平成15年 横浜市消防操法技術訓練会

開会式 平成15年の横浜市消防操法技術訓練会が秋晴れの中、10月29日(水)に横浜市戸塚区の消防訓練センターにて実施されました。
横浜市消防操法技術訓練会では、自衛消防隊(女子)の屋内消火栓操法、自衛消防隊(男子)の小型ポンプ操法、および消防団の小型ポンプ操法の3つ部に分かれて日頃の訓練成果を競い合います。

優勝旗 最初は、自衛消防隊(女子)の屋内消火栓操法です。
ここには、市内各区の代表18チームが参加し競技を行います。
栄区の代表は住友電気工業(株)横浜製作所です。

住友電気工業(株)横浜製作所は、過去18回の大会の内、3年連続を含めて5度の最優秀賞(第一位)の他、2度の優秀賞(3位以内)に輝いており、前年度も最優秀になったディフェンディングチャンピョンです。
今年も前年度のメンバーがほとんど残っており、大本命であることは間違いありません。

自衛消防隊(女子) 第四組の第1コースでの競技を行い、今年も計時審査ではトップの69.2秒(規定は100秒以内)を叩き出しました。
『やはり、住電は速い!!』との賛辞の声がそこここで聞かれました。
ところが、技術審査で減点があり、誠に残念ながら入賞を逃してしまいました。



自衛消防隊(男子)1 引き続き行われた自衛消防隊(男子)の小型ポンプ操法は、大荒れになりました。
天気は非常に良かったのですが、寒冷前線が通過した影響で猛烈な強風が吹き始めました。
延長したホースがこの強風に煽られて、みるみる捩れていきます。
この捩れが、送水圧力で先へ先へと送られて行き、余裕ホースの先端辺りで固まってしまい、筒先から水が出ない状況になってしまったのです。
こうなっては、標的を倒すことも出来ず、ポンプの送水圧力も規定の4キロ圧を超えてしまいます。
こうしたチームが続発して、見ている方が気の毒になってしまいました。

自衛消防隊(男子)2 この大荒れの状況の中、最優秀に輝いたのは、栄区代表の住友電気工業(株)横浜製作所でした。
男子も、平成6年度の最優秀賞の他、第二位2回、第三位5回(いずれも優秀賞)を誇る市内屈指の強豪チームです。
今年が2度目の最優秀賞となりますが、女子が逃したメダルを男子が最高の色で取り返した形になりました。
大変、おめでとうございました。



栄消防団1 昼食を挟んだ午後からは、いよいよ消防団の小型ポンプ操法です。
消防団の部には横浜市内各消防団から21代表が出場し、日頃の訓練成果を競い合います。
栄消防団は、4つの分団から構成されており、毎年順番制で代表を出しています。
平成15年は第一分団が当番の年です。
第一分団では、この大会に備え3月から訓練を開始したそうです。厳しかった訓練の成果が3分間程の競技の中に集約されます。

栄消防団2 栄消防団は第1組の第5コースです。男子の自衛消防隊を苦しめた先ほどの強風も収まり、まずまずのコンディションです。
会場内が緊張に包まれる中、競技が開始されました。
栄消防団は放水タイムで、21チーム中唯一45秒台を切る、44.3秒でトップです。
ライバルチームの応援団の中からも『栄が速い』『泉も速いぞ』等、タイムウォッチを気にしながらの声が聞こえてきます。

栄消防団3 競技の結果は、計時審査では満点を取りながらも技術審査での減点が大きく響き、残念ながら入賞を逃してしまいました。
最優秀を狙うには極限のスピードが必要です。また、同時に正確、安全な節度が要求されます。
さらに言えば、その時のコースのコンディションも重要な要素となります。

勝敗は時の運とはよく言った物だと、今度の大会ばかりは痛切に感じました。
私もこの会場に選手として2回立った経験がありますが、改めて操法の難しさを思い知らされました。

選手 競技終了後、選手の皆さんの表情からは、メダルを逃した無念さと、厳しい訓練に耐えぬいた達成感と、個々の競技に対する反省と、応援してくれた仲間や家族への感謝と、等の思いが浮かんでは消えていくのが読み取れる気がしました。

競技である以上、勝敗にこだわることは仕方の無いことですが、例えその時に満足な結果が出せなくても重ねてきた精進の重さに変わりはありません。
心の底から、お疲れ様でしたの言葉を送りたいと思います。

平成15年度の総合成績は、下記をご覧下さい。
pdf平成15年度横浜市消防操法技術訓練会総合成績


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