MR.BIG.
＜２００９年６月２１日： 横浜アリーナ＞
８年ぶりにオリジナル・メンバーを揃えて復活を遂げた「Mr Big」のライブを見に、
新横浜駅は横浜アリーナまで行ってきました。
まあバンドとしてはファンって言えるほど聞き込んでたわけじゃありませんでしたが、
ポール・ギルバートとビリー・シーン「個人」という視点で見たらメチャ好きなもんで、
超絶プレイがダブルで見られて超お得！的なイメージでもって臨んできましたよ。
しかし場内メチャ混みでしたね。いくらオリメンによるリユニオンとはいえ、よもや
ここまで人気があったとは。でもって各々が着てるＴシャツのジャンルがメイデンや
メタリカなどの定番どころから、ピストルズ、クラュシュなどのパンク系、はたまた
ミッシェル、ブランキーなどの邦楽勢に至るまでホントてんでバラバラときたもんで、
随分と広い層に愛されてるバンドであることをことさらに実感したり。あ、かくいう
ミーは「ウィーザー」Ｔでした。
ライブの方は冒頭の"Daddy,Brother…"を筆頭に"Take Cover"・"Green-Tinted…"
など、前半で代表曲を連発しまくっただけあって序盤から大盛り上がり。
特に初っ端のドリル弾きね、これの本家の「VAN HALEN」来日の可能性が現状に
おいてはかなり低い故、滅多に見れないアクションであることを考えるに、感慨も
ひとしおですよ。曲の終わり際、渡されたドリルを振り回してポールを追いかける
エリックという、双方のおどけっぷりが実にハートウォーミングなシーンを見るに、
かつてのギクシャク感がすっかり払拭された感のあるアットホームな雰囲気も実に
良かったですね。
中盤〜後半のハイライトとしては、まずパットのドラム・ソロが挙げられますね、
ソロの途中でマイク付きのアームを後ろからグイっと引っ張り出しておもむろに
歌いだすパットは、いつものコミカルなキャラ・イメージとのギャップもあってか、
メチャ格好良かったス。
他は"Stay Together"のドラマティズム溢れる展開にさんざノセられた末のサビ
大合唱とか、隠れた名曲"The Whole World's Gonna Know…"がよもやのセット入り
しててそのイントロ部分に痺れまくったりだとか、あとポール＆ビリーのソロ競演にて
ダブルネックのトップにカメラを据え付けて大スクリーンにダイナミック極まりない
運指アクションを映し出すアイデアは秀逸だと思いましたね。あ、ビリーは相変わらず
ベース位置が高くてそこだけは頂けなかったかも。
でもって本編締めに使われた"Addicted To That Rush"ね、どんだけ超人なんだって
レベルの神プレイが出し惜しみなしの全開モードでいかんなく炸裂しまくった導入部分で
既に胸熱でしたもん、そのエキサイトっぷり、いわんや本編部分においておや、といった感じで、
周囲の客ノリも最高でした。
アンコールの初っ端で演った"To Be With You"は聴きすぎて飽きてしまったせいか、
今ではあまり好きな曲ではない筈だったんですが、スクリーンに映るバンドの歴史を
まとめたクリップ集を眺めてるうち、何故かジーンときちゃって…
モトリーの"Home Sweet Home"とまったく同じ手法で正直ズルいよなーとは思うけど、
やっぱりこういう演出は鉄板だなあと。
それからメンバーが楽器交換しあっての"Smoke On The Water"もちょっと毛色が
変わった趣向で面白かったですね。客を飽きさせまいとするメンバーのサービス心が
伝わってきたのも良かったし、なによりもポールのドラムの上手さに驚いたり。
あ、エリックのギターもなかなかでしたが、見せ場のソロ部分はちゃっかりビリーが
弾いててなんか妙にウケました。
でもって意外なチョイスの"Baba O'riley"ね、去年の末に本家を体感していただけに、
これテンション相当アガりましたね。スピード増し増しだっただけに本家「WHO」が持つ
壮大感は消えてたけど、その分スリル感アリアリでメッチャ「らしい」アレンジだと思いましたね。
いや、実にアイデア盛りだくさん、聴後感が非常に爽やかなライブだったと思います。
＜今日の一枚＞
「バック・トゥ・武道館
[DVD]」/ Mr.Big今日本ツアーにおける武道館公演の様子を納めたライブDVD。
そのプレイの充実っぷりは勿論のこと、ドンピシャのカメラワーク、
字幕によるフォロー度、サウンドチェックからバックステージまでの様子を
集めたサブ映像などなど、ホントかゆいところに手がいき届いてるこの完成度は
見事の一言。今まで見た外タレ系DVDの中じゃ一番かも。
＜今日の無駄Ｔ＞
＃ファースト・ジャケをあしらったデザインはなかなかいい感じだけど、
素材とカラー的にシワシワが目立っちゃうのがたまに傷。