Murderdolls.
<2011年3月10日: 渋谷O−EAST>
今やメタル界隈のみならず、一般層にまでその名前を浸透せしめることに成功した
エクストリーム・モンスター「SlipNot」、そのドラマーかつメインソングライターである
ジョーイ・ジョーディソンのサイド・プロジェクト「Murderdolls」を見に、渋谷まで
行ってきました。
その音は徹頭徹尾、今風にアレンジされたド直球のバッドボーイズ・ロックンロール。
「Buckcerry」や「Hardcore Superstar」が比較相手としては適切なのかな。
てかCDで聞いてた限りじゃ、ホントここまで露骨に正当派な印象はなかったんですが、
その原因となっていたウェンズデイ13の色物系ヴォイスも、この王道視点で見るとその
ルックスともにドンはまってましたね。
わりと似たような進行かつ同じようなテンポの曲が多いので、若干飽きやすいという
ウィークポイントもあるにはあったんですが、ウェンズデイの強烈無比なキャラ作りと
フロント陣の豊富な運動量がそれをカバー、むしろ本来なら主役である筈のジョーイが
パフォーマンス的には一番大人しかったかも。まあリラックスムードで楽しそうに演奏
してたんで、「SlipNot」とのギャップも手伝って見てるこちらとしちゃ微笑ましくて、
これはこれでアリでしたけど、
盛り上がり所としては、ギターのミュートのタイミングがクールな"Slit My Wrist"から
メリハリ感にドライブ感たっぷりの"Twist My Sister"へともっていった展開、
新譜からは、…えっとモトリー的な色とでもいうのかな、ベタだけどキャッチーであるが故、
とにかくノリやすかった"Summertime Suicide"・"Bloodstained
Valentine"辺りが
ミー的には楽しかったですね。
で、最大のハイライトは当然"197666"、今の「Murderdolls」の持ち曲の中じゃ疾走感
抜群のノリといい、強烈なフックが生み出すいい意味でのアクといい、これは最高でした。
というわけで去年のラウパー10以来、ド直球なハードロックのライブにご無沙汰だった
ミー的には「Velvet Revolver」や「Buckcherry」的なヴァイブを存分に味わえた80分だったと
思います。
<今日の一枚>
「Beyond
the Valley of Murderdolls」 / Murderdolls
エクストリームメタルの王者「SlipNot」のドラマー、インダストリアルメタルの中堅
「STATIC-X」のギター、異端のホラーロック「Wednesday13」のシンガー、
各ジャンルにおいてトップレベルのアクの強さを持つこの3者が捻り出す音としては、
まともすぎるくらいのロックンロール・アルバム。一見まともそうな音作りを見事に
キワモノ化させているのが、ウェンズデイの「System of Down」系の寄生虫ヴォイス。
芯はしっかりしてるけど、外見アバンギャルドな異型バッドボーイズロックに興味ある人は是非とも。
<今日の無駄T>
#久々にアクの強いアホ・デザインT、キター!
今じゃかなりのオキニー、コンビニ行く時によく着てるかな。