[ Menu ]


3:パートナー


・オタクは金を持っている
 ↓
・オタクは魅力あるキャラクターに群がる
 ↓
全ての成功モデルはキャラクター・ビジネスに収束する
 ↓
・「キーワードはキャラクター・ビジネスだ!」

そんな梅毒にかかったサルですら3秒で矛盾点を指摘できるような間違いだらけの3段論法を
導き出して、あたかも相対性理論を発見した瞬間のアインシュタインのごとく驚喜してしまった僕らは、
その論法に従い、さっそく魅力あるキャラクターとは何かを模索しはじめることにしました。

しかし、それを模索しはじめてからたったの3分で、我々はこの論理に重大な欠陥があったことに
気づいてしまうのでありました。

「… アダチ? アダチ?」
「ん?」
「一つ …聞いていいかな?」
「ん? なんだ?」
「そもそも我々のような絵心のないタダの消費オタクが、どこをどうやったら、ビジネスの軸となるような
 魅力ある素晴らしいキャラクターを創作できるというんだ?」
「… … 無理かな?」
「… うん…」
「… そうかな?」
「う、うん…」


ハイ、しゅーりょ〜〜〜〜〜!(あ〜いい夢みたわ〜)


「ま、まあ待て、落ち着くのだ、サカイ。 
 
将を射んとせばまずは馬を射よ だ。 お前はこのことわざの意を知っているか?」
「む、目的に向かって一直線に突っ走る前に前に
まずはその周囲から固めてみろ、ということへの例えだな、
 それがどうした?」
「うむ、つまりだな。
 魅力あるキャラクターを模索する前に、まずやっておくべきことがあるのでは? ということだな」
「む、どういうことだ?」
「考えてもみろ、仮に我々がキャラクター創作能力を持っていたとして、どうやってそれを売りだすというのだ?
 
商品をいきなり単独で売り出せるほどの力も知名度も、まだ我々にはないのだぞ」
「むう… 確かに!」
「そこでだ。まず我々はビジネス・パートナーを探す必要があるのだ」
「ビジネス・パートナー?」
「まあ、言うなればスポンサーだな。さらに分かりやすく言うならば”タイアップ”だ」
「なるほど? まずは軸となる商品を模索し、そこからイメージキャラを作り上げていく、という戦略だな?」
「簡単に言うと、そういうことだ」
「話しは良く分かった、が、どうやってそのパートナーとやらを探す? そもそも担保も資金力も
 ほとんど持っていない我々に対して、限りなく無償で協力してくれる企業など、果して存在するのか?」
「フ…そこは公認会計士たる俺のテリトリーでもある。まあ、まかせておけ!」
「おおっ…さすがアダチ! (ただのバカじゃなかったー)」


というわけで、この件はアダチ君にすっかりゆだねられることになってしまいました。
そして一週間がたち、2週間が過ぎ、僕の脳内から綺麗さっぱりこのお話が忘れ去られてしまった、とある日のこと。
非常に残念なことに、その電話はかかってきてしまったのでありました。

「もしもし?」
「よう、サカイ、久しぶりだな。いきなりですまんが早速ビジネスの話しといこうか
 時は金なりとも言うしな、英語で言うならタイム・イズ・マネーだな、ガハハハハ!」
「(なんなんだこのテンション?) …う、うん?」
「例のビジネス・パートナーの話しだがな、とりあえず使えそうな候補が見つかった」
「え?それ何の話だっ… … あー!あの話しね、ハイハイ! ん…んで?」
「とりあえずな。魚類でいこうかと」
「‥‥‥‥‥‥‥‥ ハ?」
「間違いない、魚類はくる。俺の勘によると間違いなく魚類ブームが来るね」
「…今、俺はお前を、回遊してるカツオの魚群の中に叩きこんでやりたい気分で一杯だよ」
「(完全シカトで)魚河岸内に店鋪を構えている、とある魚屋が協力してくれそうでな」
「…ほう、ま、まあ魚類はともかく、そこまで話しを漕ぎつけられたのはスゲーじゃねえか!」
「その魚屋の名前は**水産と言う」
「へェー何処かで聞いたような…って、
お前 それ俺の親父ンとこだろオイ!
「フフフ、私は良い友人を持った…」
「バカヤロウ、お前そんなこと言ってポシャったら今度は「フフフ、君の父上がいけないのだよ」とか
 なんとか言ってバックれるつもりだろ! 何考えてんだ! ギャグにしてもやりすぎだぞオイ!」
「話しは既に通しておいた」
「…ちょっと待て!」
「後の細かい詰めは血のつながったもの同志でガッツリやってくれ。じゃっ(ブッ)」
「おい!おい!おい! もしもし!もしもーし! (ツー…ツー…ツー…)」


というわけで、僕は実に面倒くさいことに巻き込まれてしまいました。
(もはや人事のように)

とはいうものの、このような展開になってしまった元々の要因には、何となく心当たりがあり…


まだインターネットがそれほどブームでなかった6〜7年前、親父から店鋪紹介ホームページ作成を
頼まれたことがあったのですが、そのとき僕はアダチ君と組んでまさにゴミのようなページをつくりあげ、
しかもそこそこの小遣いをせしめてしまうという犬畜生にも劣る所業をしてしまいまして、それは今
考えても少々やりすぎだったかなと反省することしきりのほろ苦い思い出となっているわけなんですが、
その因果応報が今頃巡りめぐって僕に罰を与えてしまったとしても、ちょっと文句を言いにくい状況に
あることは明白であり… あーもうッ!

というわけで嫌々ながらマイ・パパリンに電話しようとするも、その度、脳裏にフィードバックする
数々のトラウマ・メモリアルに遮られて、その作業を何度も断念せざるを得なくなってしまう僕。

だって僕と父親と魚河岸と言えばもう、小学生の頃 朝3時に叩き起こされて店の手伝いに駆り出されたうえ、
カチカチに凍ったタイの側面で顔面ブン殴られたりとか、マグロ切る機械で遊んだ罰で冷凍庫に監禁されたり
とか、荷物満載の荷車を超速ダッシュで引いたその勢いを自らの体重で相殺することに失敗し、あたかも慣性
の法則を証明するかのごとくそのまま埠頭からポトってな感じで落下したりとか、とにかく当事のことを考え
はじめると今でも身震いするくらい過酷な幼少体験を実父から強いられたわけであり… 
あー電話するのすげーイヤー!

そんなこんなで一週間ほど放置してたら、なんと向こうの方から電話がかかってきちゃいましたー

「もしもし? アダチ君から話しを聞いて、お前から連絡が来るのを待っていたんだが…」
「アダチ? 死んだ!(ガチャン)」
というような応対をできよう筈もなく、僕は渋々ながらその話しを進める返事をしてしまったのでありました。

そこで僕はとりあえずアダチ君と今後の進め方についてのミーティングを持ち、
まずは「魚」というモチーフを題材にして、いかに魅力あるキャラクターをつくるか? 
ということへのブレインストーミングを行うことにしたのでありました。

「やっぱさ? 魚とくればタコだろ?」
「む。確かに」
「タコと来れば触手だろ?」
「む。確かに」
触手かー」(二人同時)

「触手と言えば、こう…巻き付くイメージだな」
「うむ。そこはかとなくエロいな」
「そして触手とくれば、やっぱり吸盤だろう」
「うむ。明らかにエロいな」
「擬音的にはキュポン!ジュポン!という感じだな」
「うむ。確実にエロいな」
触手かァー!」(二人同時)

その後、この話しはネットカフェの最終進化形態論と融合して予想外の膨らみをみせ、最終的にはオタクの
聖地アキハバラに、業界初どころか世界初のピンポイント・リラクゼーション施設:触手カフェをオープン
してしまおうという、マネーの虎に出演してる倉庫屋の親父辺りに聞かれたら、
「あなたみたいな人を見ると、「いやぁ、これはオタクでどうしようもないなぁ、こいつらは」と、
 こういう感覚になっちゃうんですよね、付き合いもしたくないと、そういう感覚になるんですよ私は」
ぐらい言われそうな、
とてつもなく壮大かつ果しなく悲しい物語にまで発展してしまい、僕は本当にどうしようかと。
ガソリンかぶって自分の体に火ィつけたあげくそのままアダチ君ごと燃え尽きるしかないかなぐらい考えてしまった
のでありました。

とりあえず こんな腐れたプランを実の親に提示して「一家心中か?車ごと海に突っ込む」などという
3面記事の見出しを自らの体でもって飾りたくない僕としては、頼むからもう少し人としてまともな
プランを作ってくれるよう、アダチ君に頭をスリスリしてお願いするしかありませんでした。


で、その2週間後に出来上がって来た代物がこちら↓

ほぼノーカットで皆さんにお送りしたいと思います。



魚屋ホームページ運営について

1.基本的な方針
  ホームページにて「鮮魚」の受託販売を行うとともに、当該ホームページの象徴となる「魚キャラクター」を掲載する。
  「魚キャラクター」は毎週更新することにより育成し、将来のキャラクタービジネスにつなげる

2.取扱い商品
  ・鮮魚
  ・魚キャラクター(おたく好みのキャラクター)

3.具体的な販売方法
  1:「鮮魚」について
    ・販売する鮮魚は、セット物のみで種類は多くて3種類。
    ・取扱い商品を3種類に限定する理由は、顧客が選びやすいようにすること、単価の低い単品の取扱いを避けること、
     及び 業務を簡略化すること(ホームページのメンテナンス等)である。
     例)(a)あつあつ鍋セット (b)バーベキューセット (c)海鮮丼セット
    ・ 販売形態はすべて受注販売.

  2:「魚キャラクター」について
    ・ 将来的なキャラクタービジネスにつながる「魚キャラクター」をホームページのトップに表示。
    ・「魚キャラクター」は絵師に製作を依頼。絵師の発掘はホームページ、又は「コミケット」による。
    ・「魚キャラクター」は概ね「女の子」と「魚」が一体となったキャラクターとする
      (少しイヤラシイ感じ=おたく好み
    ・ホームページには「魚キャラクター」に関する4コマ漫画を連載(一週間毎に更新)。
    ・4コマ漫画は我々2人が原案(ストーリー)を作成し、絵は絵師が担当する。
    ・「魚キャラクター」の著作権は当社が保有する。
    ・「魚キャラクター」に関する日記も連載(一週間毎に更新)。
    ・「魚キャラクター」に関する当初の収益は、「コミケット」における書籍の販売となる。
    ・「魚キャラクター」は
マニア性が強いものとなるため、ホームページの運営は2つに分けて行う
     ひとつは純粋な「鮮魚」の販売のみを目的としたホームページ、
     もうひとつはおたくを対象とし、「鮮魚」の販売よりも「魚キャラクター」の認知を目的としたホームページ。
    ・純粋な「鮮魚」の販売のみを目的としたホームページは**水産名を全面的にアピールするものとし、
     「魚キャラクター」の認知を目的としたホームページは内容上、**水産名はほとんど伏せた形での運営が
     望ましいと思われる。

「…オイ。 お前、やっぱオタクのこと思いっきりバカにしてるだろ?」
「…え? や、や… そんなことない…よ?」
「嘘こけ。この
少しイヤラシイ感じ=おたく好みとかマニア性が強いものとなるためとかいう、
 オタクをコケにしまくった屈辱的記述はなんだ」
「え? だってお前そういうの好きだろ?」
「や、そら好きだけどさ? だけどさ?そういうことじゃなくてさ…? 
 あ! あと、どうしてわざわざホームページを2つに分ける必要があるんだよ?
 なんだこのオタクに対する差別っぷりは? なんだこのアパルトヘイト政策全盛の南アで白人専用ベンチに
 座っただけでひっぱたかれる黒人並の扱いは? オタクを…オタクの皆さんをバカにするなー!」
「別に俺はオタクをバカになどしていない、むしろ何に対しても情熱を燃やすことのできない無気力な現代人が
 増える中において、好きなものは好きとはばかることなく公言し自らのフェチ対象に惜しみ無く情熱を注ぎ込む
 ことの出来る、たいへん情熱的かつ実に人間らしい方々であると認識している」
「じゃ‥じゃあ、お前のその言動のそこらからさりげなくにじみ出る侮蔑的表現は一体どういうことだ?」
「うん、モテないからな、オタクは。どうもその辺りの同情と言うか憐れみというか、そういった感情が、
 言葉の端々に滲み出てしまうようだな、ハッハッハ」
「お、オタクはバカにされる道具では、ないって…」
「気持ち悪いとか暗そうとか、そういった一次的イメージは、そのままモテないという最終的イメージに直結して
 しまいがちなのだよ。一般社会ではものすごくバカにされてしまう、やむをえんことだ」
「貴様だって… オタクだろうにッ!

そのままアムロよろしく熱血してアダチ君に殴りかかっていき、悲しいかな一瞬で返り打ちにあった
哀れな僕のことを一体誰が笑えるというのでしょうか?

ついでに言うなら”
4コマ漫画は我々2人が原案(ストーリー)を作成し”の部分が僕的にはものすごく
引っ掛かったのですが、ちょっとオモシロそうなので、とりあえずほっとくことにしました。
後々でかなり笑えそうだし。


4.ビジネス形態

  

  1:代引取引契約を締結
  2:トップ絵 及び 毎週の4コマ漫画の提供
  3:毎月定額の報酬の支払い
  4:「魚キャラ」を交えての魚屋HP運営
  5: 顧客はホームページにて注文
  6: 我々は**水産に「鮮魚」注文情報を提供
  7:注文情報に基づき**水産が「鮮魚」を手配
  8:運送会社が顧客に「鮮魚」を配達
  9:代金回収は代引が好ましい
  10:運送会社より、手数料を引いた代金入金
  11: 我々は**水産から売り上げの*% 及び 運営手数料徴収


やー、このまま、オタク・バッシングだけで終わってしまったらどうしようかと思っていたら、
ここにきてようやくまともっぽいビジネス概念図らしきものが出てきました。とりあえず一安心です。
だけど、一番下に書いてある「絵師」なるものの存在が、微妙に気にかかりますね。
そんな便利なイキモノ、どこから湧いてくると言うのでしょうか? 4次元ポケットからでも出せと?

「お前が見つけるんだ」

えー聞いてないよ!

「そのためのオタクだろ?」

なんのために貴様を生かしておいたと思ってるフフフばりにそんなこと言われた日にゃあ、
僕ァ全身硬直したまんまネフェルピトーに脳みそほじくりまわされて「あっあっあっ」と
あえぎ声をあげるポックル並の間抜け面をその場に晒すしかありませんでした。


5.将来的なビジネス展開(「魚キャラクター」について)
  今回のビジネスのポイントは将来的なキャラクタービジネスにいかにつなげていくかということである。
  今後の戦略については以下のとおり。

  1:ホームページにて4コマ漫画 及び 日記連載
  2:「魚キャラクター」ファンを増やす
  3:コミケットにて「魚キャラクター」に関する4コマ漫画 及び 新作発売(絵師に作製依頼)
  4:1〜3を繰り返すことにより、更に「魚キャラクター」ファンを増やす。

  5:「魚キャラクター」をアニメ製作会社、ゲーム製作会社又は出版社に持ち込み、
    アニメーション化ゲーム化 又は書籍化(いわゆるキャラクタービジネスを展開)
  6:「魚キャラクター」グッズを製作し、ホームページによる販売。
  7:タイミングを見て、新キャラクターを製作。
  8:秋葉原にて店舗を開設し、アニメーション・グッズ及びゲームを販売
  9:多店舗展開しオリジナルアニメーション及びオリジナルゲームの製作及び販売


うーむ

(5から先を読んだ瞬間の、僕のリアクション ↓)

  


1〜4まではまあいいとして、そこから先の誇大妄想っぷりはもはや尊師レベルに匹敵する程の仕上がり具合かも。
そろそろ空でも飛びますか?(座禅したまんまで)

あとね、僕ね、公認会計士って資格のこと、けっこう凄いと思ってたんだけどね?(最難関試験でもあるしね)
うん、今後、公認会計士ってヤツを見かけたら即座に石ィ投げつけることにするわ。

…で、もうあんま見たくないけど、次の項目はなんでしょうか? 
お、これは僕が一番興味があった、営業観点から見た損益シュミレーションですね。
これによってこのビジネスが成立するかしないかの、大体の見通しがついてしまうというわけですね。
どれどれ、どんな結果が出ているのかな?


6.損益シミュレーション
  保守的に見積もった一月単位の損益シミュレーションは以下のとおり。
  なお、当該シミュレーションはホームページ運営 及び コミケットによる書籍販売のみを考慮しており、
  将来的なキャラクタービジネスについては、全く織り込んでいない。


 
 1:設立関係費用 (立ち上げ時の経費)
    ・設立登記費用:¥60,000
    ・定款作成印紙代:¥40,000
    ・会社印等作成代:¥100,000
    ・その他:¥50,000
    ・
合計:  ¥250,000

  2:会社運営経費(月額)
    ・作家に対する報酬:¥45,000
    ・サーバー代:¥5,000
    ・通信費その他:¥5,000
    ・
合計:   ¥55,000

  3:売上関係
    ・1日アクセス数:350
    ・注文率(※1):1%
    ・「鮮魚」売上単価:¥3,000
    ・固定運営手数料月額:¥20,000
    ・比例運営手数料率(※2):5%
    ・コミケット書籍単価(※3):¥900
    ・コミケット書籍印刷単価 :¥450
    ・コミケット販売部数:¥150

    ※1注文率:ホームページアクセス数に対する商品注文割合
    ※2比例運営手数料率:実際売上高に対する当社手数料率
    ※3コミケット書籍単価:コミケットにおける書籍販売単価

  4:月次損益計算書(単位:円)
    ・売上高:¥35,750
    ・販売費 及び 管理費 :¥55,000
    ・
営業利益 : ¥-19,250

いきなり赤字ですかー!

 

「まあ、待て、
 月次損益計算書は「鮮魚」販売手数料のみ考慮しており、コミケットによる書籍販売は含んでいないのだ
 最後まできっちり目を通してからモノを言ってもらおう、フフフ」
「おお、流石はアダチ! コミケ関連書籍を10册以上購入して半年間研究に研究を重ねたという、
 その成果の程を見せてもらおう!」

  5:年間損益計算書(単位:円)
    ・売上高:¥496,500(鮮魚販売手数料¥361,500・コミケット書籍販売¥135,000)
    ・販売費 及び 管理費:¥660,000
    ・
営業利益:¥-163,500
    ・法人税等 0
    ・
税引後利益 :¥-163,500


やればやるほど赤字ですかー!



思わず頭を抱えてしまった僕の様子を見やりつつ、まるで人事のごとく呑気に呟くアダチ君。

「あれーおかしいなあー、こんな筈はないのにィ〜」

それを見た瞬間、僕はこう思いました。



はい、ノーマネーでフィニッシュ! 
どうもありがとうございましたァ!

と言いつつ、その場から立ち去ろうとした僕ですが、
「そうはさせじ!」とばかり、ガッと襟首をアダチ君に掴まれてしまいまして。

「だから始めから何度も言っているだろう。
このビジネス自体に旨味はないと」
「(いや、一言も聞いてないっスよ、そんなこと…)」
「これは、あくまで将来のキャラクタービジネスへと繋げていくための試金石となるものなのだよ!」



そんなわけで事態は「つまり…人類は滅亡してしまうわけですね…!」的MMRな展開へと繋がっていって
しまうのでありました。あーめでたしめでたし… みたいになった方がまだ一億倍救いがあるんじゃないか、
なんて思っちゃった僕はおそらく間違っていないと思います。

というわけで非常に残念ながらこの話しはまだ続くことに。 あー残念、残念。


#では、このビジネスの核となる商品とは果していかなるものなのか? 
 次回: 「さえずるなッ…!」 に続く予定


[ NEXT ]