HARDCORE SUPERSTAR.
＜２００６年３月１９日： 渋谷クワトロ＞
８０年代中期のＬＡメタル・ショックにＫＯされたモトリーフォロワーの悪ガキどもに
より結成されてから早８年、今じゃスウェディッシュ・ロックの代表格となるまでに成長
した新世代ＨＲバンド、ハードコア・スーパースター。
約２年の活動停止を経てこのたびリリースされた新譜の出来がやたら良かったのに加えて、
ロックシティでオンエアされたプロモビデオ及びファンサイトにアップされてたライブ動画
が滅茶苦茶カッコ良かったのもあって、それほどコアなファンでなかったにもかかわらず
行ってきちゃいましたよ。渋谷はクワトロまで。
入場後、まずはＴシャツをキープしておこうと売り場に並んでたら、前の女がほぼ全種類
のグッズ群をまとめ＆大人買いした上でその大きさまでいちいちチェックして、ただでさえ
高いと思われるその売り場の密集度を飛躍的に上昇させてるのを目のあたりにしてしまい、
僕はライブが始まる前からさっそく絶頂状態になりかけました、バカが！どうせ何選んだって
普段着に出来る代物なんて何一つとしてありゃしねえんだよ。だったらデザイン及び色使いが
一番派手だと思われるものを迷うことなくひっ掴んで、売り場に３５００円叩きつけて３秒で
終了！それが粋ってもんなんじゃねえの？ と、そう、こんこんと説教してやりたくてたまら
ない。余談ですがこの考え方はメタルＴシャツ道といいます。ちなみに教祖は僕、信者は今の
ところゼロのようです、なので誰か入会してください。
というわけでＴシャツ売り場は壊滅的にビチグソでしたが、それに反比例してフロアの方の
ライブ内容は格別に最高でした。特に出だし。程よいスピード感、強烈なビート、皆で合唱
できる系のノリいいサビと、バッドボーイズ・ロックのお約束をかっちり抑えた１・２曲目、
"Kick On The Upperclass"・"We Don't Celebrate Sundays"のノリがもう抜群！
特にボーカルのヨッケ、甘くてクドくてアクのあるあのヴィンスの声を若干低めにしたような
独特のしわがれ声は相当インパクト大。
ステージパフォーマンス及びその佇まいの方も雰囲気アリアリで、例えるならＶＲとかバック
チェリーが持つ悪ガキマインドにモトリーっぽいエンタ要素を足したような、そんなイケイケ
のフィールをビンビン感じました。その演奏力はともかく、メンバー個々から醸し出される
オーラめいた何かという点においてなら、ここ最近見た新生代の中じゃ確実に頭一つ抜けて
るんじゃないでしょうか。
(ROCKCITYより)あえて難をあげるならまだ曲構成の引き出しが少ない分、各曲が似かよっちゃってるところ
があるんで、ライブが後半にいくにしたがって、多少ナレによる飽きが生じてきちゃうのは
否めないかなと。そのノリの良さ自体にゃ文句のつけようもない分、そこだけは残念でした。
だけど全体の盛り上がり的にはここ最近のクワトロじゃ一番アガったと思われるバックチェリー
に勝るとも劣らない勢いだったし、次があったらまた足を運びたいとそう確実に思わせてくれ
るほど濃い内容でもあったと思います。何よりも、メロスピ及びメロデス臭の強いあの北欧
から、こういったストレートタイプのロックバンドが出てきたこと自体にすごく価値がある
んじゃないかなと、そう強く感じましたね。
あ、最後に一つ。お前ら、この日本じゃまだ知名度が低いんだから、曲サビを強引に観客側
に振ろうとするなと。いや、その行為自体はすごく嬉しいけれど、でも、まだ俺等、それが
出来るまでには至ってないんだって。次の来日までに勉強しとくから、な？
と、"Someone Special"のサビ部分を観客側に歌わそうとしてもろゴケし、ホゲーっとした
顔みせてたヨッケに伝えたいです。
＜今日の一枚＞
HARDCORESUPERSTAR / Hardcore SuperStar「APPETITE FOR DESTRUCTION以来、最高のハードロック・アルバムだよ。世界のどの国でも、
今度の俺たちの作品以上のものを創り出したもバンドはいない。俺はすごく満足しているよ」
ってＧのシルヴァー自ら自慢しちゃったくらいのものすごい自信作。しかし世間一般ではほぼ
お約束となっている「自分で自分のことスゴいって言っちゃう奴にろくな奴はいない」の法則
がそのまま通用しないのもロックシーンの面白いところで、この大言壮語も、モトリーやハノイ、
ＶＲなどが好きな方が聞けばあながち的外れにはならないんじゃないかと、そう本気で感じさせ
てくれるほど高いポテンシャルを秘めた一枚だと思います。ＨＲ好き必聴！
＜今日の駄目Ｔ＞
＃音の方はイケててもグッズの方は最悪でした。
ダサダサのデザインにペラペラの素材、おまけに裏面プリントなしで、
しかもサイズＭしか残ってなかったもんだから、もう乳首うくレベルでピチピチ。
最悪！最悪！（でも買う）（そして二度と着ない）