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仏教の世界に、空華(くうげ)という言葉がある。空華とは、眼の病気の人が、空中に華をみることである。しかしこれはあくまでも錯覚であって本物の華ではない。考え
【空華な恋愛】昨日まで、いつも一緒でなければ、夜も日も明けなかった者同士が、今日には憎しみあって別れる。明日には完全に他人同士。貴ノ花
【空華な結婚】恋愛期間は、互いに空華を見ていたのが、ある日、突然陳腐な相手に見えてどうしようもなくなること。そのまんま東とかとうかずこ、松方
【空華な夫婦】またまわりから見れば、仲のいい夫婦と思われていた夫婦が、実は仮面の夫婦で、人がいない時には口も聞かない状態だったりするこ
【空華な企業】理想に燃えて会社を興したものの、結局目先の利益のことばかりになって、金の亡者(もうじゃ)になって堕落すること。ヤオハン、ダイエ
【空華な人物】自分では、若くて才能があると、思っている。しかし時が若さをはぎ取ると、そこに見えたのは、目立ちたがりの陳腐な自分。寺山修司、
【空華な発想】これは素晴らしい考えだと、その時は自画自賛する。少しして見れば、何のことはない。熱にうなされていただけだとがっかりする。北朝
【空華な人生】素晴らしい人生を送ろうと、思いながら、気がついてみれば、ただの欲張り老人。横井英樹、鈴木その子、ビルゲーツ、ジョージ・ソロス
さてこの世には、本物の華はないのだろうか? もちろんある。しわくちゃの私の母の笑顔の中に。そして、樹齢400年を経て、枯れそうになっているわが家の桜にも。 本物の華は、枯れない。たとえ枯れたとしても、その華は永遠に人の心の中に咲く。本物の華を探せ。佐藤
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1999.07.05