[MySelf]


9月2日

<カレー地獄>

ココイチの「1300gカレー、20分で食べたらタダ!」イベントが8・31をもって
終了してしまうという衝撃ニュースを聞いた僕らは、ラスト・オブ・1300を惜しむべく、
インターネットの愉快な仲間達とともにココイチに赴いて、巨大なる黄色の山脈とも言うべき
あのイエロー・キリマンジャロの遥かなる頂きに向かってアタックをかけてまいりました。

始めは皆が皆、意気揚々の血気盛んといった感じで、もうテンション高い高い。

「水は胃を膨らますから、あまり飲まない方がいいんだよね?」
「あーなんか緊張してきた! ようし食うぞー、食うぞー!」
「みんな、落ち着けよ! クールに行こうぜ、クールにさ!」

で、いざ、その1300gカレーが目の前に運ばれてきた途端…

 

…あれ? 急に誰も口をきかなくなっちゃったよ?


ていうか、え?何?僕らはカレーを食べに来たんであって別にジオラマを作りにきたわけではないのよ?
と店員さんに文句を言おうと思った瞬間、ドえらく低いテンションの「ハイはじめ」という合図とともに
タイマーの文字がチッコチッコとカウントダウンをはじめてしまったので、僕らは仕方なくモソモソと「ソレ」
を食べはじめるのでありました。

けれども頭の中一杯に埋め尽くされた「????????????????」という文字の羅列のせいで
どうにもいまいちカレーに集中しきれないまま、ひたすら御飯を口に運んでいたその10分後にはあら不思議、
文字の羅列は「??????」から「!!!!!!!!!!!!!」へとすっかりメモタルフォーゼを遂げて
しまうこととなりまして、もう僕は冷や汗タラタラ涙ボロボロ、口元から御飯はポロンポロンといった感じの
狂牛病に感染した牛さんもどうかというそれはそれは酷い有り様に成り果ててしまいました。
それでも何とか頑張ってモふモふと食べていましたら今度は急に腕が上がらなくなってきちゃうというね。
遂に僕のお脳様が上腕二頭筋への神経パルス伝達を強制シャットダウンしはじめたのかなと。そんな脳からの
「もうやめろー、やめてくれー」という必死も必死な懇願が遂に臨界点に達した瞬間、僕は思わずゴぶッ!てな
感じでむせてしまいまして、そしたら何と僕の鼻の穴から「こ、こんにちわー」ってな感じで黄色い御飯粒が
恥ずかしそうに顔を覗かせちゃったりしてね。この瞬間に僕の緊張の糸は一気にプッツリと切れてしまいました。

でもって、もはや戦う気力をすっかり無くしてしまった僕が、ポピュラスの天地創造神よろしくご飯という
真っ白い大地上に地割れを生じさせたり、カレールーという大海の荒々しい濁流をその地割れに流れこませたりと
色々遊んでいたらあら不思議、はっと気づけば僕の1300カレーの中央に巨大な三日月湖が出現していたと
いうわけです。その出来にすっかり満足してしまった僕は、もはや目もうつろになりながらイエローキリマンジャロ
の中腹で遭難しかけてる両隣のクライマーを励まそうと思って無邪気に話しかけました。
「ねーねー、三日月湖だよー、ねー」 うん、殺されるかと思いました。

ってかその5分後にゃ、右隣の人は壁のシミに向かって「なァ?海が見たくはないか?」とか語りかけだし
ちゃってるし、左隣の人は「あっそうか!」って感じで福神漬を御飯の上にバラまいているのでどうしたのかなー
と思って黙って見てたら、一口含んで「あー違うかー」ってな感じのリアクション不能な行動とり始めちゃうし、
向こうの方で食ってた方はまだ終了まで5分ほどあるにもかかわらず、ものっすご爽やかな、いかにも「僕ね!
頑張ったよ!」みたいなしたり顔しつつ、とっとと店を出ていって外で煙草プカプカふかしてるし… もうね、
もう…日本は一体どうなっているんだと!

そんなわけで僕らのイエローキリマンジャロ完全征服作戦は、惜しい!とか、ギリギリ!とか、あともうちょっと!
とか、そういった視点からはるかにかけ離れたレベルで軽々と失敗を遂げたのでありました。まあ、まさかカレー
食ってるだけで生命活動の危機感じてチンコがそそりたってしまうというやむにやまれぬアクシデントが発生
するとは夢にも思わなかったしね。今回の失敗はいた仕方ないところだよね、うん、仕方ない、仕方ないよね、
コレは… ね? ね!


#とりあえずお百姓さん、ごめんなさい。


9月10日

モテ・ニッキの後始末>

皆さん、こんな話しを聞いたことはありませんか?

熱狂的フォロワーがついているサイト管理人さんとこには、たまーに、とてつもなく
素晴らしいファン・メールが来るってお話。

例えばサブジェクトが「
恥ずかしいけど…」とかで、
内容が「
***さんになら思いきって私の全部を見せちゃいます☆」みたいな。
で、添付ファイル開いた途端に股間のマイ・サンが突然いきりたってシャウト!? 
ALL I HEAR〜♪(ためて〜)Is BUUUUUUUUUURN!みたいな!

もうね、こんな話し聞く度に、ボカぁ死ぬ程やるせない気分になったあげくの果てに
レモンサワーじるじるすすってカミキリ虫っぽく「ギッ」って鳴くしかなかったというか、
世の中の性のモラル低下を嘆くついでにチワワ並のバカ面ひっさげて、か細くクーって呟くしか
なかったというか、ま、要するに僕には全然関係のないお話だと言いたいわけで、いかんせん
野犬とカラスとミジンコしか閲覧していないような当サイトに来るメールなんてせいぜい
サブジェクトが「ア」で内容が「ギ」ぐらいが関の山だろ?みたいに思っていたわけですよ。
そしたらなんと本日!

サブジェクト:「
恥ずかしいけど…

キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!

ついに僕ンとこにも来たー! こ、これが、これがあの噂のオペローン・メールなの!?
ななな内容!内容は!? 「
大好きなサカイさんに私の全てを見せちゃいます」 なにをー!
ふふふ震える手でまままマウスをぎごちなくうごがああああJPG画像をくくくクリくりィィッく!

…おおおおおおお!これは! これが君の全てェェェェェェェェ!








ってか
白色レグホーンの写真送ってくるのはマジやめろ?(

加えて言うなら「あーこういうのアリかー全然気づかなかったー」とか考えちゃった僕自身も
生きているのを今すぐやめて?(お願い!お願い!)


#もーおーやーだよー
 (ヒロミ・ゴウばりに歌いつつ、ニワトリ画像で無理矢理オナニーこきながら)


9月15日

<人生を見つめなおしてみよう>
 
齢、既に30を超え、いよいよ人生が煮詰まってきた感のある自分自身の今までを見詰め直し、
そしてこれからどうやって生きていくべきかということについて真剣に向き合いつつその後悔と
反省と焦躁の中で本当の自分を見つけちゃおう(思っちゃった時点で見つからなーい)といった
主旨のもと、飯田線というローカル鉄道の車内でそのことについて真剣に考える終わりなき旅に、
インターネットの愉快な仲間達とともに行ってまいりました。

で、待ち合わせ場所の豊橋に行ったら、そこでインターネットの愉快な仲間たちが、テンション低いどころか、
あーこりゃ童貞でも仕方ないわー(体より心が)といった感の否めない、極めて悲愴なオーラを全身から噴出
させておりましたので、これは幾ら何でもちょっとひどすぎやしないかと思って、その理由を問いただしてみた
ところ、「…り立案者が…こ、来れなくなりました」とのお返事が。

唯一の女性である立案者が来れなくなっただけでこんなザマかよこのドーテイ共が!と思いつつよくよく自分の
心に素直になって考えてみましたら何よりも僕自身がその事実に一番ベコベコになっていることに軽々と気づいて
しまいましたので思わず「僕が…僕が悪いンです!僕が包茎だから…僕が…僕が!」とジョブジョン並に呟いて
みたりするも誰1人として「違います!やめて下さいサカイさん!僕だってそうです!みんな…みんなが…!」
と追従するものはなく「だからお前等ドーテイなんだよ(体も心も)」と心の中で毒づきながら、僕らは仏頂面
さげて飯田線トロッコ列車の中に黙々と乗り込むのでありました。ていうかなに、この雰囲気の悪さは。

とはいうもののいざ電車が走り出してしまいますと、なんだかんだと言いながらも、やっぱり徐々にテンションは
盛り上がってきてしまうというわけでして、これはいかんとばかり、通称人間詰め将棋3段と認定されている僕は、
1人1人を前に呼んでさっそく人間煮込みシチューの仕込みに取りかかるのでありました。
(説明:人間詰め将棋:
 相手の心の中の弱い部分の逃げ場所を徐々に塞いでいって精神的にどんどん追い込んでいくゲーム。
 相手を泣かすかリス化させるかした方の勝ち。ちなみに僕はこれやって肉じゃがをぶつけられたことが
 あります。この時は僕の負け(暴力反ー対!))

けれども
 「僕の人生はエロゲーと仕事のみで構築されています。これはもうね…仕方がない!
 「ねーねー飯田線のバラード聞きませんか?あとΩループ競争は絶対にやりましょうねー!」
 「やー菓子うまいッス。菓子うまいっスわー、ほら食べない?(いやがる僕の口元に無理矢理)」
 「いやーそんなことサカイさんに言われたらもう人生おしまいですよアハハハハ!
などというポジティブ君とアクティブ君の、これが若さかといわんばかりの勢いだけで出来た土と、
根拠のなさすぎる薄っぺらな自信という粒で出来た石の双方で構成された「空気の読めないゴミ共」
という名の土石流は、それはもうもの凄い勢いで僕を押し流してしまい、哀れな僕はその濁流の中で
ガボガボガボアボボボボと溺れるしかありませんでした。で、ハッと気づいたらメタンで風船のように
ふくれまくった水死体のごとく僕だけの存在がものの見事にプカプカと浮きまくっていたという次第で
ありまして、人生見つめなおすとかマジでどこ吹く風。

えーと、お前等は一体何しに、この旅にやってきやがったのですか? 

そんなことを考えていましたら、あっという間に僕らは
中部天竜に着いてしまいました。



<ブレイク・タイム: 中部天竜で妙な自販機を発見したよ!>

  
”何が出るかお楽しみ?”だって。

 
自販機25アイテム中、3つあったコーラのみをハズれと定め、俺はボタンを押したのさ…

 「場に牌は25枚、お茶系が7、スポーツ系が7、カフェイン系が8…」
 「25分の22だ」
 「25分の22が引けないくらいなら…」

 


 
(ガシャン! ↓)

 


 
引退します! (人生から)

</ブレイク・タイム: 中部天竜で妙な自販機を発見したよ!: 終了>



そんな感じで1人上手に遊んでいましたら、インターネットの方の1人が突然、僕の前に座って、
「いかに自分がΩループ競争をやりたいか」「「いかにこの競技が素晴らしいか」等をテーマに
いきなりプレゼンを始めてしまわれたので、僕は素晴らしく困ってしまいました。

「やりましょうよ!」
「絶対に面白いですって!」
「僕は1人でもやりますよ!」

うーん、どうしようかなーと困惑する顔を白々しく見せつつも、僕は疲れるのが死ぬ程キライなので
軽々と却下の方向で心を決めていましたのに、たまたま向こうの方の席に「うあー僕もそんなの死ぬ程
やりたくないぼーん」などとナメきった態度を見せているインターネットの方を見つけてしまったおかげで、
他人に嫌がらせをするのが3度の飯よりもダイスキな僕は「是非ともやりましょう!全員参加だ貴様ら」
と思わずその場で即決する羽目になってしまいました、ああ残念だナァ…



<なぜなにΩループ競争? コーナ〜>

 
説明しよう! 
 Ω(オメガ)ループ競争とは、飯田線が、下山村〜伊那上郷(6.4キロ)をあたかもオメガの文字
 を描くがごとく大回りして走っている間に、人間は下山村駅で下車して自らのその足でダッシュ、
 直線距離にして約1.6キロのその区間を激走して再び同じ列車に乗ってしまおうという、人間が持てる
 全ての叡智を結集させて自らの限界に挑む、まさに究極超人R的な競技なのでアール。

 (青が列車・赤が人間)

 
下山村を3時56分下車で、伊那上郷4時12分到着予定の同電車に駆け込めば成功…
 ということはおおよそ実走距離2キロの道のりを16分で走り抜けば間に合う、ということになる。
 1分125メートル計算。時速にして約8キロ? なに?全然余裕?ひょっとして?
 (注:今回は途中駅で列車が3分停止するため16分計算になりましたが、本来なら13分だそうです)

 …と、一聴しただけだと、極めて達成が安易に聞こえるこの競技。

 しかし!しかーし! 問題はその距離ではなく、等高線にあるのである。
 完膚なきまでな丘陵地帯の中心部をブチ抜いて構成されているそのルートの傾斜角はまごうことなき登り。
 つまりダラダラと続く地獄の心臓破りの坂という強敵が、まず我々の前に立ちふさがるのである。
 そして妙に青になるのがトロいと言われている地方都市独特の信号機。
 加えて一見簡単なように見えつつ、実は一歩道を間違えれば致命傷になりかねない程のルート選択。
 これら3つの関門が容赦なく我々の達成を拒もうとするのである!

 (最短ルート)

 
つまり、知力(地図を覚える)・体力(走りまくる)・時の運(信号停止)、
 これら3つの要素を兼ね備えた者でなくしては、この競技の勝者とは成り得ないのであーる。

</なぜなにΩループ競争?コーナ〜: 終了>



というわけで、自分がイヤなことよりも他人がイヤがることを見るのを何よりも優先する僕は
自分が巻いた種とはいえ、非常に不本意ながらこの競技に参加することになってしまいました。
が、今回の旅において、各自それぞれが持ってきていたこの相当量の荷物を一体どうするのか?
ということがかなりの難問となって僕らの前に立ちふさがり、我々はそれを携帯して走るか、
もしくは誰か1人を荷物の見張り番として車内に残すか、というキツい2択を強いられる羽目に
なってしまいました。

「これ…持って走れるかー?」
「やー無理だろ。絶対無理」
「100メートルならともかく2キロ近い距離を、ほぼ競歩レベルで走らないといけないものなー」
「かといって誰を残すよ…」
「うーん…」
 
なんだかんだで皆が参加したそげな顔を見せている中においては、我々は自らが抱えている問題点を
全て解決する唯一の、そしてリスキーなことにかけては随一の、とてつもなく危険な方法を選択せざるを
得ませんでした。 つまり…

荷物を車内に残しっ放しにして、全員が走る

「1人が間に合えばいいじゃないか」
「盗まれたらその時はその時だ」
「なくなったらその時はその時だ」
「最悪、辰野(終点)で回収だ!」
「合言葉はネクスト・ステーションで!」(間に合った奴に全てを託すの意)

そんなこんなでこの難問を軽々と解決してしまった我々は、超高密度ウンコをひねりだした後のような
晴れ晴れとした笑顔であたかも中学生が試験前に行うかのような「お前昨日徹夜?」「勉強やってきた?」
「や、全然やってねえんだよこれが」「マジ?マジ?」「やべー今度赤食らったら留年だよー」的な、
互いの運動能力スペック確認作業をいきなり行い始めてしまうのでありました。
「えー運動とかやってるンスか?」「やー全然。この前のドクデスがここ数年で一番運動したときだわ」
「実は最近体調悪くて…」「僕は持病の腰痛が」「どうもここ最近足がつることが多いンですよアハハ」
「そいやエアロバイク買ったとか?」「あんなの今や物干竿代わりだよ。タオル干してる」「まあ1人が
間に合えばいいんだし思いでつくりだと思って走ろうよ」「み、みんな一緒に走れば怖くないしね…!」
「じゃ、じゃあ俺、スタートのところ、写真とか撮ろうかなー」「あーいいかも知んないッスねー」
とか何とか、お前ら言ってたわりにはよ?

 なんスか、その必死っぷりは?(エイトマンかよ)

 (その5秒後には豆粒みたいになってました)

ああああああ、ぼ僕もこ‥こんなことしてる場合じゃない。
呑気に写真とか撮ってる場合じゃない、は、走らなきゃ…全速力で走らなきゃ…
とはいうものの平均時速8キロでいいんでしょ? そんなのちょっとした小走り程度じゃん?
もう余裕すぎちゃってちょっと困りすぎるーって感じ? なのに何あいつら必死になって走ってんの?
ちょっと頭悪すぎるって感じー?

<その10分後>

すいません。頭が悪いのは僕でした
こ、これ、は、アレだ、ね。 へ、平地エリアで、い、かに、じか、んを、短、縮、でき、るか。が
だ、いじ、な、んだ、ね(ゼハーゼハー) さか、み、ち、だと、もう、ほと、んど、歩く、しか、
で、き、な、く、なっちゃ、う、し、ね。(お‥オエー) 
あ、あ、もう、だ、め、だ、み、んなはど、うし、たかな、あ、ぐ…

もはや意識も朦朧としながら、道路に涎をまき散らしつつ走っていた(や、歩いていたかな?)僕の
視界に突然入ってきたものは、その100メートル先でヨタヨタとしながら走り?いや限りなく歩いて
いるに近い状態で生も魂も尽き果てたその最後の1滴を今まさに燃やし尽くさんとしているインターネット
の愉快な仲間達の1人の姿でした。そんな彼が突然堰を切ったかのように走りはじめたのを僕は見て…
も、もしかしたらまだ間に合うかも…! そう思いました。

その姿が僕に与えてくれたもの… そう、それは明日への希望?
あの緩やかな坂の向こうにあるもの… それは僕らをゴールへと導く最後の希望!

(実際のツラもこんな感じ)

とばかりに僕は何とか彼に追いつくべく、最後の体力を振り絞りってダッシュという名の勝負をかけました。
…っと? あれ? いない? み、見失った? 

(カン!カン!カン!カン!)

こ…この音は! こ、このヘルズ・ベルを思わせるがごとき地獄の到来を告げる踏切音は!
あたかも処刑開始の時刻を告げるがごとき(イース2)最後の鐘の音が、今鳴り響いている…!
もはや躊躇している時間はない! こ…こっちかー!

いま思えば、ここが運命の別れ目でした。

ふと気づけば僕の目の前には何故か学校が?
こ、これがトワイライト・ゾーン?(違います)などと思う間もなく100メ−トル程先にあった
陸橋の上をゴォォォォォォー!って感じで列車が軽々と通り過ぎていくのが見えました。ふーん。



(後で確認。A地点に注目。正解は赤。僕がダッシュした方向は桃色の矢印)


すこぶる疲労感漂うマイ・ボディをひきずって、僕はトボトボ駅へと向かいました。
そしたらその途中で雨がポツポツ…って感じで降ってきまして、おやおやーと思っていましたら、
突然バケツをひっくり返したかのような勢いで雨が僕めがけてドザアアアアアアアアアア!みたいに
降ってきちゃいまして、そんな天からの贈り物を僕はさも当然のごとく「ほーこうきましたかー」と、
満面の笑みをうかべながら「ショーシャンクの空に」よろしく、あたかも聖母からの慈愛を受けるがごとく
両腕を一杯に広げて、その雨を全身にくまなく受け止めたのでありました。ありがとう!ありがとう!



体どころか心までもがズブ濡れになってしまった僕の横を小走りに次から次へと走り抜けていく
女子高生達の後ろ姿をニコニコとした笑顔で見送りつつ、ようやくのことで駅に着いたそんな僕を
暖かく迎えてくれたのは… あ、あの愛すべきインターネットの仲間達! 

 
(伊那上郷駅にて)

なんてものは欠片も存在してなくて、壁画のポアーってな感じのお兄さんだけが僕を優しくお出迎え
してくれたというわけなんです。ありがとう!ありがとう!楽しいです!嬉しいです!


<飯田線Ωループ競技:結果>
 ・挑戦者6人
 ・成功者5人
 ・虫ケラ1匹
 ・以上


キャイーンのポーズやりつつピョンピョンしながらどこまでもどこまでも後ろ向きに跳んでいく…
結局、僕の今までの人生ってのはそうだったし、これからもそういうことなんだろうなあ、ってことが
今回の旅で何となく分かっちゃいました。それが分かった以上、自分のことをバカにするのが大好きでも
他人からバカにされるのはダイキライという考え方はもう捨てます。もう幾らでもバカにしてオッケー。
だけどせめて倒れる時は若干斜めでもいいから前のめりでいかせて!そんな感じでピョーンピョイーン。

ネットの中に幸せがあるとは言わない。だけどあっちゃいけない理由もない。
現実の中に幸せがないとは言わない。だけど見つけられる自信もない。
ごめん、ますます分からなくなってきちゃった… え?バカ、違うよ、頬をつたっているのは涙なんかじゃない… 
これは… これは、そう、これはただの雨だから…!


9月24日

最近「山寺宏一に死ぬほど似ている」とのメールを頂き、微妙に機嫌がいいサカイです。
こうなったらもうハンドルネームを山ちゃんに変えちゃうか?ン?変えちゃうか?
いやいや、どうせやるなら加持リョウジに改名とか?そこまでやっちゃうか?いっそのこと?ん?
そんでもって「もう一度会えることがあったら、8年前に言えなかった言葉を言うよ」みたいな…
言っちゃうかそんな事も…!
そしたら僕のアスカが軽々と見つかっちゃったりして?「あんたバカァ?」とか言いながら僕の鼻先を
人指し指でピコーンって弾いてくれたりして?そんでもっていきなり上に乗っかってきちゃったりして?
は初めてなのにいきなり騎乗位から?そ‥そんなバカな‥ってええ?首締めプレイも?そ、そら首締める
と下の締まりもよくなるって話しは確かに聞いたことあるけど、僕の首締めても僕のチンコはそれ以上
伸びようがないって話しですよーあああ小さくて御免なさいー みたいな妄想を楽しんでしまいましたよ
アッハッハーみたいな自慢をインターネットの愉快な仲間達にしましたら「全然似てない」「勘違いするな」
「山ちゃんに失礼」との数々の御指摘を頂き、素晴らしく不機嫌になってしまったサカイです。
は・や・く・大地震になーれっと☆

というわけで、先週末は知る人ぞ知る、日本一辛いカレーを食わせることで有名な巣鴨の大沢食堂という
ところに、インターネットの愉快な仲間達と行ってまいりました。

で、お店に入って、早速お目当てのカレーを注文しようとメニューを見ましたら”普通・中辛・激辛”と
個々のスキルレベルにより3つの階級が設定されていることが判明いたしましたので、僕はとりあえず
普通をオーダーすることにしたわけなんですが、ことカレーにかけては一流のこだわりを持つ3人の強者が
いざ尋常に勝負!とばかり、何と極辛を3つオーダーしているのを目の当たりにしてしまいまして。えー?

が、店の親父、何とそのオーダーを軽々と拒否? えええー?

「兄ちゃん達初めてだろ?素人さんにゃあ到底極辛は無理だ。悪いことは言わね、なっ?やめとけ?」
「…はい」

流石インターネットの愉快な仲間達、妙なところで素直です。
普段は必死に隠してる対人恐怖症の片鱗をまざまざと見せつけて、イヤッハハハとお互いに苦笑いする我々。
それでも1人の勇者が「いや、僕辛いの得意なんです!死ぬ気で食いますから!」と必死に食い下がった結果、
何とか極辛を一つオーダーすることに成功しちゃいまして、やったー僕が食うわけじゃないからどーでもいいー
とか思ったその鼻先に突き付けられたそれを見た瞬間、僕の頭の中で「え?カレーってこんなに赤かった?」
みたいなクエスチョンマークがものすごい勢いでピコンピコンと点灯し始めちゃいまして、というかこの表面を
覆う異常なまでの赤々しさは一体何?本当に大丈夫なのかコレ?とか思っていたのもつかの間、自分の目の前
に運ばれてきた普通モードのカレーを見た途端、「ま、人は人、自分は自分」とばかり、そんな赤い悪魔の
ことなど軽々と忘れてしまった僕はその美味しそうなカレーをバクバクと食いはじめたのでありました。

…! うん、普通に美味しい。確かに辛いけど、これは全然大丈夫な辛さ。
首の裏に異常なまでの発汗作用を伴うところが多少気になるけど、でもそんなの全然些細な問題。
やー、やっぱカレーは美味しいなあ、ねえ君は?君はどう思う?とばかり、極辛カレーにチャレンジしている
勇者の方を振り向いてみましたら、そこには全身をプルプルと震わせつつ、目と唇も真っ赤に充血させながら
「よ‥よぶう(余裕?)」と呟くとてもとても可哀想な生命体が鎮座なさっていまして、命のローソクの炎を
自ら吹き消しているその所行を見た途端、僕は思わず涙が止まらなくなってしまいました。うん、面白すぎて。

その後、核廃棄物ばりの危険度を有していると思われるその極辛カレーの残りを、ものは試しとばかり
食いはじめようとする勇者が2名も現れちゃいまして、それを見た僕はすかさず「止めた方がいいですよー、
だって中辛でさえ、食べ始めたらいきなり口数が少なくなったじゃないですか、しかもその汗はなんですか!
あとなにげに涙目じゃないですか!無理…無理ですよ!中辛ですらその状態なのにそのうえ極辛なんてー」
とその蛮行を諌めにかかったのですが、その方々の「うるさい!お前のような腰抜けに何が分かるか!」と
でも言いたげな鬼気迫る迫力を前にして、逆にタジタジとなってしまうのでありました。

うん、例えるならば、第8艦隊合流前のアーク・エンジェルに奇襲をかけようと目論むクルーゼ隊?

「確かに、確かに所詮は食べ物故、そりゃ食べられるかも知れませんが… でも…でも!
 中辛でもこんなに危険なんですよ?なのにこれはその上をいくんですよ?極辛もあるんですよ?」
(ニコル)
「フ… つまり極辛しかないってことだろ?」
(ディアッカ)
「臆病者は黙っているんだな」
(イザーク)
「ううっ」
(ニコル)
「極辛しかないのか、極辛もあるのか、それは考え方次第ってことさ。
 俺は極辛しかないのに、チャレンジしないなんて絶対御免だけどね!」
(イザーク)

お前等、この後、イザークがどうなったか知っていますか?
キラに返り討ちにあった哀れなイザーク君が、どうなったか知っていますか? 
彼は泣き叫ぶのでありますよ? その時の彼の、あの惨めなセリフを覚えていますか?

「イタい…!イタいッ!イタい−−−−−−−−ッ!」

ですよ?いいんですか? いいんですか!こんなんなっても!?


とか、そんなバカなことを考えている間に、彼等はものすごい勢いでそのカレーをパクつき始めてしまい…
あーなんてバカな! し、死にたいのか!? …って、あれ? わりと、平、気そ、う? ええー?

「…いやーこれはなかなか、や、わりと大丈夫かも… (5秒後)ってか、あーやっぱ辛い、辛いですよコレ。
 あーこれはやっぱー、あー……………………… っていたい!いたい!いたい!いたい!いたい!

うふふ、ほら、言わんこっちゃない。僕の言うことを聞かないからこうなる。このイザークめ!
咽をおさえて、バタンバタンとのたうちまわるその姿を見て、僕は思わずニンマリとするのでありました。

それにしても、「辛い!辛い!辛い!」 ならともかく いたい!? 
恐るべし!大沢食堂!

その後、「本当に大丈夫?水は?」と問いかけたにもかかわらず、それに対しての返答が「もう駄目だ!
という、会話のキャッチボール率0%なとても微笑ましいトークが軽々と繰りひろげられていたと言います。
そんなわけで僕らの「日本一辛いカレーを食べよう作戦」は全然別な角度から見て大大大成功を遂げるので
ありました。やー生きているって素晴らしい!カムカムカムカム大地震!


[MySelf Next]