川村渇真の「知性の泉」

浮遊思考記録−2001年03月


●2001年03月31日

ラーメンのチャーシューを美味しく食べる方法

 どんな食べ物でもできる限り美味しく食べたいと、いつも考えている。余計な費用のかからない工夫といえば、食べ方を改良する方法。同じものでも、食べ方を変えるだけで、格段に美味しく感じられることがあるからだ。
 食事の際には、どんな風に食べればより美味しいのか考えることが多い。調味料を加えるとか、別な何かと一緒に食べるとか、やれそうなことを思い浮かべ、もし思い付いたらすぐに試してみる。良い結果が得られたら、別な食べ方を発見するまで、その食べ方を使い続けるわけだ。
 そんな試行錯誤の中で一番成功したのは、ラーメンに入っているチャーシューの食べ方だろう。柔らかくて美味しい極上のチャーシューでも、そのまま食べたのでは、持っている旨味を十分には味わえない。モゴモゴした感じが強くて、旨味が舌に強くは伝わってこないのだ。
 そこで、ラーメンのスープと一緒に食べる方法を思い付いた。何回か改良した結果、最高と思われる方法にたどり着いた。チャーシューを口の中で噛みながら、ラーメンのスープを流し込む方法だ。チャーシューはできるだけ飲み込まず、口の中に入れて噛み続ける。ゆっくりと軽く噛むのがポイントだ。その間に、レンゲを使って、ラーメンのスープをどんどんと流し込む。実際には、噛んで細かくなったチャーシューをスープと一緒に飲み込むので、レンゲで数回分のスープで終わってしまう。
 この方法で食べると、チャーシューの美味しさを格段に強く味わえる。とくに、チャーシューとスープの両方が美味しい場合は、極上の旨味が得られる。スープの味の中に、チャーシューの旨味が強く出て、本当に美味しい。余計なお金もかからないし、別な食材も必要ないし、絶対にお勧めの方法だ。
 この方法の最大の欠点は、食べ方として上品さに欠けること。しかし、周囲の人は気付かないので、気にする必要はない。チャーシューの本当の旨さを味わおう。
 美味しい食事を求めるとき、評判になっている店に行くとか、良い食材を選んで料理するだろう。しかし、今回のチャーシューのように、食べ方の改良が意外に効果的なケースもある。改善効果が大きい場合は、料理の旨味が格段に高められる。
 以上のように、どんな風に食べたら旨さを高められるのか、少し考えてみてはいかがだろうか。失敗することも多いが、ただ食べるよりは楽しい。もし最高の食べ方が見付かったら、それ以降の食事では今までより美味しく食べられるのだから。
 なお、何か思い付いたときだけ試すので、毎回新しい方法で食べるわけではない。普段は、過去に発見した最良の方法で食べるだけだ。


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