トゥルーラブストーリー3 裏レビュー

 まあ、私は、ネタバレ全開では書けない体質なので、そんなに派手なネタバレはしてないと思いますが、かなり深くつっこんだ内容を記していますので、ご注意下さい。なお、このレビューは、あくまで、ネタバレ無しレビューの延長でしかないので、これだけ読んでも、ゲーム内容はたぶん理解できません。


【イベント】

 プレイ回数が浅いうちは、イベントが少ないし希薄だと思いましたし、夏休みにほとんどイベントが発生しないのに不満を持っていました。

 しかし、回数を積んでくると、実は、イベントギチギチになって飽和するプレイにもなることが判明して、自分でプレイスタイルを調整するゲームなんだと思うようになりました。まあ、イベントが飽和すると言っても、ほとんどが単発に近いチェーンイベントですので、薄味だという印象は否定できませんが…。

 あと、イベント飽和の状態になると、好感度を上げる暇が皆無に近くなりますので、夏休みにイベントが少ないのは、そういうときのための救済手段なんではないかなあと思っています。この辺、かなり弁護に回っている気もしますね(^^;

 ただ、新しいイベントを発見したときの感動や「やられたー」と思うところは、このゲームの一番良いところだと思っています。結構、細かいところに隠し味がありますので、回数積んでる人は探してみて下さい。

【下校】

 3 人下校については、色々あります。先に喋られてしまって下校ゲージが下がったり、振った話題によっては長論をかまされて下校時間が残っているのに終わらされてしまったり。そんなわけで、緊張感が増していて楽しいです。そうでなくても、かけあいが始まったときは、それを聞いてるだけで楽しいですし。

 あと、私は、下校会話が難しい方が好みで、「これは当たりだ」と思っているので外されたときの「ガーン」という感覚が好きだったりします。そんなわけで、時期によって、当たりの話題が変移するところは好みなんですよね。

 まあ、もちろん、下校ゲージが MAX に近いときに「見つめる」を選んだときの可愛い反応とかに悶えるのも好きなので、最後まで下校会話の難易度が高いままというのは困るのですけど。

 この点においては、相変わらず良いバランスを保っていると思いますので、下校会話のシステム自体に不満はありません。コンボの意義は、いまだに理解できませんが。

【各シナリオの印象】

 メインキャラクタのシナリオについては、共通の部分は評価しています。ただ、スタッフロール直前のシーンは、かなり脱力ものなので、いつもさっくりすっ飛ばしています。まあ、中学生の恋の末路と言われれば、それまでなんですが。

 特有のシナリオですが、工藤翼子のシナリオを通して見た限りでは、キャラクタの魅力を引き出すべく流れをちゃんと形成していますし、相手の娘が主人公を好きになっていく過程が、自己補完が必要とはいえ描かれているので満足してます。

 攻略可能なサブキャラのシナリオですが、チェーンを探しているうちはストレスがたまりましたが、チェーンをつなぐ行為を意識せずにシナリオだけ見る限りでは、典型的とはいえ、それぞれのパターンをちゃんとこなしていて良いですね。どのシナリオが琴線に触れるかは、プレイヤー次第だとは思いますが。

 攻略不可能なキャラクタでも中段に位置する 3 人は、サブキャラである意義が感じられるので良い扱いをされていると思っています。まあ、中段1人目の娘は攻略可能にして欲しかった気もします(^^;

 ちょっと追記。この中段の 3 人目までのキャラクタは、単なる脇役と考えていると、とある CG イベントを一生見れない可能性があるので危険です。まあ、アルバムやイベント制覇に興味がないのならばいいことですし、そのイベントの条件は、かなりしんどいプレイを強いていたりもするのですけど…。

 それ以外のキャラクタは、はっきり言って、ただ出しているだけですね。よって、下段に位置するキャラクタの存在意義は、さっぱりわかりません。意図はなんとなく読めているのですが、その表現の仕方があまりに陳腐な上に、キャラクタの扱いというものを心得ていないので腹立たしいだけです。

【ゲームシステム】

 不具合については、このページに記述しているので、ここでは触れません。

 でもって、全体的なシステムは向上してると思うんですよ。特に、オートモードの塔載は、とても有難かったですし。

 ただ、このゲームの制作スタッフは、ユーザインターフェースというものに対する配慮が全くないように感じるのは、私だけでしょうか? メニュー選択を各ボタンに割り振ったり、オプションやデータのところの上下をループできるようにするだけで、プレイがかなり快適になると思います。この点は、多いに不満ですね。

 バランスステータスの意義は、プレイを重ねるごとに理解度が深まると思いますので言及しません。ただ、これを単なる飾りだと思うと痛い目にあうということは記しておきます。

 ガイドシステムについては、『普通』と『全部』の差がさっぱりわからないのですが…。せっかく、『全部』があるのなら、移動場所選択のところにもガイドが出るぐらいにするべきだと思うんですがねぇ。攻略本キラーになっちゃうから避けたのかな、と勘ぐってしまうぐらいですよ。

 ガイド無しは、1 度だけ試してみましたが、なかなか楽しかったです。イベントはさっぱり発生させれませんでしたけどね。このモードは、きっと、プレイに慣れまくった人が、めくらプレイを披露するためのモードだと思ってます。

【回数積んだ上での楽しみ】

 プレイ回数が 30 回を越えてきますと、プレイ回数を積んだがゆえの楽しみというのが発生してきます。TLS2 も 60 回プレイした私ですが、TLS2 では平均的にクリアしていたから見えてこなかったことと、TLS3 が 1 年の長丁場だからこそ存在する楽しみというものがあります。ついでに、未完成品だからこその楽しみも…。

[イベント先読み]
「この時期なら、ここで発生するのでは?」とイベント発生場所を特定できることと、イベントを当てたとき(シーク時間で当たったかどうか大体読めます^^;)に、「ああ、そのイベントね」と予測できるのは、勝った気がするじゃないですか(^^;
[好感度自由自在]
慣れると簡単に微調整ができます。とはいえ、複数のキャラクタをクリア対象にするプレイは検証プレイでない限り、翼子にハマっている私としては、おそらくできないでしょうけどね。
[下校三昧]
好感度によってキャラの登場確率が変動しているため、特定の娘と下校三昧な日々が送ることができるようになってます。一見しがらみだらけに感じる登場確率変動も見方を変えれば便利なものです。
[アルバム埋め]
特殊なイベントを除いて、季節や好感度に依存して発生するので、特定の娘のクリアを目指している途中で他の娘の CG イベントを拾うことができます。この、プレイが偏っていても、自力でアルバムを埋めていくことが可能なことは、1 年という長丁場だからこそ実現できたことでしょう。
[デバッグ]
未完成品がゆえに生じている不具合を発見していくのは、プログラムに関連した仕事をしたことがある人間として、結構楽しかったりします。まあ、メーカが開発側も販売側も腐っていることがわかったので、遠慮なく叩けるというのもあるのですけどね。
[かなめマップ封印]
最近ハマっているのが、このプレイスタイルです。かなめマップを全く見ずに進めて、登場パターン、発生イベント数、登校・下校時の会話等で、誰がどこに位置しているかを頭の中で描きながら遊ぶというものです。
【まだ続く】

 さて、とりあえず、こんなところにしておきます。というのも、まだまだ、私程度のプレイ回数では、見えていないところが多いからです。本当に全てを理解したレビューが書ける日が訪れるのか、かなり不安だったりします。


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