赤瀬川原平 あかせがわ・げんぺい![]() 1960年篠原有司男、荒川修作らと共に「ネオ・ダダイズム・オルガナイザー」を結成し、読売アンデパンダン展等を中心に活動。1963年には千円札の模写作品を発表、この作品が「通貨及証券模造取締法違反」に問われ起訴。 その後、1970年よりイラストレーターとして「朝日ジャーナル」誌上で「櫻画報」を開始。「美術手帖」「終末から」「現代の眼」「ガロ」等の誌上で活動を展開する。 1981年「父が消えた」(尾辻克彦名)で第84回芥川賞を受賞。 1980年、それまで南伸坊・松田哲夫と続けていた“現代芸術ごっこ”を“超芸術”として、美学校考現学教場や「写真時代」(白夜書房)誌上で展開。のちにこれは“トマソン”と名づけられる。1986年、藤森照信、林丈二、南伸坊、一木努、松田哲夫らと「路上観察学会」を結成。 その他、映画「利休」(勅使河原宏監督)の共同脚本、宮武外骨研究、考現学研究、映画評論、ステレオ写真など、その活動範囲は多岐にわたり、見ることで成立する表現を追求している。
[主な著書]
「オブジェを持った無産者」現代思想社1970 「櫻画報永久保存版」青林堂1971 「追放された野次馬」現代評論社1972 「夢泥棒」學藝書林1975 「鏡の町皮膚の町」筑摩書房1976 「少年とオブジェ」北栄社1978 尾辻克彦「肌ざわり」(第5回中央公論新人賞)中央公論社1980 尾辻克彦「父が消えた」(第84回芥川賞)文芸春秋1981 「純文学の素」白夜書房1982 尾辻克彦「優柔不断読本」文芸春秋1982 尾辻克彦「我輩は猫の友だちである」中央公論社1983 尾辻克彦「雪野」(野間文芸新人賞受賞)文芸春秋1983 「東京ミキサー計画」PARCO出版1984 尾辻克彦「野次馬を見た!」筑摩書房1984 「いまやアクションあるのみ!<読売アンデパンダンという現象>」筑摩書房1985 「學術小説 外骨という人がいた!」白水社1985 「超芸術トマソン」白夜書房1985/ちくま文庫1987 尾辻克彦「カメラが欲しい」新潮社1986 「路上観察学入門」(共著)筑摩書房1986/ちくま文庫1993 「東京路上探検記」(第3回講談社エッセイ賞)新潮社1986 尾辻克彦「贋金づかい」新潮社1988 「利休」(共著)淡交社1989 「定本二笑亭綺譚」求龍堂1989 「ちょっと映画に行ってきます」キネマ旬報社1990 「千利休 無言の前衛」岩波新書1990 「路上探検隊奥の細道をゆく」(共著)JICC1991 尾辻克彦「出口」講談社1991 「こいつらが日本語をだめにした」(共著)東京書籍1992 「赤瀬川原平の名画読本」光文社1992 「ステレオ日記二つ目の哲学」大和書房1993 「正体不明」東京書籍1993 「仙人の桜、俗人の桜」(第2回JTB紀行文学大賞)日本交通公社出版事業局1993 尾辻克彦「ライカ同盟」講談社1994 「イギリス正体不明」東京書籍1994 「鵜の目鷹の目」日本カメラ社1994 「ベルリン正体不明」東京書籍1995 「目利きのヒミツ」岩波書店1996 「新解さんの謎」文芸春秋1996 「トマソン大図鑑無の巻」ちくま文庫1996 「トマソン大図鑑空の巻」ちくま文庫1996 「老人力」筑摩書房1998 松田哲夫 まつだ・てつお1947年東京・吉祥寺生まれ。編集者。学生時代に漫画誌「ガロ」編集部に出入りし、筑摩の「現代漫画」の編集に携わった縁で、1969年大学を中退して筑摩書房に勤務。漫画から文芸書、「ちくまぶっくす」編集長などを経て、1988年アンソロジー「ちくま文学の森」(全15巻)を担当。100万部の売れ行きとなる。また、80〜84年赤瀬川原平の美学校絵文字工房の助手をつとめて路上観察に興味を持ち始め、のち「路上観察学会」事務局長に。宮武外骨の「滑稽新聞」の編集なども手がけ、イベント企画、テレビ出演も行う。他の編集企画作品に、浅田彰「逃走論」、「ちくま哲学の森」「ちくま日本文学全集」などがある。 主な著書に、「編集狂時代」(本の雑誌社1994)「これを読まずして、編集を語ることなかれ。」(径書房1995)。 CD-ROM「超芸術トマソンの冒険」のプロデュースにも関わっている。 南伸坊 みなみ・しんぼう1947年東京・世田谷生まれ。イラストライター、路上観察学会会員。東京・四谷の美学校で、赤瀬川原平らに学び、1970年卒業。1972年青林堂入社。長井勝一社長に見込まれて、漫画雑誌「ガロ」の編集長を7年間務める。 80年からフリーの“イラストライター”(絵描き兼雑文書き)として活動を開始。“オニギリ頭”の異色のイラストが人気を集めて、テレビ司会などにマルチタレントぶりを発揮。「路上観察学会」の結成に参画するなど旺盛な好奇心を持つ。
[主な著書]
「面白くっても大丈夫」ブロンズ社1981/ちくま文庫1995 「さる業界の人々」情報センター出版局1981/ちくま文庫1994 「路上観察学入門」(共著)筑摩書房1986/ちくま文庫1993 「冗談ばっかり」ちくま文庫1986 「放課後のサイエンス」徳間書店1987 「快感のプラクシス」(共著)平凡社1987 「シンボーの常識」朝日文庫1988 「笑う写真」太田出版1989/ちくま文庫1993 「無用な御意見」大和書房1989 「ハリガミ考現学」ちくま文庫1990 「笑う科学」ちくま文庫1991 「ぼくのコドモ時間」福音館書店1991 「笑う哲学」ちくま文庫1992 「こいつらが日本語をダメにした」(共著)東京書籍1992 「笑う街角」ちくま文庫1993 「笑う大学」ちくま文庫1993 「単なる冗談」ちくま文庫1994 「大人の科学」誠文堂新光社1995 「みなみしんぼうのそっくりアルバム」白夜書房1996 「顔」筑摩書房
吉野 忍 よしの・しのぶ
1960年埼玉生まれ。東京福袋主宰。1983年より路上観察の道に入り、1995年よりその探索結果を東京福袋に設けられた「トマソン・トーキョー」上で発表し続ける。
みやしたゆきこ みやした・ゆきこ
1962年東京生まれ。ライター兼イラストレーター。東京福袋主宰。 「トマソン・リンク」のデザインを手がける。 主な著書は「宮下由紀子コレクション」(翔泳社)、「インターネットXファイル」(共著/オークラ出版)、「感じるインターネット」(共著/アスキー出版)、「ニフティサーブ・デキゴトロジー」(共著/翔泳社)「おかあさんといっしょのあ・い・う」(くまざさ出版社)。 吉野 忍との共著に「教育テレビの玉手箱」(メディアワークス)。 雑誌連載は「日経netn@vi」「日経クリック」(日経BP社)、「Mac Fan Internet」(毎日コミニュケーションズ)誌上でコラム、また吉野忍との共作で「パチンコ必勝ガイドルーキーズ」(白夜書房)誌上の「必勝パチンコ妖怪カレンダー」など。 イラストレーターとしての仕事に「電脳生活」(深川岳志著/ビレッジセンター)がある。 |