○前回までのあらすじ

 EPIA PX(Pico-ITX)基板を入手し、システムとして稼働させるために、まずゲームボーイに詰め込んでみた。(参考1)webでの反応は意外に良いものではあった(参考2)が、作成途中の仕様変更もあり、実用性という面では少々懐疑的なものとなっていた。
 そこで、2号機の作成にあたり、実用性を持たせるべく、製作意図・理念を明確化することとした。これが"pretz"である。(参考3
 当初は単純にpretzの空き箱を利用して作成を開始したが、部品調達のため「サラダ」、「堅焼き」それぞれ4箱を食べ進む状況となるにおよび、真に実用性を持たせるべく自作Windowsマシンとしてはおそらく最小の部類となる堅固なアルミケースに実装することとなった。無論、pretzを食べるのに飽きたからでは、断じて無い。


○EPIA-PRETZ (EPIA PX改)
 PICO-ITXベース

諸元
 サイズ 120mm×105mm×30mm
     (突起部含まず)
 CPU VIA-C7 1GHz
 GPU UniChromeII VX700チップセット内蔵
 メモリー DDR2 1GB
 HDD 1.8inch 5mm厚 40GB
 Bluetooth内蔵
 無線LAN内蔵
 USB2.0 2PORT
 powerスイッチ
 resetスイッチ
 アナログVGA
 ヘッドフォン端子



ケースの解説

 "pretz"の体現、すなわち、可搬型で取り扱いが容易であり、一定の本体強度があり、外形も凹凸の少ない、洗練されたものとなっている。





 ケースへの実装のため、基板には若干の変更を加えている。まず、ヒートシンク一体型ファンは、口径40mmのチップセットクーラーに置き換え、銅製のヒートスプレッドを介して、CPUとチップセットを同時にクーリングする構造とした。このチップセットクーラーは、熱伝導シートによりアルミケース開口部に密着しており、ケース自体をヒートシンクとして利用する構造としている。




また、基板裏側のCMOS情報保持用の電池ボックスをとりはずし、基板表側に引き出している。これにより、1.8inchHDDアダプタを介して接続したHDDを含めたシステム全体の厚みは約28mmとなり、HDD緩衝用のαゲルを含めてケース内への実装が可能となった。










VGAについては、使用時の利便性を考慮し、ケース側面からケース上面へ内部で延長している。

このほか、システムの状態確認のため、POWER、HDD、Bluetooth、WiFiの各LEDの点灯状況を光ファイバによりケース表面に引き出している。







 システムのOSも使いやすさを優先し、EPIA-GB同様Windows XP Profetional sp2を採用した。


 なお、当初外部LCD駆動用電源の確保のために用意したPICO-PSU120WI-32は、60WIに比べコンデンサが大型化されていることもあり、今回の筐体に実装が困難であるため、採用を見送った。このため、外部LCDは汎用の12VACアダプタを用意している。


※一部改良(Rev.1.02)  内部に整流板を設け、エアフローの改善 
 ファンの変更に伴い、開口部のサイズ変更(40mm → 35mm)






※一部改良(Rev.1.04)
 外見上はあまり変わっていませんが、ファンを静音型に変更(TAO→パナフロー→ADDA→ノーブランド)
 液晶モニタはタッパーに入れています(仮)。OLIOで店員に相談し、勧められたmini-KAZEを買ったが
 その直後、ちょうど良さそうな薄型チップファンを安売り(500円)している店があったので購入。
 作動音がとても小さくなりました。モーターはパナフローと同じメーカーのようです。
 なお、作動中はケースにも熱を逃がしているので、すぐにケースが熱くなります。


つづく