[MySelf]


8月29日

<小笠原系>

いやーハンザワ面白いすね。
兎にも角にもあのホモな役人のキャラの立ち具合がいい。そこにガチムチの赤井が絡んでウヒー、
と盛り上がる種族を抹殺すべくこの世に生を受けたものの、その性別変換ものである百合スキーな
この身もまた表裏一体の存在たる今はただコギト・エルゴ・スム…としか呟けなくて…夏…
というわけで季節がらタイミングも良かったので小笠原諸島に行ってきました。

てかね、まさか父島みたいな本土からとんでもなく離れた場所にある離島にミニ水族館があろうとは。
なにかの検索の拍子でつい見つけちゃったが最後、いちおう日本全国の水族館巡礼を目標に掲げている
当サイトとしては、これは行っておかねばならないだろうということでとりあえずルートを調べてみて
呆然としましたよ、東京から1000キロも離れている僻地なわりに飛行場ないってどういうことスか
一体?でもって船旅オンリーで25時間?しかも一旦島に着いたら次の戻り便が5日後て。しかもその
便が天候不良で欠航したら一週間は島に足止め?いやいやとんでもないとこですね小笠原って。
要するに日本国内の有人観光地的には最も行きにくい場所だろうということで、その悪条件がすっかり
「こらおもろい」ベクトルに変換されてしまった以上、自営で小回りがきく今のうちに行っとかな、と
ほとんど思いつきレベルで休み確保してほぼ勢いだけで赴いてまいりました。つきましては撮ってきた
写真をいくつかここにコメ付きで挙げておきたいと思います。


<初日>



小笠原諸島の中心部である父島に辿り着く為には、まずフェリーの中で25時間という膨大な時間を
過ごさなければいけないわけですが、それを更に苦行たらしめているのが2等客室の劣悪さ。
横90・縦200センチ幅ときっちり定められた一人分の空間域がただでさえ狭くてストレスなのに、
やたら空調が効いていてちょい寒い上、図体がデカい船なわりに結構な勢いで揺れやがるもんだから、
本を読んだり携帯ゲーをプレイして暇つぶしすることがかなり困難という、もうこの時点で銀河鉄道999
における「時間を食べるテスト」よりも過酷な状況であることがお分かり頂けるかと。



なので船中では基本、海を眺めながら過ごすことになりました。よくよく考えたら360度が完全に
水平線状態な外洋とか初体験ですからね。ただ漫然と海を眺めてるだけで気持ちいいというか、これは
かなり面白い体験でした。


<2日目>



そんなこんなで父島到着。即原チャリをレンタルしてまず向かったのが「小笠原水産センター」のミニ水族館。
もちろん規模は小さいですが、ちゃんと商業的な水族館の水槽仕様になっている上、大型水槽も2基あって、
正直想像していたより全然見応えありました。詳しいレビューはいずれ水族館コーナーに挙げるとして、
ここに行ったらまず見ておきたいのが小笠原の代表魚「ユウゼン」。ダマになって泳いでいる姿はかなり映えてました。



んで次に向かったのが海亀の生態研究及び保護を主な目的としている「小笠原海洋センター」。
主展示である海亀は勿論のことその産卵場や子亀の飼育池とか、あと戦遺品やニタリクジラの骨格なども
見れたりしました。というわけではるばる25時間かけてやってきたその主目的を島に着いてたったの
3時間で完遂してしまいました。



とりあえず島の端っこを散策してみようということで、道伝いに行ける場所としては最南端にあたる
「小港海岸」に到着。その海の蒼さもさることながら、ほぼ無人のプライベートビーチ状態とかそりゃ
気持ちいいに決まってるでしょと。
これで調子にのったのがいけなかったんスかね。ここから歩いていける「中山峠展望台」というところへ
急遽行ってみようということになり、お気軽モードに登山を開始するも、足元ビーサンに水分ナシ、
加えて昼飯抜きとかで挑む場所では全然なかったですね。途中でスナミナ尽きて駄目になりかけました。
その苦労に値する景観が撮れたことだけが救いかなと。


<3日目>



この日は「ピンクドルフィン」さんの海洋散策ツアー「父島1日コース」に参加。
まずは「ドルフィン・スイム」が行われたわけですが、これ名前的にもう少し優雅なものかと思っていたら
さにあらず。基本、目標物であるイルカを発見次第、船尾から我先にダイブして追っていくわけですが、
目標から少しでも離れたら一旦船に戻って追尾し直しての再アタックなもんだから、とにかくせわしない。
更に泳ぐのが遅いと再アタックのタイミングを逃して他のお客さんに迷惑をかけるという辺り、食うのが
遅いとロットを乱して迷惑をかけるというラーメン二朗とやたら相関性を感じちゃいましたね。



「ドルフィン・スイム」が一段落したところで、次は父島の南西にある「南島」に上陸して無人島散策を
楽しむことに。上陸というからには港めいたものがあるのかなと思いきや、岩礁だらけの狭い入り江の中に
突っ込んでいって舳先を岩壁にゴンと当ててそこから島によじ登るというワイルドな手法には少々驚いたり。
写真は南島の丘の頂上付近から上陸ポイントの入り江を見た構図。



丘陵散歩後、入り江に洞窟越しで面したビーチのような「扇池」という場所で海水浴することに。
ここ、えらいダイナミックな景観でした。



近くの砂浜には小笠原が世界遺産となったその主理由でもあるという「ヒロベソカタマイマイ」なる貝の
半化石がゴロゴロ。



船に戻った後は、父島南側尾根の裏側に位置している為に船で海を回りこんでしか行けないという
「ジニービーチ」なる場所にて停泊して昼飯。幻のビーチと言われているわりには有名な観光場所でも
あるせいか、付近をボートやカヤックがうろうろしていて、むしろ他のビーチより混みあっていたり。
(といっても5〜6人規模ですが)



腹ごなしに1時間ほど海水浴した後、今度は父島の北に位置する「兄島瀬戸海中公園」の海域にて、
固有種ウミヘビの餌付ショーなるものを、船底に貼られたガラス越しに見物。




で、その後はシュノーケリング遊びをすることに。
つってもミーはほとんど泳げないので、救命ジャケット付けて水面にプカプカ浮かびつつの撮影。
水の透明度が高かったこともあり、初の水中カメラ使用にしては、そこそこ鮮明な写真が撮れたんじゃないかなと。
多種多様の魚類が見れましたが、その中でもベラ系の美しさが特に目立っていました。



宿に戻って一眠りした後、今度は「小笠原自然探検隊ONE」さんの 「ナイトツアー」に参加して
父島に生息する固有種探索をすることに。
左は「オガサワラオオコウモリ」。右は「小港海岸」にいた「オカヤドカリ」。



少々時間が余ったので、父島中央の山中に設置されている国立天文台アンテナを観にいくことに。
昼間に見るより、ライトアップされている夜に見たほうが綺麗だそうで。
丁度アンテナが稼動する時間に運よく遭遇できたので、それぞれ角度の異なる写真を撮ることが出来てラッキー。
ちなみにこの「VERA」なる望遠鏡システムはここ父島とその他、水沢・入来・石垣島に設置された
各4局の観測結果を統合することで、銀河系の3次元地図を作成しているそうです。


<4日目>



この日も昨日と同じ「ピンクドルフィン」さんの海洋散策ツアー「聟島1日コース」に参加。
まずは父島の北50キロ地点に位置する嫁島に向かい、通称「マグロ穴」のイソマグロ魚群を
海中から見物することになっていたのですが、ここに来る道中で既に船酔いにやられまくった状態な上に
天気は快晴なれど波は荒いわ水は冷たいわで海中写真を撮るどころか、船から離されないよう体勢を
維持するのが精一杯という有様に。いや外洋怖いわー



次はこのツアー一番の目玉である聟島、通称「ケータ島」に上陸しての無人島散策。
聞いたところによるとこのツアーはピンクドルフィンさんともう一社しか請け負っていないそうで、
かなりレアな内容とのこと。



聟島特有の固有植物とか。



島の最高度地点から外洋を眺めたり。
360度地平線の眺望で灯りもないということで、星観察には最高の場所だそうですが、
今は動植物の保護を目的にこの島でのキャンプ自体を禁止されているとのこと。
因みに行きより更に揺れた帰りの道中は、波の間を切るというより波の上を跳ぶ的な感覚に
終始とらわれてもうフラフラになりました。
あと風上で吐いてはいけないということを他者のゲロによって身を持ってして学んだり。



この日の夜は「たびんちゅ」さんの「スターウォッチング」に参加。
その名の通り、星や月を鑑賞するツアーで、日本国内でも有数の星観察ポイントであるここ小笠原では年々、
このツアーの人気が高まってきているとのこと。
左は大型望遠鏡のレンズ越しにデジカメを渡して撮ってもらった月の映像。
右はかの有名な夏の大三角形。ひょいと空にデジカメを向けて気軽にシャッターを押すだけで、
そこそこ鮮明に星が撮れてしまうというのは、都会感覚からするとかなり衝撃的なものがあったり。


<5日目>



この日はフェリーで2時間かけて父島の南50キロにある「母島」見物に向かうことに。
帰りの14時便を逃したらもう次の日まで船がないとのことで、ここでは滞在時間が4時間しかない中での
かなりタイトな観光スケジュールとなりました。
まずは原チャリを借りて一路北を目指すことになったわけですが、上写真はその道中で見つけた展望台からの風景。
父島もそうでしたがここ母島も道路のアップダウンがかなり激しく、土地全体が起伏に富んでいる印象を受けました。



左は道脇の森の中にあった旧日本軍の高射砲。
いちおう観光ポイントの筈なんですがまるでそう感じさせない自然まんまの放置状態に少々戸惑いを覚えたり。
んで右は明治20年に開校したという北村小学校跡。入り口のバカでかいカジュマルがシンボルになっていました。



方々に寄り道しつつ、出発から1時間半ほどで着いたのが島の最北端「北港」。
数ある小笠原のビーチの中でも、ここの海の蒼さ及びその透明度は飛びぬけて綺麗でした。




で、上記はその北港から原チャリで5分程の距離にある「東港」の写真。
その付近の船舶補修所跡地みたいなところでワサワサ歩いている生き物を発見。これはたぶん「オオイワガニ」。



ちょい時間があまったので、港近くの「クラブノア母島」で休憩。
外には近くで捕れたと思わしき魚の水槽が。これは「ヒトヅラハリセンボン」かな。



同じく外にあった別水槽。右のは「クロハコフグ」っぽいすね。


<6日目>



島滞在の最終日であるこの日はレンタカーをフル活用して父島の展望台巡りをすることに。
まず最初に向かったのが北部にある「長崎展望台」。



遠方に見えるは「兄島」。



次に向かったのが島北東にある「初音浦展望台」。
眼下にかなり雰囲気の良さげな海岸が見えますね。展望台の横道から30分程で着くそうですが、
行き帰りの山道がきついだけにほとんど地元の人しか利用しないという隠れた名ビーチだそうで。



真横には旧日本軍の軍用施設が。



父島中央の峰にあるのがこちらの「中央山展望台」。ほぼ360度視点で島全体を見渡せる景観はかなりの見応え。
ここ父島の最高度地点でもあったり(ちなみに319mです)。



ちょい疲れたので「森の喫茶店」なるところで少し憩うことに。ここでは二見港沿いの入り江眺望が楽しめます。
ちなみに父島の飲食店関連は、島の北部にある二見港付近にほぼ集中しており、そこ以外では片手の指で数えられる
くらいしか存在しません。自販機もびっくりするくらいのレベルで存在しないので、これから父島に赴かれるという
方においては、ペットボトルの常備をオススメしておきます。



お次はまだ行っていなかったビーチ巡り。
ここは島南西部の「コペペ海岸」、入り江の中にスッポリ納まってる雰囲気がプライベートビーチ感満載。



んでこっちは島内ではほぼ最大のビーチ「扇裏海岸」。
沖合いに目をこらすと座礁した旧日本軍の輸送船先端が見えるとか。



旅の締め括りとして最後に「小笠原神社」でお参り。でもって今回の旅、終了〜


<7日目>



そして再度25時間の船旅地獄。早く飛行場を作ってー


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