2023年7月発行!
『「私」探しの短歌論』
山田消児 評論集
『短歌が人を騙すとき』(2010年刊)以降2021年までの間に発表した
文章をまとめました。著者2冊目の短歌評論集です。
作者と作中主体、虚構、当事者性、性別、韻律と定型など、
短歌の本質に関わるテーマを実例に即して論じています。
著者からの若干のコメント
目次
第1章
性別を変えて詠む
らしさいらずの歌へ
父は生きていた──新人賞選考委員の憂鬱
虚構が悪になるとき
「僕」が「私」であるということ──短歌における当事者性と普遍性
第2章
鯨の腸のことなど──加藤治郎の社会詠について
カムパネルラは死んだか──蝦名泰洋論
斉藤斎藤論
定型は踏まえて破れ ──石井辰彦『ローマで犬だつた』
謎のありか ──堂園昌彦のわからない歌について
「悪」は詠えるか
かぐや姫の故郷 ──三たび「平井弘」論
第3章
被災者の歌 ──[現在の短歌]における現実
非被災者の歌
過去から来た震災詠
第4章
「たとへば(君)、あるいは、告白、だから、というか、なので、『風流夢譚』で短歌を解毒する」を解毒する
短歌と四人称
可能世界の中の「私」たち
短歌における連作 ──一首と全体
歌の読みをめぐって ──沖縄の歌二首
第5章
「ただ一人だけの人」を探して ──『現代短歌入門』を読む
オンデマンド(Kindle)版ペーパーバック:書肆うみねこ刊、定価1,650円(税込)
ISBN
979-8852642967
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