書出 

栗原郡二迫沼倉村   
羽黒派峯雲院書出追補
(藤原三安写本)

羽黒派峯雲院書出追補

〔前出書上に「右ハ御筆者目録有リ」とのみで六歌仙の記載がなかったが、藤原三安写本の記載する所に依り追補する。〕

一六歌仙短冊一折

一後京極前太政太臣
 人春満ぬふ破のせきやの板飛さし阿れにし後は只秋の月

一前大僧正慈円
 雲満より夕に秋をこめながらか不を不に出ぬ萩の上か那

一皇太后宮太夫俊成
 雪婦れは峯のこ柳うつもれて月に見へける天のかく山

一西行法師
 おしなべて花のさかりになりにけり山のはことにかかる白雲

一前中納言定家
 明はまた秋の半も過きぬべしかたむく月のおしきのみかは

一従二位家隆
 ながめつつ思ふもさ飛し久かたの月の都の阿けかた乃雲



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2003.3.17
2003.3.17  Hsato