世界遺産パリのセーヌ河岸

 世界遺産に指定されているセーヌ河岸とは、ノートルダム聖堂のあるシテ島のあたりから西の方、コンコルド広場もしくはグランパレあたりまでをさすようだ。
 パリという町の起源は、シテ島にあり、セーヌ川を中心にしだいに広がって現在のパリが形ずくられたということである。したがって、このセーヌの両岸には歴史的なモニュメントが数多く残されている。
 北側には、ルーブル宮、パレ・ロワイヤル、オペラ座、カルーゼル凱旋門コンコルド広場、プチパレ、南には、サン・ジェルマン・デプレ教会、ブルボン宮、エッフェル塔など枚挙にいとまがない。
 シテ島にある、12〜13世紀のゴシック様式のノートルダム聖堂とサント・シャペルの位置を考慮した広場や通りの街づくりは、オスマン男爵のもとで整備され、19世紀から20世紀ころの世界の都市計画に大きな影響を与えたといわれている。

 ルーブル美術館に行くと、ルーブル宮のすみずみまで見ることができる。私が訪れたときは観光客の少ない時期ではあったが、日本人観光客などはツアーで来ているせいもあると思うが、ミロのヴィーナスとモナリザの周辺だけをうろつくというもったいない見方をしている人が多かった。シュリーの区域には、ナポレオンの遺産ともいうべき貴重なエジプト美術品が数多く展示されており、私は感激しながら見て回った。