PAUL GILBERT.


<2003年6月21日: 赤坂BLITZ>

ここ1年のうちにモニター越しからその外へ一気に広がったネット交友関係をふと省みて
どーも自分を見失いかけてるンじゃねーの?とか、いまいちチョーシくれてんじゃねーの?とか
そもそもこんなこと考えてる時点で勘違いしちゃってンじゃねーの?とか、そんな自意識過剰と
自己顕示の狭間でアギアギしたあげくモギャーッと叫びながら真っ暗な部屋の中でエヴァ見返しつつ
僕はここにいてもいいの?とか原点回帰してたなかでのポール・ギルバートだったわけなんですよ。

で、いざ蓋を開けてみれば、そのライヴはとんでもなく素晴らしかったというわけでして、
なんだこの何処にでも転がっていそうなメロディライン?なんだこの軟派っぷり?このヘヴィネス
の欠片も感じさせないポップさは一体なに?あ、ナメてんの?ねえバカにしてんの?とか思いつつ、
そのシンプルなメロディラインを支えるギターから放たれるエナジーのもの凄さといったらもう…!

バカみたいにもの凄いとはまさにこの一言。特に眩惑のブロードウェイ(ジェネシス)リフラインの
凄まじさにあと30秒聴き続けたら感動しすぎてもう悶え死ぬしかないとか思ったそこからの転調ソロ
で本当に身悶えしまくってたり(してたよ後ろの子娘が。よっぽど息の根を止めようかと思いました、
アキャー!じゃねえ)とかまあそんな感じでインギ様と並んでポール信者イタいとか言われても僕は
もう一生イタくていいやとか思っちゃえるくらいの比類なき極上サウンドにボコられまくった挙句、
穴だらけにされた僕の全身の空洞を初夏の香りがそよそよっと吹き抜けていった次第でございます。

あーこれ書いててふと思いだしました。そいやいたんだよ、会場に。まさかとは思ったけど。
いたのです。あの「オイオイ族」が!! これには本当驚いた。びっくり!としか表現のしよう
がなかった。アーティストのアジりパフォーマンスにあわせての手拍子とかフィストハングとか
ヘッドバンキングでなくして、しかも何の関連も脈絡もなしにそれは唐突に始まってしまったと
いうわけなんですよ。

「オイ!オイ!」 え?こ‥このかけ声は?そしてこのフィールは? 
「オイ!オイ!オイ!」 ま、まさか…
「オイ!オイ!オイ!オイ!」 で、おそるおそる後ろを振り向いたら、そこには…
「オイ!オイ!オイ!オイ!」 ぐわばー! 

両手をあげてジャンプしながら「オイ!オイ!」ってかけ声とともにはしゃぎまくる集団が…!
これにはもう驚愕を隠せないほど動揺いたしました。ま、まさかあの!あのオイオイ族は普通に
存在していたのか?各自各々が個別に感じとるべきフィーリングやソウルの断片をオイ!オイ!
のトリガとともにシンクロさせて楽しみ方の協調・共有を半強制的に図り、無意識化で身も心も
一体化、で目指すところは欠けた心の補完?そんな人類補完計画原理主義者であるところの日本人
の日本人による日本人の為の日本が世界に誇るべき付和雷同性をあますことなく見せつけてくれる
あの伝説のオイオイ族は当たり前のように存在していたのかー!あーッ僕も早く同調しなければ!
オイオイ族シンクロ率20%を割ってしまったら僕はエヴァーを下ろされてしまう!

「聞こえるサカイ? シンクロ率8も低下よ?いつも通り余計なことは考えずにね」
「(オイ!オイ!)やってるよ!(オイ!オイ!)」



てなことにならずホントーに良かったー!びよよよよよーんっと。

#追記:
 オイオイ族は元祖オイオイであるところのAC/DCのTNTっつう曲を聞いて、
 自らのオイオイにもっと磨きをかけるが良いぞよ。


てなわけで今日の一枚。

 「PAUL THE YOUNG DUDE + GILBERT HOTEL
」/ PAUL GILBERT

レーサーXと平行して行われたソロ活動の中で発表されてきた歴代のアルバムからのベスト盤。
底抜けの明るさと爽やかさに満ち溢れたポール・ギルバート本来の持ち味であるポップサイドの
良さがフルにつまったベスト・アルバム。
只の「ポップ」ではなくて、その異常なまでのギターテクが支えるポップさであるが故、
よくありがちな洋楽系ポップとは確実に完璧に完全なまでに一線を画します。絶対聞いて損なし!


<今日の無駄Tシャツ>



#無地の裏面に多少救われてるとは言うものの、この驚異的なダサさは隠蔽しがたし。
 正直、こんなのを買ってしまった自分を許せない気分で一杯。



<セット・リスト>

01:I Like Rock
02:My Religion
03:Suicide Lover
04:Amy In Amazing
05:The 2ns Loudest Guitar In The World
06:I Feel The Earth Move
07:I,m Not Afraid Of The Police
08:Scarified
09:Lay Off The Morphine
10:Three Time Rana
11:Universal
12:The Lamb Lies Down On Broadway
13:TJ Guitar-Solo
14:Let The Computer Decide
15:Girls Who Can Read Your Mind
16:Friday Night
17:Girls Watching
18:Bliss

19:Green-Tinted Sixties Mind
20:Masa Ito
21:Heaven In 74

22:Down To Mexico
23:Purple Haze
24:While My Guitar Gently Weeps


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