習慣とは恐ろしいもので、日本であれば会社へ行くために起きていた時間に、目覚め
てしまった。
ここはどこだろう?!やけに暑い。
そうか。モルディブに来たんだ。荷物は今朝の飛行機でマーレ空港に来るだろうか?
時計を見ると、朝食まで時間があるし、荷物のことが心配だったけど、せっかくモル
ディブに来たのだから、まずは観光しようと思い着替えました。
よっしいも起きたので、二人でホテルとホテルの周辺を探検することにしました。
まずは昨日ドーニにやって来た、あの桟橋に行こう。桟橋はナサンドラパレスホテル
を出ると目の前にあります。
桟橋には、モルディブ人かスリランカ人が何人か集まっていました。
集まっている人たちが私たちを見たので、ちょっぴり怖くなりましたが、黄色い旅行
者(アジア系の)が珍しくて見ているのかも知れないので、無視して先へ進んでいき
ました。
ホテルの横には「VISIT MALDIVES YEAR(モルディブ観光年)」の看板が掛けてありま
した。
ドーニの甲板では人が寝ていました。他の人はドーニから降りて人の群れへ消えてい
きました。
前を見ると、公園があって、小さな子供を連れた親子が防波堤の上から海を指して、
何か騒いでいるのが見えました。
いって見ると、水色の海の中を魚が泳いでいるのが見えるではありませんか。
モルディブってこんなにも簡単に魚が見えるのかと驚きました。
海は、大きく水色の部分と青色の部分に分かれます。水色の部分は、とても浅くて底
が見えますが、青色の部分は底が見えません。きっとすごく深くなっているのだと思
います。
魚は、「ツノダシ」という黄色と黒色を基調とした三角形の魚です。水族館でしか見
たことがない魚が、ふと歩いていった防波堤で見れるとは。
さらに驚いたのが、「パウダーブルーサージョンフィッシュ」というモルディブ固有
種も難無く見れてしまったのです!
この魚は明るい青色と黒色を基調とした楕円形の魚です。この魚はモルディブのガイ
ドブックで見たことがあるだけで、よっしいとまあさん二人とも、スノーケルをしな
いと見れないだろうと思っていました。
朝食の時間になり、レストランに行きました。
レストランは ガーデンテラス型のレストランでした。食べ物のほとんどは輸入品で
オースラリアや東南アジアなどの国が主で、飲み物の紅茶(まあさんもよっしいも、
コーヒーはほとんど飲みません。紅茶の方が好きなんです)は、スリランカティーで
した。なかなか美味しかったですよ。
ホテルを出発する時間が来ました。
ホテルの目の前の船付場からドーニに乗って空港のある島へ向かいます。昨日は夜だ
ったので、ほとんどなにも見えませんでしたが、マーレ市内の金色に輝くモスクなど
を見ることができました。
約10分ほどで空港へ着き、いよいよ水上飛行機に乗ってヴェリガンドゥ島へ向かい
ますが、その前に昨日からずっと心配で心配で、夜も眠れなかった荷物のことがあり
ます。
お願い!神様。どうか私たちの荷物をここに届けて下さい!!と願いながら、コロンボ
からの飛行機を待ちました。
朝一番でコロンボからマーレに来る飛行機は、少し遅れて着きました。この飛行機に
私たちの荷物が乗っていることを祈りながら待ちました。
昨日のトラブルを知ってか、それとも今朝のガイドさんが訳を話しているためか、空
港係の人が私たちを見て、何やら話しているのが気になります。
1時間ほど待つと、やっと飛行機から降りてくる荷物が見えました。ガイドさんが、
やっと動き出しました。荷物が回っているところまで行って、何やら話しています。
と、手ぶらでこっちに戻ってくるではありませんか!無かったの!?私たちの荷物。
ドキドキしながらよっしいと二人で待ちました。よっしいも気が気ではありません。
ガイドさんが、まあさんを手招きしました。何やら英語で話しかけながら、奥を指さ
しました。
あった!!私たちの荷物をカートに乗せて、空港係の人がこっちに持ってきています。
パスポートを持って、荷物のチェックをするようにとの指示ありました。
近づいて、もう一度確かめました。確かに私たちの荷物でした。よかった。
さっそく荷物をチェックに通して、クレームタグを見せて確かに私たちの荷物である
ことも示しました。
昨晩書いた荷物行方不明の書類を渡して欲しい、後処理をしてくるからとガイドさん
が言いました。その書類を渡して、手続きを待っている間、早くよっしいに知らせて
あげたいと思いました。
手続きからも解放されて、よっしいのいるところへカートを押していきました。
よっしい!荷物が見つかったよ!!もう、何も心配しなくていいんだよ!って。
よっしいは、私たちの荷物を見て、安心して泣いてしまいました。空港係の人達は、
よかったね。もう心配は無いよ。と言ってました。良かった。良かった。
荷物を持って、今度はバスに乗りました。このバスで、船着場から滑走路を越えて、
反対側の水上飛行機のカウンターまで行きました。
カウンターに着くと、荷物と自分たちが持っている手荷物の分まで全て合わせた重量
を計ります。私たちの荷物は70kgでした。普通なら超過料金を取られると思ってい
たのですが、よっしいの泣きが利いたのか、超過料金は取られませんでした。
水上飛行機が出発するまで、20分ほどあったので、カウンターの回りを歩いたりし
ました。
モルディブの日差しは強いです。日本から麦藁帽子を持ってきて良かった。
水上飛行機の止まる桟橋がいくつかあって、一番奥の桟橋で、荷物を積んでいました。
手前の桟橋には飛行機も無かったので、ちょっと行って見ました。
海の中を覗くと、魚がいました。カラフルな魚ではなかったけれども、どこへ行って
も水がとても澄んでいて、奇麗でした。
後で気付いたことですが、リーフって浅いんです。1mちょっと位の深さでした。上
から覗くと底が見えました。リーフは、遠くから見るとちょうど水色の部分です。
そこから青の部分へ変わるところがリーフエッジになります。深いところでは底も見
えません。
水上飛行機が出発する時刻になりました。水上飛行機はとても小さくて、右側に2人
席が4列。左側に1人席が5列ありました。その後ろに荷物を置いています。
座席からは、コックピットの沢山のメーター類が見えます。
それにしてもとても暑かった。空調は付いていません。空に上がってしまえば涼しい
のですが、地上にいる間はとても暑かったです。
シートベルトや酸素マスクの説明をした係員は、この説明書を団扇かわりに使えば良
いよと言っていました。
管制塔からの指示によって出発を待ちます。10分ほど暑い飛行機の中で待つと、い
よいよスピードが上がってきました。あっという間にフワッと上がり、そのまま上昇
していきます。
少しすると、モルディブの島々が見えてきました。その中にはバロス島もあったと思
います。空から見るモルディブの島々はとても奇麗で、かわいい。まあさんは荷物の
トラブルのことなど忘れて、来て良かったと思いました。
しばらくすると、何も見えなくなりました。北マーレ環礁から目指すラスドゥ環礁の
間には海しかありません。
遠くに島が見えてきました。