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小松菜の塩漬け

超簡単!「発泡トレイの2段仕込み」

  野沢菜の塩漬けが大好きで、自家製ができないかと常々思っていましたが、都会では生の葉はなかなか手に入らないうえ、葉が数十cmにもなり、巨大な樽がないと漬けられません。野沢菜はカブの仲間で、長野や山梨県をメインに栽培されています。これを塩漬けしたものがいわゆる野沢菜の漬物です。なんとかモドキをと考えたのが「小松菜の塩漬け」です。小松菜はアブラナ科のファミリーで野沢菜はカブの仲間ですが、そもそもカブはアブラナ科ですからルーツは同じ。漬けあがりの雰囲気は結構野沢菜に似ています。

 食感は野沢菜が細くなった感じで、風味は小松菜のほどよい苦味がなかなか良い様です。「素材の入手のし易さ」と「超簡単漬けこみ術」ということで、ここであえてご紹介する事にいたしました。「超簡単漬けこみ術」は何と言いましても特別な道具は一切不要で、どこの家庭にもある身近な廃品を利用しているところです。この漬け方は他にも色々応用できますので、是非ともお試しください。 名づけて「発泡トレイの2段仕込み」です。



 用意するものは、

・小松菜を一把(当然ですね)
・塩大さじ一杯程度(小松菜の3%くらい)
・唐辛子少々
・昆布3cmをさらにはさみで2mm位に糸状に切ったもの
・ビニール袋(新品で穴のあいていないもの<−重要。穴があいていると失敗します。)
・発泡スチロールのトレイ(2枚ですが写真ではたまたま3枚になっています)

です。これならどこのご家庭でも用意できるでしょう。



 まず小松菜の根を切り落とし水で洗います。さっと塩ゆでしてもよいでしょう。その方法は皆さんの好みでどうぞ。


 次に小松菜と用意した「塩」「唐辛子」「昆布」ボールに入れでさっとまぶします。小松菜は茎が折れやすいので出来るだけ折らない様に気をつけましょう。


 しばらく(数分程度でしょうか)置いておくとしんなりしてきます。柔らかくなりますので、この状態ではもう茎は折れずに良く曲がる様になります。


 ボールから小松菜を取りだし、茎の切り口をそろえ2束に分けます。そしてそれぞれを湾曲させて茎と葉が互い違いになるように束ねてビニール袋に積めます。こうすれば厚みが均一になり、漬かりムラがなくなります。ビニール袋につめた状態でトレイの上に平に広げ、手で押してなじませます。ビニールの口は写真のように横にたらしておきます。


 この上に同じサイズのトレイを重ねて、ビニール袋を上に折り返します。同じトレイをのせる事によって均一に圧力がかます。また圧力をかけて漬けこんだため出てくる水分は、折り返したビニールから上のトレイにたまりますので、周囲が汚れる事もありません。(この量で杯に2,3杯分は出てきます) トレイの2段重ねの最大のポイントはここにあります!


 今回は500ccのペットボトルに水を入れたものを2本で「おもし」としました。このへんもいろいろ漬けてみて調整してください。今回は1日漬けましたが、夏場でしたら半日位でよさそうです。
 よく「少し」とか「いくぶん」とかいいますが、はっきり言いまして数値的マニュアルはなかなか書きにくい世界です。その時々の素材の状態・気温・おもしの重量・塩分の量・好みなどで漬けこみ時間は全てまちまちとなります。だからこそそれぞれの家庭のならではの味が出来るし、面白いのかもしれません。

 
 出来あがり! 3cm程度に切って盛り付けるとこんな雰囲気です。細かく切ってすりごまをふってもよし。どなたにでも出来る「発砲トレイの2段仕込み」を Let's try !


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