いつごろ北海道に行くか?

 北海道は年により、あるいは天気、地域により、寒暖の差が激しいです。私の7年間にわたる北海道ツーリング経験でも、8月上旬で気温が10〜14度(93年や97年)に冷え込み、凍え死ぬかと思った年から、35度を超えた(94年)こともあります。また、8月下旬以降、高冷地のキャンプ場などでは霜が降りる(最低気温が零度近くまで下がる)恐れもありますから、防寒着はきちっとしたものを用意する必要があります。

 この辺は出発前に「北海道付近の気圧配置がどうなっているか」でも、参考となります。例えば、93年や97年のように、オホーツク海高気圧が大きく道内全体に差し掛かり、寒気が入り込んでいるようだと、寒く曇天続きとなりますが、94年のように、太平洋高気圧が北海道にまで届くぐらいに勢いが強いと、内地(本州等)並みの暑さとなります。TVの「全国の天気予報」では、札幌、旭川、釧路、函館ぐらいの天気しか分かりませんので、気象協会の防災気象情報サービスにあるアメダスのページを活用して、道内の気温、天候などを細かくチェックしてみると良いでしょう。(後述しますが、道内滞在中は天気情報が意外に重要です!)

 また、少なくともツーリングの間に1度、運が良ければ2度、3度(^^;)、台風の直撃を受けることと思います。雨具の準備は忘れずに。(この時期は台風シーズンにもかかりますから、往復のフェリーが揺れるのはご愛敬でしょう)(^^;)

 ちなみに各地にある原生花園は6月〜7月、富良野、美瑛のラベンダー畑ならば7月中旬〜下旬ごろ、北竜町のひまわり畑なら8月中旬ごろが見ごろですが、冷夏 or 曇天による日照不足(93年や96年)などがあると、これよりも2〜3週間あとになるようです。(でも観光農園?なんかに行けば、「遅咲きのラベンダー」と称してムラサキサルビアの花も咲いてますし、ヒマワリも畑によって微妙に時期をずらしながら咲かせているようで、それなりの光景を楽しめそうです)(^^;)。=写真:時季に恵まれれば、こんな光景も思いのまま=

 8月中旬になれば、ウニはそろそろ食べ納めで、カニも夏場の旬は花咲ガニ程度です。(観光市場なんかに行けば、それなりに年中、カニもウニも買えますが)(^^;)

服装:上着&ズボン

 夏物のライダージャケットでも風を通さない布地のもの(ファスナー開閉式の開口部があって、暑いときはそれを開ければ風を通せるものが最適)。本当に暑い場合はやむを得ず脱いで軽装になることもできます(ただし転倒事故では命取りになりますので、安全運転に注意しましょうね)。Tシャツなどで長時間運転していると、知らない間に体温がかなり奪われてしまい、かなり疲労度が増しますので、なるべく避けた方がいいです。直射日光(道路からの照り返し)に素肌をさらしてるのも、体力を浪費するんぢゃないかなぁ。

 できれば革ズボンがあった方がいいです。それとジーパンを組み合わせれば、さまざまな気温に対応できます。また、にわか雨に降られた場合でカッパを着る余裕がない時でも、革ズボンならある程度、保温効果があると思います。=写真:防寒さえしっかりしてれば、寒々とした天気でも快適ツーリング=

 このほか、グローブも夏用と冬用の2種類を用意した方がいいと思いますが、もしなければ、むしろ冬用を持って行った方がいいかもしれないです。でないと寒い日は、指がかじかんで動かなくなったり、霜焼け、寒冷じんましんができたりと、本当に悲惨な思いです。また、靴も革ブーツとスニーカーをそれぞれ用意するのがベストです。

服装:カッパ&雨具

 カッパは薄いビニール製のものでなく、1万円前後するような丈夫なモノを選んだ方が、結果的にお得な買い物になる気がします。私も最初のころは数千円程度のカッパを買いましたが、2シーズンぐらいしか持ちませんでした。その後買った1万円強のものは、既に5シーズン目でもまだまだ使えますし、雨粒がカッパ内に染み込むこともほとんどありません(安いのは結局ビショビショになってしまい防水の意味がない!?)。冷夏の摩周湖第1展望台で、ビニールのゴミ袋を頭からかぶった学生ライダーの集団に出会ったことがありますが、カッパを忘れると、本当に悲惨な思いをします。=写真:やっぱりカッパは目立つ赤でないと!?=

 特にロングツーリングでは、大雨の中を走らねばならない時も多く、朝から晩までカッパを着続けることも多いです(当たり外れが多く、カッパを多用する年もあれば、全く着ない年もありました)。8月半ば以降は、台風の季節でもありますから、必ず1回は雨に降られることを覚悟した方がいいでしょう。(冷夏の年は、ほとんどのライダーが晴れた日でもカッパを防寒着代わりに着ているようです。北海道の寒さと雨はなめない方が無難です!!)(^^;)

 このほか、ブーツカバー、グローブカバーもしっかりしたものを用意すれば、ただでさえメゲそうな雨中走行も、何とか切り抜けられます。雨の日はブルーになりながらも、女性ライダーも含めて、みんな必死に元気出して走り回ってますよ!!(ホントは開き直ってるだけだったりして!?)

日景 聡/hikage@st.rim.or.jp