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#1:序章

皆さん、突然ですが、「レイプマン」という漫画をご存知でしょうか?

1980年代にリイドコミック上において連載され、地味ながらもかなりの人気を博し、
一部のマニアの間では最高のギャグ漫画とまで評されたものの、そのあまりにストレート
すぎるタイトル名とコミック表紙が仇となり、一部の人権保護団体から圧力を受け、
なし崩し的にシーンからフェードアウトしていった伝説の漫画です。

それにしてもたかが娯楽の一つである漫画ごときが表現弾圧を受けるとは… 
随分酷いご時世だったんだなあと思いきや、何せ表紙がいきなりこれもんでした。



うん、これはもう駄目かもしれんね。
というわけで表紙を見る限り、確かに多少の抗議は致し方ないところではあった
かもしれません。


が、その内容は、タイトル及び表紙から醸し出されるイメージとは断じて同義に非ず、
なのです。そのことを証明しうる、実に的を射た紹介文を「2ちゃんねる漫画用語辞典」
の中から発見したので、ちょっと下記に一部抜粋してみました。

【THEレイプマン】
作者:愛崎けい子、みやわき心太郎 連載:リイドコミック

本職は女子校の教師だが、依頼によってホッケーマスクに下半身丸出しという
出で立ちで、女性をレイプする稼業を営む岩崎圭介の活躍を描く、タイトル通りの
身も蓋もない漫画である。 ヨコハチ∞、44マグナム、秘技ハーケンクロスなどの
必殺技を駆使し、レイプといえども女性をイかせることを信条とするレイプマン。
そこでは、なぜか「将太の寿司」のような人情系のストーリーが展開されているが、
レイプで問題解決というトンデモな設定がまずかったのか、フェミニズム団体の抗議で
リイド社版は絶版になった様子。
Vシネマ化もされており(制作はエロアニメでおなじみピンクパイナップル) 沖田浩之
がレイプマン役だった。このため、リリース当時からずっと 「女を犯してE気持ち」という、
どうしようもない駄ジャレが飛び交った。監督が東映ヒーローものの監督やプロデューサー
を務めた長石多可男というのも、苦笑ものか。 ちなみに愛崎けい子は男性のペンネーム。

「レイプ」というハードコア極まるタイトルを冠しているにもかかわらず、どういう
わけだか人情系? 安易に「ありえない」を多用する最近の風潮に辟易しているこの
私でさえも思わず使用せざるをえないほど根本的・根幹的・根源的にありえない、
「レイプ」&「人情」というこの組み合わせ、
そして「必殺技」・「レイプで問題解決」・「沖田浩之」・「長石多可男」などなど、
紹介文レベルで既に突っ込みどころ満載の面白ワードが次から次へと飛び出てきちゃう
このインパクトのデカさ。

各業界の著名人などにも少なからず影響を与えているようで、例えば、ニルヴァーナや
ピクシーズなどを手がけた名プロデューサのスティーブ・アルビニ氏は、自らのバンド名を
「レイプマン」とするほどこの作品にインスパイアされていましたし(数年後、女性団体
から抗議されてあっさり解散)、あのヘルシングの作者として一部オタに熱狂的な人気を博す
平野耕太氏も自分の作品のおまけページに、劇中の必殺技などを登場させたりしています。

(ヘルシング5巻より)


いいかわるいかの方向性はともかく、一部マニアに絶大なる人気を誇ったこの漫画、
当然ネット上においてもかなり詳細なレビューがあるに違いないと先日調べていたら
画像入りで感想を書いているサイトが思ったより少ないことを知り、我が日本が世界に
誇るコミックカルチャーの暗部を担うこの素晴らしき作品がこのまま野に埋もれていく
のを多少残念に思った僕は、そのサルベージとプロテクションを目的とすべく、ほんの
少しレビューしてみることにしたのです。

正直、内容が内容だけに一部女子の皆さんには多大なる不快感を与えることになるかと
思いますので、なんとなく嫌な予感がする方は、早急にブラウザの「戻る」ボタンをクリック
されることをお勧めいたします。
(10通以上、苦情メールがきたら、即やめようと思います)


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