[MySelf]


2月15日

そうだね、それを初めて見たのはもう随分まえのことになるね。
確かニフティの場末ゲーム系のパチィオかHPの中でだったと思う。
当事参加していた草の根ネットのなかでもたまにみかけたかな、うん。
でもこの話しはまったくと言っていいほど語るに及ばない。
だって、おおよそああいう場所で発生するソレのたぐいの結末はいつも同じだったから。
どっちが正しい間違ってるとか善悪とかはあまり関係なくて、常に結末はそこのシスオペの
裁量にゆだねられるものだったからね。

だから初めてそこをのぞいた時はもうびっくりしたものさ。
なにって、当事としてはおそらく唯一の日本語系ニュース・グループ:Fjのすさまじさを
目のあたりにした時さ。なにせ所属する学術機関・企業及び氏名を完全公表してのノーガード
での殴り合いが、誰からの圧力も受けることなく行われている場所だったからね、その空間は。
そう‥たしかそこでは、それは「Flame」と呼ばれていたっけ…
ボクがウオッチしていたのは1995年から1998年までのわずかな年月だったけど、
そこで行われていたさまざまな討論・議論のすさまじさは、いまだ目に焼きついているよ。

そして、たぶんそれは、ある一定水準以上の能力を持ったものどうしが、お互いの論理を、
高度な技術で、長年ぶつけあったことによる一つの結果なンだろうね。
そのフィールドでは、暗黙の了解のうちにある種の排他性論理がはたらくようになっていたよ。

どんなフォースかって? そうだね。あえて例えるならば、だ。
まず最初に脱落すべきものの特徴として言葉遣いや罵倒に焦点を当て始めることがあげられるね。
次のレベルで感情のみが突っ走り論理と主張が矛盾しはじめる者がふりおとされる。
それでもグダグダとその場所にしがみつくもののの末路は…そうだね。
必ずといっていいほど、その状況から推測しうる個人の背景及び特徴を攻撃対象にしはじめるね。
そういった落ちこぼれの魑魅魍魎たちは、この場所ではもはや鼻にもひっかけられることもなかった。

そして結局残るべくして残った強者は、あえてボクごときが分類するとするなら、次の2タイプに分類できた。
一つ目はいわゆる「LaLa」系と呼ばれるもの。特徴は厳しい罵倒系突込みとともに主張される一貫した論理性だね。
そしてもう一つ:相手の追及をひらりひらりと華麗にかわすあしらい術をエンターテイメント領域まで昇華させたもの。
これがかの有名な「Void系」だね。


へえ〜〜〜〜、で。けっきょくのところ、先輩のスタンスはどうなってるんですか?

うん、そうだね。ボクの基本的スタンスとしてはアレだね。
個人ウェブサイトなどというものを開設してる時点でかなり自己顕示欲が強すぎる人間といえるね。
普通に見ればこの時点でかなりイタい。
さらにそれを通り越して人様エリアに大なり小なり首を突っ込んでしまった時点でゲス野郎確定さ。
たとえ覚悟があろうが面白半分だろうが、立ち位置は同じ、だね。

じゃあ先輩ってゲス…

思いっきりそうさ。そこには善も悪も正も誤も表も裏もなく、首を突っ込んだという事実があるのみ。
みもふたもない言い方をするなら”ボクがボクでボクだからボクの主張を聞いてよお”と叫びながら
ガキが狂ったように手足をバタつかせるのと、まったく同義だね。
そして1回それを行ってしまえば、それに対する自分の中の十字架は永遠に消えないものなのさ。

じゃあそんな先輩に焼きごて焼きごて。じじじじっと。

あぎっ!って、そでなくて。
そンでもって、ここであえて意識するとするならば、「人の裏側」とか「みんなそうじゃん」とか
いう部分を持ち出しそうになりながらも、”あいつが他人が皆が!みんなが!みんなが!みんなが!”
などという安易な言い訳を一切せず、おれがボクが私が自分自身がゲスやろうなんだ、という絶対的
前提を頭におくことさ。

ふ〜ん、それで何か変わるもの?

いいや、何もかわらない。自分に対するいいわけすらできない。
ただ自我の肥大を多少とどめることができるくらいのものさ。

なんだ。駄目じゃん。

駄目どころの話ではないよ、これは。
さらに最悪なことに、その認識の中には、「だけど本当の自分は…」などという切望が微小なりとも
含まれている可能性があるわけだからね。これは無自覚なことがほとんどだからなお怖い。
絶対的に絶望的なほうがまだ救いがあるという言葉を証明するためのいいサンプルさ、まったく。

つまり、叩かれたから叩きかえすのループは。

続きます。
他者がいるからボクはそうなってしまうんだの前に、自分がそうしたいからそうする。
本質的にそうなンだ、相手がやめんぴしようがくだらない宣言しようがシカトぶりぶりしようが
もはや関係ない。そういった自身のエゴがすべてさ。すべての要因は自分の中にあるわけ。

で、結局のところ、その本質は?

わかっているようで分かっていない。だからまた同じことをくりかえす。
こういうことを言ってしまっている時点でやっぱり分かってない。
そしてこれは何度繰り返しても直らなし変わらないし気づかないっと。

総括すると?

こんな自分が大好きっ!

そこかよ。

そこです。

そんな貴方にプレゼントっ。はいコレ。

わおティッシュだね、どうもありがとう。
もう一つお願いがあるんだ。頼むから少しの間、一人にしてくれないか。

うん、じゃあね!

……………(ディスプレイに向かって、再び狂ったようにキーを叩きはじめる)

(帰り道、鼻歌を歌いながら)けっきょくオタクが最後に還る場所はいつもそこっと♪


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