★ギリシャリクガメの卵★

ギリシャリクガメの卵を孵卵器で飼育中です。


知りあいの方のお宅から、わが家にやってきました。
現在6個の卵が、孵卵器に入っています。3個ずつが、それぞれ違う雌の卵で、産卵された日も違います。
3個は、今年1998年の3月 4日に産卵されたもの
3個は、今年1998年の4月12日に産卵されたもの
です。 冬眠明けが、今年は早かったそうですが、最初に産卵された卵は、親ガメの交尾を確認した訳ではなかったとのことでした。2番目に産卵された卵の方は、交尾も確認されており、有精卵の可能性が、かなり高いという状況です。冬眠明け後の交尾で、約7〜8週間目に産卵しています。春先の産卵となりました。
産卵場所は、南からの陽が当たる、庭の一画で、地表にうっすらと生えている雑草を取り除き、産卵したとのこと。現地(静岡県の沼津市で、伊豆半島のつけねです)で確認しましたところ、産卵場所は、よく陽が当たり、土もほどよい乾燥状態が得られる場所でした。沼亀もいっしょに、庭で飼育されている方ですが、沼亀もまったく同じ場所を産卵場所に選ぶというお話をいただきましたが、これは興味深い話です。産卵のための穴は、深さが、地表からおおむね10センチ程度です。


孵卵器の図です。


厚さのある木製のボードで作成すると、温度が大変安定します。ガラスの水槽などを利用する場合には、そっくり断熱材(スタイロフォームなど)で包むなどの工夫をするとよいでしょう。
温度と湿度を安定させることが大切な要素です。

孵卵器の外観写真です。


手前にサーモスタットとデジタル温度計を設置しています。
ボードの厚さが分かります。この孵卵器は17mmの厚さのボードで作成しました。

内部が見えます。


スノコ板の下には、遠赤外線フィルムヒーターが設置されています。内部手前が、湿度調節用に入れてあるステンレス製のバケットで、そのバケット上部には、アクリルの板を2枚載せて、蓋にしています。蓋の開け具合の調節で、湿度がコントロールできます。タッパーにバーミキュライトを入れ、卵を入れてあります。温度計、湿度計、サーモのセンサーなどが、卵の近くに設置されています。

内部を上から見た写真です。


スノコ板の上に写真の左から、湿度調整用の水入れ、卵を入れたタッパー、湿度計などが見えます。

写真の上部の3つが1998年の4月12日に産卵されたもの
写真の下部の3つが1998年の3月 4日に産卵されたもの


3月に産卵された卵は、有精卵である場合、正常に発育していれば、そろそろ孵化してもおかしくない頃になります。ヘルマンの資料によれば、31度程度で60〜80日ぐらいの目安です。

孵化までの日数と温度設定


26度〜29.5度の温度の場合 すべて雄  孵化まで75〜140日
30度〜31.5度の温度の場合 ミックス
32度〜34.0度の温度の場合 すべて雌  孵化まで60〜75日

わが家では、雌が孵化するように、温度を高めにしていますので、5月中が、まず注意すべき時期となります。

卵のアップです。


すべてを埋めてしまうことはしません。少しだけ、安定させるために窪みをつくり、卵を載せるという感じです。
卵についている印は、産卵されていた時の上になっていた方向を示す印です。
産卵されてから、2日以上経過した卵は、上下を変えてはいけません。

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