LOUD PARK 08.


<2008年10月18・19日: さいたまスーパーアリーナ>

90年代末より絶滅が囁かれて久しい希少種であるところのメタラーなるオモシロ生物が
日本中より集まって阿鼻叫喚のバカ騒ぎを繰り広げるあの二日間が… そうメタルの秋を
〆るに相応しいラウドパークの季節が今年もまたやってまいりました。

ちなみに今年のラインアップは、
正統派HR勢として「AIRBOURNE」「BUCKCHERRY」に「DUFF McKAGAN'S LOADED」、
まだまだ元気なメタルコア勢からは「MACHINE HEAD」「BULLET FOR MY VALENTINE」、
そんなメタルコア厨からいつも叩かれるメロスピ枠で「DRAGONFORCE」「SONATA ARCTICA」、
一部マニア層から熱狂的支持を誇るデスメタル枠として「OBITUARY」「MESHUGGAH」「CARCASS」、
他にも「AVENGED SEVENFOLD」「APOCALYPTICA」と各ジャンルの曲者・個性派が揃い、
そして元パンテラのフィリップ・アンセルモ率いる「DOWN」がよもやのサプライズ参戦、
トリを飾るは新世代メタル代表格の「SLIPKNOT」に、かつて一世を風靡したLAメタル代表格の
「MOTLEY CRUE」と、実はなかなかの粒揃いであることに気づいてしまったミー、
わりかしやる気満々モードで埼玉はスーパーアリーナへと向かったのであります。



*18日(一日目).

Airboune



まずは「AC/DC」の後継者と目される新進気鋭の豪バンド「Airboune」を見ることに。
といっても彼らの演奏する『BIG ROCK』側のアリーナが既に入場規制モードだったんで、
隣の『ULTIMATE』から遠目観戦。まあ入場したてで気分が高揚してたのもありますけど
初っ端"Stand Up For Rock 'N' Roll"のリフの入りからガツンともっていかれましたね。
この小手先のテクなんぞクソくらえといわんばかりの豪放磊落で単純明快な音造りに、
これで熱くなれなきゃメタル聞く資格なんてないでしょと言わんばかりな原始的パワー
溢れるリフラインときたら…! こりゃ今後伸びるでしょ、どう低めに見積もっても。
特にラストの"Runnin' Wild"途中にて高々と掲げたペットボトルを握り潰しつつシャウト
しまくる扇動アクション、これ暖気運転どころか一気にマックスまで場内テンションを
引き上げたんじゃないかと。いやハナからいいモン拝まさせていただきました。

 01:Stand Up For Rock 'N' Roll
 02:Hellfire
 03:Fat City
 04:Girls In Black
 05:Too Much, Too Young, Too Fast
 06:Runnin' Wild


Apocalyptica



そのまま『ULTIMATE』に居残ってほぼ最前近くで噂のシンフォニック・メタル楽団を鑑賞。
最初に持ってきたのが「Sepultura」のカヴァーってのは意外性抜群だったけどチェロという
楽器の特性上もあってか肝心の音圧がいまいち。もっと腹に響く音を出せるバンドの筈なん
だけど今回はキャパ最大級の大ホールということでその辺の音作りの難しさがあったのかも。
まあパフォーマンス面においてはあの重いチェロを振り回してあれだけアクティブな動きして
くれてるだけでも十分評価に値するんですけどね。「Sonata Arctica」のトニーがさりげなく
登場して1曲披露してくれるというサプライズも含めて、その存在感を認知させるに十分足る
ステージングだったんじゃないでしょうか。

 01:Refuse/Resist(Sepultura)
 02:Grace
 03:Burn
 04:Fight Fire With Fire(Metallica)
 05:Nothing Else Matters(Metallica)
 06:Last Hope
 07:I Don't Care(With Toni Kakko)
 08:Seek And Destroy(Metallica)
 09:Inquisition Symphony
 10:Hall Of The Mountain King


OBITUARY



ここで「Deicide」「Cannibal Corpse」に並ぶ正統派デスの開祖組「OBITUARY」を見に
『BIG ROCK』側へ移動しようとしたら、そこに至る導線がアリーナBをグルっと回りこむ経路に
なってるせいで大渋滞になっちゃってるのを見て思わずゲンナリ。演奏中のモッシュならともかく
どうして細っこい通路上にておしくらまんじゅうに興じなければならないのか悩んでいたらそのうち
「OBITUARY」のパフォーマンスが始まっちゃって皆発狂というネガティブスパイラルもいいとこな
パニックの中を押し分け掻き分け、ようやっと『BIG ROCK』側のアリーナA後方に到着。
漢度メチャ高でメリハリ利いたドス声と特異ジャンルのわりにはっきりくっきりした曲輪郭が
指し示すベクトル解「分かりやすいデスメタル」にノセられまくった末、疾走パートでサークル、
重厚パートではテコンドー乱舞なお兄さん方にわりかしフルでボコな感じに仕上げられた50分。
ベテランらしい安定感を発揮しつつ「守り」的な要素一切なくしてきちんと今現在形の凄みって
奴を見せつけてくれたステージだったんじゃないかと。
あ、サークル中心の「台風の目」ン中でモッシュを仕切りまくってメチャ満足そうにしてたハゲの
外人さんには爆笑しました。

 01:Find The Arise
 02:On The Floor
 03:Chopped In Half
 04:Turned Inside Out
 05:Forces Realign
 06:Dethroned Emperor(Celtic Frost)
 07:Threatening Sky
 08:By The Light
 09:Evil Ways
 10:Stand Alone
 11:Slow Death
 12:Slowly We Rot


MESHUGGAH



狭い導線の中でふん詰まりになってストレス溜めるのは二度と御免だったので『BIG ROCK』側に
そのまま居残ってステージ右斜めまくりな位置から超絶技巧派スラッシャー「MESHUGGAH」を鑑賞
することに。ところが先ほどの「OBITUARY」に比べて妙に音がチンマリした感じでその超絶テクが
云々とか以前に何やってるのかすらよく分からない状態になっちゃってるわけですわ。
こらあかんわーと思って踵返しかけてたら2曲目で唖然ついでにド肝ぬかれました。
なにこの音の洪水?特にドラムの凄まじさときたら…よくもまあここまで複雑なリズムにビートを、
それも常軌を逸したスピードで刻めるなと。あまりに凄すぎて盛り上がるどころかむしろポカーン。
彼ら自身はそんな周囲の反応、もしくは曲間で静かになりすぎるのがお気に召さなかったのか、
そのことを指して「チャーチ・スタイル?」と揶揄してましたね。まあ演奏は上手いにこしたことは
ないけど、あまりに度を越えて超絶テクすぎるのも考えものってことですね。
ついでにこの手の繊細な演奏するバンドにとっちゃ今日のPAはちょっと粗雑すぎたかも。

 01:Perpetual Black Second
 02:Bleed
 03:Electric Red
 04:Rations Gaze
 05:Pravus
 06:Straws Pulled At Random
 07:Future Breed Machine


Dragon Force



世界最速のツインソロを誇るアキバ系メロスパーの代表格「ドラフォ」は2年前に単独&ラウパーで
2回見てるせいかミー的にレア度希薄だったので『BIG ROCK』側スタンドよりゆとり鑑賞することに。
原曲の難易度がそもそも異常すぎなことからその再現性に関しては(いつも通り)まったく期待して
いなかったんですがこれが今までと同じく原型レイプなピッキョピキョ・プレイのオンパレードかと
思いきやグダグダの一歩手前で踏みとどまった感のある案外まともな演奏だったんで普通なら驚くところ
じゃないのを重々承知な上で正直驚嘆。加えてトランポリンを使った空中えび反りジャンプ弾きや
アームを持ってのギター逆さ吊り(今回は膝蹴り上げのおまけ付き)、キーボードの人の目立ちたがり度
100%な発狂ダンスをはじめとする数々のお笑いベクトルへ全開なパフォーマンスは前回以上に
スケールアップしてるってんだからそりゃ面白い筈だわ、というか眺めてるだけでここまで笑えてくる
バンドはメタル界広しといえどもコイツ等だけだと思います。その技術・音楽性・ステージング哲学に
至る全方位面においてここまで突き抜けきったもの見せられたら、もはや脱帽するしかないでしょどう
考えても。ちなみに今回のアウトロは「電脳戦機ヴァーチャロン」、前回の「VF2」に続くアキバ系
路線を今後とも曲げることなく、どこまでも突っ走っていっちゃってほしいなァと思いました。

 01:Heroes Of Our Time
 02:Fury Of The Storm
 03:Reason To Live
 04:The Last Journey Home
 05:Valley Of The Damned
 06:Through The Fire And Flames


Sonata Arctica



息つく間もなく『ULTIMATE』アリーナAのほぼ最前位置にてソナタ観戦。
前半は「UNIA」からのミドルテンポな曲が多くて正直退屈でした。まあこの中速メロを活かした展開は
音楽的間口を更に広げようとした結果なんでしょうけど、そのぶん弾けたテイストも抜けてなんか普通に
なっちゃったな〜みたいな。つか3年前に見た時はもう少し華があったような…いくら看板ギタリストの
ヤニが抜けた直後とはいえこの薄っぺらさはちょっとな〜的なローテンションだったミーのそれを一気に
引き上げてくれたラスト3曲の盛り上げからはかつてパワメロ界の超新星として名を馳せたあの頃の姿と
その意地を多少は感じもしましたけれど、オーラの希薄さとここ一番の決定力不足はやはり否めず…
超絶疾走ナンバーの"Wolf & Raven"や"San Sebastian"があればかなり印象も変わった筈なんだけど…

 01:In Black And White
 02:Paid In Full
 03:White Pearl, Black Oceans
 04:It Won't Fade
 05:Draw me
 06:8th Commandment
 07:Don't Say A Word
 08:The Cage


CARCASS



ここでとある事にふと気付きました。人の入りがマジ尋常じゃなくね?
下手すりゃ去年の倍くらい入っていたかも。そしてそれだけフロア密度が高まっているにもかかわらず、
ステージ間の導線が細いもんだから、移動にメッチャ時間をくうという根本的問題がそこらで大発生。
案の定ストレス溜め込みまくった血の気の多い組が発狂した末「CARCASS」開始前に『BIG ROCK』側入口
付近の柵を破壊し始めたのを見てチキン魂を熱くたぎらせちゃったミーはアリーナ入りをあえなく断念。
『BIG ROCK』側スタンドのステージにかなり近い位置から「リヴァプールの残虐王」のステージを楽しむ
とともに、アリーナ内で憤怒の塊と化してる彼らの凶行&恐慌っぷりを高みの見物と洒落込むことに。

しかしてそのパフォーマンスはというと、メロデスにおける始祖としての部分…例えばここぞという場面で
際立つ珠玉のギターフレーズとか勿論素晴らしかったんですがそれ以上にグラインドコアとしての側面が
凄すぎて… この有無を言わさぬ音圧と絶対の圧力たるや既に凶器かつ狂気レベル?ついでに演出として
使われたモニター動画のグロっぷりも内臓腑分けに眼球スパスパ、駄目押しに腐ったチンコ各種とあんまりに
あんまりすぎてむしろ最高でした、「Slipnot」待ちのゴス女子達が本気でドン引いているのを横目に頭振り
まくる隔絶感が。そしてそれら圧倒的アグレッションに煽動されきったオーディエンスらによる常軌を逸した
暴徒っぷりもマジ半端なかったです。ついでにピックのみならず最後は靴まで投げてたジェフのやりたい放題
っぷりとグロ動画を見た客の反応みてのニヤけ顔、あとスティアーの変態プレイっぷりに対して少し抑え
気味だったように見えるアモット先輩の微妙な立場とか、その辺結構オモシロかったですね。

 01:Inpropagation
 02:Buried Dreams
 03:Corporal Jigsore Quandary
 04:Carnal Forge
 05:Incarnated Solvent Abuse
 06:No Love Lost
 07:Edge Of Darkness
 08:This Mortal Coil
 09:Embodiment
 10:Keep On Rotting In The Free World
 11:Genital Grinder
 12:Death Certificate
 13:Ruptured In Purulence
 14:Heartwork
 15:Carneous Cacoffiny


Avenged Sevenfold



そのまま『BIG ROCK』側スタンドに居残り、遠方より『ULTIMATE』の「A7X」をゆとり鑑賞。
そしてこの時間帯でも柵を破壊&強行突破組が大量発生、全て導線が悪いんですね分かります。
さて「A7X」、バンド実績のわりにこの位置ってな随分優遇されてるなー的なシニカル含みの視点で
見てたんですが、改めて彼らのステージを見てみてなんとなくその理由が分かりました。
とにかくメロディックで聴きやすいのに近代メタルの核たるヘヴィネスさもきっちり織り交ぜてる
辺りの抜群のバランス感覚は際立ってるなと、そりゃ人気でる筈だわと。
でも一昨年のサマソニ07で見たときと比べてどこか薄味になってしまったような感も受けました。
あやふやさというか面白みというかその辺のワイルドさがバランスや安定感と引き換えに失われて
しまったような… たぶんフェスとかなら見に行くだろうけど単独に足を運ぶとかはないかなー

 01:Critical Acclaim
 02:Afterlife
 03:Beast & The Harlot
 04:Scream
 05:Unholy Confessions
 06:〜 Synyster Guitar Solo 〜
 07:Bat Country
 08:Gunslinger
 09:Almost Easy


DOWN



さて、いよいよトリ前… と、ここで妙なことに気づきました。ここ日本でも結構人気高かったあの
パンテラのメインシンガーが登場するというのにやけにアリーナ空いてるなーと。はい、その原因は
全て本日トリの「SlipNot」にありました。「DOWN」をうかうか最後まで見てたら『ULTIMATE』側の
アリーナにゃもう入れなくなるかもしれないからって、みんな既にそっち側に待機しちゃってんのね。
そういう事情だったら逆にアンセルモ兄貴をじっくり見てやろうと思い立ち『BIG ROCK』側のアリーナ
最前付近に位置取って、やる気満々モードと化すミー。
実際このチョイス正解だったと思います。ルックス的にもちゃんとカッコいい時の兄貴だったし、
重厚・中速を基本に据えたアメリカ南部テイスト交じりの野趣サウンドでもってどこまでも重く迫りくる
パンテラ伝来のやり口は、例え疾走なくとも快感は成立しうることを十二分に証明してくれていたし、
自らの額をマイクでゴンゴン、時に荒々しくメンバーに絡んだり「SlipNot」待ちの客をMCで小バカに
したりなどの無法者プレイは「らしさ」溢れまくってたしで、ほぼ期待してたモン全部見れましたね。
それを見てるこっち側の人種も案の定というかなんというか「僕はバカです!」オーラ全開の筋肉隆々
揃いな上に兄貴が無言で指回すだけで即サークルモッシュしちゃうような筋金入りのファンばかりだった
もんで、演奏中とかそれはもうものゴッツい有様に。ステージ終了後フロア中に散乱してる靴の数にその
凄まじさが表れていたんじゃないかと。

 01:Underneath Everything
 02:Hail The Leaf
 03:The Path
 04:Lysergic Funeral Procession
 05:Lifer
 06:Pillars Of Eternity
 07:N.O.D.
 08:New Orleans is Dying Whore
 09:Losing All
 10:Stone The Crow
 11:Bury Me In Smoke


Slipknot



「DOWN」でほぼ燃え尽きちゃったもんで、トリの「SlipNot」はちょっと下がり気味に観戦することに。
ってか人多すぎww 『ULTIMATE』側のアリーナ規制どころか反対側の『BIG ROCK』ですらオール規制、
ついでに人の流れが滞りすぎてスタンドまで規制はいりましたー、ってどんだけー
基本マニア受けなイメージ全開のエクストリーム系なのにほどよく聴きやすいという矛盾に満ち満ちた
不可思議な魅力がこの人気を支えている要因の一端でしょうか?適度にスクリーモ系を混ぜてる辺りも
うまいなァって。ついでにパイロはどっかんどっかん、柱型の照明効果は映えてるわ、ドラム台は回転
しつつそのまませり上がって、その上に天狗面の人が意味なく佇むわと、まるでサーカスを見ている
ような感覚に何度もとらわれました。ついでに「お面」という付加価値が生むメンバーそれぞれの個性
付けも相変わらず上手くて、ステージのどこを見ても楽しいし飽きにくいという長所にますます磨きが
かかっているわで、なんかもうすっかり貫禄たっぷりのトリらしいバンドに成長を遂げていましたね。
観客動員への貢献というポイントも加えれば、カーカスと並ぶ今ラウパーのMVPだったじゃないかと。

 01:Surfacing
 02:The Blister Exists
 03:Get This
 04:Before I forget
 05:Liberate
 06:Disasterpiece
 07:Dead memories
 08:Psychosocial
 09:The heretic Anthem
 10:Prosthetics
 11:Spit it out
 12:Duality
 13:Only one
 14:People=shit
 15:(SIC)


<本日のナイスガイ>



 ・左: スリップノットのウニのコスプレ。
 ・右; 逆さになって転がる死体。


<今日の無駄T>



#カーカスのがソッコー売り切れていたんで第2候補のオビチュアリーを購入。
 ちゃんとバックプリントも入ってるし、メタルTとしての個性度も強いんで、かなり気に入ってます。




*19日(二日目).

MACHINE HEAD



元ガンズのイケメン・ベーシスト率いる「DUFF McKAGAN'S LOADED」から見る筈だった
二日目ですがチョイ寝坊しちゃったせいで来た早々いきなり「MACHINE HEAD」という
オードブルにしちゃドえらく濃い系のブツを死にもの狂いでブチこむ羽目に。
で、「Machine!Fuckn" Head!」というお馴染みコールにのせて彼らが登場するやいなや
早速サークルモッシュに巻き込まれて頓死寸前というラウパーならではの頻発イベントを
半ばやけくそンなって楽しんでたら、今度はギターの調子が悪すぎてステージ上でロブが
ブチ切れ&ローディに八つ当たりコンボという願わくばあまり見たくなかったアクシデントを
拝まされることに。まあローディに新しいギター渡されてもプイっと横向いて受け取るのを
拒否してるロブさんのきかん坊全開な姿はちょっと面白かったですけど。
肝心のパフォーマンスに関しちゃ、原曲メロの判別がほぼ皆無なくらい音響が酷すぎて正直
「?」な内容でしたが、それでも"Halo"のソロには身震いせずにはいられませんでした。
実際生で聴くのはこれで3度目なんですが、それでも未だ飽きがこないどころか相変わらず
感動させられちゃうソロってどんだけ〜 まあその感動の余韻はロブによって投げ込まれた
ラムコーク入りのコップ爆弾により瞬時に霧散してしまうことになるわけですが。
ってアンタそれ直撃したらマジで服ベトベトになるから、ってか去年もやってたでしょソレ。
こればっかしは声の大きいほうに投げてやる言われても正直嬉しいやら悲しいやらで非常に
複雑なわけですが、でもここはとりあえず逝っとかなとばかり周囲がみな絶叫するもんだから、
当然のごとくミーはそれの巻き添えくって地獄行きになるわけで。つまるところ最初から最後
までやけくそ通しの観戦となっちゃいましたが、そんな阿鼻叫喚のステージ下を見てる時の
ロブさんメチャ嬉しそうな顔してたし、まあいいかなって。

 01:Clenching The Fists Of Dissent
 02:Imperium
 03:Ten Ton Hammer
 04:Beautiful Mourning
 05:Aesthetics Of Hate
 06:Old
 07:Halo
 08:Davidian


Bullet For My Valentine



で、次は『CRUE』ステージ側へ移動して「BFMV」を見る予定だったんですが、マシヘで暴れすぎた
せいでほぼHPゼロだったもんで『BIG ROCK』側のスタンド席から遠距離&ゆとり観戦することに。
ちなみにミーの「BFMV」に対する観戦記録ですが、サマソニ06時はシンガーが体調崩して東京だけ
キャンセル、次年の単独はこっちが仕事でキャンセル、つまり今回は三度目の正直というわけですが
そこまで待ち兼ねていたわりにゃあまりいい印象が残りませんでした。
いや確かに悪くはないんですよ?だけどどこかノリきれないというか、昨日の「A7X」でも感じたん
ですけど、どーも既存のおいしい曲パーツを組み合わせて切って貼った感が強くて、そこにいまいち
芯が感じられないような気がしちゃったんですよね。マシヘのあの圧倒的パフォーマンスの後じゃ
あまりに分が悪すぎたってのもあったかも。つまり順番的な番付位置が高すぎた?これはバンドと
いうより運営側のミスなんじゃ?

 01:Scream Aim Fire
 02:Disappear
 03:4 Words (To Choke Upon)
 04:Tears Don’t Fall
 05:Suffocating Under Words of Sorrow
 06:Say Goodnight
 07:Eye of the Storm
 08:Hand Of Blood
 09:Hearts Burst into Fire
 10:Spit You Out
 11:Waking the Demon


Buckcherry



さて、座席鑑賞のせいですっかり重くなってしまった腰にムチ打って『BIG ROCK』アリーナへ移動。
そこでトリ前の「Buckcherry」を見たわけですが、これ非常に良かったですね。
まず細いのに筋肉質なジョシュのルックスが○、ある程度売れた途端、体調管理を怠ってブクブク
太りだすフロントマンが多い中にあってこの体型キープ力はロックスターの鏡でしょう。
そして"So Far""Lit Up"という必殺ブローを温存することなく序盤でもってきた思い切りの良さが
見事にプラスに繋がりましたね。この躍動感溢れるリフにキャッチーなメロ、そんでもって何千人
単位で「コケイン!」合唱は楽しすぎ!いや、やったことないですけどね。
新譜からの"Don't Go Away"や最大のヒットとなった"Sorry"などのバラード系も全体バランス的に
好アクセントとなってたし、この辺りは本当ステージ巧者だなーって。
LP06の「HCS」、07の「Saxon」、そして今回の「AIRBOURNE」といい、LP出場の正統派HR系は
素晴らしく良質ですね。既にありふれた音楽ジャンルだからこそ、その中にちゃんと個性を感じさ
せるってのは簡単に見えるようで実は凄いことなんじゃないかって、そんなことを思わせてくれた
良パフォーマンスでした。

 01:Dirty Mind
 02:So Far
 03:Broken Glass
 04:Lit Up
 05:Resucue Me
 06:Don't Go Away
 07:Too Drunk
 08:Next 2 You
 09:Onset
 10:Everything
 11:Sorry
 12:Crazy Bitch


Motley Crue



で、トリのモトリーね。今回のこのチョイスは若手のメタルファンにとっちゃ結構ブーイングもの
だったらしいですが彼らが全盛期の頃をリアルタイムで聴いていたこの身としてはかなりのヒット、
確かに最先端メタルと比べちゃったらかなり軟弱な音作りかもしれないけど、でもよくよく聞くと
イントロやリフなどの音の骨子部分がメチャかっこいい上に、サビをシャウトして楽しめる構成が
多いんでライブがダレないんですよね。ついでに単独だと規模的に座席あり設定が普通なモトリーを
スタンディングで見れるのもかなり嬉しいところ。一番の不安要素だったヴィンスの声もサビを
ほとんど客に歌わせるという省エネ唱法を除けばまあ出ていたほうだし、セトリは名曲連発の豪華
チョイスな上に最近リリースした新譜からの曲もそれにひけをとらない程ノリよく出来ているわで、
トミーがやけに大人しかったこととステージ・プロダクションが前来日時よりチープだったことを
除けば、今回はかなり当たりの内容だったんじゃないかと。
特にラスト、〆に"Home Sweet Home"ってなバラード選曲は正直どうなの?とも思ったんですけど
祭りの終わりが醸し出す微妙な寂寥感にぴったりハマりすぎていて少し泣けましたね。

 01:Kickstart My Heart
 02:Wild Side
 03:Shout At The Devil
 04:Saints Of Los Angeles
 05:Live Wire
 06:Sick Love Song
 07:Red Hot
 08:Don't Go Away Mad (Just Go Away)
 09:Same Ol' Situation (S.O.S)
 10:Mutherfucker Of The Year
 11:Primal Scream
 12:Louder Than Hell
 13:Looks That Kill
 14:Girls, Girls, Girls
 15:Dr. Feelgood
 16:Home Sweet Home


<今日の無駄T>



#ベッタベタなデザインだけど「らしさ」はふんだんに出てるモトリー・クルーT。
 今回ラウパーのTは初日・二日目ともに結構いいのを買えて相当満足ス。


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