トゥルーラブストーリー3 レビュー

 誉めている部分が少ないのですが、誉めるべき部分は、ゲーム中に自ら味わうようにして下さい。まあ、かなり偏見の入ったレビューであることも確かですが。


【最初に】

 4/5 の発売から 11 日間自由時間のほとんどをあててハマっていたゲームですので、普段なら絶賛モードに入るところですが、色々な要因により『良作である』という評価にとどめます。以下に主に不満点を列記していきますが、気に入っている作品であることには変わりはありません。

【1 回あたりのプレイ時間が長い…】

 まず言えることは、短時間クリアの道も用意されてはいるものの、結局は、1 年通して遊ぶことを前提に作られているので、どうしてもプレイ時間が長くなってしまい、繰り返しプレイのつらい作品になっているということです。TLS のシリーズにあった手軽さが無くなってしまっているのは痛いです。

【システム面について】

 不安定さを抱えています。色々とあるのですが、一番問題なところは、最も優先度が高く設定されるべきであるはずの告白イベントの優先度が高くないことでしょう。これによって、クリアするのに、セーブ&ロードを繰り返さないといけない可能性があることは大きなマイナス点です。

【キャラクタについて】

 主要キャラクタは、平均的に性格や設定が立っています。ただ、双子の姉のかなめのキャラがあまりにおいし過ぎる上に、話の中心に割り振られていますので、他のキャラを食いかねません。実際、人気集中してますし。この点においては、私は、中立の立場で、「そういうのもアリだろうけど、私は翼子一筋なので気にしてない」と思ってたりします。

【シナリオについて】

 メインのシナリオは、期間が長いこともあって間延びしている感は否めませんが良くできていると思います。ただ、TLS, TLS2 の名残りを示すためだけに登場させているキャラの扱いが不遇で見てられません。制作側はシリーズファンへのサービスのつもりで出しているのでしょうが、多少、琴線に触れた人間としては、「こんな扱いをするなら出さない方がマシだ」と思っています。とにかく、その辺の練り込みが甘いというか考え方が間違っているので、私は、シナリオを高く評価はしていません。

【追加要素について】

 3人下校は「まさにこれが欲しかった」と思ったものですので賞賛しています。隠しキャラによるプレイ意欲の底上げも認めますが、追加キャラのシナリオがことごとく TLS2 にあったチェーンシナリオの悪癖を更に悪化させているものですので、どうにも認めることができません。攻略可能なのに下校会話ができないキャラがいるのも大問題でしょう(約 1 名は除く。彼女は仕方がない)。

【お薦め度】

 そういうことで、シリーズに入れられない別物として考えれば楽しめるゲームだという評価になります。TLS → TLS2 への変化に不満があった人や、1 回のプレイ時間を長くとられるのを敬遠する人には、お薦めできません。逆に、TLS3 から TLS をプレイするという人には消極的にとはいえ、お薦めします。

【その他雑感】

 最後に。数回のプレイで全てわかった気になるのは危険なので、このゲームを語るならある程度以上回数を積んでからにすることを推奨します。まあ、『回数やる気はないけど語りたくてしょうがない』という人は勝手にそうしてて下さい。私はもう関知しません。

【このレビューで不満な人に…】

 もう少しつっこんだ内容を記した、裏レビューを書きました。こちらは、少なくとも、攻略可能キャラを全員クリアしたあとに読まれることを推奨します。ネタバレはそれほどしていないつもりですが、ネタバレの概念は人それぞれですからねぇ。


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