SUMMER SONIC 2005.


<2005年7月13日: 千葉マリン球場&幕張メッセ>

夏コミ落選を機に今年の夏は脱オタだ!とばかり、普段はほとんど聞かない邦楽の祭典、
RIJFなぞに勢いだけで参加してみたところあら不思議、これがびっくりするくらい
楽しかったというわけですっかり夏フェスの魅力にとらわれてしまった僕こと生ゴミは、
こりゃ徹底的にやるしかないとばかり、もともとラムシュタイン目当てで2日目に参戦が
決まっていたサマソニの一日目のチケも、その場のノリだけで抑えてしまいました。

そんなわけでサマソニ両日フル参戦決定。フェス漬けの夏を満喫しまくってきました。




*13日(一日目).

ザ・サブウェイズ



さて、一日目の一発目。
当初はストレイテナーを見る予定が、邦楽アーティストはいつでも聴けるチャンスあるし、
せっかくの洋楽中心フェスでもあることだから、ここは一発元気のあるUK新人バンドでも
聴いて気合いれてみっかということになり、急遽サブウェイズが演奏するマウンテンステージ
へと足を向けることに。まー、正直、ベースのお姉ちゃんのミニスカ姿から繰り出される派手
なステージアクションが見たかっただけなんだけど。

で、行ってみたら想定外の人だかりと熱気にもうびっくり、まったくどいつもこいつも
ミニスカの色香ごときに惑わされやがって。で、いざ演奏が始まってみて周囲のノリに
もっとびっくり。モッシュ続出のダイバー出まくりで、いくらガレージロックが日本人好み
だから言うてもこりゃ盛り上がりすぎ。確かに悪かないとは思うけど、音自体に飛び抜けた
個性があるわけでもなし演奏にそれほど勢いがあるわけでもなし、ミニスカの声もほとんど
出てないしで、会場全体のノリも含めてちょっと「?」マーク。

正直、開幕直後のステージということもあり生のロックを聴きたくてウズウズしていた獣ども
のエネルギーに助けられすぎた感ありすぎ。新人ならではの明日を省みない何かへの渇望に
満ち溢れたエネルギーのほとばしりを期待していた僕としては、今ひとつ残念な内容でした。

 01:With You
 02:Young For Eternity
 03:I Want To Hear What You Have Got To Say
 04:City Pavement
 05:Lines Of Light
 06:Oh Yeah
 07:Holiday
 08:Mary
 09:Rock & Roll Queen


ルースター



演奏までの空き時間が20分しかないこともあり、サブウェイズが終わった途端、即、
マリンステージのある千葉マリン球場へとダッシュをかますミー。それにしても徒歩
でゆうに20分はあろうかという幕張メッセ〜球場間の移動は、30過ぎのこの肉体にゃ
マジできつすぎるものがありますな、そんなこんなで息をゼハゼハさせながらアリーナ
へと駆けつけてみれば、ステージ上には既に演奏を始めている彼らの姿が。

で、ボーカルの声があまり出ていないという点を除けば、新人らしからぬ堂々とした
パフォーマンスといい、地味に光るその演奏力(特にG)といい、いかにもな作りの
キャッチーなメロといい、なかなかにグーだと思いました。そのアイドルっぽいルックス
も含めて、ヒットソング連発してた中期の頃のボン・ジョビにちょっと似てるかな、と。

あえて難を言うならば、スタイルが確立しすぎとでもいうか、新人にしちゃちょっと小さく
まとまりすぎている感あり。いくら何でも枠に収まるにゃまだ速すぎるだろと。その辺り弾け
られればコイツら今後大化けするかも。そんぐらい曲自体のノリは良かった、というわけで、
ルースター、今後も地味にチェキっていこうと思ってます。

 01:Good To Be Here
 02:Joyride
 03:On The Road
 04:Staring At The Sun
 05:Platinum Blind
 06:Drag The Sunrise Down
 07:No Diggity
 08:Come Get Some
 09:You're So Right For Me


バックチェリー



ルースター終了後、そのまま同ステージで行われるバックチェリーの場所キープの為、
ステージちょい右側の鉄柵(相当いい場所)にぴったし貼りついてたら、暑さ対策と
称した半強制的な放水の集中攻撃をくらって頭のてっぺんから足の爪先まで全身これ
水びたしと化す羽目に。そこまでしてキープしたこのロケーション、絶対手離すもんかよ
と固く誓ったその5分後にゃ至極あっさりその場所を完全放棄して、それより前のほぼ
最前列中央にてハジけ飛んでる僕の姿が何故かそこにあったというわけでね。

そんくらい、コイツらの演奏、パワフルかつノリよかったです。デーハーな全身刺青姿で
放送禁止用語を連発しながらマイクに向かってがなりたてるジョシュアの存在感が兎にも
角にも圧倒的、醸し出してる悪ガキマインドもVRのスコットばりに雰囲気アリアリ。
それに初期エアロスミスを彷佛とさせるような野卑極まりないバンド全体のムードが加わって
会場全体がそれに引っ張られたところで、とどめとばかりリッチーばりのギター破壊ときた日
にゃ楽しくならないわけがない!単独で来日したら絶対行くリストにまた一バンド、追加と。

 01:So Far
 02:Broken Glass
 03:Fall
 04:Ridin'
 05:Onset
 06:Dead Again
 07:For The Movies
 08:Crazy Bitch
 09:Next 2 You
 10:Slammin'
 11:Lit Up


<コーヒー・ブレイク>
朝から連発で3つ見てちょっと疲れたところで、はぐれたダチに電話してみたら、
彼は何故か駅へ向かうバスを待ってるところでした、ふーん …って、もう帰るの!?

その理由を問いただしてみたら、アイランドステージのザゼンボーイズに客が殺到しすぎて
演奏が出来ないだのもう止めにするだのと眠たすぎることを責任者がくっちゃべってるもん
だからついカーっとなってステージ上に怒鳴りこんだら至極あっさりガードマンによる強制
排除くらって怒りに打ち震えているところで財布も失くしたことに気づき絶叫のち発狂、
あまりの仕打ちに今の自分自身をどうしていいかまるで分からなくなってしまったので
とりあえず帰巣本能に従って帰ることにした、とまあ、そういうことらしく、それ聞いた僕は、
どうしてコイツはローソクの炎に自ら飛び込むカナブンばりに頭が悪いんだろうなあと、心底
ゲンナリしてしまいました。おう、帰れ帰れ、馬鹿は帰れ、いっそ土に還ってくれ。

が、ここで彼に帰られると取り残された側が1人ぼっちで寂しくなって何かと都合が悪くなって
しまうことにすかさず気づいてしまった頭のいい僕、金貸してやるだのビール奢るだのとあの手
この手でなだめすかして、彼を何とかマリン球場まで引き戻すことに成功。
ふー危ないところだった、こんなちょっとしたアクシデントもきっとフェスならではの醍醐味です、
きっとそうに違いない。間違ったフェス知識ばかりが頭の中に刷り込まれていくのを如実に感じつつ、
僕は未だ憤怒収まらぬ友人とともに次のライブ会場へと向かうのでありました。


ディープ・パープル



若手と注目株、現大手(オアシス・NIN etc)構成のサマソニにあって、幾らかつて大物で
あったとはいえ、何ゆえ今、リッチーなし、半ロカビリー化(ギランのせい)してしまった
パープルなのか、今更すぎやしないか、という疑問が沸かんでもなかった今回の招聘でしたが、
初っ端の"Highway Star"聴いた途端、その疑念が明らかに間違いであったことを思い知りました。

ギランの声の出なさ加減は相変わらずだったけど、それをフォローするバックの貫禄溢れる
演奏はやっぱすごかった、特にモーズのソロ!"Contact Lost"から繋げたインプロヴァイズ
におけるその力強くも流麗なメロディラインたるやマジで鳥肌もの。選曲の方も、評判悪いと
知りつつ新譜からロカビリーっぽいの幾つかチョイスしちゃうんだろうなと思っていたら、
その予想を大幅に裏切って、"Space Truckin'"・"Perfect Stranger"などなど、往年の
ファンにゃ感涙ものの、これでもかこれでもか的名曲オンパレードやってくれちゃうし。
会場のノリもそんな彼らのやる気に引っ張られて大いにヒート。

10代〜20代のはっちゃけ系厨房を中心に構成された年齢層低めの都市型フェスにあって
現在のパープルがどこまで彼らにアピールできるのかということにすごく興味をもって見ていた
僕にとって、この盛り上がりは正直、我が事のように嬉しかったです。
おしむらくはその民度が壊滅的に低すぎました、携帯カメラはパシパシ使うわ、知ってる曲が
かかれば即モッシュだわ、知らない曲の時は「オイ!オイ!」の掛け声意味なくはじめるわ、
挙句の果てにステージ向かってペットボトル投げつけるわで、とにかく絶望的な酷さでした。
モッシュ以外にライブ楽しむ方法知らんのか、オイオイやペットボトル投げ以外にライブで
己の感情を表現する術しらんのか、この低脳、ぶちころすぞゴミめらが。…とか心の中だけで
呟いていたその矢先、ふと横をみれば、ちょうど僕の友人が携帯カメラ小僧に切れてアシュラマン
ばりの怒りツラでそいつに殴りかかろうとしている3秒前でした。思いたったら即行動、どんだけ
脊髄が短いんだって話です、この原始人。こんなちょっとしたアクシデントもきっとフェスならではの
醍醐味です、きっとそうに違いない。そう思うしか。とりあえず友達は選ぼうと思いました。

 01:Highway Star
 02:Woman From Tokyo
 03:Strange Kind Of Woman
 04:〜Guitar Solo〜
 05:〜Keyboard Solo〜
 06:Fireball
 07:Perfect Stranger
 08:Space Truckin'
 09:Smoke On The Water
 10:Black Night


スリップノット



夕暮れ時、日も落ちかかって雰囲気も出てきたところで、バックドロップにぼんやり
と灯される紫の7文字。そしてバックからムードたっぷりに流れ出す"Prelude3.0"。
そう、遂に彼らが。全てのモッシュ狂のアイドル、エクストリームメタルの頂点、
あの暴虐の権化たる"SLIPNOT"の面々がいよいよステージ上に御光臨なされてしまう!
というわけで、興奮しすぎて本気で頭がおかしくなりかけてる厨房達の魔の手から
逃れるため、アリーナからスタンド席へと一時退避、僕らは高みから悠然とその狂騒
具合を鑑賞することに。

で、アリーナ最前列付近にて着てたTシャツをビリビリに破かれ怒髪天で周囲のダイブ厨
をボコりまくってるどっかの田吾の憤怒ツラを双眼鏡越しに眺めつつニマニマ微笑みながら
「ホッホやっとるやっとる、まったく下界は騒がしいわい、のう兄者?」などと、隣のダチに
同意を求めつつふと右を顧みてみれば、何故かそこにはバキのお父さんばりのわっるい笑顔
しつつ全身の筋肉をプルプルゆわせてる謎の生物が鎮座おわしなさっていたというわけで、
5分後に再び横を向いた時には、もちろん彼の姿はそこにありませんでした。
はちきれんばかりの笑顔しつつ猛ダッシュで前線に特攻していっちゃった彼の哀愁あふれる
後ろ姿を思いだしながら、そのまま永久に帰ってこなければいいのになと願いました。

その頃、ステージ上ではおなじみの仮面軍団が、抜群のテクニックとありあまる才能を
全てドブに投げ捨てるかのごとき、相変わらずのカオスプレイを披露してたというわけで。
ま、もともと、純粋に音だけ聞いて楽しむようなバンドじゃなかったしね、無闇やたらと
周囲に蒙古覇極道かましまくって獄長気取りたかった人とか、日頃のうさ晴らしたかった
人には、最高の時間帯だったんじゃないでしょうか。

ちなみに例の友人は、帰り際に再度合流した折、両腕をブンブン振り回しつつ、「(人を)
殴りすぎて痛い」だのなんだのとブツブツ文句たれてましたが、周囲にたかった厨房達をウンザリ
するくらいボコりまくったせいか、その顔色だけはなんかやたらとスッキリしておりました。

 01:Prelude 3.0
 02:The Blister Exists
 03:(sic)
 04:Disasterpieces
 05:Before I Forget
 06:Vermillion
 07:Purse Of The Maggots
 08:Duality
 09:The Heretic Anthem
 10:Spit It Out
 11:People=Shit
 12:Wait And Breed
 13:Surfacing


ナイン・インチ・ネイルズ



さて、いよいよこの日の大トリ
正直、この時間帯、イアン・ブラウンやデュランデュランなどの各種大御所とカブってたんで、
最後の最後までどれ観にいくか迷ってたんですが、正味の話、マリンから幕張へ移動するのが
とんでもなくメンドかったのに加え、一度はインダストリアル系の始祖、もしくは帝王と呼ばれる
トレント・レズナー閣下のご尊顔を拝しておきたかったこともあり、結局スリップノットを観た
後からそのままマリン球場に留まって、スタンドからのんびりNINを見ることに。

で、NIN、実はあんま期待してなかったんですが、いや、もうこれ、とんでもない間違いでした、
これからは様、様付け、トレント様とお呼びすることにいたします、っていうくらい良かったです。
白を基調にほぼ単色のみの切り替えで構成されたシンプルだけど迫力満点なライティングの中、
轟音で響きわたるインダストリアルサウンド。その音自体は実にインテレクチュアルかつノイジー
な今風のそれなんだけど、その中心となるべきトレントのVoが野生の叫びそのものすぎて、
耳から入ってくる音はドライなのに感じる波動はエモーショナルそのものという、ものすごく
矛盾した得体の知れない何かを常に叩きつけられているような… 感じたまま例えるならば、
素晴らしく洗練されたデザインのビルを組み上げたその矢先から叩き壊してるの見てるような、
そんな感覚でした。やー、久々にライブで衝撃受けましたわ。

ふと気づけば圧倒的なまでの光と音の洪水の中で半トリップしつつ溺れかけ、そこではっと
我にかえって、ふと上を見上げれば朧月。とかいう感じで、なんだかよく分からなかったけど、
とにかく感動したことだけは確か。今日一日を通してのベストアクトだったんじゃないかと。

 01:Pinion
 02:Wish
 03:Sin
 04:March Of The Pigs
 05:The Line Begins To Blur
 06:Something I Can Never Have
 07:The Hand That Feeds
 08:Terrible Lie
 09:Burn
 10:Closer
 11:With Teeth
 12:The Frail
 13:The Wretched
 14:Getting Smaller
 15:Gave Up
 16:Suck
 17:Hurt
 18:You Know What You Are?
 19:Starfucker Inc
 20:Head Like Hole


帰り道、放水をもろに浴びて全身ビショビショになったところへ汗かいた服の臭いがなんだか
とんでもないことになっていて、ものすごく疲れているというのに自身のあまりの臭さが申し訳
なさすぎて電車の空き席に座れない、などという妙なプレイを強いられるはめに。
花火大会帰りらしき浴衣のお姉さんにゃもろにガンつけされるし。なんかホームレスのおじさんの
気持ちがすごくよく分かりました。




*14日(二日目).

さて、二日目です。
朝、ダチ達と東京駅で合流、さあ行くかという段になってバカの方のダチが早速
「チケ忘れた!」とか何とか騒ぎ出しました。サイフ落とすわ、強制退場くらうわ、
人殴りすぎて拳いためるわ、今日は今日で一番肝心のチケもってこないわでどういう
つもりなんだ、このバカは。どんだけ前頭葉が小さいんだ、って話ですよ、この鳥頭。

で、同棲してる自分の女に電話して「今すぐもってこい!なに?きこえない!ばか違う!
今!すぐ!なに無理?ころすぞ!!」とかなんとか携帯に向かってがなりたててる彼の
ことはそのまま放置して、僕はもう1人のダチとともにいそいそと幕張へ向かったので
ありました。めでたしめでたし。


ノーウォーニング



が、この日のやる気は元々そんなにありませんで、何せ二日目一番楽しみにしていた
ラムシュタインご一行様が一週間前にいきなりのキャンセル。Voのフィルがセグウェイで
壁に突っ込んで自爆したとかいう意味不明な理由も手伝って、この日に対するモチベーション
がとんでもなく萎えていたところへもってきて、この日2番目に見たかったバレットが演奏
直前にこれまたキャンセル、Voが40度の熱だって。

そんなこんなでもう完全にやる気ナッシング、ただただその場で呆けていたその最中に
たまたま目の前で演奏していたのがこの"ノーウォニング"だった、というわけでね。
今流行のミクスチャー&ラウド系ということで一応事前にチェキってはいたけど、それほど
注目していたわけでもなかったので遠方からぼんやり見るつもりが、バレット流れた悔しさ
も手伝って、ついつい最前列で見ちゃいましたよ。

キャッチーでフックの利いたノリやすい楽曲が中心ということもあり、暴れたいだけの
厨房どもがそこらで狂喜乱舞してたのがドえらくウザくはありましたが、その音自体は、
飽きやすそうなジャンク感を除けばかなりイケてると思いました。が、この辺りのジャンルは、
リンキンが大売れしちゃったこともあり、よほど飛びぬけた何かがない限り僕の耳には全部
二番煎じに聞こえちゃうのもまた事実、ナンバー2にはなりえてもオンリー1には届かないかな、
といった元々の印象を拭い去るところまではいきませんでした。

 01:Revolution
 02:Bad Timing
 03:Back to Life
 04:Modern Eyes
 05:No Don't Think So
 06:Scratch the Skin
 07:Breeding Insanity
 08:S304
 09:Help
 10:City Night


インミー



ノー・ウォーニング終了後、同ステージにそのまま居残ってインミー観戦。
彼等はラムシュタイン、バレットに続くこの日の本命でもあったので、モッシュ厨の恐怖に
怯えつつも最前列にはりついて観戦していたら、案の定開幕5分でダイブ厨出現。その前方
宙返りから繰り出される戦慄のカカト落としを脳天にもろくらって素で発狂しかけました。

で、インミーですが、ギターとヴォーカル音が若干聞きづらかったのと、相変わらず
モッシュ厨が跳梁跋扈しててウザかった(絶対音聞いてないよアイツら)のを除けば、
音の引き出しが実に多彩な上にそのメリハリもはっきりしてるわ、何よりも曲自体が良く
できてるわで、曲を全部覚えているような熱狂的ファンが少ない環境で「ミンナウタッテネ!」
と必死に客を煽るその頑張りっぷり(もちろん空回った)も含めて、こりゃ相当クるものが
あったかなと。

まあ、上手い下手レベルで見るならヴォーカルは正味の話、相当苦しいとは思ったけど、
あんだけのギター弾いて同時に声も出してりゃそりゃ雑にもなるかなと。むしろ3人だけで
これだけの音聞かせてくれるんだから、ツインギター構成にして更なる厚みを音に加えたら
どうなっちゃうんだろうって、少しばかりオラわくわくしてきたぞーな気持ちにもなったり。
ついでに今回サマソニ出場の新鋭バンドの中じゃ一番の期待株だと思ったり。当然、今後も
チェキってくつもりです。これはマジおすすめ。

 01:Other Side
 02:Mosaic
 03:Faster The Chase
 04:7 Weeks
 05:Neptune
 06:Just a Glimpse
 07:Underdose
 08:Firefly
 09:Lana Twilight


<休憩>



インミー終了後、パフィ見に行ったらとんでもなくクソ混んでやがったので、あっさり
ヘタれて、マウンテンステージのフロア上に寝っ転がりながら、ユルユルとHIM眺めてたら、
いつのまにか素で寝こけてました。や、最前列で頭振りつつノリまくるのもいいけど、寝転び
ながら気楽に音楽を楽しむってのも、こりゃこれでなかなか悪くないですね。単独公演じゃ絶対
ありえない、というよりまず許されないこんなユル行為が気軽に行えちゃうのもフェスならでは
のお楽しみ。その適当さ故のパラダイスをフル満喫しつつ、ゆっくりと憩うのでありました。


カサビアン



メッセでお昼寝して体力を回復させた後、カサビアン、ウィーザーからオアシスへと続く
ポップ系大手コンボを快適な空間でゆったりと見るべく、ちょっと早めにマリン球場へ移動。
で、人が詰まりすぎて阿鼻ってる(叫喚)アリーナをスタンド上から悠然と見下ろしつつ、
レモンサワーじるじる飲みながら、カサビアン聴いてユラユラ体を揺らしてました。
あ〜あ〜ああ〜あああ〜♪(Club Footの出だしの真似)

それにしてもコイツらの音楽はユルい、ユルすぎる。
インディっぽいザラついたメロに重々しいベース音、どちらかといえば泥臭い音づくりの筈
なのに、コイツらの音からはインダストリアル系とかオルタナ系が持つ逃げ場のない焦燥感
といったような抑圧系フレーヴァーがまったく匂ってきません。どっちかっていえば横ノリ
全開のダンサンブル・テイスト?UKロック出身でここまでユルいのも珍しいと思います。

ついでにコイツら、その音だけじゃなく口までユルいときたもんで、ついぞ先日も、今や
英国中を熱狂させているあのダークネスに対して「奴らのことなんか誰も気にかけてない。
セカンドアルバム待ってる奴なんていねーよ」とかいう辛らつ極まるコメントを浴びせる始末。
そういった場の空気の読めなさ感も含めて、彼らにゃこのまま徹頭徹尾、とことんユルさを
突き詰めていってほしいナァと思いました。あ〜あ〜ああ〜あああ〜♪(かなり気に入った)

 01:Rich Roller
 02:I.D.
 03:Cut Off
 04:Reason Is Treason
 05:Test Transmission
 06:55
 07:Processed Beats
 08:STUNTMAN
 09:L.S.F.
 10:Ovary Stripe
 11:Club Foot


ウィーザー



時間も6時を回り、空が暁色に染まってきた頃、
バンドをやってなければどこからどこをどう見ても単なる情けなメガネ君以外の何者でも
なかった筈の、永遠のモラトリ小僧、煩悩製造機、非モテのヒーロー、ただの泣き虫野郎
ことリヴァース君が、おなじみのダサダサジャケットはおりつつ、三万人超の観客の前に
ようやく姿を現したというわけで、その姿をステージ上に認めた途端、アリーナをフルに
埋めたイカ臭い童貞どもが一斉に狂喜しはじめた様を見た僕は、いよいよこの世も終わりが
近いと本気で思いかけました。

だけど、コイツらが作る甘酸っぱさ全開の弾けるようなポップサウンドは、確かにCDで
聴く限り、ものすごく気持ちいい。じゃ実ライブじゃどうなんだろってことで実はウィーザー、
相当期待して見ていたのですが、パンパンに詰まったアリーナの様子をスタンド上から見る限り、
心の底から楽しんでる人とそれほどでもない人の比率はほぼ半々といった感じで、前評判ほど
盛り上がっていないように見えました。

とは言え、その演奏自体、若干のパンチの不足はともかく、他に特に悪いところを感じる
わけでもなし、CD通り相変わらず曲調はいいし、煽りもまあヘタれなりに頑張ってるしで、
客もそこそこノっている…んだけど、どこかハジけきれない感が漂うこの不完全燃焼の原因
は何だろう?と考えた結果、これはもう、このバンドがはじめから持っている性質というか
雰囲気というか、そういった根源的な何かが、もともとリアルタイム向きじゃないだけなのかなと。
ライブで聴くよりは車の中とか、通勤途中の電車の中とか、会社からの帰り道とか、そういった
普段の生活空間の中で聴いたほうが、たぶんしっくりくるバンドなだけなんじゃないかなと、
まあ、そんなことを如実に感じましたね。

後、リヴァース君、「スゴーイ!」とか「ニホンダイスキ!」とか、ただの黄色いおサルさん
であるところの僕らに、そんなに媚びんでいい。

 01:Photograph
 02:Undone-The Sweater Song
 03:We Are All On Drugs
 04:Why Bother?
 05:El Scorcho
 06:No One Else
 07:Perfect Situation
 08:Fall Together
 09:Island In The Sun
 10:Beverly Hills
 11:Buddy Holly
 12:Hash Pipe
 13:Say It Ain't So
 14:Surf Wax America


オアシス



さて、いよいよオアシスです。今年のサマソニを締めくくる最後の大トリです。
正直言って曲メロかなりいいです。その中の何曲かはマジで現代のビートルズを
名乗ってもおかしくないレベルに達してると思います。

だけどその発言はキチガイ丸出しです。毎度のことながらとてつもなくえらそうです。
そんな彼らに敬意を表し、新譜発売記念と銘打って、彼らのこれまでの代表的な発言を
ざっとピックアップしてみました。まずはご覧あれ。


<俺達ァ天才 〜リアム〜>
 「ビートルズ、ピストルズ、オアシス。以下ゴミ」

<ストーンズについて: 〜ノエル〜>
 「もうここ10年ぐらいはひどいもんだったろ」
 「60になってタイツはいてるミック・ジャガー?マジかよ? 落ち着けって。どう考えたっておかしいだろ?」

<ベッカムに対し 〜リアム〜>
 「新聞に載っているこの男はバカだね。
  まるでエロル・フリンみたいなヒゲをはやしているじゃねえか。次は緑色のタイツをはくんじゃないかな」

<ビートルズ、大好きだけど大嫌い 〜リアム〜>
 「(ジョージに面と向かって)ビートルズの曲は好きだがあんたは嫌いだー」
 「ポールの最新アルバムはクズだー」
 それを受けたジョージ:
 「曲を書いているほう、ノエルか。彼はいいね。曲に深みは感じられないけど。
  弟のほうはどうしようもないな。彼をバンドから追い出さないのは単に兄弟だからだろう」

<仁義無き兄弟ゲンカ 〜ノエル〜>
 「拳銃が簡単に手に入るアメリカに生まれてなくてよかったよ。
  そしたらとっくにあいつ(リアム)の頭にぶっ放してただろうからな。
  俺があいつを殺りたくても殺れないのは、おふくろに怒られるから。タダそれだけの理由さ…」
 「リアムが酔ったときは、だいたい2人で殺し合いになるほどの大喧嘩だ。
  たいていの場合は、俺の方があいつを殺したいと思っている。」
 「(結婚式の前に)あんな奴(リアム)、呼ぶわけねーだろ、クソが」
 「ソロなんて作る気ねーよ、バカな弟は俺のウソを真に受けやがった。ありゃリアムを怒らせるためだけに言ったのさ」

<ぶちこんでわしづかんではさみこんでやるゥ 〜リアム〜>
 インタビュアー:「エラスティカのジャスティーンについてどう思いますか?」
 リアム:「迷わず口にぶちこんでやるね。迷わずね。ボンベイロールも迷わずぶちかましてやる」
 インタビュアー:「ボンベイロールって何?」
 リアム:「いわゆるパイズリってやつだ。わし掴んでその間に挟み込む。いつだって大歓迎だ。」

<氏ね氏ねバックストリートボーイズ 〜ノエル〜>
 「歌もダンスも、演奏もできない」
 「クソだ」
 「あんなのは撃ち殺すべきだ」

<勘違いした方向へ自分大好き 〜ノエル〜>
 「ドラッグを止めてからハッピーになったし背が高くなったような気さえする。
  今の俺はノエルギャラガー2001だ。そんな自分が大好きだ!」

<飛行機キラい 〜リアム〜>
 「あんなのに乗るくらいなら、俺は歩くよ。」
  その後、サインを求めてきたファンに頭突きを食らわし逮捕。


…なぁ、何様なんだ、こいつら。

とどめが、サマソニ特集におけるノエルのこの発言。

「まずCDを買え。それから車で聴け。
 あと、俺をみかけてもサインは求めるな。そんな暇はないんだ」

何 様 だ お 前 ?

そこまで言われて誰が観に行くもんか!と固く誓った一週間前。

今現在、マリン球場の最上階スタンド席で、胸をドキドキときめかせつつ、
ギャラガー兄弟が登場するのを今か今かと待ち受けてるこの僕のような存在を、
世間は負け犬と呼びます。ワンワン!

や、ち、違うんだ…!
単独で来てもまず行かないし、いい機会だからって。
世界一といわれるその実力、やっぱ一度はこの目で見ておかなきゃなって。
聞かなきゃ批判すら出来ないしなって、そう思っただけなんだワン!ワンワンワン!

まーね、機材トラブルというお題目の下に、ノエルがラーズのライブ見にいったまま
帰ってこないとか、リアムがまた癇癪玉破裂させたとか、様々な憶測が飛ぶ中で、
30分以上も待たされた時にゃ、よっぽど帰るかギミギミのステージ見に行っちまうか
ぐらい思いましたけどね。

定刻から30分ほど遅れてようやくライブが始まった頃には、例のツレはすっかり
ブンむくれてまして、演奏聴きつつ酒グビりながら、
 「ロックじゃないよね」とか
 「こういうカントリーっぽいライブはどうやったら楽しめるの?」とか
 「寝てればいいの?」とか、もう言いたい放題。
まあ、正直その言葉の半分以上は僕も激しく同意だったんですが、ゴロンと横になって
本気で寝だしたの見た時にゃ、流石の僕も全身の身ぐるみ剥いでスタンド最上階からアリーナ
へ向かって麻雀放浪記の出目徳よろしく思いきり蹴落としてやろうかと思いました。

だけどまあ確かに音は悪かった、ノエルがあまりの音の悪さに半ギレしてるの見て
いっそのこと帰ってくれないかな(したら僕らも帰れるし)とか本気で思ったくらい
PA激悪でした。けど、リアムのやる気なさげに吐き捨ててるようなそのダミ声だけは
わりとよく球場内に響いていて、"Rock 'n' Roll Star"辺りで僕の心の琴線にポロン
ポロンと触れていった時点で、悪口言い放題な表面上の態度とは裏腹に心の中は結構
メロメロになってました。

そこへ"Don't Look Back In Anger"やられて、球場内4万人が一体となっての大合唱
とかしてくれちゃうもんだから、心の琴線もう鳴りまくり。内心感動に打ち震えて涙チョチョ
切れかけてんの隠すのがもう必死ですわ。あっ俺って実はツンデレ?とかちょっと勘違い
しちゃうくらい、このシーンには胸にくるものがありました。

あと、アレだ、MCで他のバンドみたいに「アリガトー、トーキョー!」とか「サイコー!」
とか、ホント一切言わなくて、普段の悪ガキマインド全開な態度と一貫性がとれてる辺りにも
かなり好感が持てたかなと。

 01:Turn Up The Sun
 02:Lyla
 03:Bring It On Down
 04:Morning Glory
 05:Cigarettes & Alcohol
 06:The Importance Of Being Idle
 07:A Bell Will Ring
 08:Live Forever
 09:The Meaning Of Soul
 10:Mucky Fingers
 11:Champagne Supernova
 12:Rock 'n' Roll Star
 13:Wonderwall
 14:Don't Look Back In Anger
 15:My Generation


<総括>
 ・和牛串焼き、700円高すぎ
 ・トンガリ見たかった〜 Bダッシュ♪
 ・とにかく空気読まずにモッシュする奴がウザかった。100回くらい肘飛ばした。
 ・あと、とりあえず何でもかんでも「オイ!オイ!」ってやるoioi厨をどうにか。
 ・写真撮ったりはまだしも、ステージに向かってゴミ投げたりはマジで人間のクズ。
 ・マリン球場のスクリーンをもっと大きくしてほしい。RIJF行った後だとその小ささがより際立つ。
 ・まあ、それでもなんだかんだで楽しかったことは事実。たぶん来年も行きます。


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