the marble index
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| このアルバムを語るのは何故かとても悲しい。いや、もし John Cale のベスト・アルバムは何って聞かれたら、この the Marble Index ってこたえるかもしれない。 ここでの作曲はすべて NICO の手によるが、そのコンセプトは明らかに John Cale が握っている。 何が悲しい? そんな事じゃない...いや、それ以前に これはNICO のベストでもあるだろう...聞こえてくるのはふたつのさまよえる魂がかなでるハーモニー...語る事をもちながら、それを語る言葉をもたなかったひとりと、その言葉をもちながら、それを語れなかったひとり...そんなふたりが、たまたまある時出会って為し得たひととき... |
| エゴはおたがいにあり、それは絶望的に他を寄せ付けないふたりだからこそ、もしその間に詩が存在しえたとき...それは2度と起こり得ない音をかもしだす...そしてその見つけ出した世界は「凍てついた境界線の」向こうなのに違いない。 |
| 出だしは John Cale の奏でる何気ないピアノのプレリュードから始まり、そのまま NICO のハーモニウムが鳴り出すとともに不協和音を散りばめた LAWNS OF DAWNS が始まる。 Can you flollow me... ? |
| そして彼/彼女は手を空に広げる...しかし No One Is There ... |
| 4曲目は彼女の息子 ARI への歌。 Sail Away... Sail Away.. my little boy... しかしそれは愛情あるれる母親といったありふれたモチーフの歌ではなく、どこか年老いた仙人が若者をさとす言葉のようでもあり、また旅人の語る旅の想い出とその魅惑のようでもあり... |
| しかしそれを語る彼女は、それがまたどれだけ過酷な旅であるかも知っている。「わたしの母も、そして兄弟も風に向かって立ちはだかろうとしていた。何故彼女らはそうしたのかしら? わたしの名前を呼ぶ声は風の中に消えていってしまう」... |
| Mirth(;歓喜)Birth(誕生)Reverie(夢想) 6曲目は詩のこころを追い求める若者のこころにうつしだされた楽園の風景をえがきだしているかのように... |
| そして「凍てついた境界線」に立ち尽くすのはカソリックの修道士.。しかしそのこころにうかぶ、その至福の感覚は?・・・ みんなは控えめにささやいている・・・「もう境界線がちかづいてるよ、そう境界線が・・・」 |
| そしてオリジナル・アルバムでは最後の曲 Evening of Light ・・・前の曲から弾く続きなり響くキラキラした羽虫の音はより一層空へと舞い上がろうとあがき・・・しかしその背後から不可思議な、そして不安定さをあおるベース音が忍び寄り・・・ |