Green Day.
＜２０１０年１月２４日： さいたまスーパーアリーナ＞
今や世界最強のパンクバンドと呼ばれるようにまでなった"みんな大好き"「Green Day」、
そんな彼らの「21st Century Breakdown」に伴うツアーライブを観に、さいたま新都心は
さいたまスーパーアリーナまで行ってきました。
しかしまあキャパ二万人超を誇るここ、さいたまスーパーアリーナで単独可能なパンク系
なんてほとんど聞いたことありません、本当に大人気なんですよね。
そんな背景もあってチケを取る際、席ありのスタンドで見るか、アリーナで立ってみるか、
相当迷ってたんですが、今回はその熱気や雰囲気をなるべく近くで味わってみようと思って
アリーナ後方のスタンディングをチョイス。よもやこの選択がここまで大失敗を招こうとは…
というぐらい見えませんでした。いや大袈裟に書いてるわけでは決してなく会場があまりに
だだっ広すぎるのと、そのわりにステージ位置が低めなこともあって本当にメンバーの姿が
一切見えない。パイロや大型スクリーンを駆使した派手なステージ演出にギリギリ救われた
ものの、それらがなければ相当テンション落ちてたところでしたね。実際、開始前はこれが
本当に同じ人類かということを疑いたくなるくらい絶頂モードだった右斜め前カップルとか
開始３０分で死ぬほどつまらなそうなツラになってんし、アッハハー！
そんなこんなでかなり欲求不満気味だった前半でしたが"Holiday"辺りでようやくジワジワ。
その小さな種火は"Are We The Waiting"によるスローな高揚感から、息継ぎなしで一気に
ブーストかけられた"St.Jimmy"への繋ぎにより、また"…Broken Dreams"のドラマティズム
溢れる展開から得られた共有感を経て、ようやく本格的に着火と相成ることに。
とはいえＢブロックなんで、いくら前へ前へと進んでも目の前にはＡブロックとの境界線、
つまりは超えられない壁が厳然として存在するわけで、そこからでは相変わらずメンバーの
姿は目視不可なわけで。以上の理由により、序盤よりはマシなもののどうにも突き抜けきれない
不完全燃焼感に目立った改善が見られないまま過ごす羽目になった中盤の見どころをあえて
挙げるとするなら"Master of Puppets"を使った挨拶代わりのイントロから"Highway To Hell"、
"You Really Got Me"とＨＲ系クラシックの代表曲をメドレってくれたところがミー的には
一番のツボだったかなと。そりゃこの一月後に「AC/DC」公演を控えているこの身としては
盛り上がらざるを得ませんよ、まあ周囲の「なにこの曲？」的な反応にゃ相当厳しいものが
ありましたけれどもね。あとはステージに上げた客に"Longview"をフルで歌わせちゃったりとか、
彼らならではの度を越えた遊び心にもかなりドキドキさせられましたね。
また"Basket Case"から"She"へ繋ぐというどう考えてもハズしようのない流れから、
屈指のお祭りソング"King For A Day"をもってきて、お約束のカヴァーパートでラモーンズの
"Rock'N'Roll Radio"・ストーンズ"Satisfaction"にビートルズの"Hey Jude"と畳み掛け、
その最後にレノンばりの絶叫かましながら客と「ナナナー」の掛け合いを行うという、
これぞエンタ！なステージ巧者っぷりを見せつけたところは文句なしに楽しかったかなと。
ついでに"Minority"での紙吹雪演出や"American Idiot"でのナイアガラ花火演出、
それから脈絡なき水鉄砲にトイレットペーパー撒き散らしマシーンも面白かったし…
ってアレ？結局のところ、なんだかんだでエンジョイさせられちゃってる？
ってことで、様々な小道具・大仕掛け・隠し玉をも含めたステージ・パフォーマンスは流石、
そういう面じゃ言うことなし、だったんだけど… もう埼玉でのアリーナＢは勘弁です。
＜今日の一枚＞
「American
Idiot」 / Green Day"ポップパンク筆頭格"という立ち位置から"ロックバンドの代表格"へとステップアップ
せしめた彼等のセカンド・ブレイク作にして、ロック史に残る大傑作。
聴きやすい・ノリやすい・コピりやすいと三拍子揃ってるんだからそりゃ売れるわと。
特に印象度抜群のギターリフの数々はコピーした人なら、そのシンプルさに驚く筈。
一応アルバム・コンセプトがあるけど英語の分からない僕等は小難しいこと考えずに、
ただただその楽しさを享受してればそれでいいんじゃないかと思います。
＜今日の無駄Ｔ＞
＃バンド・メンバーを全面に押し立てるデザインの割には、モノトーンな色使いを含めてかなり渋め。
主戦場にしているＨＲ・ＨＭ系のライブにゃ無理だけど、サマソニ辺りにゃ着ていけるかな？