「おかあさんといっしょ」の壺

● 佐藤弘道、新たなる挑戦 MUSCLE MUSICAL 2005 VIKING
 2005年4月23日、弘道おにいさんが体操のおにいさんを卒業して初の舞台公演「筋肉ミュージカル─VIKING─」が開幕。22日に行われたプレビュー公演を見る機会に恵まれましたので、その衝撃のステージの模様をご紹介します(“ネタバレ”になりますので、これからご覧になる予定のある方はご注意ください)。
 
※4月24日の公演中に左肩の鎖骨を剥離骨折、全治2〜3週間の診断。弘道おにいさん、無理せずじっくり治してくださいね!(4/26)

YOKOHAMAにバイキングがやってきた!

 ビートの効いた音楽がマッスルシアターいっぱいに響きわたり、いよいよ開演。ラメを織り込んだ銀色の緞帳が開くと、舞台奥からなんと雄叫びをあげる鈴なりのバイキングたちを乗せた巨大なバイキング船が!
 「バイキング」と銘打ってはいるものの、コスチュームは和風テイスト。昔の日本の海賊っぽいイメージだ。
 荒くれたバイキングどもは、船から降りるなり激しいダンス。着物風の弘道おにいさんの上半身がはだけ、衣装の脇からのぞく逞しい胸板が眩しい。
 そこへ、登場するのが女性ダンサーたちによる“アマゾネス”軍団。ひとしきりバイキングとアマゾネスのダンスの応酬があり、その後、舞台奥から跳び箱が登場する。
 跳び箱を見たバイキングとアマゾネスはなぜか大喜び。狂喜乱舞といったていで、次々と跳び箱を飛び越えていく。さらに、跳び箱の上ででんぐり返しをするやら、逆立ちするやら、果ては跳び箱に触れることなく身軽に飛び越えるという大技を披露するバイキングもいたりして、舞台は大騒ぎ。

目を疑うような妙技の数々

 上手上方から現れたバイクトライアルの有薗啓剛さんによる自転車で舞台中を飛び回る妙技、重たそうな銀の輪での華やかなフラフープショー「リングリングリングリング」に続き、白のコスチュームに着替えた女性ダンサーたちが、テーマ曲「マッスルビート」のサビ「M・U・S・C・L・E MUSCLE」の部分の振付を観客に指導。コミカルな動きでおおいに笑わせる。
 さらに「マッスル回転寿司」(オチは見てのお楽しみ!)、タンゴに合わせて柔道の組み手の練習をする「柔タンゴ」、黒いサングラスをかけた30人ほどのミイラたちによる優雅なダンス「腹筋デコレーション」。
 続いて、いなせな捕り方の兄さんたちの下駄を使ったショー。そこに忍者が飛び込んできて、舞台狭しとトランポリンを利用した大捕り物を繰り広げる。忍者はまんまと捕り方たちの裏をかき、見事千両箱をゲット!
 舞台の雰囲気は一転し、黒とピンクの華やかなコスチュームの女性ダンサーたちによるフレンチカンカンならぬ「マッスルカンカン」。白い体操服姿の男性ダンサーたちが合流し、世界初の男女混合ラインダンスとなり、さらにステージは盛り上がって幕。

スーツ姿の弘道おにいさん

 2幕目のオープニングは、“筋肉の町の一日”といった感じのコント風の「公園の風景」からスタート。
 この町に住んでいる人々は赤ちゃんからお年寄りまで、とにかく筋肉自慢ばかり。いや、人どころか、公園に建っている銅像まで筋肉自慢なのだから徹底している。舞台上方の巨大な鳩時計から定時になると飛び出してくるハトにもご注目。
 さて、この場では、弘道おにいさんは通勤を急ぐサラリーマン集団の一人に扮している。もちろんこの町の住人だから、普通に通勤するわけがない。サラリーマンたちは、くるりくるりとバク宙を決めてあっというまに去っていくのだった。

佐藤弘道キャスターの肉体美

 いよいよ弘道おにいさんファンにとっての最大の見せ場がやってきた。
 数人の女性キャスターに囲まれて登場した弘道おにいさんの役は「筋肉ニュース」のニュースキャスター。女性キャスターはどういうわけか全員が「滝川クリスタル」(クリステルじゃなくてクリスタル!)というネームプレートだ。女性キャスターたちはメガネをかけており、本家(?)のフジテレビの滝川アナに負けず劣らずのクールビューティぶり。
 さて、タイトル通り“佐藤弘道キャスター”が読むニュースは、すべて筋肉の仕組みについて。って、それってニュースじゃないじゃん!…という観客の心の声が会場内に渦巻く中、佐藤キャスターは筋肉について粛々と語っていく。
 腕の筋肉を説明する時に、隣の席の女性キャスターが弘道おにいさんの服の袖を引き抜く。隆々とした力こぶ丸見えである。そして胸の筋肉を説明する時には、両隣の女性キャスターが服を引っ張る。すると、弘道おにいさんの上半身はなんとネクタイ一丁に! そう、まるで安田大サーカス状態だ。ドンドンドン、大成功〜!
 なお、「胸の筋肉を鍛えると男性は胸板が厚くなり、女性はバストアップする」という説明のシーンでは、「バストアップ…うひゃひゃひゃ」とにやける弘道おにいさん下ネタ初披露(?)の一幕も。
 そして、引き締まった肉体を惜しみなく披露する体操のおにいさん…じゃなかった佐藤弘道キャスターが「筋肉体操」を観客にレクチャー。深呼吸する際、「さ・とう・ひろみち・キャスタ〜と言いながら息を吐くと気持ちが良い」と指導して観客の笑いを誘う。お見事!

壮観! 怒濤のエンディング

おにいさん エンディングは大迫力のボディクラップショー「大漁マッスル」。手、肩、腿、頬……50人を超える出演者たちの鍛え抜かれた肉体が激しく鳴り響く様は、まさに壮観の一言だ。
 荒々しいかけ声を発しつつ、眼光鋭く自らの肉体を叩き続ける。目の前にいるのは確かに弘道おにいさんなのだが、まるで別人のようだ。
 2時間という長時間の舞台、しかも、すべての演目が肉体を酷使するものばかりである。出演者たちはいくら一流のアスリートたちとはいえ、相当疲弊しているはず。ましてや弘道おにいさんは今回が初参加であり、稽古の時期はテレビ出演やマスコミの取材等で多忙だったと聞く。
 しかし、時折苦しそうな表情を見せるものの、その激しい動きは決して止まることはない。
 弘道おにいさんの逞しい上半身や引き締まった太股や今まで見たことのない表情を、そして、アスリートたちの素晴らしいパフォーマンスの数々を、是非、皆さんもご自分の目で確かめてほしい。
 「筋肉ミュージカル」に行けば、弘道おにいさん新たな一面にきっと出会えるはずだ。
2005-04-26


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