[MySelf]


6月1日

<徒然>

■ミミズって、コンクリート舗装の路上にて、よく干からびて死んでるじゃないですか。
 あれってどーしてなんですかね? そもそも何故に路上へ出てこようと思ったのか?
 そのまま居心地のよい土の中でぬくぬくしてれば、そこそこ幸せにその生涯をまっとう
 できたであろうに、なんでわざわざ路上という未知の領域へのたくり出てきてしまったか。
 そこを越えた向こう側、ここではないどこかへに新しい何かがあるとでも思ってしまった
 のでしょうか…

■ここ最近、「今後」というものについて、いろいろと考えさせられております。
 つまりは、このまま現状維持でいくのか、それとも思いきって環境を変えてみるか、
 だとしたらその方向性はこれまで通りでいいのか、いっそのこと矛先を変えてみるもアリか? 
 など、色々。

■そんな中、状況は違えど似たようなことで試行錯誤している知り合いを発見。
 テーマは「20後半で無職」という現実に今後どう立ち向かっていくべきか。
 その日記の最後は「27だけどまだ間に合う!間に合って欲しい!」という言葉で
 締めくくられておりました。

■ふとしたことで、ハッと気づかされることって、なくないですか?

 いや数日前かな、冷蔵庫の下が水浸しになっているのを発見したわけですよ。
 あれー、水が漏れてるよー、って。

 拭くわけじゃないですか。

 で、その1時間後、その前を通ったら、あれー、また漏れてるー

 ま、拭くわけじゃないですか。

 それから少し経って、トイレへ行こうと立ち上がった時… あれあれ?また水が?

 ま、拭くわけじゃないですか。

 そのうち夕方になって、そろそろ出かけよう腰をあげたら… あれ、すごく漏れてるー

 ここで始めて冷蔵庫をあけてみて、そこに無造作に置かれてる氷袋の存在に改めて気づくわけですよ。
 そうそう、昨日梅酒用に買って冷凍庫が壊れて使えないからってんで、
 とりあえずこっち側に突っ込んで、そのまま放置しておいたんだっけ、って。

 こういうときふと思うんですよね。 あ、俺って実はバカかもー、って。

■ミミズさんへ。
 そっちにはきっとなにもないよ。
 いや、あるか。あるけども、でもそこもやっぱし同じような土と似たような空なんだよ。
 結局、なにも変わらないんだよ。

■「完全」という修飾詞が好きです。
 その後に付く用語はこんな感じのがいい。

 素人
 服従
 制覇
 効力
 攻略
 削除
 犯罪
 歩合制
 解説
 変形
 天日塩
 個室
 解読
 ガイド
 マニュアル
 リメイク
 週休2日
 無欠
 失業
 移植
 敗北
 試合
 復旧
 機械化
 網羅
 防水
 克服
 抹消

 「完全」に並ぶ修飾詞って、他じゃ「お」とか「ド」ぐらいしかないんじゃないかな。


■えー、上司から「中華人民共和国」というところへ5年ほど行ってくれないかと言われました。

■語感でいうなら「塩をする」ってのが好きですね。
 「塩をふる」でも「塩をまく」でもなく「塩をする」ってのなんともいい。

■次の日、冗談混じりに断ったら「あ、じゃ4年と6ヶ月でどう?」と返されたところに
 奴のホンキを見たので、とりあえず今の会社からは離れることに。

■他じゃ「怒りのハウスマヌカン」とかも結構好きです。

■40の足音が聞こえはじめたこの状態でニートて。

■「完全」 「無職」

■この完全感。 20代には到底出せない苦味とコク。

■「30後半だけど、まだ間に合う、間に合ってほしい!」

■(路上で干涸びてるミミズに向かって) 「戦闘力たったの5か、ゴミめ」


「ふっふっふ、こうも簡単に無職になるとはな…」

 

■「ハッハッハッ!舐めるなよ!40手前無職にゃ失業保険などどうということはない!
  今後の道連れに、一人でも多く地獄に引きずり込んでやるわ!」

 


■「こ…これが、底辺!」

 
 


■こんなに素直な気持ちでここを更新できたのは久しぶりのことです。

■今日、おいしいカレー弁当屋をインド人に紹介したら褒められました。
 元気よく「カクザトウ、サンコ、ヤンヨ!」って言われました。



6月11日

<失業保険と退職金で一年は無職を決めこむ気でいた筈が…>

前略、「ミミズって、コンクリート舗装の路上にてよく干からびて死んでるじゃないですか。
あれってどーしてなんですかね?」、の件に関しまして丁寧な回答をいただきました。
あの、ミミズって雨が降ると土の中で溺れるんですってね。で、苦しさのあまり土の中から
出てきてとりあえず路上で一息ついてたらいつのまにかテッカテカに晴れちゃって、あわれ
路上に取り残された末、そこで干からびて昇天と、どうやらこういった事情だったらしいです。

あ、で…でもこれってまるで中国隔離という名の鉄砲水に溺れそうになったんでその苦しさを
避けるため一時的に無職という名の浮き輪を使ってプカプカ浮いてたら、いつのまにか社会と
いう大砂漠のド真ん中に取り残され、もはや格差という名の直射日光を浴びてじわじわ干から
びていくしかなくなってる自分という、どこまでも暗い末路をどことなく暗示しているような
気がしてきちゃって、不安のあまり約2年ぶりに個室ビデオ屋へと赴いてみたら、うわ言の
ように「こいつをガンダムの記録回路に取りつけろ、凄いぞ、ガンダムの戦闘力は数倍に跳ね
上がる…!」と呟きながら人類の叡智が生み出した至高の名器・マイフレンドを吾が股間にて
どこまでもグルグル高速右回転させる羽目となってしまいました、いやさ剣呑剣呑!

そんなこんなで「無職」なる聖域へこの歳で定入するからにはいちおう実家へ戻る選択肢も
考えておかねばと用もないのに母親へ電話し、世間話もそこそこに「俺もなんだかんだで16年
働いてきた、そろそろ労働という名のくびきから解放されてもいい頃合なのではなかろうか」と
いう、平松伸二先生にときめきメモリアルを執筆させるクラスの世迷言をそれとなくほざいて、
もう怒鳴られる気満々でいたところ、「疲れているのね」「いつでも家に帰ってきていいのよ、
少しお休みなさいな」みたいな想定外レスを返されてしまい、さんざ恐縮しきった末、「逆に」
あ、もうちょっと頑張らなくっちゃなー、みたいな気にさせられてしまったサカイです。
やむをえず箪笥の奥から本当ひっさびさに背広だのネクタイだの、あと靴箱の隅に転がってた
革靴だのを引っ張り出してきて約11年ぶりに就職活動という名の地獄参りへと向かいはじめた
次第でありまして。

しかしまあ久々ということもあるのでしょうが、どうも面接前の待機時間というのは落ち着か
ないものですな。さりとて待合室の中をうろうろ歩き回るわけにもいかず、我じっと手を見やり、
どうも足元がフワフワしてると感じては我ふと足元に視線を落として、両足の革靴をモジモジと
すり合わせ… そこでハッと気づきました。


 履いてた靴が腐っておりました。





この場でそう即答できる強い心が欲しすぎる…!(悶絶)
それ以前に、履いてる靴が腐ってる男を採用したい企業がなさすぎる…!

いやいやパッと見、表皮ツヤツヤしてたんで「だったらイケるぜ!」と思ったのが大間違い。
折からの雨もこの腐敗進行にモロ拍車をかけたらしくヒョイと足を裏返して靴底見てみたら
もう笑っちゃうくらいボロっボロ。そのあまりの腐敗度合が気になりすぎて、怖いものみたさも
あってかチョイと指で突いてみたら… え?ボトっ?

ちょー!靴底の一部がナチュラルにとれた! いや、むしろ落ちた!
ジ・エンド・オブ・エヴァンゲリオンの綾波の腕みたいにボトって!ボトって!
も、もはや革靴を支える外殻のATフィールドが、その形をとどめておけないほど老朽化
しているとでもいうのか! レ、レイ!(愛靴を抱きつつ) 「駄目、碇君が呼んでる…」 
だ、駄目!まだ行かないで!せめて面接が終わるまでは行かないで!欠けた靴底の補完して!
お願いだから不要な体を捨てないで!

慌ててその場から立ち上がり… いや立ち上がってもなんの解決にもならんことは頭じゃ
分かってるんですが、なんかもう居ても立ってもいられなくて、そこら辺を所在なさげに
ウロウロ歩き回り、そこでなんの気なしにふと後ろを振り返って、そこであらためて心の底
から絶望することになりました。

な、なんかミーのうろついた後を正確になぞって、黒っぽい泥粒のようなものが点々と…!
よもやあれは全て元靴底の一部!?ほ崩落!着実に崩落していく…!靴底とともに我が未来が!
そ、そして放たれる…!己が意思とは無関係に放たれてしまう…!社会という安地の枠外へ!

いやさ、今回の面接を受けるにあたって、こう聞かれたらああ答える的なノウハウや、あらぬ
角度から突っ込まれた時の為の圧迫面接対処などなど、様々な対策を講じてきたはずが、この
アクシデントはあまりに想定外!そんな僕から皆さんに一言、面接に出かけるときは忘れずに!

革靴はほうっておくと腐りますぞ!




あと腐った革靴で面接に臨むとボロボロですぞ!(靴も接地面も、あと面接そのものも)


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