんぷり。そのことに怒り、大統領をバカにする目的で生まれた言葉。環境保護団体などはフランス製品の不買運動を押し進めていて、そのキャッチフレーズにもこの言葉が使われている。「フランス製品を、買わずにシラクぷりしよう」と。

●性意をもって

遊び人の男性が、自分の気持ちを素直に表した言葉。数々の女遊びの過去を暴かれて、社会的な信用がなくなったため、最後の手段として自分の気持ちを正直に訴えた。口で喋った言葉だったので、マスコミは同音異義語の「誠意」と勘違いしたが、本当は「性意」だった。「性意」というのは、「セックスしたい」とか「やりてえ」という意味で、性的な欲望をストレートに表す言葉だ。だから、遊び人の男性の行動とピッタリといえる。不思議なことに、マスコミはいまだに「誠意」だと思っているようだ。遊び人は「しめしめ」と誤解を喜んでいる。

●アーアジャリー

大人におだてられながら、わがままし放題で育てられたため、アーアとあきれたくなるような、人間的にレベルの低い状態になったジャリ(性格の悪い子供)のこと。自分の思い通りにならないと、他人に八つ当たりしたり、意味もなく人をいじめたりする。金持ちのバカ息子や、カルト教団の教祖の子供などが、こうなりやすい。悪いことをしても誰も注意しないので、ますます悪くなって、まわりに大きな迷惑をかける。まともになるのも、かなり難しい。本人のせいではなく、育った環境が原因だけに、かわいそうな面もある。

●街角便器(まちかどべんき)

某局のテレビ番組の一企画として話題になった「街角ギター」。「自由にお弾きください」という看板をギターと一緒に街の中に置き、テレビカメラの前で弾いてもらって、その中から上手な演奏を厳選して放映するというものだ。これに対抗しようと便器メーカーが立ち上がり、パクリ企画の「街角便器」を考えた。「自由にウンコしてください」の看板と便器を置き、テレビカメラの前で排出してもらう。当初は誰もしてくれないと思ったが、テレビに映りたがる現代人が多いこともあって、ウンコする人が続出した。テレビ放映時には、アソコの部分にモザイクをかけたので、反響はイマイチだと思えた。しかし、目立ちたがりが多かったため、奇妙な格好でウンコする人がたくさんいて、視聴率はどんどんと上昇した。誰も予想しなかった結果に、関係者は大喜びした。しかし、幸福は長くは続かなかった。便器を置いた場所が凄い臭いだったので、近所の人から「むちゃむちゃ臭えじゃねーか」と苦情が殺到し、人気企画は中止に追い込まれた。凄い臭いを我慢して便器を置かせてくれる人を、今でも捜しているらしい。

●インターネット体操

某テレビ局が、インターネット進出の切り札として用意した大型企画。同局には、ラジオ体操やテレビ体操という看板番組があり、そのインターネット版を作成した。最初のキャッチフレーズは「パソコンばかり使っていると体が弱くなります。インターネット体操で健康を確保しましょう」だった。しかし、ほとんどのユーザーに無視されたため、「VXガスでも死なない体は、インターネット体操で作ろう」とかなり過激なものに変えた。話題にはなったものの、「VXガスでも死なない体に、本当になるのか?」との質問が相次ぎ、大問題に発展した。局側では、いまさらウソだとも言えず、某カルト教団にVXガスの提供を頼んだ。だが、「うちでは作ってません。警察のでっち上げです」と白々しく断られ、その経過を報告しながら「VXガスがないので、証明することはできません」と表明した。すると「VXガスがないのに、なぜ死なない体だと分かったんだ?」とユーザーに突っ込まれ、局側の担当者が「うっ、やばっ。ば、ば、ばれた〜」などと答えたため、企画は中止に追い込まれた。あまりにも情けない話に、誰もがあきれていた。

●マルチメディア

マルチ商法メディアの略。基本部分はマルチ商法だが、説明の道具にパソコンを用いるとともに、難しいコンピュータの専門用語を並べ立てて、相手を圧倒するのが常套手段。「世界的に注目されている」とか「近い将来に巨大な市場に成長する」とか、夢ような話ばかり持ち出し、「早く参入」すれば「必ず儲かる」と強調する。たいていの人間は「最先端」とか「時代はコンピュータ」という言葉に弱いうえに、最後の押しの「儲かる」が加わるため、簡単にだまされてしまう。多くの人が引っかかり、大金を投入しているが、ほとんどの人はだまされたと気付いていない。大手の新聞社でさえだまされていて、紙面上で大がかりに宣伝している。分からないことには手を出さないという慎重ささえあれば、だまされることはないのだが。

●ヘソマゲドン

予言者が言うところの、決まった時期に必ず来る、カルト教団による大量虐殺。毒ガスや細菌兵器などが多量に使われ、世界中のほとんどの人が悲惨な死を遂げるという。世間を大きく騒がせただけで、予言した日には来なかった。来ない原因は、途中でヘソを曲げたからだと言う。以前には別な名前で呼ばれていたが、来なかった日を境に、ヘソマゲドンと呼ばれるようになった。

●厄介副都心計画

バブル全盛時に企画され、夢物語だけが先行して、実行し始めた都市計画。バブルの崩壊により、誰もが夢物語だと気付いたので、今では厄介者扱いされている。以前は違う名前だったが、事務局側で「現状を踏まえた、より適切な名前に変えよう」との動きがあり、現在はこの名前に落ちついている。

●厄介都市博覧会

厄介副都心計画として用意された場所で開かれる予定だった博覧会。これも、厄介副都心計画と同様に厄介者扱いされ、開催が中止になった。以前は違う名前だったが、途中から、この名前で呼ばれるようになった。市民の間では、厄介副都心計画とひとまとめにして、「バブル時代の2大厄介者」と呼ばれている。

●後悔都市博覧会

厄介都市博覧会の最後の名前。中止が決定したあとで、「やっぱり、そうだよなあ。最初から、やらなきゃよかったのにぃ」と計画自体を後悔した人が多く、この名前が採用された。同時に、「後悔都市博、先に立たず」という流行語も生まれたが、バブルのようにすぐに消えていった。

●小便ソング

某教団の教祖用テーマソングの替え歌。「朝から小便」というタイトルが付いている。歌詞は「しょーべん、しょーべん、しょべしょべしょーべん、あ、さ、か、ら、しょーべん」という短いもの。品が悪くて内容がつまらないため、ほとんど流行らなかった。

●地下鉄左遷事件

朝寝坊して会社を休んだ日が、たまたま地下鉄サリン事件の起こった日だったので、自分も巻き込まれたと会社に連絡した。ところが、本当のことがあとでバレてしまい、最終的には左遷されてしまった。地下鉄サリン事件の巻き添えを食ったと言えなくもないが、もともとはウソをついたのが原因なので、一般には自業自得と評価されている。本人は「95年・日本・情けないドツボ野郎大賞」にノミネートされたが、2次審査で腰が引け、入賞を逃してしまった。

●洗脳テープ

カルト教団が洗脳に用いる音声テープ。ちょっと聞くだけでは、ばかばかしいと感じるが、何百時間も続けて聞いていると、理屈抜きに信じてしまう。非常に恐ろしい洗脳のツール。最近の例では、「さあ、サリンまくぞ。サリンまくぞ。サリンまくぞ。徹底的にサリンまくぞ..。ああ、サリンまいて嬉しいなあ。嬉しいなあ。本当に嬉しいなあ。これですべての望みがかなうぞ..」というのが、あったらしい。あー、恐ろしや、恐ろしや。
(危険!)この部分を何度も読むと、洗脳される危険性があります。素早く読み飛ばし、すぐに忘れてください。ぜったいに忘れてください。本当に危険です!!!

●最終下没(さいしゅうげぼつ)

通常ならバカにされるような変な修行を続けて、精神状態をおかしくしてしまうこと。まともな判断ができなくなり、最悪の状態では、殺人なども平気になる。人間として、下側の最終段階まで没した状態。本人は最高の精神レベルに達していると思っているだけに、タチが悪い。

●ペンティバグ

世界的に普及度の高い某マイクロプロセッサのうち、数値演算の一部で計算間違いを起こすものの名称。正常に動くものと区別するために、この名前が付いた。無償で交換してもらうときは、「うちのマシンのCPU、まだペンティバグなんです。正常なヤツと交換してもらえませんか?」と頼むらしい。また、中古のマシンを購入する際には、「この値段、極端に安いけど、CPUがペンティバグじゃないの?」と疑うという。CPUがペンティバグかどうかを調べるソフトもあり、一般にペンティバグ・チェッカーと呼ぶ。また、ペンティバグのバグに引っかかるソフトを、ペンティバグ対応ソフトと表現し、特別なステッカー付きで販売されている。このステッカーを一緒に持っていくと、優先的にCPUを交換してくれるらしい。また、バグを解消したCPUの発売と同時に、「ペンティバグ、入ってない」キャンペーンも始まった。

●パワーとぼC

某パソコンに採用された、RISC型CPUシリーズの“日本での”別名。このCPUを採用したパソコンは、最初のうち、ほとんどのソフトがエミュレーションで動作していた。だから、本来のCPUパワーを発揮できず、実効パワーが乏しいために、こう呼ばれた。ネイティブソフトが増えるにつれて、この名前が使われなくなると思われていた。しかし、米国での安い実売価格や近頃の円高にもかかわらず、日本での実売価格が高く維持され続けているため、「日本では、価格のわりにはパワーとぼCだよな」と、いまだに言われ続けている。最近では、超円高なので米国から並行輸入する人が増え、「これでやっと、パワーとぼCでなくなった」と満足しているという。日本のユーザーが「パワーとぼC」と呼ばなくなる日は、はたして来るのだろうか..。

●地獄の真理特訓

「3カ月で輝く人間にして返します」のキャッチフレーズで有名になった、カルト教団が開催する1億円の猛特訓。次の7つの地獄を経験させることで、常人を越えた人間に生まれ変わらせる。防御マスクも付けずに地下鉄に乗り、突然とまかれるサリンを避けながら脱出する「サリン地獄」。突然と乱入する男達に拉致されたあとで、独房での1週間の監禁に耐える「拉致監禁地獄」。自白剤や幻覚剤を何種類も投与され、精神が異常にならないように耐える「投薬地獄」。ヒゲを生やした変なオッサンのショーモナイ話を、不眠不休で何十時間も連続して聞かされる「ビデオ洗脳地獄」。すべての財産をお布施として取られ、食事がほとんどできないほどの貧困生活に耐える「お布施貧困地獄」。どれかに爆弾が入っている郵便小包を、ケガをしないように注意しながら何個も素手で開ける「爆弾小包地獄」。まったく関係のない事実無根の事件で悪者呼ばわりされ、あげくのはてに訴えられるという状況に耐える「訴訟地獄」。これらの地獄をかいくぐれば、この世の中のどんなひどい状況でも、無事に生きていけるという。ただし、死亡率が9割で、生き残った人の98%が精神異常になるほどの、非常に恐ろしい特訓。そのため、世界一屈強と言われるグリーンベレーの現職隊員でさえ、小便をちびって尻込みするという。特訓中に死んだ場合は、遺体を返してもらえないだけでなく、死んだことすら教えてもらえないという噂がある。なお、この特訓を無事に終了すると、ホラーネームがもらえる。

●ホラーネーム

「地獄の真理特訓」を無事に終了すると、カルト教団からもらえる特別な名前。もらえた人は、大量殺人や拉致監禁などのどんな凶悪な行為をしても、すべて許されるという。他の人に恐怖を与えることから、ホラーという名称が付いた。この名前を持っていると表明すれば、ほとんどの人が話しかけなくなるし、近所の人は引っ越していなくなる。

●戦後誤事認国会決議(せんごごじにんこっかいけつぎ)

戦後50年という節目を記念した国会決議。決議内容が世界中でバカにされたため、より正しい決議名に変えようとして、この名前に落ちついた。内容の正確な反映に加え、前の名前と読み方が似ていることを重視したため、ちょっと変な名前ながら、これが採用された。新しい名前の意味は、「誤った事柄ではあるが、これを正しいこととして正式に認める」という、開き直った態度の表明らしい。撤回どころか、開き直りの名前に変更したため、世界中から再びバカにされてしまった。その結果、「世界からバカにされるものを、国民の税金をわざわざ使って作った」だけでなく、それを「国会決議として歴史にまで刻んだ」ことが非常に高く評価され、95年の「日本無駄&汚点大賞」の横綱賞を獲得した。また最近では、教育用の教材として利用する例も見つかった。意味が理解しづらい決議文を悪い例として紹介し、こんな文章はくれぐれも書かないようにと、作文教育で教えている。これでまた1つ、汚点の点数が上昇した。

●便のイニシエーション

カルト教団が行う儀式の1つ。教祖の大便または小便を、「美味しい、美味しい」と泣き叫びながら素手で食べる病的な行為。1回あたり100万円の料金を取られる。冷えた状態のものよりは、温かいものを食べたほうが良いとされる。そのため、教祖専用トイレに行列を作って並び、教祖が排出した直後に、先を争って食べる。食べたあとで、口の周りや手を洗ってはいけないともされている。他に、教祖のケツの穴に指を突っ込み、その指をなめる「ケツ指のイニシエーション」や、教祖のチンポコをニギニギしてから、その手をなめる「ニギニギのイニシエーション」などがある。洗脳さている人は何でもやってしまうから凄い。いや、怖い。

●2信組の乱脈誘拐事件

東京狂悪(とうきょうきょうわる)と案件(あんけん)の2つの信用組合の“組長”が、多数の少女を手当たりしだいに誘拐した事件。二人とも大のロリコンで、なおかつ仲良し。その二人が、バブル絶頂期に、ロリコンだけが楽しめる「ロリゾート」の開発に乗り出した。「15種類のロリロリ遊びが毎日楽しめる」のキャッチフレーズを前面に押し出し、開発段階から裏の世界でロリコン会員を集めた。誘拐したのは全員6〜10歳の少女で、ロリゾートで働かせる予定だったという。ところが、バブルの崩壊によって資金繰りが悪化したため、信用組合の金に手を付け、最後には焦げ付かせてしまった。この事件には政治家も絡んでおり、一説によると、ロリ族の国会議員の全員が関係しているらしい。疑惑を解明するために国会で証人喚問も行われたが、ロリ族議員のほうが何枚も上手で、何の新事実も出てこなかった。


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