JET.
<2010年1月5日: 新木場コースト>
オーストラリア出身のバンドといえばまず頭に浮かぶのは「AC/DC」、それから同じくらい古い
ところで「Men At Work」、続いて大御所の「Bee Gees」におっと忘れちゃいけない「Air Supply」と
まあミレニアム以前はその程度の認識しか持っていなかったミーですが、ここ最近になって続々と
「AC/DC」直系の良質な"ストレート"ロック・バンドを輩出していると知り、3年前くらいから本格的に
チェキりだしてはいたんスよ。というわけで新年早々、オーストラリア中堅組の代表格「JET」を観に
新木場はコーストまで行ってきました。正月早々に加え平日という悪条件にもかかわらず結構フロアは
埋まってましたね。
で、ライブの方。出だしでキャメロンのギターがいきなりトラブってたんで少しヒヤヒヤしながら
見てたんですが当の本人達はそんなのまったくお構いなしにガッツンガツンかましまくってましたね。
かなり無理やり気味ではあるけどその豪放さや良しとばかりに前方へと突っ込んでみたら序盤の
"Put Your Money Where Your Mouth"と"She's
A Genius"で早々と昇天しかけました。
ニックの野太いヴォーカルとともにプリミティブ極まりない一撃必殺の居あい抜きリフが弾けまくる
様はマジ気持ちいいっス。加えて曲のメロディラインもシンプルなんだけど決して手抜きじゃないん
ですよね。どうしてオーストラリアのバンドはこうまで本能に訴えるダイナミズムを追求しえるのか?
その答えの一端を何となく垣間見たような気が。
一番のハイライトは勿論"Are You Gonna Be My Girl"。
お約束中のお約束曲ですがイントロのベースが鳴り出すや否やそれまでわりかしユルめだったフロアの
雰囲気が一変、途中で演奏をピタっと止める焦らし演出からのアゲっぷりも手伝って、モッシュ勃発に
ついでダイバー続出、とどめにサークル乱発とそれまでとは180度異なる荒々しいノリがあちこちで
見られたり。ちなみにこの曲、ローリング・ストーン誌の「クレイジーなほど似ている曲トップ20」で
1位に選ばれた事があったらしいスね。ちょっと面白そうなので下記にその結果を羅列してみる試み。
ちなみに一位のそれですが、こりゃ言われても仕方ないわーと思わざるをえないくらいクリソツでした。
01:「Iggy Pop」"Lust for Life" → 「Jet」"Are You Gonna
Be My Girl"
02:「J.J. Fad」"Supersonic" → 「Fergie」"Fergalicious"
03:「Beatles」"Ob-La-Di, Ob-La-Da" → 「Offspring」"Why
Don’t You Get a Job"
04:「Blondie」"X Offender" → 「Bruce Springsteen」"Born
to Run"
05:「Boston」"More Than a Feeling → 「Nirvana」"Smells
Like Teen Spirit"
06:「Beatles」"Day Tripper" → 「Nazareth」"Hair of
the Dog"
07:「The Doors」"Roadhouse Blues" → 「Oasis」"Put
Yer Money Where Your Mouth Is”
08:「Elton John」"Whipping Boy" → 「Foo Fighters」"Monkey
Wrench"
09:「Beatles」"Lady Madonna" → 「Sublime」"What I
Got"
10:「Wilco」"Walken" → 「Spoon」"Don’t Make Me a Target"
11:「R.Kelly」"Ignition" → 「Akon」"Don’t Matter"
12:「Elton John」"Sorry Seems to be the Hardest Word"
→ 「Billy Joel」"Honesty"
13:「Bob Marley」"No Woman No Cry" → 「Phish」"Farmhouse"
14:「Wire」"Three Girl Rhumba" → 「Elastica」"Connection"
15:「Bryan Adams」"Summer of 69" → 「Green Day」"Jesus
of Suburbia"
16:「Def Leppard」"Pour Some Sugar on Me" → 「Weezer」"Beverly
Hills"
17:「Natalie Imbruglia」"Torn" → 「The Black-Eyed Peas」"Where
is the Love"
18:「The Kinks」"Picture Book" → 「Green Day」"Warning"
19:「Bruce Springsteen」"Born to Run" → 「The Killers」"When
You Were Young"
20:「Led Zeppelin」"Going to California" → 「Pearl Jam」"Given
to Fly"
さて、その他の盛り上がりどころですが、ミー的には"Holiday"に"Cold
Hard Bitch"という
ジェット屈指の重厚ナンバー2連発で華々しくも濃厚に圧しまくってくれた本編ラストの締め方と、
もはや定番となった感のあるバラードナンバー"Shine On"で場内テンションを心地よさ交じりの
しんみり感で包んでおいて、そこから一気にマックスまでもっていった"Times Like This"への
繋ぎが特に印象に残りましたね。
そして2008年のラウパー08で「Airbone」を見た時と同様、今回もとみに思わされましたが、
いやミレニアム以降のオーストラリア勢の勢いはマジ半端ないですわ。
ここまできたらいっそジャンルレスでオーストラリア系の人気バンドを集めてフェスやってくれない
ですかね。例えば「Airbone」「Wolfmother」「Living End」辺り…あと少し難しいかもしれないけど
「The Vines」、でもってトリに「Jet」とか?これメチャメチャ熱いメンツだと思うんだけどなー
#そいやオーストラリア最大最強の、あのバンドの来日が、いよいよ2ヶ月後に迫ってきましたね。
初見ということもあってオメガ楽しみです。
<今日の一枚>
「Shine
On」 / JET
JETといえば一枚目の「Get Born」なんだろうけど、ミー的にはどうせ一発屋だろう的な
周囲の雑音を軽々と一掃してしまった06年リリースの「Shine On」の方が好み。
無駄な添加成分一切なし、古きよき時代の代表的ロックバンド「ストーンズ」や「AC/DC」から
受け継いだ純度100%の濃縮エキスの破壊力は間違いなく折り紙つき&すこぶるつき。
もしまだ未視なら迷うことなくツタヤへダッシュが中吉。
<今日の無駄T>
#新譜の名前をそのままフロントにもってきたデザインは彼等の音づくり同様、シンプルそのもの。
まあ面白味のないデザインではあるけど、フェスの時とか着てみようかな。