情報化相談室

バーコードとレプリケーションで実現する物流システム


 我が社では工業用ガスを充填するボンベを取り扱っています。
 ボンベは工場から船荷として港まで運ばれてきたものを港にある倉庫に受け入れて、ボンベの種類と数量を調べた後、国の検査機関に移送します。
 検査が終了したボンベは再び倉庫に戻し、ボンベの種類と数量を調べた後、検査証を付けて配送先ごとに船荷として港から送り出しています。
 実は、取扱量が増加からボンベの受入、配送業務が煩雑になってきており、倉庫や検査中のボンベの種類や数量の把握に時間がかかりすぎるようになってきました。
 また、検査証の単位はボンベ1本ではなく、検査機械のセット単位となっており、検査証とボンベの関連付けも複雑となっています。
 ボンベの追跡と在庫管理をコンピュータによって効率化したいのですが可能でしょうか。


 時間ごとに保管場所と状態が変化する商品を追跡する場合、バーコードの活用が不可欠であり、また劇的な効果を期待することができます。
 郵便局の書留郵便では郵便物にバーコードが貼り付けられ、配送中に通過した中継個所でバーコードが読み取られることによって、現在どこにあるのかをいつでも検索できるようになっています。

 製造業においても大きな工場では工程ごとに材料や半製品をのせたパレットにバーコードを貼り付けて工程の進捗状況や在庫の把握に役立てています。
 今回の場合、製造業ではありませんが、製品の入荷、検査機関への出荷、検査機関からの入荷、客先への出荷という工程管理であるとみなすことができます。

 まず、倉庫において入荷した製品について製品番号を振り出してバーコードを貼り付け、その後の工程(検査出荷、配送準備、客先配送)においてバーコードをバーコードリーダーによって読み取れば、製品ごとの現在地点が把握できます。
 この場合、バーコードに付ける製品番号には製品の分類コードなど管理情報を付加しておけば製品種別ごとの在庫管理も実現できるはずです。
 検査機関で発行される検査証についても、検査証と対応する製品のバーコードを読み取って、製品情報に検査完了情報と検査証番号などの検査情報を登録しておけばよいでしょう。

 遠隔地からのデータ登録では登録データのファイル転送が必要ですが、これについても最近のパソコンソフトでは標準でネットワーク機能を持っているので容易に低コストで対応可能です。
 しかし、ファイル転送よりも便利な機能にレプリケーションがあります。
 ファイル転送の場合、データを受け取ったサーバ側で受信データについてマスタ更新するなどデータ処理が必要になりますが、レプリケーション機能を使うとシステムがさらに簡易なものになります。
 レプリケーションとは複製のことであり、離れたところにある二つ以上のデータベースがまったく同じ内容を持つように一定時間ごとに差分更新するものです。
 レプリケーション機能を使えば遠隔地の拠点であっても本社と同じデータベースを参照行われるのですから、システム開発においてもシステム運用においてもネットワークを意識する必要がないのです。

 拠点のパソコンで追加したデ−タは自動的に本社にも追加されるわけです。

 レプリケーション機能はマイクロソフト社のSQLServerやオラクル社のOralceなど多くのデータベースソフトで用意されています。

 今回のボンベ追跡・在庫管理システムの構築においてはバーコードとレプリケーションという二つのシステム機能を採用することが有効と考えられるでしょう。


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