STING.


<2005年1月23日: 日本武道館>

「ハッパやろうとしてたら誰かが「ポリスだ!」って叫んだんで
 慌ててみんな便所に流したらスティングが来やがった。」 〜キースリチャーズ 〜


80年代初頭から中頃にかけての第2期ブリティッシュ・ウェーブのリードオフマンとして、
全英/全米両チャートを総ナメしまくったスーパーバンド:ポリスの元ヴォーカリストであり、
ポリス解散後のソロ活動においてもコンスタントにヒットを飛ばし続けているスーパースター
「額の血管を浮き上がらせたら世界一の男」ことスティングが4年ぶりの来日を果すという情報
を入手するも、現在HR・HMを主戦場としている僕としてはジャンル違いということもあり
正直行くかどうか相当迷っていました。
だけどベストヒットUSAで洋楽にハマった僕のような小林克哉世代にとっちゃ、ポリスとか
デュランデュランとかホール&オーツとかその辺りのポップスターの名前はあまりにもツボ
すぎるというか、柔らかい脇腹すぎるというか、まだ自分がどんな音楽を好きかも固まって
いない頃に与えられた極上の餌がソイツ等だったもんで、その辺の音は好き嫌い抜きにして、
モロ急所に直結、いわば汚れていない頃の自分を喚起させるスイッチみたいなもんになってまして。

あえてマンガに例えるなら「あだち充」的郷愁感漂う甘酸っぱい系ノスタルジーとでもいうか、
ほら「みゆき」や「タッチ」を嬉々として見れちゃったあの頃の自分のあの青臭さを許せない的
やるせなさ、みたいな…あ、そいやクラスの女の子と貸しっこしたりしたなー、丁度バレンタイン
の時期と重なってて貸してくれたお礼にって題目でチョコ貰っちゃったりしたなあ… 
あーどうしてこうなってしまったんだ、もう一度恋の呪文よスキトキメトキスー!ってなむきだし
の心の叫び声はとりあえず横においといて、とにもかくにも僕にとって80年代ポップスとは、
懐かしさとか気恥ずかしさとかそういったエモーショナルな何かをダダ漏れさせるキーワードでも
あるわけで…ってか言い訳やめたーもーやめたー、軽いブルー入ってたのに加えて多少アンニュイな
気分でもあったんで普段とは違ったちょっとムーディな音楽聞いて心癒されたかったんだー!

そういう意味でならスティング最強です。ミステリアスかつ哀愁を感じさせる切ない歌声の中
にどことなくオリエンタルムード漂うサウンドが絡み合って、リスナーを実に心地よい眠りへと
いざなってくれる最強のヒーリング・ミュージックだと思います。
まあ大枚近い金払ってただ寝こけにいくのも流石にどうかと思ったけれど、でも最高の贅沢って
たぶんそういうことなんじゃないかな!(と自分をむりやり納得させる)
となると後の問題はチケットです。またダフ公使おうかとも思ったけど前回エクストリームん時に
若干ボラれたんじゃないか的疑念を持っていた僕としては、比較材料の為にも今回はあえて悪名
高いヤフオクを使ってみることに。だけどチケットのオークション出物って何故かほとんどペア
売りなんだよね、万年単騎であることの迫害をまさかこんなところでも受けようとは。〆直前の
値段跳ね上がりといいヤフオク断固許すまじ。それでも¥9000のチケ×2を¥13000で
セリ落とせたまではまずまずといったところでしたが(それでも含み損¥4000)今度は出品者
が取引場所に現れないというカインド・オブ・マジックが。加えて雪まで降ってきやがる始末。
結局雪が振りしきる中をブルブルと震えつつ30分以上待つはめに。

結論 → チケに関しちゃもう二度とヤフオク使わない

まあ、そんなこんなでなんとかチケをゲットできたまではよかったものの、僕の手元にゃチケット2枚、
僕は1人で一枚いらないー、この公式が導き出す解は?というわけで再びダフ公の出番ですよ、
名づけて「あまったチケをダフに売り飛ばして含み損を少しでも取り替えしちゃうぞ」作戦。
ビビりつつ腰ひけつつも、再びダフと接触を試みることに。

「あの、チケあまったんですけど…(オズオズ)」
「なに?あまってんの?席どこ?見せて!渡して!」
「あ…(取り上げられる)」
「なに?2階・南西のH?兄ちゃん、こりゃ後ろのほうだよ。
 2階だったらもっといい席あんぜ、交換しない?」
「あ…や、僕の席のチケはあるんで」
「なに?席どこ?見せて!渡して!」
「あ…(取り上げられる)」
「なに?2階・南西のH?なんだ隣りの席じゃんか、同じだって兄ちゃん。
 よし分かった。その2枚とこのいい席を交換しよう!」
「え…」
「だってほら、この席はB列だぜ?Hより全然前のほうじゃん!
 悪くない条件でしょ?よし、そうしよう!そうしよう!」
「え…あ… は、い」

少なくとも僕はネゴシエーターには向いてないと思いました、交渉1分で何もかも奪われたあげく
人質全員皆殺しーの僕は生首晒されるっぽい的職業選択の不自由を死ぬほど痛感した30秒。
というわけで、僕のわらしべ長者物語は秒速でここに完全完結することに。

結果: 2階・南西・H列14・15番 → 2階・東・B列35番

      


で、その席行ってみてマジびっくりですよ、ヒョーって雄叫びが無意識で出ましたよ、
だって前は前でもすごいナナメった席だもん、わースティングの背中しか見えないー!

屑やー!屑席つかまされてもうたあー!!

 (ミナミの帝王的心理描写)


というわけでスティングの後頭部見つめつつ、ずーっとフテ寝こいてたよ(おわり)



<自分用思い出メモ>
・スティング、50才オーバーにしちゃエロすぎ。
・周囲のメス共もそれ見てサカりすぎ。
・特にやたら悶え声あげてた横のメスブタ、よっぽどたたきコロそうかと思った
・前の男がすげーガン寝してた。何しにきたんだお前は。(僕もだけど)
・"Brand New Day" から"レオンのテーマ"を経て、"Englishman in New York"に入る流れは最強すぎ。
・スティングの声も絶好調すぎ。
・だけど"Whenever I Say Your Name"で合わせてたコーラスの姉ちゃんの方が凄いと思った。
・"Roxanne" 長すぎ。
・"Every Breath You Take"で終わってくれれば良かったものを、最後の1曲はまさに蛇足。


<今日の一枚>

 Synchronicity / THE POLICE

メロよし歌詞よしに加え、顔まで良くて、ついでにデビュー前から「ビートルズの記録3年で
超えたるもんね」的ビッグマウスをブチかましてわりと近いところまでいっちゃったという実行力
をも合わせもつ、どこを切ってもスーパーなバンド:ザ・ポリスが駄目押しで放った究極の一枚。
ビルボード9週連続NO1(最高記録じゃないか?)の"Every Breath You Take"をはじめ、
B面曲の筈だったのにメロとビデオクリップの良さでこれまた大ヒットしてしまった"King Of Pain"、
スローテンポの雰囲気グンパツ曲"Around Your Finger"、発狂ソング"Mother"と、バラエティ
豊かで捨て曲がほとんどない上にコジャレときた日にゃ、当時小房で背伸びしたいさかりだった僕
みたいな小僧なんか一撃でノックアウトですよ姐さん、というわけで当時のレコード屋の高いところ
の棚に飾られてあったこのLPジャケットにゃすごく憧れてました。たまに引っ張りだして聞いてると
そんな少年時代の頃のセピア色かかった思いでをおぼろげに思いだすのです。


<今日の無駄Tシャツ>



#無駄Tの定番中の定番、ツラ・プリントを恥ずかしげもなくど真ん中に持ってきてる
 時点でまごうことなき屑T確定。二度と、どころか1回も着ねえよ、こんなもん。
 (だけど同時に売ってた「SEX&MUSIC」ロゴTよりは一億倍マシだと思いました)



<セット・リスト>

01:
Send Your Love
02:Message in a Bottle
03:If You Love Somebody Set Them Free
04:The Hounds of Winter
05:Dead Man's Rope
06:Brand New Day
07:Shape of My Heart
08:Englishman in New York
09:Fragile
10:Fields of Gold
11:Sacred Love
12:Every Little Thing She Does Is Magic
13:Whenever I Say Your Name
14:Never Coming Home
15:Roxanne

16:Desert Rose
17:If I Ever Lose My Faith In You
18:Every Breath You Take

19:A Thousand Years


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