X Japan.


2008年3月30日: 東京ドーム>

「KISS」の流れを汲むパーティロック的なサウンドに旧来からの演歌や歌謡曲がもてる湿度高いメロディーを
加えた独自のメタル解釈、また「T.Rex」に代表される70年代のグラムロックやそれを踏襲した80年代の
LAメタル勢がシーンにもたらしたきらびやかなメイクやド派手なステージ衣装などのショーアップ要素を武器に、
その当時のジャパメタル界隈を一世風靡し、90年代初頭の日本ロックシーンに「ヴィジュアル系」なる造語を
生み出した伝説のロックバンド、「X JAPAN」。
そんな彼らがこの度、約10年ぶりの再結成を果たして東京ドーム3日連続の復活ライブを行うと聞き及んだ
ところへ、「最終日のチケ、よかったら分けてあげるよ」とのありがたいお話を頂き、こりゃ話の種的にも
名前がまだ「X」だった時代のファン的にも行ってみるしかねーべと、水道橋は東京ドームまでホイホイついて
行ってまいりました。

しかしながら「ファン」と申しましてもこの私、正直なところを申しますとその音楽シーンにおける活躍から
「X」のことを知ったわけでは断じてありませんで、実際にはその当時、かなりの人気を誇っていた「たけしの
元気が出るテレビ!!」というTV番組の「ヘビメタ」コーナーにて、彼らが「ヘビーメタル界最高の男:ゲイリー・
ヨシキ」として紹介されたのを見てから興味を持つに至ったという、ちょっと歪んだ入り方をしておりまして…
あ、でもねでもね、「早朝ヘビメタ」しかり「田舎にヘビメタがやってきた」しかり、この番組における当時の
「ヘビメタ」コーナーの人気と勢いにゃ相当なものがあったというのもまた事実でして… え?なにがそんなに
人気だったかって? そりゃなんといってもコーナーを盛り上げた素人さん達のキャラの強さに尽きますね。
ジン鈴木さん…語尾には常にベイベ〜付けだったジン鈴木さん、貴方の名言「イェ〜好物はハヤシライスだぜェ、
ベイベェ〜」はインパクト絶大でした。実のお父さんに「家を継ぐ気はないのか?」と聞かれた途端、シャウト
一発「ねェなァ〜!」と返したバーバラ・アキタダさん、あなたのデス声は本当に最高でした。懐かしいなぁ…
今、みんな本当になにしてるんだろうかなァ…
(その後、YOUTUBE漁ったらそれ関連の映像を色々と見つけました。
 お暇な時にでもどうぞ → 、 、 、 、 、 6−16−27−17−27−3

とまあ、そんなビビッドかつアバンギャルドきわまるコーナー内にあってなお際立ったオーラを放っていたのが、
「X」の面々だったというわけです。なにせ元気がでる運動会にヘビメタチームとして出場した際、「何の種目に
出るんですかー?」と高田純次に小バカ調で聞かれて、あのヨシキ先輩がニヤけ顔で「きばせーん」ですからね。
ザクの肩についてるトゲみたいな、片方だけウニウニしてる髪型を指差しつつ「コレで突っつく〜」ですからね。
「早朝ヘビメタ」でも、たけし軍団が寝ているところへ「起っきろー!」とフル絶叫しつつの突撃かました挙句、
ヨシキ先輩が首から下げたおもちゃチックなミニドラムを半狂乱でフルボッコとか、やりたい放題でしたからね。
そのファニーな方向へ200%全開だった当時の姿を今の正統派ファンな方々とかが見ちゃったら、マジで全員卒倒
するんじゃないかな。
でもってそのロケ直後に起こったたけし軍団との仁義なき抗争とかね。この事件において当時バリバリの武闘派で
ならしていた軍団相手に一歩も退くことなく、あくまで己の中の漢を貫き通した先輩の名は「ヨシキ恐るべし」と
して業界中に知れ渡ったといわれています。で、そのとき揉めた相手がのちの東国原知事であったと。世の中
ホントにどうなっているんでしょうかね。

そんな数ある伝説の中でも最たるものが「つぶれかかったお店を活性化させよう」という名目のもと行われた
狂気の「やしろ食堂ライブ」。冒頭にてタイジがいきなり火を吹き、客が普通にメシ食ってる狭い店内にて先輩が
ガチのドラム乱打、ヒデがギターを振り回す中、ラーメンすすってる女子高生に向かってトシが「食えー!」と絶叫。
挙句、ノリノリになって客の椅子に飛び乗った末、ヘドバンしつつ歌っていたらたまたま掴んでいた壁の柱が
バキッと折れて「あ…ごめんなさい」で終了という凄まじい内容でした。
その様子をあえて文字で再現してみるなら、

 「食えよ−! 」
 (ドコドコドコドコドコ)
 「食うぞ−−−−!」
 (ドコドコドコドコドコ)
 「分かりきった明日に怯える〜〜〜 火の消えた心の壁破れずに お前は求めているんだろ!」
 「熱く燃えあがるセクシャルゲイン〜 身体に布切れ装っても痺れる夜来ないぜ、オーイエァー!!
 (ここでトシが客のみそ汁を勝手にすすりはじめる)
 (若干ノリきれてないヒデさんは、わりと無表情)
 (ドコドコドコドコドコ)
 「食え−−−−−−−−−−!」
 (ドコドコドコドコドコ)
 (トシ、椅子によじ登ってヘドバン開始)
 「ゲットぅオルガスム!ゲットぅオルガスム!身体溶かせ!
  ゲットぅオルガスム!ゲットぅオルガスム!深く突き刺せ!
  ゲットぅオルガスム!ゲットぅオ(バキッ!)」
 「…あ、ごめんなさい」

とまあこんな感じですかね。(そのダイジェスト動画はこちら
ちなみにこれ、ヒデさんの「X」初仕事だったそうです。

リーダー格であるヨシキ先輩の超イケイケっぷりはこの頃から有名だったそうで、酒に酔って暴れた末、
メンバーの部屋を壊すとかはもう当たり前。演奏中、至極ナチュラルにドラムを蹴ったり燃やしたり、その後の
打ち上げにおいては興がのってきたらまずケンカと、とにかく彼の周囲では騒動が絶えなかったそうです。
本当かどうかは不明ですが、当時とあるメタラーが楽器持参のまま集団で居酒屋に入ろうとしたらその入り口で
「お客様の中にハヤシ・ヨシキ様はいらっしゃいますか?」と真顔で聞かれたという逸話も残っていたり。
もし「います」とか答えたら普通に入れてもらえなかったんでしょうか、先輩の影響力デカすぎです。

しかし、先輩の本当に凄いところはこの後。
念願のメジャーデビューをはたし、東京ドームを埋めるクラスの大物ミュージシャンになった後もなお、
まるで自重することなく、

 ・ホテルに泊まれば全盛期のZEPばりな暴れっぷり。
 ・メンバーに悪戯は序の口、そのうち窓から宙に飛びかうテレビや家具。
 ・この時の名言、「部屋が狭いー!
 ・はれて日本ホテル協会のブラックリスト入りに。
 ・のち、GLAYのタクローが先輩を評した言葉、「一升瓶を一気飲みしないと殴られるって本当ですか?」

 ・とあるイベのリハに遅れたことを謝らず、大先輩の布袋を怒らせる。
 ・それのみならず、このことに逆ギレした末、布袋が宿泊していたホテルの部屋ドアを拳で乱打。
 ・この時の名言、「出て来いよ!何が布袋だよ!

 ・とある居酒屋でリアルヤクザに対してさんざ説教した挙句、その場で爆睡。
 ・その時のお言葉、「気合を入れて生きろ!
 ・そんな彼を他のメンバーは完全放置して、先にそそくさ帰ったとも。

 ・篠山紀信との写真撮影の際、浴びたシャワーが熱すぎて帰宅。
 ・この時の名言、「シャワーが熱いー!
 ・なにをどうやっても熱湯しか出なかったとのこと。
 ・「シャワーはあるか?」と聞かれて「あります!完璧です!」と返したスタッフも完璧に悪い。

 ・ライブのリハにおいて、昼食に出されたカレーが辛すぎて帰宅。
 ・体調管理を考えて野菜カレーを注文したのに激辛のポークカレー食わされて頭きた、というのがその理由。
 ・一口食った途端、机をひっくり返したとの噂。
 ・この時の名言、「カレーが辛いー!
 ・のち、この事件をネタとして扱った「YOSHIKIカレー『キレ辛』」が本当に売り出される。
 ・そのカレーには以下の注意書きが添えられていたとのこと。
   ・危険なのでスパイスを全て入れる際は"気合"を入れてください。
   ・スパイスを全て入れると、ドラムを投げたくなる、家に帰りたくなる等の症状がでることがあります。
   ・万一、辛さのあまり、人に迷惑をかけた場合は「ごめんなさい」と謝ることをお奨めします。
   ・小さなお子様やロックミュージシャンの手の届かないところに保管してください。

 ・一説によると先輩に絡むトラブル対処用の費用として、年間1000万円単位が別枠計上されていたとも。

 ・和田アキ子の家での飲み会にて「ドンペリばかりじゃなく、いいちこも飲んでみろ」と迫られ憤怒。
 ・すかさずキレて御大の目の前の大理石テーブルをひっくり返そうとするも、重量に負けて肩を脱臼
 ・そこへ駄目押しとばかり、満を持しての貴闘力登場。無敵の先輩が唯一退いた瞬間。

 ・トシがパーソナリティをつとめるラジオ番組「オールナイトニッポン」にてゲスト出演。
 ・泥酔した末、スタジオ内のスイッチを弄りまくるなどして放送自体をほぼ継続不可能なレベルに追い込む。
 ・そんな先輩のやりたい放題っぷりをトークで必死にフォローする健気なトシさん。
 ・しかし酒がすすむにつれ、更に無邪気になってしまう先輩。
 ・やがて火を吹き始める先輩。それを見て何か吹っ切れたかのごとく妙に冷静になってしまうトシさん。
 ・遂にはヒデさんも乱入、番組は完璧に崩壊。
 ・そんなヒデさんのちょっといい話についてはこちらを参照。

等、ますますのご暴走とご理不尽っぷりでもってして、シーンを大いに盛り上げたと聞き及びます。
実際、こんな伝説もってる日本の現役ミュージシャンなんて他じゃ、ヨシキと同じく若き頃は武闘派として名を
馳せたBOOWYの氷室大先輩、短気なことじゃ右に出るものはいないといわれるシェキナ御大か、もしくは勘違い
させたら他の追随を許さないであろうお塩大先生ぐらいのものじゃないでしょうか。
これだけキャラのアクが強くて、かつ作る楽曲も悪くないってんだから、そりゃラウドネスとアースシェイカー以外の
ジャパメタはその存在を一切認めないと豪語しちゃうようなドキュン、つまりミーのような洋楽原理主義メタラーを
もってしても惚れちゃいますって。こりゃ好きになっちゃいますって。

とまあ随分と前置きが長くなってしまいましたが、そんなこんなでとりあえずはドーム前までやってまいりま…
ーっといきなり大変なことになっております。赤・紫・金とそれは色鮮やかな頭髪をした方々によって物販前が
完全に埋め尽くされております。あっ、あそこに見えるは先輩がゲイリーヨシキだった頃の片方だけウニヘアー!
よもや絶滅を免れてまだ生き残っていたとは感激です!あっ、そちらに見えるは伝説のほうきヘアー、それもインディ
時代のトシ・モデルです、再度感激です!にこやかな笑顔で写真撮影に応じてくれるその態度も好感度高しです、
そして周囲のパンピー達は我先にと携帯出して写真撮りまくりです、その様たるやさながら真夏のビッグサイト
そのものです。おーっと、その向こう側では更に気合入ってそうな方々がやおら円陣組んで嬌声やら奇声やらを
あげはじめました。その中の一節「行くぞーッ!」「ウォー!」が、どう聞いても「肉ぞ!」「食おー!」にしか
聞こえないのはきっと私の気のせいです。いやいや皆さんテンション高いですなー 喋りすぎる床屋に無闇やたら
と嬉しそうなブス、ライブ直前のゆかりんファンに円陣組んだXマニアとはよく言ったものですよイヤッハハハ!

んーと、じゃあそろそろ中に入ってみましょうか。
まずはセンターの入り口へ… え?そっちじゃない? おやおや随分と裏手にある入り口ですね。
とりあえず座席に向かいましょうか。え、係員の人がここは座っちゃ駄目って言ってる? 大変見にくい席なので
変えてあげますって? ここでツレが係員と早速口論を始めました。あーはいはい、まだ後ろで並んで待ってる人も
たくさんいるんだからアンタはいきなり名刺だして責任者出せとかトーシロ相手にすごまない。ほら、とっとと席いくよー
で、肝心の座席位置はここと。ふーん…



きました、よもやの90度視点。どう見ても完璧に真横です。本当にありがとうございました。
ってか、見にくい席から変えてもらってこれかよ!じゃ、さっきの席はどんだけ〜?(まさかの130度でした)
当然、ステージ左右にXの巨大オブジェ、中央にもそのマークを模した特殊照明を配した総建設費25億円とも
いわれるその超豪華セットはほとんど見えません。
えー、普通はこういう座席は見切り席として絶対売らない筈なんですが、そこがほら、「X」の「X」たる所以、
普通のアーティストでは及びもつかないようなことをやってのけますなあ。そこに痺れるゥあこがれ… ねえよ
おーい、責任者呼んどくれー

あ、及びもつかないといえばドーム3デイズの初日「破壊の夜」では、よもやの2時間半遅れスタートに予定調和
のヨシキ気絶エンドと、他のバンドならありえないこと尽くめ、「X」ならではのライブとして大目に見たとしても
やっぱり疑問符のつく内容だったそうで、巷では「史上最強の公開リハーサル」と名うたれ早くも揶揄され始めて
いるとか。しかしまあミーのような伝説愛好者にとってみれば「さすが先輩!やってくれおったわ!」と喜びこそすれ、
ブーたれるなどもってのほか。ライブ前に先輩自ら「何が起こるか分からない緊張感ある危険なライブにします」と
前フリしてくれていたことをもっと鑑みろと。むしろその日のうちに始まったんだからラッキーぐらい思えと逆に説教
してやりたいぐらいですよイヤッハハ! いやー、初日いかなくて本当に良かったわー
(あとでダイジェストみてみたらわりかしグーでした。むしろ出だしの神々しさは3日の中でもダントツかも)

と、ここで場内の照明が一斉に落ちました。いよいよライブが始まるみたいです。
ドーム中から響き渡る黄色い喚声、そして漆黒の中に揺れ踊る何万ものペンライト。この圧倒的という他ない程の
神秘的光景、つい最近もどこかで見たような… あ、分かった!2日前に日本武道館で見た田村ゆかりのライブと同じ
光景なんですねー そいやその時、ゆかりんがMCで言うてましたわ。「間違って東京ドーム行っちゃった人いる?
黒い人いた?こっちはピンクだらけだけど…ま、どっちもどっちですね」 その通りっスー!(満面の笑顔)

っと、ここで「X」国の国家"Rusty Nail"のイントロが流れだしました。と同時にまばゆいほどの閃光と沸き上がる
スモークに包まれていくステージ。そして徐々にはれていく光と煙の中からゆっくりと姿を現す5人。センターにトシ、
右手にパタ、左にヒース、後方に先輩、そしてスクリーン越しにはヒデさんの姿が…!それを見て更に狂喜する5万
ものファン、誇張抜きでグラグラと揺れるドームの床。 いや、この瞬間の盛り上がりにはちょっと本気で鬼気迫る
なにかを感じてしまいましたね。(初日の様子:動画
そこからたたみかけるように繋いだ"Week End"における盛り上がりもまた文句なし。
トシのほぼ全盛期ばりなハイト−ンの伸び、「お前ら暴れん坊将軍で行くぞ!」発言による煽り効果も相まってまだ
序盤だというのに場内の熱狂度合いは早々と飽和状態にまで達していましたヤバすぎます。ちなみに僕の後ろの人は
興奮しすぎて軽々と過呼吸状態に陥っていましたアホすぎます。

そんなこんなですっかり盛り上がってまいりました。あ、ここでヨシキ先輩がフェードアウトしていかれます。
と、そのタイミングをはかったかのように、すっかり野村義男化したパタ先生と下手すりゃ「DAHLIA」の頃よりカッコ
よくなってるヒースさんのソロがここで始まりだしました。別名、先輩のリフレッシュタイムともいいます。アゲ一色
だった空気がすっかり台無しですが、先輩は2曲以上続けてドラムを叩くと即死ぬ奇病に罹患しているという設定なので
この措置もやむをえないのです。あっと、僕の右手前方にて「あれがタイジ?」とか彼氏に囁いちゃってる彼女さんへ。
非常に残念なお知らせですが、初期メンツの中で一番カッコいいといわれていたタイジさんは「音楽性の違い」という
お馴染みのお題目、無謀にも先輩に賃上闘争を挑んであえなく敗れたという噂とともに16年前バンドを離れております。
その後のラウドネス時代まではミーも追っかけていましたが以降の音楽歴はよく知りません。WIKIによるとその後「D.T.R」
というバンドをポシャらせた後、何故かホームレス化。その時代に泥酔してケンカした末、前歯を折られてフテ寝して
いたところへヒデの事件を知ってそのまま葬儀に駆けつけたとの逸話とともに、その折れた歯を見た先輩が後日マネージャー
経由で金銭的援助を申し入れたとの美談も残っていたりします。ヴィジュアル系のテストには必ず出るのでよく覚えて
おきましょう。

さて、ソロタイムも無事終わったことだし、再びノリノリのヘドバンタイム到来かと思いきや、今度はトシさんが
自分のソロの宣伝をいきなり始めました。世が世なら、というか先輩がもし全盛期だったなら「なめてんのか!」の
一言とともに間違いなくハイハット辺りがその背中めがけて飛んできていたところです。先輩が丸くなって本当に
良かったですね、トシさん。 あ、今度はトシさん、他メンバーの今についても丁寧に宣伝しはじめました。
「パタはね、Ra:INというカッコいいバンドをね…」「ヒースは今、ソロでね、カッコいい曲をね…」「あとヒデの
ライブ音源が出ます、これがまたカッコよくて…」 えーと、ここから察するにトシさん辞書における「賞賛」の項目
にはどうやら「カッコいい」しか登録されていない模様です。これまたもし先輩が全盛期なら「ちゃんと喋れ!」の一喝
とともに鉄板で頭頂部辺りへバスドラが叩きつけられてるところです。先輩が寛大になって本当に良かったであります。

しっかしこのMC長いですねー、まだまだ終わりそうにありません。
あっ、今「初日は2時間半遅れでしたが、昨日はオンタイムでしたー!」との声を受けて、大歓声があがりました。
トシさんも「時間通りにライブを始めて褒められるバンドっていいよね」と仰っております。私もまったく同意見です。
おそらく世界中を探してもそんなバンド、「Guns N' Roses」と「X」だけだと思います。

その後もまだまだトシさんのMCは続きます。
「今回のライブには5000人ものスタッフが関わってくれました」 うんうん。
「Xのライブをやるのは本当に大変です!」 うんうん。
「ヨシキの担当は、もっと大変だと思います!」 場内、大爆笑。
と同時に先輩のことをこれだけ屈託なく話せるようになった辺り、彼に対してのわだかまりやらトラウマやらは
ようやくなくなったのかなと。そう考えるとやっぱし「時間」は偉大なんだなって…そんな感慨にふけったりも。
なにせ先輩みずから「トシを道具のように扱っていた」と認める通り、一時期のトシさんに対する先輩の扱いには
酷いものがあったと当時からもっぱらの噂でしたからね。その中の一部(あくまで噂です)を列挙しただけでも、

 ・歌詞を歌い間違えたライブ後、背中に椅子が飛んできて、あわれトシさん2Fから1Fまで転落。
 ・遅刻してきた先輩に経過説明していたときのこと、「偉そうに説明すんな!」といきなり逆上しはじめた
  先輩に角材で足をやたらめったら殴られ、あわれトシさんは打ち合わせ終了後、病院へ直行する羽目に。
 ・とあるレコーディング中、なかなかうまくいかない声録りに業を煮やしたか、「能無し!」の一言とともに
  灰皿が飛んできて、あわれトシさんを直撃。
 ・体調が悪くて声がうまく出ない様子に業を煮やしたか、やがて火のついたタバコが飛んできて、あわれな
  トシさんの背中を直撃。
 ・自分のソロ作品を聴いてもらっていた時のこと、「眠くなる!」の一言とともに先輩、CDをポッキリ。
 ・リハ休憩中、ドラムセットの椅子に腰掛けて休んでいたら、「お前よりも楽器のほうが大事!」の一言と
  ともに今度は蹴りが飛んできて、あわれトシさんは椅子から転落。
 ・とあるライブの打ち上げにおいてさんざ駄目だしされた挙句、とどめに火のついたウォッカが飛んできて
  あわれトシさんは次第に精神を病んでいくことに。 

などなど枚挙に暇がないほどですからね。仮にもしこれが全て本当だとしたならトシさんがヒーリング系に走り
始めたその理由ってもう完璧に先輩のせいとしか思えないのですが、似たような例としてオアシスのリアム先輩も
当時のドラマーに対し、少しでもくだらないこと言ったら殴ると脅すわ、そのうち本当にブン殴るわ、挙句ドラマー
なのにドラムにちょっとでも近づいたらブン殴る宣言までしちゃうわ(どうしろと!)などなど、本当にやりたい
放題していたと聞き及びますからね。「オール・オア・ナッシング」が全てなエンタテイメント業界で生き抜いて
いくためのストレス解消策ととらえれば、時にはこういった犠牲が出るのも仕方ないことなのかもしれません。

と、そうこう物思いにふけっているうち、なんとトシさん、今度は愛と平和についてメッチャ熱く語り始めて
しまいました。

「そして施設の子供達にも、色々な境遇で、ホント必死に色々な想いを抱えながら生きてる人達ととたくさん
 出会って、生きる勇気と希望をいただいてきました。本当にありがとうございました!
 ホントにね、いろんな事があって、でも例え嘘八百で酷い仕打ちにあっても、大切な人や愛する人がボロ糞に
 やられても、それでも俺は純粋さを貫いてきたぜェェェェェ!!
 絶対に負けねえで! 泥の中でも這いつくばって! 生きてきてやったぜオイー!!
 だからー! 世界中の子供達ー! どんなに苦しくても! どんなに逆境でも! どんなにいじめられても!
 死ぬんじゃねえぞオイ!! 輝いて!強く生きて行けよオイ! 負けねえで生きていけよオイィィ!!」

そこから"Forever Love"が始まって曲中にトシさんが感極まって泣きだすという、もし僕が「X」のファンじゃ
なかったら腹かかえてそこらを転げ回っているであろう爆笑シーンが眼前にて展開され始めちゃうことに。
あ、でもねでもね、正直その辺のバンドにコレやられても普通にドン引きなんですが、「X」クラスのバンドにやられ
ちゃうと、そのスケールのデカさと本気汁のみなぎり度合いも相まってグルっと一周半した挙句、逆に感動しちゃったり
するもんなんですよ(本当)。はい、これと似たようなマジックをいつぞやの「U2」でも体験したことがあります。
音楽的バックボーンからせまりくる「愛と平和」的な布教効果というものがいかに絶大であるかを、その身をもって
知ることができた貴重な時間帯でしたね。

と、ここで私、ふと大事なことを思い出しました。ねえ、先輩は?
そういえば先輩、なんだかんだでここ30分以上、その御姿を我々の前に見せてくれていません。
ま、まさか休憩中に食べてたカレーが辛くてまた帰ったか?もしくは休憩中に浴びてたシャワーが熱すぎて帰ったか?
ああもう普通ならありえない不安要素や予想だにしない不確定項目を思いつきすぎて全然ステージに集中できない…!
あ、出てきた! ヨシキ先輩が久方ぶりにその姿を… あ!今、先輩がバラの花束を両脇に抱えつつ唐突に花道を全力
疾走しはじめました!…と、終点で力尽きて倒れました!先輩倒れました!倒れつつもバラを客席に向かって投げて
おります!なにも投げるのは椅子や灰皿だけではないということを我々下民どもに証明してみせてくれております!
たいへんに光栄です!もはや光栄のきわみであります!そんな先輩を中心点にホール中へとこだましていく「キャー!」
「ヨシキー!」等の黄色い声!略して黄声、いや、これはズバリ「奇声」そのものであります!よもやこんなところに
その語源の真実が隠されていようとは!願わくば一生気づきたくはなかった…!(感涙しながら)
そして先輩、ここでようやく立ち上がりました、そしてヨロヨロとふらつきながらステージの方へと戻っていきます!
正直あんだけ休んでおいて、なんでそんなに疲れているのか不思議で仕方ありません、が、もちろん何も言いません!
いや、むしろ言えません!何故なら、わたくしめの真後ろにいらっしゃる妙齢女性のウニ頭のトガり具合があまりに
脅威的すぎるからです!だから今はただ闇雲にバンザイ!偉大なるヨシキ先輩に対してバンザイ!

と、ここでピアノを弾きはじめた先輩の側にトシさんが寄り添っての"Without You"が始まりました。
いや、導入部における旋律の印象深さといい、サビに至る前の情緒深さといい、この曲の素晴らしさはガチですわー、
と感動しきりだったところへ背後から突如「えふっ…!えふふっ…!」という物の怪の呟き… いやいや、これは嗚咽?
そう、嗚咽が聞こえはじめました。うむ、そうであるか、背後の恐怖ウニ女さんも感動なさってすすり泣いておられるか。
うむ、よいよい、ともに「X」ファン同志、周囲など気にせず存分に感動するが良いぞよ、それにしてもいい歌や… 
「Without you〜♪」(えふっ…!)ズズー! ええ? 「Without you〜♪」(えふふゥ…!)ズズズー! えええ?
ちょ、貴様サビかと。よりにもよってそのタイミングをぴったし計ったかのように鼻をすすりあげるかと。世が世なら
即刻手打ちにしているところです。全てが台無しとはまさにこのことだと思いましたねイヤッハハ。

その後、新曲の"I.V."を経て再びステージは暗転してしまいました。え、再開からまだ2曲しかやってないのにもう休憩?
しかも先輩、今回はその2曲ともまったくドラムを叩いていません。どうしたんでしょうか?やっぱし花道を無駄に全力
疾走してバラを放り投げたのがいけなかったんでしょうか?というかこれまでにも思っていたのですが、ちょっと曲間が
長すぎやしないでしょうか?みたいなことを隣のツレと話していたら、背後から「ハッ素人が!」的な嘲り笑いが聞こえて
きました。えー、後で調べたところによりますと「X」のライブでは曲間がやたらと長いのは当たり前のことであり、敬虔
なるX教の信者によりますとその時間でもって、先輩が機嫌を悪くして帰っていないか、トシさんがまた虐められてはいないか、
パタさんが巨人の試合結果を気にするあまり抜け出してはいないか、そもそもこのあと本当にライブは再開されるか、俺は
うまく歌えているのか、俺の笑顔は卑屈じゃないのか、俺は誤解されてはいないか、俺はまだ馬鹿と呼ばれているか、俺は
まだまだ恨まれているか、俺に愛される資格はあるか、俺は決して間違っていないか、などなど各自もの思いや瞑想にふけり、
ステージ裏で御休憩なさっておられるであろうメンバーの方々にその熱き思いをはせるのが、正しきXライブの観戦マナーと
いうものだそうです、ほっほー?(トリュフを懸命に探すブタの物真似をしながら)

そんな度重なる休憩タイムにもめげずじっと待った甲斐あってか、再び再開した後の展開がこの上なく神。
まずは当時のカラオケにおいてメタル野郎が必ず入れたがった曲ナンバーワン、そして案の定高音パートが歌えきれず
その場の全員から失笑を浴びることになった曲ナンバーワン、そう、あの""が満を持しての登場ですよ。
そして一斉に振り回されるボンボン、紫一色に染まっていくアリーナ、ドーム中に反響する「もうーいないー」の合唱、
更にはミーの後頭部を常にかすめるペンライト! …って、え?ペンライト?…いやあのウニ女さん?あんた興奮すんのは
いいんだけどいくらなんでも振り下ろし角度、深すぎじゃね?

と、存分に盛り上がった直後の次曲がよもやの"オルガスム"! 遂にキタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!!
突如、猛然と頭をふりはじめ熱唱しはじめるツレとその周囲! ゲットぅオルガスム!ゲットぅオルガスム!身体溶かせ!
ゲットぅオルガスム!ゲットぅオルガスム!深く突き刺せ! その後に続けてミーが「食えー!食え食え食えー!」と叫び
そうになったのはここだけの話にしてください。そしてトシさんの「腹からー!基本は腹からー!」との咆哮が響き渡る中、
ゲストギタリストとしてリンプのウェスさんと現ガンズのリチャードさんが登場。あ、今、右前方から「嘘?あのガンズの?」
といった呟きが聞こえましたが、あなた騙されてはいけません。名前だけ聞くと凄いように感じるかもしれませんが、あの
ガンズ伝説を作ったのは初期オリメンたるアクセル、イジー、スラッシュ、ダフの4人だけであり、未だバンドに居残って
いるのは最早アクセル1人だけであり、今ステージ上にいるリチャードさんは現ガンズに3人いる雇われギタリストの中でも
一番目立たないポジションにいる馬の骨の1人であるということを、あなたはまず知る必要があると思います。
ほら見て下さい、その馬の骨っぷりに相応しく、文句一つ言わずにこの単調極まるバッキングをひたすら刻んでいるでは
ないですか。というかゲストギタリストいらなすぎなくね?いくら馬の骨とはいえこの扱いには流石に同情を禁じえない
ものがありましたね。
…と、今ふとかえりみたら先輩の姿がいつのまにかドラム台から消えております、にもかかわらずバスドラは依然として
刻まれ続けています!?とうとう先輩の念動力炸裂です!その奇跡がいよいよ我々土民の前に顕現しはじめました!しかして
その先輩自身は何処に… あっいました!またもや花道を屈託ない笑顔で激走しております!そして案の定、終点で力尽き…
いや、違います!そこから不死鳥のごとく立ち上がり、まさかの客席乱入です!その付近を闊歩しつつ群がる信者の頭上へ
一心不乱に二酸化炭素をまかれておられます!ファン達の色とりどりな頭髪色も相まって、場はすっかりトウモロコシ畑に
おける農薬散布の様相を呈してきております!無論その周辺は大パニックです!やりたい放題です!あっ今度はステージ上の
ドラを蹴倒しだしました!もはやメチャクチャです!やりたい放題です!だからこそ先輩は最高なのです!おっとここで曲の
方は「喜びの歌」パートに突入です!我々ファンはトシさんの号令に従ってひたすら拳を振り上げつつ「オイ!オイ!」を連呼!
そうだ、食えー!食え食え食えー!(動画はこちら

…ハァハァハァ、ちょっと興奮しすぎました。ここで本編は終わりだそうです。この時点で1時間半が経過しております。
えっと、めちゃめちゃボリュームあるように感じたけど、よくよく考えたら5人でちゃんとプレイした曲数って7曲に満たなくね?
とか絶対考えちゃいけません、ほうらアンコールが始まりましたよー、ミラーボールがクルクルと回る中、ボンデージに身を
包んだお姉様方がやおらファッションショーを始めましたよー、いやあエロいですねー、リビドーですねー、はいー、メンバー
誰1人としていませんねー、意味ないですねー、分かってるファンは我先にとトイレへダッシュですねー、随分と金のかかった
トイレ休憩ですねー はい、この「Violet UK」をプロモしている先輩には大変申し訳ないのですが、これは完全に時間と金の
無駄以外のなにものでもないと思いました。ただ例の「2曲以上続けてドラムを叩くと即死ぬ奇病」ルールに照らして考える
ならこの演出も必要不可欠なものだったに相違ないと、今はただそう思うしかない次第であります。

そしてこの直後、このライブ最大の見どころが… そう、ヨシキ先輩、渾身のドラムソロ・タイムがやってまいりました。
さあ今、先輩がドラムセットの前にゆっくりと腰を下ろし、そして両腕をクロスさせつつ、あたかもこれから死地へと赴く
兵士のごとく静かに祈りを捧げはじめました。この光景を見て私、思わず原宿路上で大道芸してるおじいさんがマッチ棒を
飛び越す5秒前か、ウルルン滞在記で見たアフリカ奥地の少数部族が割礼の儀式直前に行っていた祈祷だかなんだかを
思いだしてしまいました。その様たるや厳粛にして荘厳…!たかだかドラムソロで?と言うなかれ、これが先輩クオリティ。
そしてまずはシンバルの連打にて徐々に徐々にそのテンションが高まっていく中… アッー!ドラムセットを支える円形状
の土台が今、徐々にせり上がりだしました!その高さ2メートル…3メートル…!いや、まだ上昇している!?高い高い!
とんでもない高さだー!そしてお次は…おっと電飾だー!円形土台サイドの電飾が一斉にピカピカと点燈しはじめました!
そして…そして…バックにチャイコフスキーが流れる中… ゲエー!今度はその土台が花道を水平に移動しはじめたー!
こ、これは「未知との遭遇」! これはまさに「未知との遭遇」における最終シーンそのものです! そうか、先輩は実は
宇宙人だったんだよー!なんてこった、これまでの奇行におけるその理由の全てが一瞬にして解明されてしまいました! 
そっかー宇宙人じゃーしょうがないわー、…っとここで先輩の秘技、超速ツーバス連打が遂に炸裂!凄い凄い!聞きしに勝る
速さだー!あっ先輩、突っ伏した!およそ1分弱で突っ伏してしまった!「ヨシキー、もう止べでべー!」「もういいがらァー!
ほんどうにいいがらァー!」そんな奇声やら絶叫やらが飛び交う中、先輩が意を決して再度叩き始めた!
あ、またまた突っ伏しました。おっとここで背後から悲鳴です。たぶん「ヨシキー!」と言っているのでしょうが、もはや
「ヴァシキー!」にしか聞こえません。しかも限りなくデス声です。そして先程まで頭頂をかすめる程度だったペンライトが
いよいよ私の後頭部へと着実にヒットし始めました。「ヴォシキー!ヴォシキー!」 ポカポカ当たるペンライト。うーむ、
どういった類いの拷問なんでしょうかこれは? 
あっとここでスモークだ、お次はドラム台の真下からスモークが噴出しはじめました!白煙たちこめる中にて先輩の麗しき
金髪が華麗に揺れ踊っております!その様たるやまさにバルサンでいぶされるカマドウマの触覚のごとしー!〜〜〜〜っと
いつのまにかハイタム上に無数の水滴が!?ストロークの度、色合いを変えながら垂直に弾け飛ぶその美しさやまさに万華鏡!
これぞ1人ブルーマングループ状態!これで客席の誰かがパンか何かを投げてそれを口で受けたらもう完璧です!
これはもうドラムソロなどという一音楽的概念をはるかに超越した、漆黒の闇夜を壮大かつ雄大に彩る奇跡の一大ページェント
に他ならないー!

 (写真はイメージです)

そしていよいよドラマは佳境へ。精根尽き果てて披露困憊の様でドラム台から這いずり出てきた先輩が花道にて生まれたて
の小鹿、もしくは最終局面にて三上に助けを求めるライトと化してる最中、背後からおもむろにトシさん登場。そこで切々と
流れはじめる"Endless Rain"…!すごい、これはすごい!これを完璧と言わずして何を完璧と表せばよいのか!それほど
までに情感的、情緒的にして叙情的な光景が繰り広げられております!そしていつしかドーム全体に広がっていく大合唱…!
「エ〜ンドレスレイン〜♪ フォーオンマイハート〜♪ 心の傷に〜♪」その中を花道中央にてしかと抱きあうヨシキ先輩と
トシさん…! 10年という刻を経て今ここに遺恨という名の氷壁が氷解していく…!ああ…感動です…!その光景を祝福
するがごとくなおも粛々と響きわたる「エ〜ンドレスレイン〜♪」、そのクワイヤ鳴り止まぬ中、やがて手を振りつつ退場
していくメンバー達…! 感動です、実に感動的な光景です!当然ともに私も歌います!「エ〜ンドレス〜レイン〜♪」 
メンバーが完全にいなくなった後もなお大合唱は続きます!もちろん声も枯れよと歌います!「エ〜ンドレス〜レイン〜♪」 
その感動の余韻を想いたっぷり噛みしめるがごとく、いつまでもいつまでも鳴り止むことのない大合唱!もはや咽を潰す
気で歌います!「エ〜ンドレス〜♪」



<9分後>



えー いつまで続くのこれ? ってか、その曲名通り本当にエンドレスなのね。
疲れたので少し休もうと思って座った途端、「立てよなー」って背後から傘で突つかれました。
あ、すみません立ちます立ちます、心の傷に〜  むしろ私の心の中の傷が増えてしまいました、エ〜ンドレス〜
よもやこんなところで男塾名物「大鐘音」のエールに強制従事させられることになるとは夢にも思ってもみませんでしたイヤッハハ。
(男塾とは:参照動画


その後のアンコール以降の展開においても、
 ・徹底的に焦らされた末、遂にお待ちかねの"X"キター!
 ・ここでの先輩のプレイはマジ神。コレできるなら最初っからやれよ、とは断じて言いません。
 ・そしてドーム5万人がXジャンプ。スペースの狭いスタンド席で飛びすぎて滑落してい奴もちらほら。
 ・WE ARE「X!」 WE AR!「X!」 YOU ARE 「X!」 WE ARE「X!」
 ・都合78回やらされて、今は脇腹がメチャ筋肉痛。
 ・更にヒデさんの「飛べ飛べ飛べ〜」キター!
 ・流石にこれで終わりだろと思いきや、よもやのWアンコール。
 ・先輩のナルシスト魂、炸裂。どこまでも終わりのみえないピアノソロの恐怖。
 ・ファン垂涎ものの名曲"Art Of Life"、キター!
 ・なおかつホログラム化したヒデさんも登場。
 ・初日はこれ関係の機材の調子が悪かったせいで開始が遅れたとの噂も。
 ・ちなみに1億円かかったとのこと。
 ・最後にもう一度、先輩とトシさんが抱擁、そのまま花道に倒れこむ。婦女子の皆様、一斉に「キャー!」
 ・「ヴォシキー!ヴォシキー!」 お前、もうそれいいから。
と、真正面から素直に感動、斜めからみて半泣き半笑い、背後から伺い見て少し失笑、などなど、様々な角度から見て楽しめる
見どころシーンがこれでもかというくらいに続出した末、最後の最後はファンとともに万歳10唱後、拍手の嵐に包まれての大団円
フィナーレで無事閉幕と相成りました。


えー、先輩に的を絞って総括すっと、単なる一ドラムプレイヤーとして今日の先輩を見たならわりかしアウト、プロのミュージシャン
としては正直いかがなものかと思われる内容でしたが、「X」という伝説的バンドのカリスマ性を更に昇華せしめる為のパフォーマンス
として見たなら180度逆評価、つまりファンが望み期待する先輩像をほぼ損なわせることなく、それを存分に見せつけてくれた完璧
かつ最高な俺様っぷりだったと思います。当然のごとく新規ファン達をほぼ投げっ放しで完全放置な唯我独尊っぷりも目立ちましたが、
まあそこは「これからも」でなくして「これまでの」的なバクトルを強く示すバンドである以上、致し方ないところなのかなと。

また、どこをどこからどう見てもクソだと思っていた座席位置が存外に良席だったことも嬉しい誤算でした。
正面以外の左右サイドにもスクリーンを配してほぼセンターから直角位置の客たちにもステージの様子が詳細に分かるように
配慮してくれたこと、視覚は悪いけどステージからの絶対距離はアリーナ最前ばりに近めだったので、メンバーがサイドに寄って
きた時、その一挙手一投足を隅々まで眺めることができた辺りが特にナイスだったかなと。
(ちなみにメンバーのサイド巡礼回数は、トシ3回、パタ・ヒース2回にヨシキが1回でした)

最後に、ヨシキ先輩、トシさん、パタさん、ヒースさん、お手伝いの方々、本当にお疲れ様でした。 
そして何よりもヒデさん、R.I.P. …



<セットリスト>(ダイジェスト

01:Tears
02:Rusty Nail
03:Week End
04:〜 Pata & Heath Solo 〜
05:HIDEの部屋(Miscast-Doubt)
06:Forever Love(Acoustic)
07:Without You
08:I.V.
09:
10:オルガスム 

11:SEX & Religion(Violet UK)
12:〜 Yoshiki Drum Solo
13:Endless Rain

14:X(その1その2

15:〜 Yoshiki Piano Solo 〜
16:Art Of Life



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