PUNK SPRING 10..


2010年4月4日: 幕張メッセ>

はい、なんだかんだで開催年度の06から今のところ皆勤賞、
パンクの祭典「PUNKSPRING」、通称「パンスプ」の季節が今年もやってきました。
で、今年の主要メンツの方はというと…

 ・GALLOWS
 ・RELIENT K
 ・THE STRANGLERS
 ・FACE TO FACE
 ・ELEVENTYSEVEN
 ・THE CREEPSHOW
 ・NEW FOUND GLORY
 ・311
 ・ZEBRAHEAD
 ・LOSTPROPHETS(トリ)

って、コレ去年のメンツと比べていくらなんでもグレードダウンしすぎてやしませんか?
てか他はともかく主にトリが… みたいなことを誰しもが思ったろう今年のメンツですが、
「パンク」ってジャンルを鑑みなけりゃ普通にいいメンツなんですよね、つまり色眼鏡イクナイ! 
てなわけで、今年もそこそこやる気満々で幕張まで赴いてきました。


GALLOWS



オープニングアクトに選んだのは「Bad Religion」のブレットに「ピストルズ以来の衝撃」
とまで言わしめたとされる、新世代UKハードコア・シーンの雄「GALLOWS」。
「Buckcherry」のジョシュとタメ張るぐらいに刺青だらけな上半身を戦慄かせつつ、
全身をくの字に折り曲げてシャウトしまくるフランクのその姿は確かにインパクト抜群。
加えてメッチャ動くし、サークル誘発などの煽りも上手いし、フロアのかなり深いところまで
突っ込んできてダイブ、そのまま人様の頭上に突っ立って歌うなどのいかれ度合も申し分
ないしで、なるほど、これは曲の出来が云々以前にライブを直で見てこそ系のバンドだなと。
あと"I Dread the Night"で見せた、パンクというよりはバッドボーイズ・ロック的な
音作りはかなりツボりました、間の埋め方とかどことなくガンズっぽいとでもいうか。
ハイライトは理屈抜きの「体当たり感」が極上だったラストの"Orchestra Of Wolves"、
ローディや他の若手バンドの連中もステージ上に雪崩れ込んでの合唱シーンにはメッチャ
たぎらされました。これは単独あったら行くかも。

 01:Leeches
 02:London is the Reason
 03:Abandon Ship
 04:I Dread the Night
 05:The Great Forgiver
 06:Misery
 07:In The Belly Of A Shark
 08:Orchestra Of Wolves


THE STRANGLERS



で、次にみたのが今年のレジェンド枠と思わしき「STRANGLERS」。
正直「CREEPSHOW」かコレか相当迷ったけど、サマソニ07で見た時メッチャ良かった
印象も手伝って、結局安定株と思われるこちらをチョイス。
まあ淡々と演奏するけれん味なしの棒立スタイルが影響してか、盛り上がり自体は去年の
「DAMNED」とほぼ同様、つまりはあまり芳しくなかったんですが、演奏パフォーマンス
自体は至極良好、改めてこのバンドが持つミュージシャンシップの高さを感じました。
バンドの看板であるJJBの足を時折ヒョイとあげる仕草も健在だったし、酒くらい
ながら片手でキーボードを弾き倒すデイブの無頼テイストも面白かったし、キンクスの
初期カヴァー"All Day and all of the Night"は最高に良かったしで、ミー的には
相当楽しめましたね。一番のハイライトは"No More Heros"の出だし、ボディを拳で
ガツンとやってから高速ソロかましたJJBの姿はとてつもなくカッコ良かったでス。

 01:Get a Grip
 02:Nuclear Device
 03:Something Better Change
 04:Peaches
 05:Specter of Love
 06:All Day and All of the Night
 07:No More Heros


SET YOUR GOALS



次の目当ての「FACE TO FACE」まで時間が空いていたので、裏手の隔離ステージにて、
演奏中の「SET YOUR GOALS」を見て暇つぶしすることに。
もっとハードコアよりの音をイメージしてたんですが、生音聴いてみると案外ポップ、
メタルラップ的な手法取り入れてる部分がちょいゼブヘっぽいかも。
あとメンバー全員が日の丸鉢巻をつけてのサービスっぷりもそうですが、ゴッツいのと
ひ弱そうな対照的シンガー二人組のコントみたいな絡み方とか、筋肉ダルマなドラムの
コミカル交じりな棒捌きとか、とにかく見ていてオモシロ楽しいステージを心がけて
いるのがメチャ伝わってきて、その辺の若さゆえの直球勝負な姿勢に好感持てましたね。
実際、隔離されたサブステージにしては異様な盛り上がりだったと思います。

 01:Gaia Bleeds(Make Way For Man)
 02:Goonies Never Say Die
 03:Look Closer
 04:This Very Moment
 05:Summer Jam
 06:The Fallen
 07:Echoes
 08:To Be Continued...
 09:Mutiny!


FACE TO FACE



この辺からいよいよパンスプも本気の時間帯。今回じゃミー的には一番の注目株な
90年代メロディックパンクの代表格「FACE TO FACE」を最前付近で視聴することに。
正直ルックス的にはお世辞にもイケてるとは言えないズングリ体型のオッサン達が
「AC/DC」のアンガス気取ってダックウォークするその姿のカッコいいことときたら…!
また原曲より1割増しと思われる「NoFX」ばりの高速チューンを矢継ぎ早に展開して、
観客のフィールを速攻鷲掴みにしちゃうところは、やっぱしステージ巧者だなァって。
てかメチャメチャ盛り上がってましたね、ラストの"It's Not Over"までダイバー全然
なくならなかったもの。怒涛の縦ノリで徹頭徹尾押しまくったその勢いは今日一番だったと思います。

 01:A-OK
 02:I Won't Lie Down
 03:Disconnected
 04:Ordinary
 05:You Lied
 06:You've Done Nothing
 07:Pastel
 08:I'm Trying
 09:It's Not Over


311



チョイ休憩後、ミクスチャーパンクの先駆け「311」を見る為、戦線復帰。
このレゲエとラップの入り混じった独特の横ノリ、ちょっと癖あるけど慣れちゃえば
メッチャ楽しいんですよね。でもって音ノリ自体は軽いんだけどリフはしっかり重厚な
もんだから音飽きしないというね。盛り上がりどころは定番の"Come Original"、
でもってレイジ的な挑発的かつ扇動的なノリでもって一気に畳み掛けた"Applied…"、
…からの〜 メンバーが横一列に並んでの太鼓連打パフォーマンス辺りかと。
てかこのパフォ、じっくりみると音の息があってるばかりか、各動作の連携から生まれる
視覚的な面白さまできっちり計算されてるように見えて、改めてスゲーな思いましたね。
いやこのキラリと光る存在感は見事。アンマッチでなくしてフェスとしての音楽的横幅を
きっちり広げてくれた好ステージングだったと思います。

 01:Jackpot
 02:Come Original
 03:You Wouldn’t Believe
 04:Feels So Good
 05:Applied Science
 06:Livin' N Rockin’
 07:Creatures (For a While)
 08:Down


ZEBRAHEAD



で、いよいよトリ前ね。
ちょっと来日しすぎな感はあるけどその安定感は折り紙付き、満を持してのゼブヘ登場。
けど音のバランスが悪かったりだとか、マッティの声がイマイチ出ていなかったりだとか、
特に超絶技巧パート担当グレッグのギター音がボヤけ気味だったりしたもんだから、
前半はメリハリないことこの上ない演奏になっちゃってて、こりゃ観客もドッチラケかと
思いきやなんかメチャ盛り上がってて、パンクに音はマジ関係ねぇ〜と改めて思わされたり。
まあ導入部のイントロ聴いただけでほぼ昇天確定な"Postcards From Hell"や、
「Green Day」ばりのキャッチー感を誇る"Hello Tomorrow"辺りで、「らしさ」は存分に
見せてくれてたんで、その楽しさの一辺をキッチリ味わってはきたわけですが。
ただ"Playmate Of The Year"での下ネタ連発なコール&レスポンスは、ホルモンの麺固
こってりネタ同様、そろそろ食傷気味になってきたかも。あと屈指の名曲"Rescue Me"を
やらないとはあまりにご無体…

 01:Hell Yeah!
 02:Two Wrongs Don't Make a Right, but Three Rights make a left
 03:Jag Off
 04:Into You
 05:Girlfriend
 06:Postcards From Hell
 07:Mental Health
 08:Hello Tomorrow
 09:Playmate Of The Year
 10:Anthem


LOSTPROPHETS



パンスプ史上、もっとも賛否両論が多かったであろう今回のトリ「LOSTPROPHETS」に
関しては、まあ特に嫌いなバンドでもないんで、一応最後までしっかり聞いてきました。
まあ確かにね、このエッジの立った「9mm Parabellum Bullet」みたいな音作りは
「パンク」ではないとミーでも思うけど、そういったジャンル論争を抜きにすりゃ、
(あとVOのナルっぽいとこを抜きにすれば)純粋に「いいバンド」であることもまた
確かだと思うわけですよ。
実際"It's Not The End Of The World"とか"Dstryr Dstryr"とか、新譜からの
チョイスはライブ映えする曲ばっかで概ね客反応も良好だったし、今の洗練された
彼等じゃおそらく作れないであろうリフ押し曲"Shinobi Vs Dragon Ninja"でも
しっかりアゲてくれてたし。ただ本来ならもっと盛り上がった筈の"Burn Burn"とか
あまりに爆音すぎて曲の輪郭がまるで掴めないもんで、正直何をやってるのかよく
分からない状態になっちゃってましたね。そういう曲が今回は結構多かったような気がするんで、
トリ的にはちょっと肩透かしな内容だったかも。

 01:If It Wasn't For Hate We'd Be Dead By Now
 02:It's Not The End Of The World
 03:Burn Burn
 04:Dstryr Dstryr
 05:Can't Catch Tomorrow
 06:A Town Called Hypocrisy
 07:Last Train Home
 08:Where We Belong
 09:Rooftops
 10:Shinobi Vs Dragon Ninja


<今日の無駄T>



#これは!ってデザインのTが特になかったので、前から一枚おさえておきたかった311Tを購入。
 無難なデザインなので汎用性高そう。


[ MenuNext ]