顕微鏡写真2

リクガメの糞の中に見られた

繊毛虫

の写真です。

写真の繊毛虫は 繊毛虫門 - キネトフラグミノフォーラ網 - 前庭亜網 - 毛口目(Trichostomatida) の大腸バランチジウムと思われます。ギリシャリクガメの琥珀に寄生していました。栄養型、嚢子型 が見られます。感染は嚢子が経口的に摂取されることによります。摂取された嚢子は嚢子壁が溶かされ て、中の栄養型が開放されて分裂増殖します。症状は無症状から慢性下痢、ひどい下痢と様々です。

栄養型の写真です。大きさは比較的大きく、50から80*40から50 ミクロン程です。細胞口が 前端に、細胞肛門が後端にあり、体表面にはビッシリと繊毛がはえています。繊毛は常に動いて いるため写真ではブレてしまっています。倍率は100倍です。 同倍率で大きさの異なる2虫体が確認できます。 倍率を200倍にしました。中に核の部分と収縮胞、食胞などが観察できます。体表面の繊毛は やはりブレてしまって写真でははっきりしません。


嚢子型です。倍率は100倍です。大きさは直径にして40から65ミクロン程です。
これも嚢子です。倍率は100倍です。治療は他の原虫と同じく、メトロニダゾールにて駆虫 するのがよいでしょう。



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