網走オホーツク水族館

[TOP  Water]



<2002年:8月31日、経営難の為 おしまれつつも 閉鎖。長い間お疲れさまでした>

※入館



オホーツク海に面した海沿いロードを気持ちよく走れば、目の前に見えるは網走屈指の景勝地「二ツ岩海岸」。
その景勝地のそのすぐ近くに「網走オホーツク水族館」はそびえたっていた。
この抜群の立地条件にあるこの水族館の第一印象は… 外観からして、こう、何というのか… そう趣きか。
一概にいうならば非常に古めかしい、とも言うが、21世紀においては逆にこういうシンプルな外観の方が
心いやされるのではないか。そんな無理やり気味なフォローを考えながら、いざ入館してみる。

その入り口では早速トド君がお出迎え。
そのスリムかつ無駄を排除した流線形ボディにしばし見入る。
実際のところ、トドやペンギンなどの海獣系におけるミーの興奮度を鑑みるに、前世がそれであったとしか。
自らのルーツを再確認したところで、ミーは無気味にライトが点滅する館内へと足を踏み入れた。


※館内散策



手始めに、今この水族館でもっとも売り出しに力を入れていると思われる「フウセンウオ」を鑑賞。
こう、ポワポワしていて、見た目的にも触感的にもモフモフ欲求的にも、実に良好な感じと思われる。
こわれ物のように注意深く扱いながら、こう、そっと手に握ってみたい…

人として本能に忠実な欲求に身を任せつつ、とりあえずガラスをツンツン突ついていたら、
知らないおじさんにメチャ睨まれたので、口をパクパクさせつつ、その場を速攻バックれることにした。
ちなみにもう一つの売りであるクリオネは、なンかよく見えないのでどうでもいい。



海ヘビ展示コーナーなるものがあったので見てみると、独立コーナーを銘打っている割には
しょぼくれた「エラブウミヘビ」一匹しかいなかった。
ヘビ君もそんな自分の微妙な立場を理解しているのか、その狭き水槽内を必要以上にぐねりぐねりと踊り狂っていた。
この涙ぐましい努力に心うたれたミーは、とりあえず海ヘビ・コーナーのニッチをたった1人で守っている
この偉大なる海ヘビ君に頭たれるのであった。
でもたぶンカルシウムが少し足りない。ニボシくうといいニボシ。落ち着きが出てグーだと思う。



ここらでグロい系のお魚さんをいくつか紹介してみよう。

左のは名前を忘れてしまった。「クサウオ」かと思われるが誰か名前を知っていたら教えてほしい。
特徴はぬめりゅんぬめりゅんと動く軟派系と、微動だにしない硬派系との個体差が激しすぎるところ。
↑このヒントで名称が判明した方はマジすごいと思う。
(後日情報入手。どうやら
クサウオらしい。情報感謝)

ついでにもう一つごめんなさい、右のもわかりません。特徴は怪獣系であること、あとカッコイイ!以上。
あ、取材メモにすっげえ汚い文字でカジカとかマダラとかタナカゲンゲとか書かれていたけど一つ聞いていいですか?
正解はこの中にありますか?あとタナカゲンゲってマジなんですか?
(後日 情報入手。どうやら「
オニカジカらしい。情報感謝)



こちらは「海のギャング」こと「オオカミウオ」様。様つけなのは神々しいから。
実際にも古来のアイヌの人々には「神の魚」として崇められていたらしい。
じっ〜と眺めていると、なんとなくそう呼ばれた理由が分からなくもない気分になってくる。
だってマジ怖いもの。その体長が小さいわりにここまでの恐怖感を与えてくる魚というのも珍しい。

ところで紹介しておきながら、その魚の名称を忘れてしまっていることに対して一つ弁解させてほしい。
ミーは取材時に目についた魚に関しては、必ずその名前とともに説明文も書きうつすのだが、この水族館内には、
その説明パネルがほとんど見当たらなかったのである。
そのため魚の印象がいまいち希薄になり、どの魚がどの写真かがわからなくなってしまったのだ。
確かに説明パネルを設置したくなくなる気持ちも分かる。だって手間暇かかる上に誰も読まないもの。
だがこの水族館最大の欠点でもあると思うので、速やかに修正してほしいとも思う。


※電気ウナギの憂鬱



こちらは水族館おなじみの何気ない1シーン、「電気ウナギ水槽」。
まずは注目してほしい。左側がこの水族館のそれ、右側は「
室蘭水族館」のものである。
両者ともその形状および電圧表示用のギミックは酷似している。が注目すべきはその文面である。

室蘭の文章は、以下の通り。
 
南米アマゾンに住んでいます。
 放電すると最高850ボルトの電圧があります


網走のはこれに先がある。以下を注目。
 
が、1/300秒の短時間なので家庭では利用できません。

各水族館における展示比較が実に面白い「電気ウナギ」展示、今後ともきっちりウォッチしていきたいと思う。


※かつてのヒーロ達



もう何年前になるだろうか?
かってエリマキトカゲとともに一世を風靡した旧世代ヒーロー「ウーパールーパー」君のその後である。
それにしても「アホロートルは大人になってもアホロートル」だって? 題字だけ見たら確実にバカにされてると思う。
実際には結構いいことも書かれていた。お暇な方は画像の重さにも文字の小ささにも負けず読んでみるとよろしい。


※これもまた一つの可能性



館内には「貝コーナー」なるものも設置されていた。
貝がらをひたすら並べて、ただディスプレイしただけのこのコーナー、その地味さ加減は本当に凄い。
実際、誰ひとりとしてこのコーナーを熱心に鑑賞するものはなく、そのあまりにも枯れ果てた光景に
ミーはすっかり嬉しくなってしまい、半ば意地になって隅々までこのコーナーを鑑賞し尽くしたのであった。
むう、こうしてじっくりと見てみると、貝というのもなかなか… いやまるで面白くない。これは無理だ。

その隣には漁船系コクピット・1/1モデルが何の脈絡もなく設置されていた。
これを見てミーはまたもや嬉しくなってしまった。

 「第6波! 本命をたたきこめ!」 
 「は! ロンドベルは鈴を鳴らしてればいいんだ
 「ラーカイラムでアクシズを押すンだよ!

中に入りこみ、いそいそと逆襲プレイにいそしんでいたら、見知らぬガキが目をキラキラさせながら
「ボクも仲間にいれてよう」的なテンパリ度合を見せつけはじめたので、ミーはトラブルが起きる前に
速やかにその場をあとにした。


※そこにある憩い



外に出て休憩ポイントを探していたらこんなものを発見。おなじみ可動式ライド、タイプ「ラッコ」。
公園に設置してあるそれとは一線を画す古めかしさと使い込まれた年期が「詫び寂び」を感じさせる。
コイン投入口にガムテープが貼ってあるところもポイント高いと思う。


※麗しのペンギン君



こちらも水族館ではお馴染み「ペンギン」コーナー。
ただ、ここのペンギン君たちには少々「はつらつさ」というものが欠けていた。全体的に疲れ気味な感じ?
だが、それでもやっぱりいい。ペンギンはマジでいい。何故にこんなに可愛いのであろうか?
ちなみにわきの下と腕の間の角度をきっちり仰角30度に維持していた子が一番かわいかった。
この角度がもっとも「おしゃまさん!」みたいな感じに見えて萌え度が一般の20%増しになるのである。
若いペンギン達の間では常識なので、人間共も覚えておくとよいだろう。


※そして時代は海から空へ



水族館の端々には何故か鳥小屋がやたらと乱立していた。
どう深読みしても単純に考えても、ミーにはまったくと言っていいほどこのコンセプトの主旨が読めなかった。
水族館の中でいきなり唐突に「いんどくじゃく」とか「おおわし」とか言われても…なあ?
しかしまあ魚さんと鳥さんの融合というエンタ・スタイルが、斬新なアイデアであることだけは確かだと思う。



※総合

昔ながらの伝統を守り通してきた由緒ただしい水族館といった感強し、
ただその中に「保守的」な守りの姿勢はあまり感じられなかった。
旧時代の伝統を守りつつも新アイデアを積極的に取り込むポジティブな姿勢がところどころに見受けられる。
水族館の四方に設置されている鳥小屋や、受け付けのお姉さんがものすごくかわいい点などからも、それは伺える。
ただ少しバランス感という点で無理があるようだし、水族館本来の濃度が薄まっている部分も多少みうけられる。
その辺りがうまい具合にまわりだすようになれば、新しい境地を切り開ける可能性も出てくるだろう。
とにかく今のままでは確実に何かが足りない、それだけは確かだ。

ファミリー ★★★★☆ きわめて高し
カップル度 ★★☆☆☆ 素朴風味のカップルがぽつぽつ
わびさび ★★★★☆ 古めかしいゆえに高め
学術度 ★☆☆☆☆ 説明濃度はかなり低め
お得感 ★★★☆☆ 高くもなく安くもなく
建物装飾 ★★★☆☆ とにかくシンプル
水槽装飾 ★★☆☆☆ これまた普通
総合調和 ★★★★☆ カオスな感じ
憩い場所 ★★☆☆☆ コレ!というポイントなし
磯コーナー
ペンギン度 ★★☆☆☆ あまりやる気なし
レア度 ★★☆☆☆ 少々低め
総合 ★★☆☆☆ あくまで私的視点と個人的意見から



網走オホーツク水族館 情報:

・住所: 北海道網走市字二ツ岩1番地
・電話: (0152)43-2973
・入館料: ¥800


[TOP  Water]