犬吠崎マリンパーク

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※入館



先日、男ばかり6人で千葉の九十九里へ旅行に行き、入るにはまだ幾らなんでも早すぎると
思われた6月の海の中へ連れを服ごと叩き込んだり込まれたり、皆で楽しくUNOに興じた
ついでの余興としてドベくらった間抜けが罰ゲームと称した恥辱にまみれ、深夜のマンション
中庭を全裸で走り回ったり逆ブリッジしたあげく足吊って生まれた姿のまま芝生上を苦悶の表情で
転げ回ったりする様をベランダ上から優雅に鑑賞などしてきたわけだが、
旅の思いでがそれだけじゃあまりにも痛々しすぎるので、せめて少しくらいはポジティブなことをと、
皆の反対を押し切って、近くの水族館へ半ばむりやり赴いてみた。

とりあえずこれ見よがしにかまって光線を出し、この純朴な景観を何もかもブチ壊しに
してくれている入り口付近の妙なオブジェについては、何一つ触れてやらないことにする。
構ってちゃんは完全無視、人が人として生きていく上でおそらく一番大事なことである。


ホドリゴ君の血筋

これまでアマゾンコーナーにおいてはグレイシーグレイシー言ってきたが、
ここ最近のアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ、そしてミドル級絶対王者バンダレイ・シウバなどの台頭を鑑みるに、
もはやヒクソンやホイスは前時代の遺物なのかもしれない。
そこで時代の流れに合わせてブラジリアン系フィッシュのコーナー名も変更することにした。
これからはホドリゴ君をよろしくである。



ま、そんなわけで入館直後のミーを迎えてくれたのは、おなじみアマゾン・ファミリーだった。
一口にアマゾン言うても、ブラジルを始め南米九カ国を横切り、全長で6400キロ、
日本の長さにして約20個分にもなるという、世界最大級の広さをもつ大河川地帯である。
そりゃそこに住むお魚さんも、その広さに正比例して多種多様にデカくなるわなって話しで。

まず左から。毎度おなじみ「ピラルク」さん。暴力的なデカさを誇るアマゾン川の王者。
それにしても相変わらずデカい、デジカメのフレーム内に収まりきらないほどデカい。
”水槽ごしに魚を見るとほぼ一割増しで大きく見える”という水族館の定説があるらしいが、
ピラルク級ともなれば、たとえ一割ほど小さかろうが周囲に与える影響はほぼ変わらないと思われ。
更にデカいのみならず怖い。自然界でいきなり遭遇しようもんならほぼ絶叫もんの怖さ。
流石はブラジル、シウバのみならず魚まで怖い。

で、右。「コロソマ」さん。
アマゾン系の中じゃピラルクさんと並び、頭一つ飛び抜けてインパクト大なお魚さん。
川で無邪気に遊んでるところへこんなのがノコノコ出て来た日にゃ絶叫どころか気絶モンの怖さ。
海ならまだしも川でこのレベルである。近所を流れてるドブ川を眺めるにつけ、つくづく世界レベルの
高さというものを思い知らされる。


館内散策

館内を漫然と歩き回った中で、とにかく目に付いたお魚君を何点かピックアップ。



まずは1階入り口付近のセンターフロアに位置していた、東南アジア系水槽から2点ほど。

左から。熱帯魚店などでおなじみ、「レッドテール・キャット」。
写真で見るとわりと小さいように見えるが、実際にはメートル級。
熱帯魚店などで最も人気のある大型ナマズで、名前から分かるように尾びれが赤く
染まっているのが特徴、人気者らしい愛嬌のある顔で水槽内を悠然と泳いでいた。

で、右が「カイヤン」。
飼育が比較的容易な上にその性格も大人しいとあって、様々な種が泳ぐ混泳水槽のアクセント
付けとして使われているのをよく見る。が、その性格の良さが災いしてか大抵は背中辺りの肉を
バクバク食われまくって半白骨化、そこまでされてなお単なる微笑みデブとしての自分の地位を
崩すに至らない、自己犠牲の固まりなんだかただのハードマゾなんだかよく分からない魚さん。
同じデブ専系仲間だけあり、レッドテール君との愛称は抜群なようだ。



同じく1Fセンターフロアより、東南アジア系水槽から変わり種を幾つか。

左端から「クララ」。と言っても別に足が不自由な訳ではない。
それどころか睡眠時にゃ直立することもあるくらい、更にはその
前ビレを上手く使い、
短い距離ではあるが地上を歩行することも可能だそうで
、こんだけ名前と中味が一致
していない魚もそういないと思う。
あと空気呼吸ができる故、体が湿ってさえいれば生きていられるというのは強みだなあと思う。
それに比べてデブであるが故、夏場などにおける大量の発刊作用のせいで勝手に湿ってしまう
自分の体は弱味だなあとも思う。

で、右が「ダトニオ」。
主に
タイ・カンボジアの河川、中水域に分布する淡水魚。
とにかく気難し屋さんで、なかなか人前に出てこないわ、食事は選ぶわ、死んだエサには
目もくれないわと、何かにつけ色々とタカピーなお嬢様。
が、慣れてくるに従いそのフレンドリー度も増し、時には愛嬌振りまいたりもしてくれるらしい。
うむ、今や魚類の世界までもがツンデレ・ブームということか。が、ありゃアニメの世界だけの
ファンタジー、もしくは水準を遥かに超えた容姿を持つ者だけの特権みたいなものであり、
実際ブス・ブサイクがツンツンして布石はったところで肝心のデレ見せる前に只のイヤな奴で
そのまま人生を終えるが関の山というもの。故にツンデレなどない、心の底からそう思う。



2階フロアより、ハード系を2点。

左、「タマカイ」。
南日本・インド・大平洋に分布、沿岸浅所の岩礁域やサンゴ礁域に生息する超大型種だが
その体長のデカさよりも、深度3000メートル以上の海底から急速浮上させられた末に
減圧失敗しちゃってヒデブった人ばりの、その見事な目ン玉の飛び出し具合に正直唖然とした。

で、右。「ヤイトハタ」。
高知県・琉球列島・インド・西大平洋に分布、内湾浅所の岩礁域に生息する大型魚。
上記のタマカイや同種族のクエと並んで、南海の王者たる資格たっぷりなその戦艦然とした姿には
流石に圧倒されるものがあった。と同時に我が国にもあのピラルクやコロソマのようなブラジル系
モンスター達とタメをはれるだけのビッグガイが存在していることを誇りに思った。
ちなみにこのヤイトハタ、元々スズキの仲間だけあり、クエには及ばないものの、そのあっさりした
白身は相当な美味であるらしい。沖縄などに行く機会があったら是非ともチャンレジしてみたいものだ。



今まで紹介してきたキング級の超大型種に比べれば、サイズ的には多少劣るものの、
そこそこ目立っていたお魚さんを2点ほど。

まずは「ギンガメアジ」。
南日本・インド・大平洋亜熱帯の主に内湾から沿岸に生息。
この水槽のは単体だが、実フィールド上においては群れをつくってダマ化し、
数の論理で自らの身を守るらしい。単体で見てもそこそこ目を引く魚なのに、
こんなのが1000匹以上も群れた日にゃ逆に目立ちすぎて、むしろ格好の標的に
なっちゃうんじゃないかとも思うのだが、まったくもって魚類の考えることは度し難い。

で、右。「バラフエダイ」。琉球列島以南の眼礁域や珊瑚礁に生息。
ふっくらとした肉付き具合に加え、タイ眷属を思わせるその名前とくれば、
その身もさぞかし美味いんだろうなと思ってパクついちゃったがさあ大変、
麻痺、吐き気、嘔吐、腹部のケイレン、下痢、頭痛、関節痛、筋肉痛、チアノーゼ、
歩行不能、冷温感覚の逆転などなど、ありとあらゆる特殊攻撃を食らわせるFF8の
グラシャラボラスもびっくりな、生粋のシガテラ野郎だった。
更には体色を変化させることによりマツバスズメなどに変装、その群れに紛れこみ、
周囲を安心させといてからパクパクしちゃうという特殊能力「攻撃擬態」をも持つ
恐るべきハンターでもあった。
やはり魚は、いや、人もか。それらを決して外見や名前で判断してはいけないのだ。
それを頭で理解していながら、尚、我々は依然として外見に固執し続ける。まったく
愚か極まりない。


君は妖獣学園を知っているか



1Fから2Fへ向かう螺旋階段の中央に、得体の知れない何かが展示されているのを発見。
象の鼻を思わせるようなあの巨大なるシルエット、すわ触手か! 生粋の淫獣学園マニア
かつアンドロギュノス愛好家、またメイドカフェに続く新たなムーブメントとして触手カフェの
立ち上げを目論んでいるこの身としてはこれを見逃すわけにはいかない!とばかり鼻息あらく
その場にかけつけてみれば、なんのことはない。



単なるクジラのジュニアであった、意気消沈である。

それにしてもこの表記の仕方、もう少し何とかならなかったのであろうか。
前半をわざわざ平仮名表記にして老若男女エニタイム・エニウェイOKなバリアフリー
スタイルを匂わしているにもかかわらず、後半をカタカナで、しかもそこまで直接的に
表現してしまっては、せっかくの意図が台無しである。
せめて「ながすくじらのちんぽこ」と書くべきであった。

もしくは学術分野へその比重を傾けたいのであれば「ナガスクジラの生殖器」と
すべきであった。もしくは一言「真性」と… まあ今更言っても詮無きことではあるが。
言葉とはかくのごとき重要なものであり、その意図・思惑・目的により的確に使い
分けるべきツールなのである、これを教訓に今後の迅速なる改善を期待したいものだ。


何気なく、さりげなく.

何気なくそこにいるようでいて、実は貴重な何か。
一見ありふれているようで、実はかなりレアかも知れないという生き物達を2点ほどあげてみる。



わりとありがちな海獣ものだが、冊付きプール内での展示
がほとんどな中、
水槽コーナーとして独立している展示形式は密かに珍しいと思われるウミガメ水槽より、
アカウミガメ」「アオウミガメ」。
どっちがどっちかは、もはや判別不能。
ま、赤と付こうが青と付こうが、見た目はそんなに変わらないというお話。
かっては熱帯地方にたくさんいたらしいが、その身の美味さが災いしての乱獲が理由か、
今ではその絶対数も相当減少しているらしい。

ところでウミガメと言えば月夜の晩に産卵しつつの涙と相場が決まっているもんらしい。
あれをまさか本気にとる大人もいないとは思うが、その理由を知らない人はわりと多いようなので、
あえて知ったか風トリビアをここに披露させていただく。

 
海に住む全ての動物は、海水により上昇する体内の塩分濃度を調整する必要があり、
 魚達はエラによりそれを行う、が、ウミガメのように進化過程でエラをなくしてしまった
 生き物にはそれが出来ない。そこで彼等は塩類腺という目の近くにある器官から塩分を分泌
 することにより体内塩分濃度を調整しているのだ。


そしてミーは一人泣く。
初夏の屋久島海岸にてウミガメ産卵シーンに偶然遭遇し感動に打ち震えている彼女のその横にて、
このトリビアをド偉そうに披露したが故、破局に陥る羽目になった大馬鹿者の為に一人泣く。
知識も時と場合によっては罪悪となりうる、ゆめゆめ忘るることなかれ。




もう一つの”ありがちだけど実はレア”コーナーは、この「シャーク」コーナーである。
実はこの「鮫」なる魚類、亜種も合わせれば全世界に200種以上もの分布を誇り、
一部のメジャーな種を覗けば、まだまだその生態に謎多き、神秘のベールに包まれた
お魚さんなのである。

と言っても、この水族館に展示されているのは「ドチザメ」「ネコザメ」などの、既に生態が
ある程度解明されている種ばかりで、更に彼等は「襲わない、暴れない、怖くない」の
保証マーク付きなセーフティ・シャークさんでもあるので、冷静に見ればそれほど怖くない…
筈ではあるが、この水槽の中にたたき落とされたら、と思うとやはり生きた心地がしなかった。

ところでコイツら、とにかく速い。
通常の魚類の三倍の速度で泳ぐのでレンズに捉えるのが極めて難儀で、たかだかこの2枚を
撮るのに約20分を要した程であった。その体色が赤でさえあったなら、さぞかし水族館の
人気者でなれたであろうに… 


哀愁の磯コーナー



普段はなかなか触れる機会のないお魚さん達を素手でひっ掴んで思う存分弄ぶことにより
万物の長たるホモサピエンス、つまりは優良種たる我々の力を再認識しようという博愛の
精神に満ち溢れた毎度おなじみ磯コーナー。
そこの主戦力であるヒトデを握りしめ、嬉々としながらNARUTOゴッコに興じる子供達
の姿を見て、思わず私はサンボの青春狂騒曲を口ずさむ。
ヒトデと手裏剣とサンボとモテない男、ああ、なんて平和な光景なんだ… 
と、ここで天井から突き出ている妙なオブジェに気づいた。



説明パネルによると「ディプロドクス」という四足歩行の恐竜の首らしい。
なるほど、そっちは分かった。が、わざわざ天井から恐竜の首を吊り下げているその
真意の方は皆目分からない。うーむ、これはアレだろうか、この磯コーナーにおける
食物連鎖ピラミッドの最下層たるヒトデ君を虐めていい気になってる我々人類に対する、
デモクレスの剣的な意味合いをもこめた戒めだろうか? 

繁栄を極め頂点を誇っている今だからこそ、我々はその危うさに気づくべきなのかも知れない。
右手にヒトデをしかと握りしめつつ、私はひとり地球の明日を考えた。「僕達の未来は…」


ボクら普通でいいし

「普通」という概念を完全に逸脱しきっている変わり者系のフィッシュさんを眺めて、
口では普通を切望しつつも、心の奥底のどこかで他者より頭一つ抜けた何かを探し求めている自分自身の
「空ろ」っぷりを噛みしめてみる試み。



左より、「メニイリングド・パイプフィッシュ」。
インド洋に生息するヨウジウオの仲間らしいが、本家のイトミミズ然としたみみっちさと異なり、
これまた随分と派手な色合いをしていた。なんてったって黄色地に黒模様だ、
よっぽど阪神タイガースが好きに違いない。

で、右。「チンアナゴ」。
高知県や琉球列島に分布、サンゴ礁域の平坦な砂地にコロニーを作って暮らしている
ウナギの一種。チンなる名前の由来は、顔が犬の「チン」に似ているところからきているそうだが、
正直似ているとはまったく思わなかった。
巣穴から体半分ほど出して餌が流れてくるのを延々と待ちうけるというインド人もびっくりな
悠久野郎であるところにもってきて、何かあるとすぐ穴の中にひっこむとてつもない臆病者な
ことでも有名だそうで、今鑑賞時も同居人のエビに威嚇されまくって、ぱにぽにのベッキーばりに
「はうはう!」パニくっていた。ニ−ト属性に加えてチキンかよ。
そのヘタレ極まる特性ゆえ、その飼育は半端なく困難で、サンシャイン国際水族館が初めて
導入するまでは水族館の中ですらお目にかかれることはなかったという、一見ありふれていそうで
実はかなりのレアもの。ニートの分際でレアときたか、何様だコイツ。
巣穴からそのヒョロ長い体をひっこぬいて、世間という名の荒波の中に放りこんでやりたい。



左、「リーフ・フィッシュ」。
南アメリカ中部から北部にかけてのアマゾン川系に分布。
体の
色や形を枯れ葉のごとく擬態し、近くを泳ぐ小魚などを補食するという、一風変わった
ハンティングをすることで有名な魚。
見た感想としては、枯れ葉に見えるかどうか以前に、明らかにパースが狂ってるとしか思えない
その立体感のなさに呆然。こんなのに騙される魚は食われて当然だ。

で、右。
変わり者系のフィナーレを飾るのは「サカサナマズ」さん。
アフリカのコンゴ地方に分布、エサを食べる時以外はたいてい逆さになって泳ぐという、
ちょっと頭のイカれた魚。外敵から身を守る為に行う行動習性らしいが、もし当の本人がそれを
本気で信じているなら、こいつはもうちょっとどころか本気で頭がおかしいと言わざるをえない。

その頭のおかしさっぷりがどこまでホンモノかを試す為、
はたして無重力化でもサカサナマズは逆さまなのか」という、とんだ実験を
どこかの学者さん達が行ったらしいが、その結果、サカサナマズは重力や光に影響
されることのない無重力化でも逆さで泳ぐということが判明し、無事、完全無欠の
ホンモノさんであることが証明されたという。

重力や光にすら屈服しないその強き意思は、確かに賞賛に値するかも知れないが、
その間抜け極まりない泳ぎっぷりを見ていると、コイツ本当にこんなんで幸せなのかなあ、
と思わないでもなくなってくる。何も逆さになることにそこまで無駄な熱意を注がんでも…


レッツ・ミー・エンターテイン・ユー



イルカショーの時間を告げるアナウンスが館内に流れたので、こればっかは見逃せんとばかり、
いそいそと特設プールまで向かう。そこでは可愛いイルカさん達が華麗な美技を次から次へと
披露し、それを見た我々はああなんて美しいのだろうと感嘆の溜め息を洩らして…

いた筈が、実際に目立っていたのは、芸をやってる当のイルカさん達ではなく、それを指示している
おじさんの方だった。



見よ。これでもかと言わんばかり繰り出される、そのオーバーアクションの数々。
こんなにも輝いている初老の男、今まで見たことないよ。
50過ぎ、セカンドライフからの自分探し。答えは確かにここにある。



まあ、せっかくなので、イルカ君達のその美しき演舞もいちおう載っけておこう。
でもな、お前等な、完全におじさんに持っていかれてたからな。今のままじゃ確実にヤバいからな。
そこんとこもっと考えなくちゃ駄目かもな。



さて、イルカショーと言えば、飛び散る飛沫、跳ねるイルカに濡れる阿呆と相場が
決まってるもんで、今回もその例に漏れず、びしょびしょになっているにもかかわらず、
満面の笑顔で笑っている大の大人を二人発見。よくよく見ればミーのツレだった。

水をかけられて悦ぶ…
このように奇異な超常現象が見られるのは、おそらく世界広しと言えども、イルカプールと
エロゲーの拷問シーンくらいであろう。


麗しのペンギン君



イルカ・ショーを鑑賞後、館内敷地の奥の方にあるペンギン池へ赴いてみる。
そこでは、鑑賞用としてはスタンダードな種の「フンボルト」君達が、のんきに水浴びしたり、
ひなたぼっこしたりしていた。



冊に設置されている説明パネルには、付けているリング別にこのペンギン池全住人の紹介が
書かれているばかりか、その相関関係までもが詳細に記載されてた。

 ・右青:子供と奥さんに弱い優しいパパ
 ・黄 :白い点がチャームポイントな若い奥さん
 ・左青:素材集めが大好きなパパ
 ・赤 :しっかりもののママ。たまに厳しい。
 ・赤青:かっこよさ、ナンバーワン


うむ、プライバシーの侵害もいいところである。
小学校教室前の掲示板とか集合住宅の共同連絡板に、こんなことが書いてあろうもんなら、
大問題に発展しかねない。



個人的には上記の表記が特に許し難かった。
理由はもはや説明するまでもあるまい。
「どっちにしようかな〜モテモテ」じゃねーよ、このリア充が。

が、そう言われてみれば、確かに顔つきといい体つきといい、どことなくツンデレ気性のあるお嬢っぽい。
世界初のペンギン・アイドル、それの関連商品としてのペンギン・プロマイドはそろそろアリか。
種族間を超えた可能性という名の明日を切り開く役目は、ここを見ている誰かに委ねたいと思う。



冊には説明パネルのみならず、上記のような物体も設置されていた。

「ペンギンの体重」
フンボルトペンギンの体重は、4.5〜4.9キロです。
海の中で魚を捕まえる為に、とっても強い骨をしているからなんだよ。
ペンギンと同じ重さの人形を持って、抱きしめてみよう。


思う存分、抱きしめた。そしてミーはぬくもりという名の愛を知る。
ラブは種族を超えうるのか?その距離は近いようでいて、しかし、とてつもなく、遠い。


本日の801



憩い場所を求めて屋上へと赴いてみれば、そこには上記のようなオブジェが。
その配置といい体勢といい、801的にはほぼ完璧であると思われた。
おしむらくは何故に題材がコモドドラゴンなどというオオトカゲ類なのか、
正直理解に苦しむが、スイカ×キュウリが可能となったこの御時世に、それを
異端と突っ込むのは、オタクとしてあまりに狭量というものであろう。


そこにある憩い

上記の屋上展望台を、強引に憩い場所とこじつけられなくもなかったが、
やはり限られた属性の方のみしか心の休息を得られないような場所は、「憩い」という
意味においては、不完全であると言わざるをえない。



そういう意味においては、館内入り口付近に設置されていたこれらのライド群も
一部のマニアなニーズに激しく応えてはいるが、全体的見地という視点から見れば、
やはりその条件を満たしてはいないと思われた。



完璧な憩い場所を求めて館内外を彷徨うこと15分。
館外の一番奥まったところに、憩い場所としての条件を全てクリアしていると思わしき
スペースを遂に発見。

完全無人の簡易遊園地、長いあいだ吹き晒しになっていたと思われる稼動ライド群、
そして「ヒゲタしょうゆ」のスポンサーマーク入りベンチ。

ゆったりと静かに休息できるという最重要項目を満たしていることのみならず、
長期間放置プレイの憂き目にあいながら文句の一つもこぼすことの出来ない
もの言わぬ数々の乗り物達から伝わってくる悲哀、それら全ての詫び錆び的情感を
単独でしかと受け止める、
300年の歴史を持つスポンサーのお墨付きベンチ。

どこをとっても完璧と言わざるをえない。



それにしても、だ。 それにしたって、だ。
本来、喧噪と切っても切れない縁の筈の遊園地という空間において、ここまで静寂を味わう
ことが出来ようとは。素晴らしいを超えてむしろおかしい。それもストレートなおかしさで
なくして、喜劇に近い何かと言うか… 

今はただ憩おう。
もはや永遠に休みっぱなしかも知れない彼等の幸を祈りつつ、粛々と憩おうではないか。



※総合

とにかく盛り沢山、といった印象が強い。
ピラルクやタマカイなどといった目を引く大物クラスの主力級をきっちりおさえつつ、
アジ・イワシからスズキにいたるまでの小物級に関しても、手を抜くことなくしっかりと展示。
はたまたタカアシガニやアカエイ、カメなどの変化球を織りまぜることも忘れない、という、
いわば色々な玩具が詰まったおもちゃ箱のような水族館だ。
おしむらくはガチャガチャ詰め込みすぎて、全体の統一感といったような要素に欠けている
ところがネックと言えばネック。が、そのぶん先の読めないカオス感といったようなものを
存分に楽しむことが出来たりもするので、一概に欠点とも言えないか。

ファミリー ★★★☆☆ 休日に行っただけあって、若干多めだったかも
カップル度 ★★★☆☆ 地元のカップルがそこらにチラホラと
わびさび ★★★☆☆ 高め、いや詫びというより、むしろ混沌か
学術度 ★★★☆☆ 説明パネルにおいての独自性高し
お得感 ★★★☆☆ 標準的な設定と思われ
建物装飾 ★★☆☆☆ レトロと近代化の両方がうまく融合
水槽装飾 ★★☆☆☆ これといった工夫は特になし
総合調和 ★★★☆☆ よくも悪くも標準の域
憩い場所 ★★★★☆ 簡易遊園地が大きく貢献
磯コーナー ★★★★☆ 意味不明極まりない恐竜の首がポイント
ペンギン度 ★★★★☆ 相関関係図と見比べながら鑑賞すると面白さ倍増
レア度 ★★☆☆☆ 相当高めと思いきや、似非レアもの多し
総合 ★★★☆☆ あくまで私的観点と個人的意見から


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