[MySelf]


1月2日

<あけまして>

まだ外が暗い明け方近くに帰ってきてそのまま倒れこむように爆睡、目覚めて外を見たら
やはり暗くてちょっと途方に暮れました。
そんなマリアナ海溝レベルのディープスリープを正月早々から楽しんでしまったサカイです。
皆さん、あけましておめでとうございます。

で、ベランダ出てみたら案の定でした。




#今年の洗濯物乾燥方式: 

 投網。

 

 自然乾燥するまで多少時間かかるのがデメリット。
 でも、漁師っぽくていいなと思う。


1月6日

<しねばいいのに>

何度だって言ってやる。無理だ、不可能だ。

13連休明けに会社に行く? 
なんてバカなこと考えてたんだ、そんなの無理だって分かってた筈だろ?

いや、実は連休最後の休日辺りからヤバいと感じてた。
何せその日は午前3時頃床に入ってまず目が覚めたのが17時、そのまま居間のソファー
に寝っ転がって呆然とTV眺めてたらいつの間にか寝オチしてはっと気づけば24時過ぎと、
生まれたての赤ん坊ならともかく齢30過ぎた大の立派な大人が一日のほぼ80%を惰眠
だけでむさぼり尽くしてしまうという、世間の一般常識に照らすならあまりに絶無すぎる自ら
の大いなる所行に言い様のない恐怖を感じていた。まさか、まさか体がここまで顕著に出社への
拒否反応を示しやがるとは。

まあ、だがそこは俺ももう大人だ。
途方もなく寝過ぎてもはや一睡たりとて寝ることが不可能になってしまったこの弊害を逆に
利用して、そのまま起きっぱなしで会社に行くというミラクルプレイを新年早々ぶっ放してやった。
だから初出勤日の初日はほぼ一番乗りでオフィスにご到着。うん、早いって気持ちいいな、
速いって素晴らしいな。誰も俺のこの速さについてこれないな。これで今年一年の仕事運は
もうもらったも同然だな。気持ちがのれば当然仕事もはかどる。いつもに増して順調にその日
の初仕事をこなした俺は、実に心地いい気分で帰途についた。
今、思えばこの「俺、やれば出来る子」的振る舞いが、良くなかったような気がしてならない。

さて、次の日は直行でそのまま名古屋に出張の予定だ。かなり早く起きなきゃいけないけど、
仕事がうまくヒケちまえばそのまま直帰してしまえるので、出張はそんなに嫌いじゃない。
早速目覚ましを4時50分にセットして12時頃床に入る。だが、前日ほとんど睡眠をとって
いなかったにもかかわらず何故だかこの日はちっとも眠くならない、なんだかんだでようやく
ウトウトしはじめたのはもう時計の針が3時を回った頃だった。くそう、今からだとほぼ1時間
くらいしか寝れないじゃねえか、こんな調子で今日大丈夫かな、いっそこのまま寝ずに行くか? 
そんなことをぼんやりした頭で考えているうちに意識はどんどん重くなり…


…!  あ、もう4時30分か…

たった1時間しか寝てない割には妙にスッキリした目覚めであることに若干の疑問を感じつつ、
寝起きの頭をハッキリと覚醒させるべく、窓を全開にしてまだ暗い外の空気を部屋中に取り込む。
うーん、今日も寒いー。朝のニュースで相変わらず姉歯がどーたらこーたら言ってるのを横目に
眺めつつ、歯を磨きながら同時に洗濯機も回す。今日はちょっと時間が早いから音が隣に迷惑
かもしれないけどまあ仕方ないか。そんなこんなをやっているうちにニュース番組画面右上の
デジタル表示が5:10を示した。ヤバい、ちょっとゆっくりしすぎた、そろそろ行かないとだな。
さて、ノートPCは持った、今日のヴィジット先のプレゼン用資料も確かに入れた。
新幹線の中で暇つぶしするための小説も2冊持ったし、もう忘れ物はなさそうだ。よし、行くか。
ペットボトルとカップラーメンで一杯になったゴミ袋を抱えつつ、外へと飛び出す。
うわー、本当に今日は寒いな、そのうえ天気まで悪い、もう5時半にもなろうというのに空は
まだこんなにも真っ暗だ。真冬の天気悪い日はこれだから好きじゃないな。ゴミステーションに
ゴミ袋を投げ入れて、若干早歩き気味に駅の方へと向かう。3分ほど歩いた所にある橋の上で、
ほんの僅かな、だが確かなる違和感を感じ、俺はふと足を止めた。突然だけど、サカイ脳内会議、
発動ー! なあ、俺の頭の中に住んでる7人の小人達よ、お前等もなんだかヘンだと思わねえ?

「うん、だっていくら何でも暗すぎね?」
「なに、このフィンランドの真冬ばりの暗さ?」
「あと、朝の5時にしちゃ歩いてる人、多すぎるよね」
「しかも、人の流れ、逆だし」
「ねえ、どうしてすれ違う人、皆が皆、充足感に溢れた顔しちゃってるの?」
「今日も一日よく働いたー、みたいな」
「まさかー」

コートのポッケからあわてて携帯を取り出して、その画面を見る。
デジタル表示の時間は5:15。うん、何の問題もない。
その右下に小さく表示されてるアルファベットの2文字はPM。うん、何の問題も… なにー!

頭の中で鳴り響く、ちょっと昔の流行歌。「今日も渋谷で5時〜♪ 二人でサボタージュ〜♪」
馬鹿!今は夕方で5時! しかも意図せぬサボタージュ!
はい、今年初、「そんな屑の常套句」始め。いっきまーす


やっちまったなァ.


そうだ、俺はしくじった。
これ以上ないというくらい、やらかした。
だが、それがどうした? 今、この瞬間にも膨張し続け、破滅へと向かっている宇宙の未来と
比べれば、全然たいした問題ではない。もし、今、問題にすべきことがあるとしたら唯ひとつ。
「それでも明日はやってきてしまう」ということだけだ。


1月12日

<オフ喜利2、無事終了>



オフ喜利なる、
「面白いと評判のサイト管理人を壇上にあげて何か面白いことを喋ってもらう」
イベントの第2回が無事終了した。

まずは1スタッフとして、来訪していただいた皆様全員に感謝。
と同時に当日券・入場待ち順の不備に関してご迷惑をかけてしまった方々に深くお詫びしたいと思う。
会場側と企画側の意思疎通がきちんと出来ていませんでした、本当に申し訳ありませんでした。

さて、当日、会場を盛り上げてくれた各出演者のパフォーマンスの素晴らしさについてだが、
これに関してはそのうち名誉審査委員長の方から詳細なレポートがあがる予定だし、今更僕が
経過等について触れてもあまり意味がないと思われるので、その辺りは割愛し、この場では
スタッフとしてでなく、ステージを見た一個人としての感想を、少し別の視点から書きたいと思う。


つまりオフ喜利は、「与えられる」とともに、「あきらめる」イベントでもあるということだ。

確かにオフ喜利は与えてくれた。
「面白さ」という不確定要素における、一つの明確なる解を実に分かりやすく示してくれた。
が、同時に奪ってもいった。誰もが心に持っているであろう「面白いと思われたい」という幻想を。

例えばバキだ。
地上最強トーナメントを安全なスタンド席から見ている観客達だ。
彼等は皆、かつて夢を追った
しかし、ある者は父親のゲンコツに、ある者はガキ大将の腕力に、ある者は世界チャンピオンの
実力に屈し、それぞれがそれぞれの段階で最強の座をあきらめ、それぞれの道を歩んでいった。
彼等はいわば「あきらめたもの」、夢の残像を眺めているもの達だ。

オフ喜利にも同じことが言える。
人として生まれ男として生まれたからには、誰だって一度は「面白い男」を志す。
「俺は面白くない」 そんなことを最初っから思っている人間など誰一人としていない、
少なくともホームページ管理人には。

だがオフ喜利はそんな僕らの矜持を容赦なく持ち去っていった。
圧倒的な力もってして、地に膝を完膚なきまでに屈しせしめた。
どんな言葉よりも分かりやすい強烈な現実でもって痛烈に理解させてくれた、
「届かない」ということを。
あとに残ったのは、「みんな面白いなあ」という出演者への惜しみない賛美と、
この面白さを今この場で体感できてる自分は幸せものだなあ、ということへの素直な喜び。
そして相対的に知る、「自分はつまらないなあ」ということへの確信。

が、まあ、そんなに悲観することもない。
たとえ年収が少なくたってイタリア人が楽しく暮らしていけるように、
別に面白くなくたって人は生きていける。
土曜の夕方に早売りジャンプをゲットして幸せ一杯になったり、
10センチ超えした500円玉貯金箱の目盛りの高さを眺めてニヤついたり、
きちんと毛根から抜くことが出来た白髪を見つめてほくそ笑んだり、
飼犬を床に抑えつけて耳の付け根辺りコリコリほじって足の指先がピクピクしてんの眺めたり、
そんな自分だけのささやかなお楽しみ、ミクロンレベルの福音を大切にするだけでも
僕達は十分に生きていける。

それにだ。何も「面白さ」だけが価値観の全てではない。
「カッコよい」・「優しい」・「金を持っている」等…、 
ほら、人間的魅力を示す要素は、まだこんなにも色々あるじゃないか、

じゃあ、面白くなくてカッコよくなくて優しくなくて金も持ってないような人間はどうすればよいか。 
教えてやる。 しね。すみやかに。
それがどうしても嫌ならオタクになれ。ともに閉じよう、XとYだけの世界、2次元で。

 X  X

  Y

この遠藤雅伸ゾーンの中だけで、生き逝きしよう。


そんなことを考えつつ、100キロ超はあるであろう恰幅のよいその巨体を揺すらせて
遠慮しがちに勝利の感想を語っている壇上の優勝者を見つめてた。
ゾウに潰されたアリが死に際に思う敗北感にも満たないほんの僅かな矜持を嫉妬に変えて、
その中に最大限の賞賛をこめて、「このオモシロ・デブ!」って、そう思いながら見つめてた。
もうね、今は心底煮たい。あの巨体を五右衛門鍋に放り込んでグツグツ煮たい、
でもってそこからにじみ出る面白ダシを一滴残らず飲み干したい。そのくらい彼は面白かった。

ちなみに、説得力のある面白さを終始見せ続け、その確固たる存在感を存分に感じさせてくれた
と同時に、「子供」を「小供」と書いてその論外な頭の悪さまであますことなく見せつけてくれた
某Gさんには、「このオモシロ・バカ!」の称号を進呈したいと思う。
…「オモシロ・バカ」? なんだろう、ちっとも褒めてる気がしない、けど心の底から、
サンパギータ的に言うなら無理のしすぎの前のめりの全開の一番先ッぽまで褒め惜しみしないぞー、
ってくらい褒めてるんだ。このオモシロ・バカー!



#今回のイベントの中で、会場受けが特に良かったと思われたお答えを、たくさんある内から
 4つ程ピックアップしてみました。イベントの空気が少しでも伝われば幸いです。(敬称略)

<お題>:いくら僕がドMだとはいえ、女王様からのこんな命令は萎える! どんな命令?
    → 
「毎日みそを食べなさい」ヤスノリ

<お題>:「いじめ、カッコ悪い」という常識を打ち破るカッコイイいじめ方を考えてください。
    → 
「あちらのお客様に画鋲を」三村
    → 
「カウンタックでひく」館長

<写真で一言>:
 

   → 
「俺が、森の誰だか言ってみろ!」館長


1月19日

<メッタール>

メールを頂きました。

こんにちは、***といいます。
突然ですがサカイさんはメタルのライブによく行かれるようでお聞きしたいのですが
現在、私、狙っている彼がいまして、その彼がメタル好きなんです。
それでストラトヴァリウスのライブに一緒に行く事になったんですが、私はメタルの
ライブに行った事がないんです。
ライブ自体は好きでよく行くのですがサカイさんのレポを読むとなんだか違う世界
のような気がして…(ちなみに私はサンボも銀杏ボーイズもサマソニも行きました)
あと、メタル好きの男の傾向と対策をどうか御教授願えないでしょうか。


はい、というわけで今日は僕がまったくの個人的主観のみから判断するメタル野郎の
特徴と傾向、そしてその対策について、ちょっと書いてみたいと思います。

まず最初に明言しておきますが、メタラーと呼ばれる人種は、ほぼ間違いなく「オタク」、
それもランク的には、腐関連やアニメの次に最悪といわれているプオタ(プロレス)とほぼ
同一線上に並ぶほどのクソオタクだと思われます。

ではなにゆえ、メタルファンはプオタばりのクソオタと定義づけられるのか?
それはメタラーが、一番の愛好対象である音楽のみならず、その背景をも同時に愛さずには
いられないという、とても悲しい性を背負った人種であるからです。

段階をおって説明しますと、例えば、先ほど一番性質が近いと書いたプロレスです。
共闘、同盟、仲たがい、そして決別、それにより発生する遺恨、これら様々な闘魂エッセンスを
アングルという名のシナリオで関連付けして、そこから作り出したヒューマンドラマの絵の具を
闘争というキャンバス上に惜しげもなくブチまけていくのがプロレス最大の醍醐味だと僕は勝手
に思ってるわけですが、これを作りじゃなく完全ガチでやっているのがメタルなわけで、つまり、

 1:熱き野望を胸にたぎらせ、サクセスストーリーを夢みてバンド結成。
 2:成功した途端、下積み時代の苦労を忘れて、セックス・ドラッグ・ハングオーバー三昧の生活に。
 3:そのうちメンバー同士のエゴがぶつかりあって仲たがい
 4:ただのガキのケンカを「音楽性の違い」という大層なお題目にすりかえて分裂。
 5:その後、マンネリ気味なアルバムを何枚か出すもののパッとせずシーンから凋落。
 6:数年後、お互いの窮状を察しあって、誰からともなく再結成話が持ちかけられる。
 7:過去の遺恨をあっさり水に流して晴れ晴れとした笑顔で再結成、2へ戻る。

という、あたかも一国の興亡を見るような歴史的背景を、そのバンドが持つ音楽性とあわせて知る
ことにより、メタルというものはどんどん面白くなっていくものなのです、これはメタルの外郭を
包むロックという要素の本質が、音のみならず、それを演奏する人の生き様と合わせて構成されて
いるところにあるからだと思います。

好例として、ここ数年パッとしなかったけど、去年オリメンで再結成した途端、すっかり息を吹き
返したモトリークルーを取り上げてみましょう。
正直、音だけ聴いてもしっくりこないバンドだけど、その他のエンタ的要素、つまりはかつての
盟友ヴィンスを「フロリダの退職者コミュニティからはじき出されたみたいな、こんな脂肪の塊に
用はねーよ」呼ばわりして追い出しておきながら呼び戻した途端「やっぱり奴がベストだった」と
肩を組みつつの2ショット写真にちゃっかり納まっちゃうニッキーの変わり身の速さとか、同じく
ヴィンスを「あのチンポコ頭とこの俺とを同じ飛行機に乗せようなんてことは金輪際、考えるのも
やめてくれ」とメッタ斬りして自らバンドを出ていきながら戻ってきた途端「今はね、何の問題も
ない、メンバー全員がハッピーだよ」とかしたり顔で語っちゃうトミーの現金っぷりとかね、俗な
言葉で表現するならゴシップ記事とかワイドショー的な面白さ、そういった部分をも絡めてCDを
聞くことにより、その音楽性までもがやけに魅力的に思えてきちゃう辺りのマジックがメタル最大
の醍醐味なんじゃないかなと。

では、その魔法を自分にかけるために必要な触媒とは何か? それが「知識」です。
つまり、出したアルバム・ヒット曲・その最高順位・歌詞内容などの音楽的側面は言うに及ばず、
年齢・容姿・性格・好き嫌い・行動・言動などの人間的側面から見た情報、はたまたプレイ面から
みる楽器の形状・種類・メーカー・値段から、演奏時の個性・各奏法の特徴・その技術的内容など、
それら様々な情報を知った上で気に入ったCDを何回も聞き込んで、対象となるフェイバリットバンド
と己を一体化させ、その全てをとことんしゃぶり尽くして楽しむのが、メタル道の基本なわけです。
一般にメタラーと呼ばれる人々が、ほとんど楽器弾けないわりにゃギターのメーカー名とか形状
とかにやたら詳しいのは、そういうわけです。

ね、オタク以外につとまるわけがないでしょ、こんなキモいジャンル。

つまりメタラーを好きになるということとオタを好きになるということはほぼ同義なんです。
これ、これすごく重要。いいですか、ここんとこ、よーく認識してからアクセル踏んでください。
でないと本当に大変なことになりますよ。


そこまで熟慮した上で、それでもなお彼がいいという気持ちに変わりがないのなら、これはもう
致し方ありませんね。メタル野郎の攻略法、きっちり伝授させていただきます。

まずはBurrnを定期購読してください。あれ、ジャンル的にはいちおう音楽雑誌ってことに
なってますけど、本質的には週刊プロレス、もしくは東スポを読むのと、なんら変わりないです
から素人がいきなり読んでも大丈夫、なにも怖くありません。で、そこからメタルの基本的知識
を得ると同時に、彼のお気に入りバンドのCDを徹底的に聞きこんで、まずはそのバンドを好き
になる努力をすることから初めてみてください。

これは、褒めても照れ隠しで怒るわケナしても至極真っ正直に怒るわで、とにかく攻略が難しい
オタというイキモノの唯一かつ絶対的ウィークポイント、「自分の好きなものに相手が同調して
くれるとすごく嬉しい」という彼等特有の生理的欲求につけこんだ、地味ながらも強力無比な戦略
へと繋げていく為の第1歩であり、これこそがオタ陥落への一番の近道なのです。
但し、中途半端な知識でそれを行うと逆に相手を怒らせることになるので、その点に関しては
かなり注意が必要です。タイミングを見誤ないよう気をつけてください。最低でもターゲットが
好きなバンドのアルバムの名前を年代順でスラスラと言えるようになるくらいまで、その話題に
関しては触れないでおくのが得策でしょう。

そんなこんなを日々試行錯誤しつつ繰り返していた、とある日のライブの帰り道、
「今日は声がよく出ていたね、フェイクに頼ってなかったもんね」とか
「あそこのソロ部分ってタッピング使ってたんだ、CDからじゃ分かりにくくてさあ」とか、
素人にはちょっと理解しがたい単語を駆使して、彼とメタル談義を交わすことが出来るように
なってきたらしめたもの。アニオタに例えるならば「この回はよく動いていたよねー」とか
「先週、作画粗くなかったー?」等の最重症キーワードとほぼ同じレベルでイタさ抜群のトーク
を展開できるまでになったこの時点で貴女はまごうことなきオタクです、人としてはもう終わり
だと思ってください。でもその代償として彼のハートだけは手に入れることが出来るかもしれません。

結局のところ、オタはオタとしか相容れられない、悲しいイキモノなのです。
今のままで人としての人生を全うするか、オタクに身を落としてでも彼と一緒になることを望むか、
まさに究極の選択と言えるでしょう。


あ、そういえば今週末、その彼とライブに行かれるんでしたね。
では、その辺りのケアも一応おこなっておきましょう。

>>
ライブ自体は好きでよく行くのですがサカイさんのレポを読むとなんだか違う世界のような気がして…
>> (ちなみに私はサンボも銀杏ボーイズもサマソニも行きました)

僕自身、サンボ・銀杏ともに単独行ったことありますので、メタルのそれとちょっと比べてみました。

 ・メタルはヘドバン厨多め、J系はoioi厨多め。
 ・メタルの方がロンゲ率が圧倒的に高め。
 ・ダイブ・モッシュなどの暴れ系は、メタラーの方が若干大人しめ。
 ・MCはメタルの方が明らかに少なめ
  (ほとんどの外タレが日本人はバカなのでMC意味ねーと思っている)
 ・外人及び年長者がデカい態度とるのがメタラー、それを10代がやるのがJ系。
 ・ライブが始まるまでは妙に大人しいのがメタラー、最初っから全開なのがJ系。
 ・両者とも、Jポップスを小バカにする傾向あり。
 ・正直、両者ともB,z とかオレンジレンジを聞く奴は完全に頭がおかしいと思っている

うん、細かいところをあげれば色々違いはあるにせよ、基本的なノリはほとんど同じだと思います。
でも、一つだけものすごく大きな違いがあります。

「客層」です。

何せメタルは、Jポップ・ロックなどのいわゆるパンピーがファン層の大多数を占める健全
ジャンルと比べると、主だった中心層はほぼ全員がオタクといってもいい程のアングラゾーン。
低音に重きをおいたそのサウンド自体ももちろん濃いけれど、何よりも濃いのは実は客そのもので、
会場内をざっと見渡してるだけでも口から自然と「こりゃ濃いわー」って呟きがまほろび出ちゃう程
強烈無比なオーラをまとった方々が、もうそこら中をウロウロしちゃってますからね。

しかも今や、ロンゲ・鋲付きリストに皮ジャンという出で立ちの、いわば旧来からメタル文化
を支え続けてきたホンモノのヘビメタさん達が高齢化を理由に第一線から引退、代わりに台頭
してきたのが、僕ら楽器を弾けない似非世代のキモオタさん達ってんですから、そりゃ客層も
ひっどいことになっちゃうわって話ですよ。


例えば、コレ。

 (昨年5月、ディオのライブにて目撃)

袖をチバラギ折りにしたTシャツのバックで煌々と光り輝く「萌え」の文字、
これで肩辺りにタバコの箱を巻き込んでたら、もう完璧にシャコタン・ブギの世界です。
つまりアンタどっちかっていうと氣志團。でも背中にゃ「萌え」。そんで好きな音楽はメタル?
その着地点の読めなさっぷりをも含めて、何がしたいのかハッキリしてほしいなァと思いました。


そんで、こういうのがノリノリになっちゃうと、こうなる。



これを発見した瞬間、あまりに驚愕しすぎて、思わず全身がわななきました。
だってここ、会場内じゃなくて、ライブ始まる前の会場外だもの。(マワリ、ミエテナーイ)
ちなみに彼は声優オタですが、行き着くところまでいっちゃったオタメタラーも
わりと似たような行動とるので、サンプル的にはそれほど間違ってないかと思われます。
(自分自身で証明済み)


で、こういうのが、はじけちゃった時の音声がコレ。

昨年1月に行われたヨーロッパのライブ終了後、とある掲示板に野晒されていたものを編集

あの広い国際フォーラム・ホールの最後尾で、これだけ通る声だせるってのもすごいけど、
それよりも、何でわざわざ「ジャパン」を「ヤーパン」ってドイツ語読み?
イッヒ・レルネ・ドイチュランド♪ イッヒ・レルネ・ドイチュランド♪(小バカ調)

更には、サンボ山口にクリソツの声で「アーイム・ハイテンショーン!」
むしろその隣にいたお兄さんのこめかみ辺りが、とんでもなくハイテンションなことに。
それだけならまだしも会場全体が静寂に包まれた中で、バラード独唱に聞き入ってたら、
そこへ激しくアクセント違いのダミ声を、もろにかぶせられる始末。

東!西!南!北!中!央!不!敗! 

そう、頭の中で一文字一文字唱えつつ、一秒でも速くこのデブが石鹸の原材料へと還ってくれることを
心の底から願ってました。


はい、というわけでメタルのライブをサンボや銀杏などのJロック系と比べた場合、
もっとも大きく異なる部分は「客層」だということが、骨身に染みるくらいよーくご理解
いただけたかと思います。

あ、ここから先の話は余談になりますが、匿名さんが今週末に見にいくストラトヴァリウスという
バンドのリーダーを務めているのはティモ・トルキさんと言う、界隈きっての早弾きギタリストでして、
あのメタル界の重鎮、イングウェイ・マルムスティーン様をして 
「アイツがオレをパクってないって? もし本気でそう思っているんならこいつは頭が完全におかしい。
 とんでもない話だ!あの醜い顔を殴ってやりたい!」 
とまで言わしめた程の、素晴らしくシットなフェイスと、とてつもなくファットなボディを誇っている
ナイスガイです。

ついでに彼は、一昨年、バーで見知らぬ男にいきなり殴られて以来、うつ病でずーっと入院してました。

でも僕は、彼のこと、ダイスキですよ。
だって、彼はものすごく遠慮深くて、なおかつ自分がとてもよく見えているお方なんだもの。



最近出した新譜のジャケ写真においても、このヒキっぷり
アンタ、リーダーかつ創始者だろ。

よっぽど自らのアグリーっぷりに自覚があるか、
もしくは他メンバーに「おい正気かよ!お前はデブなんだぜただのデブ!見栄えがしないんだ!」
って突っ込まれたかの、どちらかだと思いました。

あ、これは更に余談になりますが、そんな素晴らしきティモ・トルキさんがリーダーを努める
ストラトヴァリウスは、「メロディック・スピード・メタル」という、キモいダサいクサいと
アンチ三拍子揃った界隈きっての悪名高きジャンルにファイナルフュージョン承認されておりまして、
「疾走なくば音に非ず」を絶対論として掲げる脅威の疾走原理集団メロスパー、更にはそれに傾倒
するあまり、その言動や動作までもがキモくなってしまったという狂熱のスピード絶対集団キモスパー
の産みの母となったことでその功績を認められている、ある意味とってもおいしいポジションにいる
バンドなのです。

せっかくなので、そんな彼等のライブを100倍楽しむ、一番ナイスな方法を教えましょう。
いいですか。ギター、もしくはキーボードがピロピロピローと鳴ったら、両腕を真上に突き出して、
速くー!もっと速くー!」と叫びましょう。と同時に気をやる。口から泡とか吹くとなおいいか
と思います。


では、最後にまとめです。
メタル好きの男の気を惹く為に有効と思われる項目を、下記にありったけ挙げてみました。
全部実践できたら完璧だと思います。

 ・Burrnを愛読
 ・彼の好きなバンドのCDを徹底的に聞きこむ
 ・1回のセットにヘアスプレー最低3本使う
 ・B,z 及び オレンジレンジをこよなく憎む
 ・ジャックダニエルのビンを持ち歩いて、常にラッパ飲み
 ・10分に1回、デス声で雄叫ぶ
 ・語尾に必ず「シット!」とつけるシット
 ・耳はもちろん、まぶた・鼻・唇・舌・へそ・両乳首・陰核に全てピアス
 ・口でクソたれる前と後に必ず「ファッキン」とつける
 ・警官を意味なくベルトのバックルでひっぱたく
 ・着信に出るときの第一声は必ず「おい、いい話なんだろうな?」
 ・飛行機に乗るくらいなら歩く
 ・グラニュー糖を机の上にぶちまけて、ストローで鼻から吸う
 ・「ただ単に速いというだけのディックなんてクソだよ」が口癖
 ・ある日突然「自分は貴族!」と主張しはじめる
 ・カラオケで連れに「メリーさんの羊」を歌うことを強要
 ・「カモン、ベイベー!今夜は一緒にいよう!」って歌詞が大嫌い
 ・「この部屋に残ってろ!」と言って、そいつ抜きで8回する
 ・悪魔崇拝
 ・ゲロを喉に詰まらせて悶絶
 ・ホテルの窓からベッドを落とす
 ・夜の校舎、窓ガラス壊して回る
 ・盗んだバイクで走り出す
 ・世界遺跡で立ちション
 ・マイ尿を口から吸引
 ・眼の回りに☆マークのペイント
 ・突如、血を吐く
 ・口から火を吹く
 ・ヘドバンで釘がうてる。
 ・メロイックサインを極めて、羅刹と試合う
 ・はだか電球を食う
 ・コウモリを食む


うまくいくことを祈っています。May the 「Rock」 be with you!


1月28日

<〜拝啓コボさんへ〜 3年前、サイカノのこと小バカにしてゴメン>

このビッチが!(尻に向かって)

というぐらいシットがビッチビチで腹がおかしなことになっているここ一週間。
そんな僕自身はといえばちょっと、いや、かなり。かなりのレベルで怒り心頭な今日この頃。
12人の怒れる男を全員分足した以上に、ここ一週間、怒れるサカイ。
いや、この場合の用法としてはむしろ、怒れてる、か? そうなのだ、怒れてるのだ、


まず、先週末。
もみあげ辺りがウザくなってきたもんで床屋へ行った。うん、最近、駅内に出来た
千円均一の床屋。腕はともかく何しろ速いわ安いわで、とにかく待つことがキライな
僕にとっちゃかなり重宝する床屋なのだ、そこは。
ところがいつもなら一人頭10分ぐらいで進むはずの列が、その日はもう全然動かない。
なんかヘンだと思って散髪してもらってるオバさんをじっと観察してたら、やたら後ろ鏡を
要求して、「あ、そこはもう少し切って」だの「もう少し短くてもいいんじゃない?」だの、
いちいち細かく指示とばしてやがって。 

千円だぞ!
おい、わかってんのか!千円なんだぞ?

くそ、思い出しただけでも怒れてくる。 結局髪切らずにプンプンしながら家へ帰った。
千円なんだぞ、おい!


で、今週頭。
駅構内にある、わりとデカめの本屋で、最終兵器彼女全巻まとめ買いしたときのこと。
「カバー、どうしますか?」って聞かれたんで、7巻も包装するの大変だろうなーって
気を利かせたつもりで「あ、袋に入れてくれればいいです」って返したら、会計済んだ後、
またもや「あ、カバーどうしましょうか?」って聞き返してくるんで、お前耳大丈夫?って
思いながら「あ、カバーいいです」ってまた返したら、あろうことか最終兵器彼女全7巻、
そのまんま全て裸で手渡された、ドンって。あまりのことに仰天を超えてマジその場凝固。
だから袋に入れてくれっつってんだろ!



そう頭の中で唱えつつ、そのまま持ってかえった。
俺はからくり仕掛けのお茶汲み人形かよ!って思いながら、手のひらに7冊もの漫画
ささげもって、テトテト歩いて家に帰った。くそ、怒れるー、思いだしただけで怒れるー 
でも文句言えなかったんだ、あまりに突き抜けたことされすぎて。


でもって、一昨日。
お金をおろそうと会社近くの小さなATMコーナーへ昼休みに行ったら、2台しかない
それの前にむちゃくちゃ人が群がっててまずゲンナリ、しかも一台は故障みたいで更に
ゲンナリ、でも他行いったら手数料取られちゃうしなーって仕方なく待つことにしたの
だけれど、3分経っても5分経っても一向に列が進む気配がみえないんで、こりゃヘンだ
と思って前の方みてみたら、年の頃50過ぎくらいのオバさんが何通もの通帳をとっかえ
ひっかえ突っ込んで金の出し入れ繰り返してやがって、しかもその一挙手一投足が極端
にノロいときた日にゃ、そらカーっともなってくるって話しだ。そのうちマシンと対話まで
始めやがって。

機械:「ハジメカラ ヤリナオシテクダサイ」
オバ:「やりなおすよー(語尾上げ)」
機械:「バンゴウヲ ニュウリョク シテクダサイ」
オバ:「入れてるよー(語尾上げ)」
機械:「ハジメカラ ヤリナオシテクダサイ」
オバ:「やりなおしてるよー(語尾上げ)」

その瞬間、列に並んでたみんなの心が一つになったね。

お前自身が、やり直せよ!

「人生」とまでは言わないから、せめて列の一番後ろ辺りから。
もう一度、一つ一つ積み重ねてこいよ、って。
くそ、もう考えただけでも、怒!怒!IKARI! 怒れちゃうー!


そんで、昨日。
朝、起きたら腹がいつもにも増してゴロゴロピーで、ついでに頭もガンガンって。
あーこりゃ完全に風邪ひいたわーって思いながら、でも有給残数も残り少なかったんで、
必死こいて通勤しようとしたわけ。
で、最寄の駅に着いて、いざ自動改札くぐろうとしたら、そのSUICA当て口のとこ、
ホラ、みんながいつもバン!って思いきり叩きつけてるあそこ、そこに、こともあろうに
ペッ!って、一つ一つツバ吐いて回ってるおばあさん発見しちゃってマジびっくり。
板尾のヨメあたりに「ソノハッソウハナカッタワ」って呟かせたい場面ナンバーワン。
ついでに婆アの唾が僕のSUICAにねちょって…!もう怒れちゃって怒れちゃって、
怒れちゃるりゃギャぱー!


僕、完璧に怒れちゃってた。
向こうも完全にイカれちゃってた、頭。
部位? スミ。きっとスミっこ辺り。


そのままきびす返して、家で寝込んだ。
布団の上でウンウンうなりながら、最終兵器彼女ひたすら読んでボロボロ泣いた。


[MySelf Next]