[MySelf]


2月30日

<レイ、心の向こうに…>

2月は本当に寒かった。なので暖房を強めに入れる。
そしたら空気が乾燥して喘息がますます酷くなるという、あっちを立てれば
こっちが立たず的な状況に陥った。
キーボードを打つのも難儀な極寒と、息が出来ない苦しさが度を超えすぎて
何故か気持ちよくなってきてしまうほどの連発咳(喘息トリップと名付けた)
とのプライオリティを慎重に諮った結果、この冬は暖房器具のスイッチを一切
入れないことに決めた。

明け方辺り、あまりの寒さにふと目覚めることがある。
突然だが気温というものは分子の運動率と関連性があるらしい。
仮に気温が下がり続けたとするなら、分子運動はどんどん落ちていき、
やがて全ての生物が動くことをやめた頃、世界は時が止まったような静寂に
包まれるだろう、というお話を何かの映画で見たことがあるような気がする。

なるほどこの寒さ、静寂にして静謐… 確かに半端な環境ではない。
なのにそれほど辛くはない。むしろ暖かくて、安心を感じるとは…的な
アズナブル最後の心境をなぞったような、不思議と敬謙な心持になったりした。
この事象が意味することは何か?つまり何時いかなる環境下においてもその
心がけ次第で人は如何様にも楽しむことが可能ということだ。
最終的にはたとえ寝たきりになったとしても心音の鼓動ビートのみで人生を
エンジョイできるような次元にまで達したいと本気で思っている。

ところで喘息はまったくといっていいほど快方に向かわない。
しかもここ最近は鼻水までおまけでついてくるようになった。
いつも通っている医院で診察を受けたら「あ、普通に風邪ですね」と言われた。
やっぱ寒いの駄目か。世間話の合間に事情を説明したら「病気と付き合うことが下手。
要するに生きることに不器用すぎます」と言われ、怒られた筈が何故かドヤ顔をキメる
羽目になった。

ちなみにエアコン暖房は空気がより乾燥しやすいので、喘息持ちは空気清浄機に
加湿器を加えた「空気加湿清浄機」というものを主に併用している方が多いとのこと。
翌日ヨドバシで早速確認してみたら値段的に40000超とかどう考えてもステマだろこれ。
なので自分は今日も毛布をたくさん被って、この深々とした寒さという井戸の底の中で
粛々と生きる。ホームレスさんを尊敬する理由がまた一つ増えそうな今日この頃だ。


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